【菊と稲荷】の始まりの物語はコチラです→『プロローグ。』
<あらすじ>
『怖いと思われている稲荷の誤解を解いてほしい』
その言葉と共に、六甲山の高取神社で
「神様」という存在に、接続してもらった私。
前からついていたという高野山の清高稲荷大明神さまの
子狐眷属の姿も確認できるようになり、
奇妙な共同生活(?)が始まっていた。
***
続きです。これまでのお話。
えびす大神に関する謎の一つ。
なぜ主祭神なのに、
真ん中に鎮座されていないのか?
それに対して「仕事しやすいから(笑)」という理由と、
なんの仕事?という問いの答えのヒントとして
「えびす大神の格好」という一言をもらった私……。
菊「……まあ、釣り……だよね」
私は『えびす信仰辞典』という聖典✨を開き、
そこに紹介されている『えびす神』の姿を確認した。
皇后の御船が内海の洞海湾を進まれた時、お伴をしていた武将の武内宿禰(タケウチノスクネ)の命令で漁夫に海底を調べさせたところ、海の底からいとも清らかに神々しく光り輝く玉石を発見しました。
これを献上したところ天皇はこの石をお手にとってご覧になり、「これは海の神がこの度の筑紫への船旅をつつがなく守ってくださるという御心のしるしであろう。」と、大変お喜びになったので、武内宿禰が近くの浜辺に船を寄せて上陸し、この霊石を祀ったのが、当神社の御鎮座の始まりであり、この霊石は当神社の御神体として、今も本殿の奥深く内々陣の浄暗に荘厳に鎮まっておられます。
……赤い。
"霊石" ……赤い石なの??
菊「…………うーん」
こちらのえべっさまが白装束のせいか
『日の丸』にしか見えない。
赤…………
その時、近くにかけている『えべっさまの鯛』に目が止まった。
菊「………………」
鯛
タイ
………タイヨウ
菊「…………太陽」
菊「えべっさまの鯛って…………」
菊「この浮かんでる小島が "日本列島" で、
そこに日の出っていうか……」
太陽を釣り上げる神様なんじゃないの?……
太陽が昇るのは、東の空。
だからえびす大神は
「東の端っこ」である第一殿にいらっしゃるのでは?
「仕事しやすいから(笑)以上♪」
そんな風にえびす大神は答えてくださった。
『えべっさま』は鯛を釣るとされているけど、
食べているのは見たことない。
いつもいつも大切そうに……
守るように、
小脇に抱えていらっしゃる……。
菊「それって "鯛" が "太陽" だからなんじゃないの……?」
子狐1「太陽食べたらだめだもんね」
子狐2「やけどしちゃうよね」
ヒルコ・ヒルメ双子説での『太陽神』って、
”太陽を釣り上げる神様” っていう意味???
菊「………いや、ちょっと待って……
"鯛"が"タイ"で"太陽"とかって……」
なーんか安直過ぎないかな💧
そんな気がして不安なので、もう少し調べることにした。
《続く》