NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(11・立地別編④)
駅通り商店街はいたるところにある。
しかし、そのいずれも業種構成や品揃えやメニューが変わっていて
同じものは少ない。
(例)
・最寄品店が多い通り
・買回品店が多い通り
・飲食店…蕎麦屋、焼き鳥屋が多い通り
・飲食店…中国料理店、コーヒー専門店が多い通り
・飲食店…高級鰻店の在る通り
・飲食店…大衆鰻丼が食べられる店が在る通り
・ピザ屋、コンビニエンスストアが在る通り
・持ち帰り寿司、主婦向けの焼き鳥屋の在る通り
:
など、、、
↓
業種構成(性格)の違い=後背地の形成内容による違い
(写真/埼玉県所沢市「プロペ通り」…本ブログ管理者2011.02.03撮影)
【書誌情報】
山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」誠文堂新光社1981年
(ISBN4-416-78100-8/NDC671)278頁
*
本ブログ内関連記事
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(1・業種別編①)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(2・業種別編②)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(3・業種別編③)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(4・業種別編④)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(5・業種別編⑤)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(6・業種別編⑥)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(7・業種別編⑦)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(8・立地別編①)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(9・立地別編②)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(10・立地別編③)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(11・立地別編④)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(12・立地別編⑤)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(13・環境別編①)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(14・環境別編②)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(15・環境別編③)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(16・環境別編④)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(17・環境別編⑤)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(18・環境別編⑥)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(19・環境別編⑦)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(20・環境別編⑧)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(21・環境別編⑨)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(22・補論編①)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(23・補論編②)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(24・補論編③)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(25・補論編④)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(26・補論編⑤)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(27・補論編⑥)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(28・補論編⑦)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(29・補論編⑧)
■「NOTE/山下勇吉著「商業立地のチェックポイント120」…(30・補論編⑨)
(p.104)
駅前・駅前通りの商業立地
非常にうまくいっている立地は、通勤・通学+ベットタウンの形態?
(駅乗降客数、バス利用者数、主事業所・学生人員→平日12時間通行量)
*
駅前、駅前通り商業立地は魅力ある立地であるが、流動客が多く、
なかなか固定化できない欠点がある。
そのためか、飲食店では味とサービスが悪いなどの悪評がたちやすい・・・
:
(後背地パターン別特徴)
1、通勤・通学を目的として利用している駅
・・・会社、役所、学校、工場、運輸関係、情報関係など
(駅から徒歩やバスで目的の施設まで日常働いている)
1-1、情報関係の会社が多い通り
・・・事務機、情報書籍、メガネ・時計、コーヒー、漢方薬品、中華料理
うなぎ、バー、寿司、注文服など、、、
1-2、中小工場・運送関係の会社が多い通り
・・・酒場風焼き鳥、立ち食い蕎麦、カレー、牛丼、定食、とんかつ、
タバコ、紳士洋品など、、、
1-3、大学が後背地に存在
・・・書籍、CD・楽器、喫茶、文房具、ファーストフードなど、、、
2、ベットタウンの駅
・・・後背地が自分の寝ぐら
(通勤者は金の浪費をしない)
2-1、通勤者は多いがなかなかつかまらない立地
・・・薬・化粧品、書籍、文房具、コーヒー、最寄食料品
2-2、地域住民のショッピングの場になっている立地
・・・スーパーや大型店が出店して名店街が形成される
↑
ビジネス街の商業立地とは、情報機能が集積している地区で、
会社の本社、官公庁、情報関連業種がある
知的水準の高いホワイトカラーの多い立地であり、
客層の質が高く購買力を持っていて
狙いがしっかりしていれば成功立地で本来あるはずだが、、、
(さいたま市中央区新都心にて本ブログ管理者2012.01.10撮影)
(p.106)
ビジネス街の商業立地
・通行量は朝夕の通勤が大きい「M字型」
(但し昼間はそれらの施設に集まる関係者の流れがあり質の良い通行量)
・後背地の距離の長い通りほど充実
(そうでない場合は裏通り路地に商業が付属)
・午後6時半以降の通行量が激減するのが弱点
(休日がまったくゼロになって休業する店が多い)
・主力客層は30~40歳代の男性
(女性はOLかキャリアウーマン)
↓
(成功業種例)
・物販店/知的な男性サラリーマン需要
・・・文房具事務用品店、書籍店、漢方調剤薬局、喫煙具店、注文紳士服店
靴店、ワイシャツ・ネクタイなどの洋品店、時計メガネ貴金属店
スポーツ用品店、ホビー趣味用具店、印章店、青焼きプリントショップ
クリーニング店、理容室、事務用家電品店など、、、
・飲食店/単に飲食するだけでなく+α需要を満たす高級化路線
・・・中国料理店、レストラン、談話室コーヒー店、寿司屋、うなぎ屋
とんかつ屋、魚料理屋、割烹料理屋
↓
想定シチュエーション
(来客接待、商談、1人でコーヒーを飲みながら原稿書き)
(昼食はOLの喫煙とおしゃべりの場)
↓
(想定される店舗建築様式/例・うなぎ屋)
・瓦、木造、暖簾の外観
・2階部分に「上」の小グループ客用4.5畳の和室を設ける
・健康関連/中高年の管理者向け需要
・うなぎ屋(目の栄養源ビタミンE)
・メガネ店、眼科医
・漢方薬局
・歯科医
・卸/付近飲食店への納入が主体
・酒販店(店売りは小規模)
業務地区商業立地における最近の特徴として、
若い人がサンドイッチと牛乳を買う傾向が見られたり、
弁当や持ち帰り寿司の店が好成績であるようだ・・・
(東京都日野市日野台にて本ブログ管理者2010.01.27撮影)
*
このような立地では店員と客とのコミュニケーションの良し悪しが決定的で
客と店員との間に距離があるマニュアル対応の大手FCチェーンが
意外に苦戦していたりするようだ、、、
↓
だから、このような立地に、タクシー運転手の食事のたまり場があり
ボリュームがあり、味も良く、安い、
そしておやじ夫婦の対応がいいという店が多い、、、
(p.108)
業務地区商業立地
・後背地に物流関係企業が存在
(運送会社、中小工場、倉庫業、営業所など、、、)
・午前9時~午後5時までは人通りは少ない
(朝夕に集中する「M字型」通行量、夕方7時以降は激減、休日はゼロに近い)
・居住人口も少なめ
(準工業地域、工業地域)
・客層は男性9割
(主たるニーズは「早い」「安い」「旨い」)
↓
立地ニーズに合致した業態
・・・立ち食い蕎麦、牛めし、焼そば、カレー、持ち帰り弁当・サンドイッチ
・・・当日仕上がりのDPE、タバコなど、、、
・・・中華料理、とんかつ、焼魚(和食)、定食スナック、コーヒー店
(スタミナ+割安感)
・・・立ち飲み、カウンター飲み、ちょっと一杯飲める焼き鳥屋
(高額・高級店とキャバレー・バー、お洒落商品の物販はNG立地)
・・・酒を扱うコンビニエンスストア、ドラッグストア、パン牛乳店など、、、
(便宜性の高い業種)
・・・家電店はCD・MDコンポ、パソコン、電気かみそり、電気医療器具等
(高額品はNG!)
日野自動車工場付近にて、、、(本ブログ管理者2010.01.27撮影)
東京都日野市日野台にて、、、(本ブログ管理者2010.01.27撮影)