⛩【菊と稲荷】ヒルコノミコト・5:事代主神の祭り前夜・青柴垣神事。 | 神仏広告代理店

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【菊と稲荷】

【菊と稲荷】の始まりの物語はコチラです→『プロローグ。』

 
 

<あらすじ>

 

『怖いと思われている稲荷の誤解を解いてほしい』 

 

その言葉と共に、六甲山の高取神社で

 

「神様」という存在に、接続してもらった私。

 

 

前からついていたという高野山の清高稲荷大明神さま

 

子狐眷属の姿も確認できるようになり、

 

奇妙な共同生活(?)が始まっていた。

 

 

 

***

 

 

 

続きです。これまでのお話。

【菊と稲荷】ヒルコノミコト・1:清め祓いし場所。

【菊と稲荷】ヒルコノミコト・2:ヒルコノミカゲ。

【菊と稲荷】ヒルコノミコト・3:ヒルコヒルメ双子説。

【菊と稲荷】ヒルコノミコト・4:海水の再現。

 

 

 

 

4月6日、土曜日。

 

私は始発で旅に出た。

 

 

 

菊「めっちゃ乗り換えとかあるし……💧

 

でもお昼くらいには着くはず!」

 

 

 

 

向かうは事代主神の総本社。

 

島根県の美保神社。

 

 

 

『青柴垣神事(アオフシガキシンジ)』という特殊神事に参列したくて、

 

半年前から宿の予約をしていたのだった。

 

 

 

 

菊「うわ。なにこの駅! めっちゃ鬼太郎やん!!!✨」

 

米子駅に向かうホームは妖怪だらけ♡

 

 

 
 
私は子どもの頃から妖怪が大好きで♪
 
事前に調べていなかったこともあり、米子に向かう妖怪空間にうっとりした。
 
 
 
 
のんびりと電車で向かう。
 
向かうは「非日常」の世界。
 
 
 
 
まさに神や妖怪の棲むような、
 
私にとっては切り離された場所と時間に向かっていた。
 
 
 
 
去年の11月以来の2度目の美保神社。
 
 
 
菊「……一人で来れた」
 
 
 
とりあえずホッとしながら、買ったばかりのキャリーバッグをヒョイと持ち上げ、
 
ゴロゴロ音をゼロにして境内に向かう。
 
 
 
 
子狐1「お祭り前の熱は感じるけど、まだ静かだね」
 
 
菊「うん。でもめっちゃいい……
 
ここにこの時に来られて、本当に嬉しいよ……」
 
 
 
 
本殿に参拝し、授与所に向かう。
 
 
 
 
今回の旅では『事代主神と鯛』を描いた色紙でチャリティを行い、
 
その協賛金を持参していた。
 
 
 
 
協賛金と、参加してくださった方のお名前と都道府県をまとめた紙。
 
そして額装した『事代主神と鯛』の奉納も、旅の目的の一つ。
 
 
 
 
……だから緊張して。
 
 
 
 
正直、授与所の前でどうにも緊張してしまって、
 
なかなか声をかけることもできなかった。
 
 
 
 
だいぶ経って覚悟を決めて、授与所の巫女さんに協賛金のことをお伝えしたら、
 
奥から神職さんが出てこられて、座ってお話をすることに。
 
 
 
 
とても丁寧に応対して頂き、
 
この日の夜の神事にお誘いくださった。
 
 
 
 
神職さま「前夜祭……というものとはまた違うご神事です。
 
何か感じて頂けることもあるかと思いますので、ぜひお越しください」
 
 
 
 
舞い上がっての奉納手続きを終え、再び拝殿に。
 
 
 
 
 
いつもは周囲の森が見えている拝殿に、美保神社の社紋が染められた幕が張られ、
 
神を迎える時間の近付きを感じさせた。
 
 
 
 
 
菊「事代主神さま。また参りました」
 
 
 
 
改めての参拝。
 
 
 
 
三輪惠比須神社の八重事代主命さまや、
 
尼崎えびす神社の八重事代主大神さまとのご縁結びの感謝を伝えた。
 
 
 
 
 
宿は美保神社すぐそばの美保館。
 
 
一人旅の私をとても温かく迎えてくださり、
 
初日から美保への旅は、素晴らしいものにしかならないと感じていた。
 
 
 
 
美保館で部屋に通されると
 
そこは一番、美保神社に近い部屋で。
 
 
 
菊「すごい! 船が見えてる!!」
 
 
 
明日の『青柴垣神事』のクライマックスで使われる二艘の船が、はっきり見えた。
 
 
 
 
 
テンション上げながらその海のそばの小さなテーブルに、
 
事代主神の神棚を設える。
 
 
 
食事の時間を聞かれたので20時からのご神事に行くと伝えると、
 
ではすぐにお持ちしますねと、最高のおもてなしを頂いた。
 
 
 
 
食事が終わるとすぐに境内に向かう。
 
 
たくさんの人がもう集まっている。
 
 
 
 
 
20時を待つ美保神社の境内。
 
 
火が焚かれ、それぞれの装束姿の男性がそれぞれに動き始める。
 
 
 
 
 
私は拝殿に上がり、事代主神に一番近くなる柱の横に立った。
 
 
振り返ると、そこは神饌を準備する建物で、
 
扉の向こうに待つご神饌が見えていた。
 
 
 
 
先に美穂津姫命に神饌が供えられていく。
 
 
神饌を用意している場所から、子どもたちがそれを受け取り、
 
高く掲げながら拝殿に。
 
 
 
そして拝殿で神職が受け取り、リレー式で本殿の奥に。
 
 
 
 
開けられている本殿の扉だが、
 
そこにある階段は奥深くまで続き、
 
御神体は全く見ることはできない。
 
 
 
 
暗闇に浮かぶ灯篭の灯り。
 
その神秘的な拝殿に、一眼レフを構えたカメラマンたちが焦点を合わせている。
 
 
 
 
 
神職が近くで撮影していたカメラマンに声をかけた。
 
カメラマンは神幕の外に出た。
 
 
 
 
端っこに立っていた私……ここにいていいのだろうか。
 
そう思って、横にいた神職に確認すると
 
そこにいることを許された。
 
 
 
 
そして、美穂津姫命の次に、子どもたちがこちらに神饌を運び出した。
 
 
事代主神への神饌のお供えが始まった。
 
 
 
 
 
私はすでに頭は垂れていた。
 
 
上げることはできない。
 
 
そこに立っていることに緊張していた。
 
 
 
 
 
菊「……………」
 
 
 
 
 
気温は低い。
 
でも汗がにじむ。
 
 
 
 
 
菊「………………」
 
 
 
 
 
 
頭を上げることなど到底不可能。
 
 
ただじっと頭を下げ、その圧倒的な神威を感じていた。
 
 
 
 
 
 
その時、美保神社の社紋が浮かんだ。
 
 
 
 
 
 
亀甲の中にある三本の横線。
 
 
 
それが「天」「地」「海」の層に思えた。
 
 
 
 
 
そしてその三本の横線の両側に縦線を足すと
 
「日」という字になるなと思った。
 
 
 
 
 
 
天、地、海の並びに上下はない
 
 
 
 
 
 
菊「……………」
 
 
事代主神の言葉が渡されだす。
 
 
 
 
 
 
横から見ているのではない
 
 
 
上から見ている
 
 
 
 
 
 
……上から……という事は、
 
ただ横に同列に並んでいる「天」「地」「海」があるという事ですか……?
 
 
 
 
 
 
それぞれの場所
 
 
 
 
 
上下が優劣ではなく
 
 
 
それぞれをよしとする事
 
 
 
 
 
上から「天」「地」「海」が横並びであるのを見ているとして。
 
 
周りを囲む "六角形" は……何か意味が……
 
 
 
 
 
 
 
ここでの内側の黒い線は「海」
 
 
 
次の白い線が「地」
 
 
 
その外の太い黒い線は「天」
 
 
 
 
 
 
 
即ち「宇宙」
 
 
 
 
 
 
 
 
菊「………宇宙……」
 
 
では三本線のある一番中の白い部分は……?
 
 
 
 
 
 
 
 
それは
 
 
 
 
己の心
 
 
 
 
 
 
 
 
…………心……
 
 
 
 
 
 
 
 
心は宇宙と同じである
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
神は生である
 
 
海は命の源
 
 
 
 
 
海にある柱ではなく
 
 
木でありたい
 
 
 
 
 
蛹から出た蝶
 
 
 
 
 
柱についた蛹でも蝶になることはできるが
 
 
 
その後に生きていくためには植物が必要
 
 
 
 
 
育ち、変化し、花が咲き、実りのある世界
 
 
 
 
 
豊かなる海
 
 
 
 

 

 

 

 

 

 

 

圧倒的な熱を本殿から感じ、

 

眼底から涙が出ている……というような……

 

 

 

 

これまで生きてきて感じたことのない感覚の中にいた。

 

 

 

 

うつむき、早く打つ鼓動を感じながら

 

事代主神の神威に震え、泣いていた。

 

 

 

 

 

《続く》

 

 

美保神社さまの公式サイト、とても詳しく丁寧で美しいです。
ぜひご覧ください。
 
☆『平成の大造営』ご協賛を受け付けられています。
 
授与所だけでなく、郵便振替での応援も受付されています。
 
 
 
どうぞよろしくお願い致します。

 

 

 

 

⛩【菊と稲荷】次のお話はこちら*
 
 
人気記事はコチラです♪
 
 

2018年冬の連載『コトシロヌシ』はコチラです。

 

【菊と稲荷】コトシロヌシ・1:届いたサイン

【菊と稲荷】コトシロヌシ・2:「えびす」という暗号。

【菊と稲荷】コトシロヌシ・3:境界線の神。

【菊と稲荷】コトシロヌシ・4:海底のご神体。

【菊と稲荷】コトシロヌシ・5:美保神社の響き。

【菊と稲荷】コトシロヌシ・6:反響する祈り。

【菊と稲荷】コトシロヌシ・7:大国主の御子神。

【菊と稲荷】コトシロヌシ・8:鶏。

【菊と稲荷】コトシロヌシ・9:神の魂を鎮める『えびす舞』

【菊と稲荷】コトシロヌシ・10:それは神の仕事だから。

【菊と稲荷】コトシロヌシ・11:ゆるぎなき御世の神。

 
 
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『ホシヨミノミコト』Mikoto君と菊ちゃんの参拝企画♪
【菊とMikoto】

星語りリトリート in 星田妙見宮

 
日時*2019年4月26日(金)10:00〜(解散予定14:00〜15:00)
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募集人数*10名→ 残5名
参加費*6,000円(交通費・飲食費は各自負担)
 
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『三輪惠比須神社』さま☆公式フライヤー等、作成させて頂きました。
 
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女子神職さんのblogはコチラです♪→『三輪恵比須神社 ご神木に♥な女子神職』
 
 
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『尼崎えびす神社』さま☆公式ポスター等、作成予定。
 
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巫女さんのblogはコチラです♪→『幸せ 尼崎えびす 巫女さん日記』