【夕顔34-2】ウ「らむ」⇒ゲス(らむの識別)
源氏物語イラスト解釈です
では行ってみましょう~♪
ヽ(○・▽・○)ノ゙
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今回の源氏物語
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「憎しとこそ思ひたれな。されど、この扇の、尋ぬべきゆゑありて見ゆるを。なほ、このわたりの心知れらむ者を召して問へ」
とのたまへば、入りて、この宿守なる男を呼びて問ひ聞く。
訳と内容が不明確の人は、まずイラスト訳からどうぞ☆
夕顔34のイラスト訳はこちら
これまでのあらすじ
天皇(桐壺帝)の御子として生まれ、才能・容姿ともにすぐれていたにもかかわらず、亡母(桐壺更衣)の身分の低さにより臣籍降下して源氏姓を賜った光源氏。
ただ今、「4.夕顔(ゆうがお)」の巻です。源氏が新たな恋人、六条御息所の所に通っていた夏の頃の話。源氏の従者である惟光の母は、光源氏の乳母でもありました。この乳母が病に臥して尼になったため、源氏は五条まで見舞いに出かけます。その家の門が開くのを待つ間、光源氏は夕顔の花が咲く、わびしいたたずまいの隣家に目をとめます。その花を一房取ってくるよう従者に命じると、その隣家から女童が出てきて、これに花を載せて持って行くようにと、香をたきしめた扇を差し出しました。それから、尼となった大弐の乳母を見舞い、帰り際ふと扇に目をやると…。
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久々の文法問題 ☆「らむ」の識別 ☆
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「憎しとこそ思ひたれな。されど、この扇の、尋ぬべきゆゑありて見ゆるを。なほ、このわたりの心知れらむ者を召して問へ」
問)傍線部「らむ」と同じ用法のものを選べ。
1.人の言ふらむ事をまねぶらむよ。(枕草子)
2.いとうつくしかりつる児かな、何人ならむ。(源氏・若紫)
3.長からむ心も知らず黒髪の乱れて今朝は物をこそ思へ(百人一首)
4.それを射当てたまへらむ人に奉らむ。(大和物語)
5.さはありとも、などか宮仕へをし給はざらむ。(竹取物語)
現役3年生もしくは浪人生のみなさんっ!
できますよねぇ~?!
(ノ´▽`)ノ
「らむ」の識別は、
古典文法問題のなかでも
ベスト10に入るほどよく出まーす!
∑(゚Д゚)
確実に! スピーディーに!
識別できるよう、しっかりマスターしましょぉ♪
♥-(´ε`● )
【「らむ」の識別】
① 現在推量の助動詞「らむ」
② 「り」の未然形+推量の「む」
③ 打消「ず」未然形の一部+「む」
④ 自立語の未然形の一部+「む」
この4つがありますが、
カンタン&スピーディに見分けるには、
「らむ」の直前が何音か
をチェックしましょう♪
(o^-')b
このわたりの心知れらむ者を召して問へ」
(「―エ」+「らむ」なので、完了「り」+婉曲「む」)
1.まねぶらむよ。
(「―ウ」+「らむ」なので、婉曲の助動詞「らむ」)
2.何人ならむ。
(それ以外⇒断定「なり」未然形の一部+推量「む」)
3.長からむ心も…
(それ以外⇒形容詞「長し」未然形活用語尾+婉曲「む」)
4.射当てたまへらむ人に…
(「―エ」+「らむ」なので、完了「り」+婉曲「む」)
5.などか宮仕へをし給はざらむ。
(それ以外⇒打消「ず」未然形の一部+推量「む」)
解答……4