絵本専門士2人のユニット、sakaguraです。働く大人にもぜひ絵本を届けたいと願い、活動をしています。はじめましての方は、こちらをご覧ください
「絵本専門士リレートーク」では、 個性豊かな絵本専門士のみなさんが、私たちからの「4つの質問」に答えてくれます
絵本専門士・アナウンサー・ベビーサイン講師の大西友子さんからのバトンを受けて、今回は大西さんと同じく第8期絵本専門士の日下淳子さんが登場です。出版社勤務を経て、絵本にまつわるさまざまな執筆のほか、絵本と音楽のコラボレーションなど、絵本を軸に活動の場を広げていらっしゃいます。
「絵本を通してどんな景色が見たいのか」という意識を大切にしているとおっしゃる日下さんに、お話をお伺いしました
1. 日下淳子(くさかじゅんこ)さんのプロフィール
第8期絵本専門士。出版社で10年働いた後、フリーランスで絵本と育児、暮らし系の編集・執筆をしています。好きなものは、海洋生物と苔と鍵盤ハーモニカ。科学本好きです。音楽をつけた読み聞かせのピアノアシスタントもしています。絵本好きさんと繋がって、楽しいことを企画していきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。
ホームページ:https://ehon-press.amebaownd.com/
Instagram:https://www.instagram.com/jun_ehon_books/
2. 日下淳子さんに「4つの質問」
①なぜ絵本専門士になろうと思ったのですか?
絵本専門士の先輩から、本の読み方から著作権まで幅広く勉強できる講座があると教えていただいたことが最初のきっかけです。仕事で絵本を紹介したり、作家さんを取材する記事などを書いていたので、体系的に学んだプロとして絵本と向き合いたい思いがありました。講座で他の仲間と繋がることで、もっと大きく絵本活動を広げていきたいという夢もありました。
資格取得後は、同期や先輩とおはなし会を開くなど、活動の幅が広がりました!
でも始めは、書類選考に受かりませんでした。先輩に「絵本で世界を変える、未来を変えるぐらいの気持ちを持っているか」と言われて、そこから少し意識が変わったように思います。いまでも、絵本を通してどんな景色が見たいのか、ということは常に意識するようにしています。
②現在、どのような活動やお仕事をされていますか?
編集ライターとして、各出版社で、絵本紹介、作家インタビュー、子育てと関連した絵本のコラムなどを書いています。そのほか、絵本に音楽をつけて読み聞かせや工作をする音楽教室にも勤めています。そこでピアノを弾いたり、本格的な絵本作りをしています。保育士資格があり、親子関連の企画、運営にも携わることが多くなりました。
絵本に関わる仕事に就くまでをnoteに書いています↓
https://note.com/ehon_press/n/nf21f0ed5ee1b
企業からの依頼で、市内や姉妹都市に配布するための海の絵本を作りました
音楽教室にて、絵本の原画展と絵本とピアノのコンサートを開催しました
森の青空図書館として、絵本が自由に読めるスペースを作ったり、地域の本棚を作ったりしています
③これからどのような活動をしていきたいですか?
絵本に興味がない人を含めて、いろいろな年代、ライフスタイルの方々に、絵本に親しむきっかけ作りをしていきたいと思っています。ハンコ絵本のワークショップ、大人のバーで絵本のプレゼント会、音楽と融合した多人数での読み聞かせ会など、いままでにない視点での絵本アプローチを考えることが好きです。興味を持って、一緒に盛り上げてくださる方がいたら、ぜひ声をかけてほしいです。
④「働く大人」にオススメの絵本を教えてください
『モカと幸せのコーヒー』
作:刀根 里衣
出版社:NHK出版
疲れきった「ぼく」に、優しいうさぎがコーヒーを淹れてくれるお話。刀根里衣さんの絵が素敵で、夢のような世界に心奪われます。味方になって励ましてくれる存在が、自分の中にいることを思い出させてくれる絵本。心に余裕がなく、うさぎのちょっとした親切にもトゲトゲしく対応してしてしまうぼくが、はっと気づいてうさぎを受け入れるところに心が解かされます。
『ちらかしさんとおかたしさん』
作: ふしみ みさを
絵: ポール・コックス
出版社: 教育画劇
毎日働いているとなかなか片づけできない、家事も完璧にはできない…!と思っている方におすすめしたい一冊。服も靴も脱ぎっぱなしで行ってしまうのが「ちらかしさん」、その後ろから服を拾って片づけていくのが「おかたしさん」。同居している2人は、どっちがストレスというわけではなくて、仲良くやっていく不思議な関係です。どちらに共感するかは読む人次第。でももし片方が相手のことを受け止められなくなったら、途端にどちらも居心地の悪い毎日になるのでしょう。日々の幸せの在り方を考えさせてくれます。
sakaguraより…
絵本に関連した仕事につくまでをnoteの記事で拝読し、日下さんの情熱を感じました。現在は、執筆、音楽をつけた読み聞かせ、絵本の出版など、幅広い活動に取り組んでいらっしゃる日下さん。
「絵本好きさんと繋がって、楽しいことを企画していきたい」「いままでにない視点での絵本アプローチを考えることが好き」ということば通り、ハンコ絵本のワークショップ、大人のバーで絵本のプレゼント会、音楽と融合した多人数での読み聞かせ会など、日下さんの中に新しい企画がたくさん生まれてきているご様子。お話を伺って、わくわくしました。色々な切り口からアプローチすることで、世代を超えて今まで以上にたくさんの方に絵本を届きそう絵本の可能性に目を開かれる思いです
「働く大人」へのオススメ絵本として挙げてくださったのは、忙しい日常の中でも大切にしたいことを思い出させてくれる2冊。日下さんの優しさを感じました。なんだか気持ちがいっぱいいっぱいになったとき、疲れてしまったとき、手に取ってみてくださいね。
日下さんの絵本を通じた活動から広がる新しい世界。絵本専門士の仲間としても、働く大人の仲間としても、とても楽しみです
過去の絵本専門士リレートーク
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