絵本専門士2人のユニット、sakaguraです。働く大人にもぜひ絵本を届けたいと願い、活動をしています。はじめましての方は、こちらをご覧ください
「絵本専門士リレートーク」では、 個性豊かな絵本専門士のみなさんが、私たちからの「4つの質問」に答えてくれます
長野県松本市の谷口和恵(たにぐちかずえ)さんからのバトンは、鹿児島県枕崎市へ・・・ 今回ご登場くださるのは、枕崎市立図書館長の朝田栄子(あさだえいこ)さんです。10年前にお声がかかり、急遽、司書資格を取得して館長さんになられたとのこと!そのバイタリティに感動です
朝田さんに、現在の活動やこれからの抱負をお伺いしました。
1. 朝田栄子さんのプロフィール
絵本専門士2期。鹿児島県枕崎市在住。NPO法人読書推進団体枕崎みしのたくかにと理事長。枕崎市立図書館長。
保育士や子育ての経験を生かした活動をする中で、読書の大切さを子供たちに伝えたいと強く思い、読み聞かせのボランティアグループを結成し20年以上活動を続けています。「おはなしのおばちゃん」だった私に「図書館の指定管理者にならないか」と声がかかったのが今から10年前。48歳で司書資格を取得。その後NPO法人を設立し、現在枕崎市立図書館の指定管理者として図書館長を務めています。
2. 朝田栄子さんに「4つの質問」
①なぜ絵本専門士になろうと思ったのですか?
図書館で働いた経験も無く、いきなり館長として図書館の管理運営を任されました。図書館改革を進めながら、JPIC読書アドバイザーで学んだことやボランティアとして活動した経験が役立つ場面もありましたが、まだまだ「学び」が足りないと思い養成講座を受講しました。
②現在、どのような活動やお仕事をされていますか?
○図書館運営が主な仕事です。
絵本専門士の資格取得後に、「絵本専門士から学ぶ、ファーストブック講座」・「セカンドブック講座」を図書館の新たな読書推進事業にしました。
絵本作家さんを招いての講演会やトークショー、絵本作家さんによる小・中学校での出前授業なども積極的に実施しています。
○NPO法人の事業として、郷土絵本・方言絵本の制作を行い6冊の絵本を発行し学校や地域に配布しました。学校では郷土学習用資料としても活用されています。
また、家庭読書の啓発普及用リーフレットを作成し,乳児健康診時に配布しています。
○図書館外の活動
・読み聞かせボランティア養成講座
・読み聞かせボランティアグループの研修会
・認定絵本士養成講座の講師
もさせていただいています。
③これからどのような活動をしていきたいですか?
私自身が絵本専門士として活動するというよりも、絵本専門士の活躍する場や機会を提供したいと考えています。人口2万人にも満たない小さな市の小さな図書館ですが、ファーストブック講座・セカンドブック講座、子ども読書活動推進研修会等で講師を引き受けてくださる方は是非ご連絡ください!
④「働く大人」にオススメの絵本を教えてください
「おとなのなかのこども」
ヘンリー・ブラックショー さく
いのうえ まい やく
何才からおとな?そんな疑問を感じながら58才になりました。未だに「おとなになんかなりたくない」と心のどこかで思っている私ですが、この絵本を読んで自分の中のこどもは「永遠に子どものままでいいのだ」と愉快な気分になりました。「自分の中にこどもがいることでたのしいおとなになれる」。自分を大切にするってどういうことかがわかりやすく描かれています。
sakaguraより…
「絵本専門士から学ぶ、ファーストブック講座」「セカンドブック講座」など、図書館長で絵本専門士でもある朝田さんならではの取り組みで、絵本の魅力が図書館から多くの人に届けられていることを感じました。また「私自身が絵本専門士として活動するというよりも、絵本専門士の活躍する場や機会を提供したい」というお言葉に、枕崎市立図書館がますます絵本にまつわる活動のハブとして育っていく様子を思い浮かべました。(絵本専門士である私たちにとってもなんとありがたいラブコールでしょう)
郷土絵本・方言絵本の制作など、図書館外の興味深い活動についてももっとお話をお伺いしたくなってしまいますね
朝田さんからのオススメ絵本は「おとなのなかのこども」。「未だに『おとなになんかなりたくない』と心のどこかで思っている私」とおっしゃっていましすが、そんな大人はたくさんいそうですね(わたしもです!)。ぜひ手にとってみてくださいね。
年末年始のお忙しい中ご登場くださり、ありがとうございました
過去の絵本専門士リレートーク
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谷口和恵さん