(12)はしご酒
お辞儀をしてから時計を止めると、Coral3のスタートからの時間は4時間30分をちょっと超えたくらいです。どうやら後半頑張ったおかげで、目標の4時間30分程度では走れたようです。途中でコースアウトまでしたというのに(笑)。
そのまま歩くと、完走メダルをかけてもらえました。参加賞Tシャツや大会スタッフのTシャツなどには、“RUN VAN”と書かれています。しかし完走メダルに刻まれた文字は、“RAN FULL”、“RAN VAN”と過去形になっています。
そうだ、自分は本当にバンクーバーを走ったんだ・・・。もう過去形になっちゃったんだ・・・。そう思うと改めてジーンとします。
食べ物の入った袋や水、チーズなどを受け取って前に進むと・・・ありゃ?ランナーと一般の人が混在するエリアになっちゃいました。まわりをキョロキョロしても、荷物の受け取り場所への誘導表示がありません。
失敗した・・・そういえば、FAQには荷物をどこで渡すか書いてあったのに、日本の大会の感覚でランナーの動線は表示されているだろうと思って覚えていなかった・・・。
案内をしているスタッフはいるけど、何と聞けばいいかわかりません。でもそのスタッフに何かを聞いているランナーがいて、その人に指さして教えています。きっとあのランナーも、荷物を受け取る場所を聞いていたのでしょう。そう思って後ろをついていきました。
やがてそのランナーは、EXPO会場のCanada Placeに着きました。そして中から荷物を持ったランナーが出てきました。建物の中に入ると、たしかにそんな表示があります。安心してそちらに向かいましたが・・・会場前にこんな行列ができていました。
そういや、FAQにも荷物の受け取りは15分~20分かかると書いてあったことを思い出しました。Running Smile Vancouverの給水会の時間に間に合わせるのはとても厳しくなってきましたが、Ogakunが早くゴールしてホテルに戻りシャワーを浴びて準備を済ませていれば、私はさっとシャワーを浴びるだけにしてそれほど遅れずに済むかもしれません。
ところが列が進んでEXPO会場内に入ると、列の前方にOgakunの姿が見えます。10分前にスタートしたのにこんなところにいるということは、ネットタイムはいい勝負になったかもしれません。
列が進みOgakunにも声をかけ無事に合流します。自分の番が来て係りの人にナンバーを見せると、“Bag?Jacket?”と聞かれます。「バッグ」と答えりゃいいのに、私は「リュック」と答えてしまいます。うまく通じません(笑)。手元のメモにJacketと書くのが見えました。“Color?”と聞かれ、今度は「オレンジ」と答えます。今度はしっかりOrangeと書いてくれました。ナンバーと色がわかればなんとかなるべ。そのメモを受け取った人が奥に行き、私はドキドキしながら待っています。
やがて無事に荷物が返ってきました。私たちは急いでホテルに戻ることにします。そして急いでシャワーを浴び、先にホテルに戻っていたでこちゃんとともに給水会に向かいます。
給水会の会場はClubhouse Japanese Restaurantでした。
私たちは30分ほど遅れて到着して、飲みかつ食べました。バンクーバーの寿司、やっと食べました。本場のBCロールも(笑)。
皆さんとじっくり話す間もなく、あっという間に1時間が経過します。このあとはBC州観光局主催のフィニッシャーズミニパーティも申し込んでいるので、名残惜しいけど会場を後にしました。
フィニッシャーズパーティの会場はゴール地点に近いHapa Izakaya Coal Harbourです。
こちらで金哲彦さんをはじめ、参加した日本人ランナーとの交流を深めました。
またFacebookやTwitterで交流をしていた方々とも初めて会うことができ、お話しできました。そして出発前からいろいろお世話になったBC州観光局のSさんとも、ようやくじっくりとお話しできました。
18時に宴は終わり、ラーメンを食べた後、ホテルに戻りました。まだ日が高いバンクーバーですが、マラソン疲れと酔いのために私もOgakunもそのまますぐに眠ってしまいました。
19時頃に眠りましたが、やはりこの夜も22時頃に目が覚めました。でももう無理して眠る必要はありません。あとは帰るだけですから。
どうせ眠れないならと、私は風呂に入ることにしました。レース後は、給水会まで時間がなかったので簡単にシャワーを浴びただけです。今度は湯船にお湯を張り、ゆっくりとリラックスをして入浴します。
それからビールを飲みました。最初の日にリカーショップへ行き、Kokaneeを6本買っていたのですが、最初の日に1本飲んだだけでした。これをじっくりと2本飲みます。そうこうしているうちに眠くなりました。そして再び眠りにつきます。
そうか。最初からこうしていたらよかったのか・・・。(つづく)
バックナンバー
第1部 感激記(当選に 喜びよりも 狼狽し)
第2部 観光記(ハプニング 旅のスパイスと 言うけれど)
Coming Soon
第3部 完走記(バンクーバー 自分の足で 観光ラン)