⛩【菊と稲荷】ヒルコノミコト・13:福の神。 | 神仏広告代理店

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【菊と稲荷】

【菊と稲荷】の始まりの物語はコチラです→『プロローグ。』

 
 

<あらすじ>

 

『怖いと思われている稲荷の誤解を解いてほしい』 

 

その言葉と共に、六甲山の高取神社で

 

「神様」という存在に、接続してもらった私。

 

 

前からついていたという高野山の清高稲荷大明神さま

 

子狐眷属の姿も確認できるようになり、

 

奇妙な共同生活(?)が始まっていた。

 

 

 

【菊と稲荷】ヒルコノミコト・7:サナギ。

【菊と稲荷】ヒルコノミコト・8:端っこの第一殿。

【菊と稲荷】ヒルコノミコト・9:鯛。

【菊と稲荷】ヒルコノミコト・10:夏至の日の出ライン。

【菊と稲荷】ヒルコノミコト・11:夷三郎殿。

【菊と稲荷】ヒルコノミコト・12:ヒルコノミコトの正体。

 

 

 

令和が初めて迎える朝。

 

 

私は西宮神社拝殿にいた。

 

 

 

 

西宮神社では年間を通じてほぼ毎日、

 

朝拝として『万度祓(まんどばらい)が行われる。

 

 

 

これは大祓詞を神前で何度も読み、穢れをはらい清めること。

 

 

 

西宮神社では、参列者一人を一回分としてカウントし、

 

その総数で1万回を目指す。

 

 

 

 

そう。『万度祓』はその場に参列する全員での合唱。

 

初めて聴いた時は、驚きと同時に感激した。

 

 

 

 

令和元年の最初の日は、万度祓で始めよう。

 

そう思って、ここに来た。

 

 

 

 

神職さまの奏上に合わせ、全員が発声。

 

 

 

 

最初はバラついていたけど、すぐに声は共鳴し、

 

西宮神社の拝殿は、重なるたくさんの祈りの声に包まれた。

 

 

 

 

今となってはこの万度祓も、えびす大神が釣り上げた "朝" を徹底的に清めるために、

 

西宮神社では毎朝毎朝、奏上されているのかなと思う。

 

 

 

 

そしてそのあとは上旬祭。

 

設けられた席について、えびす大神に問いかけた。

 

 

 

 

菊「えびす大神さま……おはようございます。

 

昨日、昔の資料室で御神影の頒布について見ました。

 

静岡県はえびす神社の数も、御神影頒布数も多かったです。

 

これは伊勢から見た夏至の日の出ラインに、富士山も重なっているからですか?」

 

 

 

夫婦岩の間から太陽が上がる夏至前後、

 

その海の向こうには富士山の姿も拝めるとあったのを読んでいた。

 

 

 

 

菊「あと神社数は東日本は少ないけど、御神影の頒布数は東の地域が多い……

 

百太夫神さまのお言葉通り、そばで守護したいお気持ちからですか?

 

それはえびす大神さまの太陽に関わる神としての責任感からですか?」

 

 

 

えびす大神(以下:え)「……令和初日の朝から、畳み掛ける氏子登場(笑)

 

 

 
 
菊「きゃーーー。正装が……白い……✨」
 
え「気分な♪ まあ春やし正装も軽やかに♪」
 
 
 
菊「……えびす大神さま、あの……」
 
太陽神なんですか? と質問しそうになって、そんなストレートに……と躊躇した。
 
 
 
 
え「責任感ってさっき言ったよね」
 
菊「え、ハイ」
 
 
 
え「逆やな(笑)
 
菊「逆?」
 
 
 
え「僕だけじゃない方が、力も強いやろ?」
 
菊「……僕だけじゃない方が……?ってどういう……?」
 
 
 
え「手伝ってもらってるって事♪ みんなに(笑)
 
菊「?」
 
 
 
え「万度祓と一緒。みんなの力を重ねたいねん。
 
想像してみて!東の各地で、たくさんの小さいえべっさんが一斉に鯛釣ってる姿♪(笑)
 
 
菊「……どういう事ですか??」
 
 
 
 
え「万度祓もそうやけど、祈りの力って強いやん。
 
なんもないより、何か姿があったほうがちゃんと祈る気持ちになるやろ?
 
僕の分身の御神影、何万枚も配ってんねんで。
 
御神影があれば祈るやん?
 
それだけの祈りが重なって共鳴したら、この国の暮らしも豊かになっていくと思わん?」
 
 
 
菊「はい……」
 
 
 
 
「要するに僕はみんなの力も借りてるってこと!
 
……頼りにしてるねん。人の力も
 
 
image
 
 
 
"海" は "生み"
 
 
"地" は "血"
 
 
"天" は "転"
 
 
 
 
そんな言葉が浮かびだした。
 
 
 
 
海は生命の源。豊かなる海。
 
 
そこで命は生まれ、人は地に生きる。
 
 
そしてその命を全うした時、天に昇って……
 
 
 
 
菊「天に昇って……?」
 
 
 
 
転じる。……転生する。
 
 
 
 
菊「転生……」
 
 
 
え「そ。全部経験するねん。海から地から天から。
 
……結局全ては "人" のもんやねん」
 
 
菊「……全ては "人" のもの……」
 
 
 
 
え「そうや。主人公は "人"。
 
神はな、"人" のためにいるねんで」
 
 
 
 
 
え「だから "神のために生きる人生" だとしても、
 
その中で "自分" を生きなあかん」
 
 
 
 
 
上旬祭の行事を終え、
 
神職さまが "御代替わり" に関するお話をされていた。
 
 
 
平安時代に遣唐使を廃止したことから、日本独自の文化が花開いていった事。
 
 
 
その中で、やまと言葉の読み方にも触れられた。
 
 
「御神酒」は中国では「ごしんしゅ」だが、日本では「おみき」と呼ぶ。
 
そんな例をいくつか出された後、神職さまは最後にこうおっしゃった。
 
 
 
 
 
「そして天皇が治める "国民" のことは "おおみたから" と読みます」
 
 
 
 
 
"おおみたから" 
 
 
 
 
"国民" と書いて "おおみたから"
 
 
 
 
"国民" は "大御宝" ……
 
 
 
 
 
 
 
この国の神の血を引く天皇という存在は
 
 
その国の民を"大御宝"と呼んでいた。
 
 
 
 
 
 
 
国民は神を "大神" "大御神" と呼び、
 
 
神は国民を "大御宝" と呼ぶ。
 
 
 
 
 
菊「……………」
 
 
 
 
 
この国の "神" と "人" の関係は、
 
 
なんて美しくて尊いんだろう……
 
 
 
 
 
え「あ、お菊ちゃん、一つ間違ってるで」
 
菊「え!💧ど、どこですかッッ!!」
 
 
 
え「満足団子(まんぞくだんご)って読んでたやろ?」
 
菊「はい。まんぞくだんごって読んでいました………」
 
 
 
え「それ "満足" って書いて "みたらし" って読むから♪(笑)
 
 
菊「え!? じゃあ普通に全国で売ってるみたらし団子でも
 
えびす大神さまの御神徳が得られるということですか?✨」
 
 
 
 
え「…………」
 
菊「…………」
 
 
 
 
菊「あの……お返事は……💧?」
 
 
え「……うん。そうしといてもいいんちゃう? 
 
えべっさんの鯛と一緒で♪(笑)
 
 
 

 

菊「めっちゃ適当じゃないですか!

 

一応読者さん多いんですよ!!」

 

 

え「!!!」

 

 

 

 

えびす大神の普段の装束はコーラル色

 

 

 

コーラルは珊瑚。

 

 

富と繁栄を象徴し、珊瑚を持つと代々栄えると言われていた宝物。

 

海のエネルギーで育った珊瑚は、伸びやかでみずみずしい波動で、

 

素晴らしい癒しの護符。

 

 

 

菊「えびす大神さまそのまんま!

 

この国はえべっさまがいるから大丈夫……✨」

 

 

image

 
 
そう思って、イザナギとイザナミは、
 
この海にヒルコノミコトを預けたんだろうな。
 
 
 
 
西宮神社会館に飾られた大きな絵。
 
 
この絵のイザナミは、ヒルコノミコトに託した世界に祈っているもの
 
 
 
 
 
『⛩【菊と稲荷】ヒルコノミコト』完
 

 

 

 

 

 

 

《【菊と稲荷】はまだ続く♪》

 

 

 

⛩【菊と稲荷】次のお話はこちら*

 

 
 
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現在、本殿にて清め祓いして頂いたカードを、社務所の開いている日に頂けます。

 

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