(6)Blenz Coffee
目が覚めました。でもまだ部屋の中は暗いようです。時計を見ると午前2時30分。あれから3時間程度しか経っていません。ひとまずトイレに行き、またベッドに戻ります。ところが、まったく眠気がありません。たしかに3時間は熟睡したと思います。でも昨日は1日が40時間もあって、その大半を起きていたわけです。3時間の睡眠でカバーできるはずがありません。むしろ朝は寝坊してしまうのではないかという不安を持っていたほどですが・・・。
隣のベッドでは、Ogakunはしっかり寝ています。いつでもどこでも寝られるのは、彼の特技といってもいいかもしれません。
でも眠れないときでも布団に入っていればそれだけで体の疲れは取れるはずです。レース前に緊張感から眠れないときも、そのように過ごしてきました。そう思って、朝までじっと布団の中で過ごしていました。
外が明るくなり、私は起き出します。空はどんよりと曇っています。時々雨が降るという予報も出ているようで、天気が非常に気になります。今日はCapilano Suspension Bridgeに行く予定ですから、雨に降られると台無しです。
今日は朝9時からFriendship Runが行なわれます。バンクーバーマラソンの雰囲気を楽しむためにも参加したいイベントですが、16時から行なわれるBC州観光局主催の金哲彦さんによる直前講習会にも参加を申し込んでいますから、観光の時間も限られています。Capilano Suspension Bridgeの後はGrouse Mountainに行こうと思ったら、少しでも早く出発したいところです。ですから今回はFriendship Runへの参加は諦めました。
Capilano Suspension Bridgeへのアクセスですが、行きは無料バスを利用することにしました。その時間をOgakunに調べてもらったおかげでショルダーバッグを忘れたことに気がついたのですから、本当に幸運でした。Ogakunによると、Canada Placeを9時に出る便を始発に30分おきにあるそうです。私が出国前に調べたときは15分おきだったように思うのですが、昨夜からOgakunには逆らえません。じゃあ9時30分のバスに乗ろうということで行動を開始しました。
無料バスの乗り場はBlue Horizon Hotelですが、その隣にBlenz Coffeeがありました。
Blenz Coffeeはバンクーバー発祥ということですから、どうせコーヒーショップへ行くのならBlenz Coffeeに行きたいと思っていました。ここで朝食とします。
私はプレーンクロワッサンと(これがまたデカイ!)、
ベジーサモサ、
そしてコーヒーを注文しました。
このサモサってなんだかわからなかったのですが、とりあえず挑戦です(笑)。食べてみると、カレーパンのような春巻のような・・・中身はカレー味ですね。なんでもインドの食べ物だとか。なかなか美味しかったですよ。これはチャレンジ成功です。
Robson Stに面したカウンターに座って食事をしていたのですが、9時15分を過ぎて間もなく、目の前を1台のバスが通過していきます。その車体には、Capilano Suspension Bridgeと大きく書かれていました。やはり私が調べた情報の方が正しく、15分おきに出ていたようです。あとで確認したところでは、私が見ていたのは5月からの時刻表で、Ogakunが見ていたのは4月までの時刻表だったようです。
予定通り、9時30分過ぎのバスに乗るため、私たちはBlue Horizon Hotelの前に行きます。そこにはなにやら観光バスの看板も置かれていて、係員らしき女性もいます。そして2組ほどいるお客さんと話をしています。
やがてその女性はこちらにも話しかけてきました。何を言ってるかわからず、対応はすべてOgakun任せです。Ogakunによると、どうやらこの女性はCapilano Suspension Bridgeへ行く無料バスも担当しているようで、入場料はここで支払うこともできるということのようです。そこで私たちはここで支払いを済ませることにしました。入場料は1人$31.95。これにHSTが12%加わりますから、私とOgakunの2人で$71.50を請求され、カードで支払いました。するとレシートを2枚渡され、このうちの1枚が2人分の入場券となっています。
私たちが支払っている間に、バスがやってきましたが、私たちの支払いが終わるまで待っていてくれました。そしてバスに乗り込みます。
バスの運転手さんは、いろいろと観光案内をしてくれているようです。でも残念ながら、私には言葉がわかりません。やっぱり英語くらいは理解できるようになりたいなぁ・・・。今からでも遅くないかなぁ・・・。
Englishu Bayの付近を通ると、ちょうどFriendship Runに参加している人たちが走っている姿も見えました。こうしてみると、参加したくなってしまいますが、今回の日程ではやむを得ません。
やがてバスはLions Gate Bridgeに差しかかりました。明日のマラソンではこの橋の下を走りますが、この橋もぜひ渡ってみたいと思っていたのです。North VancouverとDowntownを結ぶこの橋は、日本では滅多に見られない3車線です。中央の車線は時間帯によって進行方向が変わるそうで、この時間帯は私たちが進む方向が青信号となっていました。
それから15分くらい経ったでしょうか。バスは止まり、Capilano Suspension Bridgeに到着しました。(つづく)
(7)Capilano Suspension Bridge へ
バックナンバー
第1部 感激記(当選に 喜びよりも 狼狽し)
第2部 観光記(ハプニング 旅のスパイスと 言うけれど)
第3部 完走記(バンクーバー 自分の足で 観光ラン)