ピアース、マジやるじゃん!
1997年 監督/ ロジャー・スポティスウッド
ボクが一番好きなボンド俳優は、ジョージ・レーゼンビーとティモシー・ダルトン。『ゴールデンアイ』で初登場したピアース・ブロスナンについては、大好きなティモシー・ダルトンの後任なので、当然ながら強い強い拒否反応と大嫌いオーラを放ちまくりました!"ティモシー・ボンドはそんなことしない"とか、"ティモシーならこう言うはず"とか、"てか、なんでティモシーじゃないんだよ"とか徹底的にネガティブ思考に陥ってました!
ボク的には、ジョージ・レーゼンビーが二代目襲名した時の世論同様に、"おいショーン・コネリー呼び戻せよ"状態だったわけです。
ただピアースファンのみなさん、安心してください!公共の場でスター俳優にこんな悪口叩いてタダで済むとは思っていないので、もちろんいい意味での掌返しを用意しています!なんとなんと!本作『トゥモロー・ネバー・ダイ』からのピアースはおい!ざけんなよっ!てくらい驚異的進化を遂げており、もうむっちゃカッコいいのです!
さあ、絶賛はじまるよっ!!
【この映画の好きなとこ】
◾︎ジェームズ・ボンド (ピアース・ブロスナン)
言い切ってしまいます!この映画は、ピアース・ブロスナンのプロモーション映画です!!もちろん超絶アクションてんこ盛りで魅力的な作品ですが、それらすべてを上回る魅力がピアース・ボンドにはあり、印象に残るシーンのほとんどをピアース・ボンドが占めているのです!
新しい時代を生き抜くために進化したボンド
新しい時代の観客の共感、支持を得たボンドの魅力、そしてピアース・ボンドにしか出来ないピアース・ボンドならではの魅力をダララッと紹介します!
アバンタイトル
ファッション、髪型共に歴代トップクラスのカッコよさ!
のたうちまわり
なぜかいたぶられる姿も様になる。
反則技
コレをティモシーがやると怖くなっちゃう
パスワードセット
敵に追われながらもロックドアのパスワードをセットし、敵を締め出すシーンなんだけど、暗証番号ボタンを指じゃなく銃口で押すんですよ!この余裕と軽さ!最高!
こんなワルサーの使い方があったなんて
出し抜かれるボンド
鮮やかに脱出を決めるウェイ・リンに対し…
Nobody Does It Better
ビッグスマイル
ボンドが大口開けて笑うなんてないわー…けどいいんだよなあ。
前作のラストシーンでは違和感しかなかったけどモノにしたね
マシンガン
歴代最もマシンガンが似合ってるでしょ!
フリーフォール
垂れ幕のロープにつかまりワーワー叫びながら落ちるなんてないわー…ボンドなら余裕のキメ顔で降りるでしょーよ!けどこの辺りも共感ポイントなんですよねー。
クラッチ
ウェイ・リンと手錠で繋がれたボンドがバイクで逃走するシークエンス。ボンドがアクセルとブレーキ、ウェイ・リンがクラッチ担当。だから終始ボンドが「クラッチ!クラッチ!」と叫ぶんだけど、キメキメ大ジャンプ後の「クラッチ」にキュンときますよ。
路上シャワー
厚い胸板、ショーン・コネリー以来の胸毛!ミシェール・ヨーも適度にエロくてかわいい!このシーン最高!
演説中断
左手の銃でヘンリー・グプタを狙い、右手のマシンガンで背後に忍び寄る敵を撃つ。
シリーズ他作品では、絶対見られない魅力いっぱいでしょ??それだけでなく、他のピアース主演作品でも見られない、本作だけの超完全オリジナルボンドです!今回ピックアップした"好きなとこ"が作品魅力を上回ってしまい、ピアースの印象ばかり残ってしまうんですよねー。こんな作品もなかなかないでしょ!
『ゴールデンアイ』に続き、本作もシリーズファンから熱烈な支持を受け大ヒットしたってことは、ピアースが創造したボンドは現代人の好みにピタリとハマったわけで、そんなピアースはつまり"わかってるヤツ"ってことです!
本作以降も、その魅力は『ワールド・イズ・ノット・イナフ』『ダイ・アナザー・デイ』と右肩上がりに進化し続けました!個人的には『ダイ・アナザー・デイ』が極みであり、ピアース・ボンドの完成系と捉え勝手ながら大絶賛しております!
しかし、本作のピアース・ボンドは、その完成系とはまた別のボンドであり、本作のボンドは本作のみの登場で且つ本作ボンドの最終作と捉えております(つ、伝わるかな)。
つまり、この若くてチャラいけど魅力的なボンドを見たければ、他のピアース・ボンド作品ではなく、この『トゥモロー・ネバー・ダイ』を観て欲しいってことなんです!!(つ…伝わる??)
007シリーズこちらも
ノー・タイム・トゥ・ダイ