絵本専門士リレートーク〜咲間美聡さん

絵本専門士２人のユニット、sakaguraです。働く大人にもぜひ絵本を届けたいと願い、活動をしています。はじめましての方は、こちらをご覧ください

「絵本専門士リレートーク」では、個性豊かな絵本専門士のみなさんが、私たちからの「４つの質問」に答えてくれます

鹿児島県鹿児島市の森ゆかりさんからのご紹介で、今回は、働きながら司書資格を取得（すごーい）、学校図書館でお仕事をなさっている、神奈川県の咲間美聡さんです。

司書である咲間さんの「子どもや保護者に説明している知識にきちんとした裏打ちをすべく、絵本についてもっと学びたい」「星の数ほどある絵本関連の資格の中で、絵本専門士が最も学術的にも社会的にも専門性が高いと感じ志しました」という言葉に、咲間さんの絵本にかける思いや意気込みが垣間見えます。そんな咲間さんの現在の活動、これからの抱負など、伺ってみました

1. 咲間美聡さんのプロフィール

8期絵本専門士　学校司書

子どもの頃から本が好きで、働きながら司書資格を取得し、公共図書館で仕事をしていました。結婚して神奈川県に移住し、現在は神奈川県の西部にある中井町という小さな町で小中学校の司書をしております。神奈川県で最も西部に住む絵本専門士でもあります。

メール：alice3310@hotmail.com

2. 咲間美聡さんに「４つの質問」

①なぜ絵本専門士になろうと思ったのですか？

学校や図書館で子ども達に絵本を手渡す日々を過ごしながら、今、子どもや保護者に説明している知識にきちんとした裏打ちをすべく、絵本についてもっと学びたいと感じ、絵本に関する資格を探しました。星の数ほどある絵本関連の資格の中で、絵本専門士が最も学術的にも社会的にも専門性が高いと感じ志しました。認定講座は素晴らしい講師陣からの高度な学びを受けることができただけでなく、絵本をより深く知ること、日本各地にいるそれぞれ秀でた部分を持つ同期たちとの出会いなど、かけがえのない宝をたくさんいただいたと思っています。

②現在、どのような活動やお仕事をされていますか？

学校司書として子ども達に絵本や本を紹介したり手渡すだけでなく、仕事が休みの日を利用して、未就園児の育児サークルで赤ちゃんに絵本を読んだり、お母さんたちの読書相談をしています。また、学校図書館問題研究会に所属し、学校図書館の中で絵本をどのように役立てていけるかを研究しています。

絵本専門士は一冊の本を多角的に深く研究するため、同期で絵本を楽しむ読書会を開催し、お互いの視点から学びを深めています。

③これからどのような活動をしていきたいですか？

絵本専門士はまだまだ日本に500名ほど。活動をしていて世間の中での知名度はまだまだこれから伸びていけると感じています。今の自分の活動に加え、今後、絵本専門士の知名度を上げるべく、さまざまな場所で絵本専門士がもっと社会で身近な存在になるように、イベントの開催・参加・講演などを積極的に実施していこうと思います。

④「働く大人」にオススメの絵本を教えてください

「らんらんランドセル」　

作：モリナガ・ヨウ

出版社：めくるむ

ランドセルひとつとっても沢山のパーツから構成されています。どの一つが欠けてもランドセルは出来上がりません。ランドセルひとつ作るのにたくさんの人の働きがあるのです。働く人ひとりひとりの丁寧な仕事があって社会が回っていると感じることのできる作品です。

「あつかったらぬげばいい」

作：ヨシタケシンスケ

出版社：白泉社

「あつかったら、ぬげばいい」当たり前のことかもしれません。働く大人たちが、「当たり前ってなんだろう？ながされてしまっていないかな？」と、自分がしていることを顧みるきっかけになる絵本です。周りの顔色を窺って当たり前のことを言えない・できない大人の方の目からぽろぽろとウロコが落ちることでしょう。

sakaguraより…

司書さんのお仕事や研究会での研究活動のほかに、休日に育児サークルでの読み聞かせやお母さんたちの読書相談など、大活躍の咲間さん絵本専門士の学びやネットワークを活かした、現在の熱心な活動状況にも、これから絵本専門士がもっと身近な存在になるように、イベントの開催・参加・講演などにさらに積極的に取り組んでいきたいという熱意にも、刺激を受けました。全国500人ほどの絵本専門士の一員として、私たちも精進していきたいと改めて思いました。