はじめての 海外遠征 バンクーバー(第41回バンクーバーマラソン参戦記) | 神社仏閣旅歩き そして時には食べ歩き

神社仏閣旅歩き そして時には食べ歩き

還暦を過ぎて体にトラブルが出始めて、ランニングを楽しめなくなりました。近ごろはウォーキングに軸足を移して道内の神社仏閣を巡り、御朱印を拝受したり霊場巡礼を楽しんでいます。いつかは四国八十八ヶ所巡礼や熊野詣をすることが夢です。by おがまん@小笠原章仁

まえがき


 バンクーバーマラソンまで2週間を切りました。


 本来、完走記は完走してから書くものです。でも今回は、バンクーバーマラソンに参戦することになったいきさつからしてちょっと特殊なケースとなっています。


 そのため、ただでさえ長ったらしくてもったいぶっている私の完走記が、今回はいつにもまして脂っこい完走記になると思います。


 そこで出発までの部分はできるだけ事前に発表してしまい、帰国後に書くのは純粋に旅行記と完走記にするため、異例ではありますが参戦前に完走記を書くことにします。いや、正確に言うと完走するかどうかもわかりませんから完走記とはいえませんね。参戦記としておきましょうか。参戦記の第1部として、出国までの間の部分をできるだけ事前に書き上げてしまいます。そして帰国後はいつもにもましてもったいぶるであろう完走記をどうぞお楽しみください。


 それではバンクーバーマラソン参戦記、おつきあいくださ~い。


第1部 感激記(当選に 喜びよりも 狼狽し)


(1)突然の発熱


 人間って、思いもよらない朗報が舞い込んできたとき、喜びよりも狼狽と動揺が湧いてくるということを初めて知りました。


 2011年11月20日に開催された第1回神戸マラソン。この大会に広島県在住の息子と団体エントリーをして、3倍の倍率をくぐり抜けてエントリーすることができました。そこでこのときに妻も連れて行き、神戸で息子とも合流して神戸観光をしようという予定を立てていました。


 ところが神戸に出発する1週間前のこと。妻が体調を崩し入院してしまいました。予定を変更して神戸は息子と2人で観光するよりありませんでした。


 3ヶ月という予定で入院した妻でしたが、予定がちょっと延びて2月26日に退院することに決まりました。その間、妻が何度か外泊許可をもらって一時帰宅した日もありましたが、ほとんど私1人で家事もこなして暮らしてきました。


 妻の退院が決まって気が緩んだのでしょうか、私も突然体調を崩してしまいます。


 2月22日の未明、私は2回トイレに起きました。歳をとったせいか、ときどき夜中に尿意を覚えて起きることはあります。でも一晩に2回ということはこれまでありませんでした。しかも尿意を感じて起きたというのに、トイレに行くと出ないのです。なんだか詰まったような感覚があり、下腹部に力を入れて絞り出すようにしなければなりませんでした。


 1回ならまだしも、夜中に2回も目が覚めると熟睡感がまったくありません。そんな不快感を覚えながら出勤しました。


 日中も尿の出方はおかしいままでした。たしかに歳をとるごとに尿の出方は悪くなっていましたが、こんなに詰まる感じは今までありませんでした。それだけに、これはただごとではないのかも?と思いました。


 夕方になってから新たな症状が現れます。15時を過ぎる頃から突然激しい寒気に襲われるようになりました。これは尋常なものではありません。


 「熱があるな・・・」


 そんな確信を持てる寒気でした。


 帰宅して体温を測ると37.9度。やはり発熱していました。しかもまだまだ上がりそうな予感があります。


 ちょうどこの頃、留萌ではインフルエンザが大流行しており、警報も出ていました。真っ先に浮かんだのはインフルエンザでした。


 38度を超えなければいいが・・・。


 そんな願いもむなしく、やがて38度を超えてしまいました。私は夕食後、早々と床につきました。


 翌朝、23日になってからもやはり37度台の熱があります。私は仕事を休み、病院へ行きました。


 救いだったのは、昨夜も38度を超えたものの、最高でも38.4度でとどまり、おおむね37度台で推移したことでした。この熱の出方ならばインフルエンザではないかも、とちょっと安心しました。


 最初は近くの内科の病院へ行ってインフルエンザの検査をしてもらおうと思っていたのですが、相変わらず尿の出方がおかしいのも気になります。昨夜も2回トイレに起きていますし。


 内科の病院へ行っても、「泌尿器科へ行け」と言われたら面倒です。最初から内科も泌尿器科もある留萌市立病院に行きました。


 新患受付をして問診票を書きます。受診希望科は総合内科と書いておいたのですが、やはり尿の症状が決め手となったのでしょうか、泌尿器科へ行くように言われました。


 そして泌尿器科で診察を受けたのですが、尿検査の結果は問題が認められず、そのため発熱の原因が突き止められませんでした。しかしこの診察の時もまだ熱が出ているのは明らかですし、何らかのウィルスが体内に侵入して感染症を起こしているのだろうという、極めて曖昧な診断でした。


 抗生剤と排尿改善の薬、そして熱冷ましの座薬も処方されて帰ってきましたが、その後も微熱は治まらず、26日の妻の退院の迎えも微熱を押してのものとなりました。


 2月27日月曜日になってようやく熱も下がり、どうにか出勤して、いつもの3倍くらい疲れ切って帰宅をしました。着替えをしていつものようにPCに向かい、まずはメールチェックをします。様々なメールマガジンや広告メールの中に、そのメールは混じっていました。(つづく)


(2)思いがけないメール