(7)Way to Go!
ここはSpanishu Bank Beachあたりになるのでしょうか。コースはいったんビーチの方に入っていきます。今回のコース、折り返しはないと聞いていたのですが、ここはちょっと折り返しがあるようです。コースの距離調節で加わったのでしょうか。
途中で設けられていた13マイルエイドで、初めての給食がありました。提供されているのはチョコレート味のエネルギーバーでした。これ、昨日の講習会で金さんには不評だったものだと思います。でも空腹感を補うためには仕方ありません。ひとつ食べました。
食べてみると、心配していたほどではありませんでした。むしろ受付の際に配布されたエネルギーバーよりもずっと食べやすかったので助かりました。
折り返して来た道を戻りながら何気なく時計に目をやります。最初の号砲からのタイムは、2時間20分を大きく超えています。20km地点に続き21km地点も表示を見落としてしまい、中間点もどこだかさっぱりわからずに走っていましたが、このままのペースではとても4時間30分以内にはゴールできそうにありません。ちょっと焦ってペースを気持ちだけ上げることにしました。
このあたりでは4時間30分のペースバニーが引っ張る集団と抜きつ抜かれつを演じることになりました。このペースバニーの走り方。噂には聞いていましたが、実に面白い走り方をしていました。一定時間走ると、手を上げて合図をして歩き出し、そしてまた数分後に合図をして走るという引っ張り方をしているのです。だから走るペース自体はキロ6分前後で走っていると思います。
ちょっと立ち止まって写真を撮っているとペースバニーに抜かれ、ペースバニーが歩き出すと私が抜き、ということをしばらく繰り返していました。
22km地点の表示はしっかり見つけました。19kmからの平均ラップは6分13秒と、悪くないペースです。
Pacific Spirit ParkからUBCにかけては沿道の観客が少なかったのですが、このあたりからはまた観客が増えてきました。
沿道の観衆からは様々な声をかけられます。
“Keep Smile!”
“Look Nice!”
“Good Job!”
“Way to Go!”
そうして声をかけられるたびに「サンキュー」と手を振って応えていました。でももちろん、声をかけられたのはこれだけではありません。でも私が聞き取れたのはこれだけでした。
英語がわかればもっと楽しめるのになぁ・・・。
次回の遠征までに、なんとか英会話ができるようになりたいものです。そうすれば沿道に応えるのももっと楽しくなるでしょう。
23kmのラップは6分19秒でしたが、後半少しペースを上げようと思ったせいか、24kmは6分05秒とペースが上がってしまいました。
でもまだ20km近く残っています。あまり早くにペースを上げてしまっては、Stanley Parkに入ってから苦しむかもしれません。なんとか抑えようと思いました。ところが25kmのラップは6分02秒と、また少し上がっています。写真を撮りながらでもこのペースですから、走るスピードはキロ6分を切っているでしょう。もうちょっと抑えた方がよさそうです。
そんなときにまたシャッターを押そうと近づいてくるランナーがいます。私はまた撮ってもらうことにしました。
写真を撮ってもらってリスタートした後、尿意の存在に気がつきました。我慢できないほどではありませんが、トイレに寄った方がそのあとは気持ちよく走れるでしょう。間もなく到達したエイドで、このレース2度目のトイレに立ち寄りました。(つづく)
バックナンバー
第1部 感激記(当選に 喜びよりも 狼狽し)
第2部 観光記(ハプニング 旅のスパイスと 言うけれど)
Coming Soon
第3部 完走記(バンクーバー 自分の足で 観光ラン)