(13)何度でも 走りに行きたい バンクーバー
3時間くらい眠って目が覚めました。熟睡した感覚はありませんが、それでも過去2度の朝よりはスッキリしています。少しずつ時差に慣れつつあるところですが、今日はもう帰国の日です。
空港への迎えの車が来るのは9時50分です。9時30分にはチェックアウトしようと、Ogakunが起きたところで帰り支度をはじめます。
合間にブログなどを確認すると、私とOgakunの公式結果がすでに出回っています(笑)。OgakunのiPhoneで公式サイトを確認してもらうとすでに出ていました。
Corralスタートだったので、リザルトはネットタイムで整理されています。それによると私のタイムは4時間28分36秒。Ogakunは4時間33分09秒。私の圧勝です(笑)。3度目の号砲からのグロスタイムは4時間29分26秒。前半のハーフは2時間16分42秒、後半のハーフは2時間12分44秒ですから、見事なネガティブハーフです。後半で寄り道をしたというのに。
朝食は昨日のゴール後にもらった袋の中に入っていたベーグルとバナナとチーズです。このバナナはゴール後よりレース中にほしかったと思いつつ、朝食に化けてくれたので助かりました。あとは初日にスーパーで買っておいたハムとビーフジャーキーがあります。これにコーヒーを淹れれば十分な朝食になりました。
それから荷物をまとめます。でももう帰国しなければならないと思うと、荷物の整理にも力が入りません。最後はドタバタになってしまいました。OgakunはiPhoneの充電器を部屋に忘れてきたようです。
チェックアウトの精算をして、迎えの車に乗り込み、バンクーバー国際空港に向かいました。車窓から眺めるバンクーバーの街。次に訪れるのはいつになることか・・・。その日が来るまでしっかりと目に焼き付けておこうと思いながら。
バンクーバー国際空港に到着して、私たちはターミナルの中に入ります。
車を運転してきたガイドさんは車を駐車場に移動するということで、それまでの間、自動チェックイン機で手続きをするよう言われました。その機械で手続きを進めたのですが、最後の段階でエラー画面が出て、発券されません。もう一度やってみると、今度は預ける荷物の確認画面が出ずに最後まで行ってしまい、航空券は発券されたものの荷物のタグは発券されません。いやはや、機械に翻弄されています。
一方、すんなりと手続きを終えたOgakun。でも席は私とはなればなれです。それからカウンターを経て荷物を預けに行くのですが、Ogakunは私の荷物のタグが出なかったことと、私の隣に席を替りたいことをしっかりと英語で話しています。
いやはや、初日の忘れ物事件の時といい、十分に英語でコミュニケーションをできるんですね、Ogakunは。お前を通訳として連れて行くと言ったものの、本当にこんなに通訳として役に立つとは思いませんでした。
一方のオヤジの情けなさ・・・。これじゃあいかん。息子に認められるためには私も・・・って、これは私が走り始めるきっかけとなったときのパターンですね。でも本当に英語を話せるようになりたいと心から思いました。
13時40分に成田行きの飛行機は出発しました。帰りは9時間あまりのフライト時間になるようです。今は日本時間で8日の午前5時40分。帰国してからのことを考えると、機内では寝ない方がいいでしょう。まあ寝られそうにもないけど。
機内食を食べたり、ビールを飲んだり(往路同様、おかわりは遠慮しました)、映画を見たり、ときおり散歩をしたりして時間を過ごします。忘れないうちにと、バンクーバーで印象的だったことをメモしはじめると、驚くほど進みました。
やがて飛行機は成田空港に着陸しました。入国手続きを終えてターンテーブルで荷物を受け取ります。私の荷物が出てきて、でこちゃんの荷物が出てきます。このあと新幹線で帰るでこちゃんとはここでお別れです。でもOgakunの荷物がなかなか出てきません。Ogakunに聞いたスーツケースの色は青。でもなかなか青いスーツケースが回ってきません。
まわりの人はどんどんいなくなり、とうとう私たちしかいなくなりました。でも目の前を流れているスーツケースの色は黒・・・いや、オーバーシーズトラベルのタグがついているぞ!?よくよく見ると、下になっている面は青です。青いスーツケースばかり探していましたが、裏面は黒だったんですね。おーい、自分のスーツケースくらいちゃんと見分けろよ!
旅のスパイスというべきハプニング。いろいろありましたが(最大のハプニングはなんといっても初日のアレですが)、最後はこんな笑えるネタでOgakunが締めてくれました。
行きと同様、しぶままさんの出迎えを受けました。このあと新幹線で広島まで帰るOgakunと別れ、私は国内線で新千歳空港まで飛びました。そして札幌で1泊し、翌日は無事に留萌まで帰り着きました。
バンクーバーに到着した初日にいきなりパスポートを紛失し、どうなることかと思いましたが、終わってみれば素晴らしい旅でした。3泊5日。しかもその中の1日はマラソンということで、ほとんど観光時間のない駆け足の旅になるかと思っていました。でも回るポイントは少なかったものの、時間を有効に活かした内容の濃い旅となりました。
バンクーバーは本当に素晴らしいところでした。人の温かさを感じる街でした。また行きたい。それが今の率直な気持ちです。
来年のバンクーバーマラソンは5月5日です。今度は妻を連れて行っても、GastownとCapilano Suspension Bridgeくらいは案内できます(笑)。マラソン当日、妻に1人で出歩けというのは無理でしょうから、その間どうしているかが問題ですが・・・。
でも、できることなら何度でも行きたい。そう思わせてくれる大会でした。まだまだ観光したいところもたくさんあるし・・・。
バンクーバーマラソン。癖になりそうです。海外経験の乏しい私でも行けたのですから、初めての海外マラソンとしてはいい大会だと思いますよ。
はじめの一歩。踏み出してみませんか?(おわり)
バックナンバー
第1部 感激記(当選に 喜びよりも 狼狽し)
第2部 観光記(ハプニング 旅のスパイスと 言うけれど)
Coming Soon
第3部 完走記(バンクーバー 自分の足で 観光ラン)