はじめての 海外遠征 バンクーバー~第41回バンクーバーマラソン完走記第3部の3 | 神社仏閣旅歩き そして時には食べ歩き

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還暦を過ぎて体にトラブルが出始めて、ランニングを楽しめなくなりました。近ごろはウォーキングに軸足を移して道内の神社仏閣を巡り、御朱印を拝受したり霊場巡礼を楽しんでいます。いつかは四国八十八ヶ所巡礼や熊野詣をすることが夢です。by おがまん@小笠原章仁

(3)ランナーストップ


 Corral3の号砲から50秒後にやっと私もスタートラインを越えました。初めての海外マラソン。いよいよ始まりました。大人数の後方からスタートすると、スタートラインまでのロスタイムも大きくなりますが、前方で渋滞が発生して流れも澱んでしまうことが多いのです。ところが今回はCorralごとの時差スタートですから、流れはスムーズです。スタートラインを越えてから、すぐに流れに乗ることができ、ストレスを感じずにすみました。


Road to SAROMAN BLUE-スタート

 今回はファンランに徹すると決めました。そのために写真はたくさん撮ろうと思っていました。スタート後間もなくからコース脇にそれて写真を撮り始めます。


Road to SAROMAN BLUE-スタート直後


 これまでカメランをしたときは、撮影後のカメラを背中のポケットに戻していました。コンパクトデジカメとはいえ、ずっと手に持って走ると、20kmもすれば腕の筋肉痛に苦しめられるようになるということを、これまでの経験から知っていたからです。ただしまってしまうと、後半バテてきたときにカメラをポケットから出す気力も失ってしまい、後半の写真が激減してしまいます。どちらをとるか、難しい問題でした。


 でも結論は簡単に出しました。とりあえず、腕が痛くなるまでは持って走って、痛くなったらそのときに考えようと。右手にカメラを持ったまま走り続けました。


 ところが大変なことに気がついてしまいます。スタート後走っているコースは、右車線です。ですから、右側の歩道に応援の人々がいます。そうすると、右手にカメラを持っていると、手を振ったりハイタッチをしたりというのが難しくなります。慌てて左手にカメラを持ち替えました。


 この後も、歩道の側にあわせてカメラを持ち替えながら走りました。結果的にはこれが良かったのだと思います。カメラを右に左にと持ち替えたおかげで、片方の腕にだけ負担がかかることもなく、心配していた腕の筋肉痛にもならずにすみました。


 この大会の距離表示は、キロ表示とマイル表示と両方あります。1km通過のラップは6分16秒でした。体感的には6分半から7分近いと思っていただけに、思わぬ好ペースでした。これならカメランをしなければサブフォーも可能かも、という考えが一瞬頭をよぎりますが、このままのペースを維持することにします。


 コース脇にはハナミズキが咲いていたり、


Road to SAROMAN BLUE-ハナミズキ


 桜が咲いていたり、


Road to SAROMAN BLUE-サクラ


 私たちの目を和ませてくれます。


 バンクーバーは移民の町。日本人も多く住むと聞いていました。たしかに、沿道には日の丸を持って応援してくれる人もいました。もちろん、英語の応援も嬉しいです。でもこうして異国のマラソンに出て日本語の応援を聞くと、とても嬉しくなります。


Road to SAROMAN BLUE-日の丸


 2km表示は見落としましたが、3km地点のラップを計算すると6分19秒のペースです。悪くはありません。このままのペースで走るとしましょう。


 3kmを過ぎてからだったと思いますが、目前で「Stop」と書かれたプラカードを持った人が現れました。大きな道路と交差している箇所で、どうやらランナーストップのようです。思わず、初ハーフだった千歳日航国際マラソンを思い出しました。


 でもあの時とは違い、突破していくような不心得者はいません。かと思うと、プラカードを持った女性が体をゆすり、踊り始めます。するとその正面に立つ男性ランナーも、同じように体をくねらせ踊り始めます。


Road to SAROMAN BLUE-ランナーストップ


 いいなぁ~、この雰囲気。


 思わず感動してしまいました。


 やがてランナーストップも解除され、私たちは走り始めました。(つづく)


 (4)上り坂


バックナンバー


第1部 感激記(当選に 喜びよりも 狼狽し)

(1)突然の発熱

(2)思いがけないメール

(3)同行者変更

(4)お仲間エントリー

(5)国内移動手配完了

(6)オガカワラ

(7)現地での日程
(8)観光と食事


第2部 観光記(ハプニング 旅のスパイスと 言うけれど)

 Coming Soon


第3部 完走記(バンクーバー 自分の足で 観光ラン)

(1)時差ボケ

(2)時差スタート