【若紫70-3】古文単語「下ろす」☆
センター試験見ました?
漢文に、イラストが出題されていましたね~!!
やっぱり!ってカンジです!
では今日も、はりきって行ってみましょう!!
古文単語には、
1.とにかく丸暗記して覚える
2.漢字やイメージで覚える
3.文脈判断で決める
などの覚え方があります。
今回は、幅広いイメージの古語☆
【今回の源氏物語】
「あないみじや。いとあやしきさまを、人や見つらむ」とて、簾下ろしつ。
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今回出てきた古文単語
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■【あな】…ああ。まあ
■【いみじ】…大変だ。ひどい
■【や】…詠嘆の間投助詞
■【いと】…とても。たいそう
■【あやしき】…シク活用形容詞「あやし」連体形
※【あやし】…みっともない
■【さま】…様子
■【を】…対象の格助詞
■【人】…誰か
■【や】…疑問の係助詞
■【見】…マ行上一段動詞「見る」連用形
■【つ】…強意の助動詞「つ」終止形
■【らむ】…現在推量の助動詞「らむ」連体形
■【とて】…~と言って
※【と】…引用の格助詞
※【て】…単純接続の接続助詞
■【簾(すだれ)】…すだれ。竹製の室外との隔て
■【下ろし】…サ行四段動詞「下ろす」連用形
■【つ】…完了の助動詞「つ」終止形
◇ 今回は「つ」にも注意しましょ♪
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☆ 本日の古文単語「下ろす」 ☆
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「あないみじや。いとあやしきさまを、人や見つらむ」とて、簾下ろしつ。
問)次の傍線部の説明として最も適当なものを1つ選べ。
1.簾で室内を見えなくした。
2.簾を明けて光を採り入れた。
3.簾の隔てを取ってしまった。
4.簾で室内を暗くした。
5.簾で光源氏との間を隔てた。
古文読解のためには
次の3つの知識が必要です。
● 古文単語をきっちり覚える
● 古典文法を押さえる
● 古文常識を理解する
この【重要古語】カテゴリでは
今回出て来た『源氏物語』の一語一語を
詳しく解説しつつ、
特に今回注目したい古語をピックアップして
詳しく解説しています。
今回の古語はこれ☆
【下ろす(おろす)】
【他動詞:サ行四段活用】
①低い位置に移す
②退位させる
③神仏や貴人の前から退出させる。さがらせる
④神仏への供え物や貴人の物などを譲り受ける。おさがりをいただく
⑤仏門に入るために頭髪をそり落とす
⑥人を悪く言う。こきおろす。けなす
⑦魚や鳥などを切り分ける。調理する
⑧道具を使ってすりくだく。すりおろす
⑨貯えてあった物を取り出して使う。使い始める
⑩風が山頂から吹き下ろす
(※『全訳古語例解辞典』小学館 より)
幅広い古語ですねぇ~;;
しかし、今回の「下ろす」は基本の①の意味☆
「簾」―「下ろす」
というつながりから
室内と外との隔てである簾(すだれ)を下ろして
部屋の中を見えなくする
という状況がイメージできますねっ♪
1.簾で室内を見えなくした。
2.簾を明けて光を採り入れた。
3.簾の隔てを取ってしまった。
4.簾で室内を暗くした。
5.簾で光源氏との間を隔てた。
ここで、古文常識☆
「簾(すだれ)」の役割を今一度確認しましょう。
【簾(すだれ)】
【名詞】
①すだれ。細く削った竹や葦などを糸で編み、室外との隔てや日よけ、室内の仕切りのために上から垂らす
②牛車や輿(こし)などの前後に垂らしたすだれ
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日よけ、とあるので、
2の「室内を暗く」する用途もあるのですが…
…と言って簾を下ろしてるので
部屋を暗くする目的でないことは確かです。
また、
光源氏は、垣根の外から垣間見してますので
5の「光源氏との隔て」という目的も的が外れていますよね。
【答え】…1
「あないみじや。いとあやしきさまを、人や見つらむ」とて、簾下ろしつ。
● 過去記事リンク
■あな
■いみじ
■いと
■あやし
■見る
■とて
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