カインの冒険日記

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ようこそ、カインの冒険日記へ!



ただいまドラクエ8(3DS)の冒険中


登場人物
カイン……主人公。口数の少ない優男。元王宮兵士
ヤンガス……元山賊。カインをアニキと呼ぶ
ゼシカ……元アルバート家令嬢。猪突猛進
ククール……元マイエラ聖堂騎士団。キザ男
トロデ王……亡国の国王。呪いで魔物の姿にされている
ミーティア姫……トロデ王の娘。呪いで馬の姿にさせられている
トーポ……ネズミ



パヴァン……アスカンタ王
シセル……故人。アスカンタ王妃
キラ……メイド
イシュマウリ……月の世界の人。物の記憶を読むことができる
ドルマゲス……悪の魔法使い。トロデ王に呪いをかけた道化師



目次
1話:トラペッタ
2話:ルイネロの水晶
3話:リーザス
4話:リーザス像の塔
5話:港町ポルトリンク
6話:海を越えて
7話:宿場町ドニ
8話:マイエラ修道院
9話:オディロ院長襲撃容疑
10話:院長殺害事件
11話:アスカンタ
12話:イシュマウリ





過去作品
ドラクエ6冒険日記(DS版)
ドラクエ4冒険日記(DS版)
ドラクエ5冒険日記(DS版)
ドラクエ3冒険日記(WiiFC版)
ドラクエ1冒険日記(WiiFC版)
小説ドラクエ10
ドラクエ2冒険日記(WiiFC版)





どうぞ、

ページをめくって、読む冒険へとお進みください。




※コメントにはなるべくお返事しようと思っていますが、
感想のないコメントにはお返事できないかもしれないのでご了承くださいねm(_ _)m



テーマ:
登場人物
カイン……主人公。口数の少ない優男。元王宮兵士
ヤンガス……元山賊。カインをアニキと呼ぶ
ゼシカ……元アルバート家令嬢。猪突猛進
ククール……元マイエラ聖堂騎士団。キザ男
トロデ王……亡国の国王。呪いで魔物の姿にされている
ミーティア姫……トロデ王の娘。呪いで馬の姿にさせられている
トーポ……ネズミ

パヴァン……アスカンタ王
シセル……故人。アスカンタ王妃
キラ……メイド
イシュマウリ……月の世界の人。物の記憶を読むことができる
ドルマゲス……悪の魔法使い。トロデ王に呪いをかけた道化師

 
 
 
 
「ミーティアと同じ年頃の娘の頼みじゃ!」
アスカンタ国の侍女のキラの頼みを叶えることに、
トロデ王は乗り気だった。
キラの頼みというのは、
今は亡き王妃、死せるシセルにもう一度会いたい、
というアスカンタ王の願いを叶えること。
カインは今、
アスカンタ王の願いを叶えたい、
というキラの頼みを叶えたい、
というトロデ王の指令を叶えなければならない立場にあった。

トロデ王は簡単に言うが、
死者に会いたいという願いを叶えることなどできるのか。
「できない」というのがカインの考えだが、
無口である性格のせいで、
その意思表示さえできないのが、
残念かなカインという人物なのである。

もっとも、
アスカンタ王の願いを叶えたいというキラの発想は、
「どんな願いも叶えられるというおとぎ話」に起因するものであるので、
「そんなおとぎ話は現実にはなり得ない」と証明することもまた、
キラの頼みを叶えたことになるのかもしれない。
この世界の現実が、カインの考える現実であるのなら、
キラの望む形で依頼を完遂することはできないが、
しかしそれはカインの力の及ばぬところ。
死者を生き返らせることを求められているわけではないのだから、
カインの行うべき任務としては、
『おとぎ話の真偽を確かめる』ということになる。


キラがおとぎ話を知ったのは、
アスカンタ城より少し離れた川辺の家に住む、
キラの祖母からいつも聞かされていたから、だという。
カインは、
キラの祖母を訪ね、
そのおとぎ話について尋ねた。
満月の夜に『願いの丘』で一晩中待っていると不思議な世界への扉が開く、
そういう内容を祖母は語ってくれた。
満月の夜、というのは気になるが、
いつ月を見ても満月だというのがカインの記憶だ。
きっと、今日も満月が昇るに違いない。


カインたちは情報に従い、
川べりを上流に向かって歩き、
洞窟を抜け、
山道を登り、
そして願いの丘に辿り着く。
何もない丘だ、という情報も得ていたが、
その通り、と言うべきか、情報に相違して、と言うべきか、
ほとんど形が残っていないほどの廃屋が、
そこにはあった。
窓枠と一部の壁が残っている程度で、
屋根もなければ、部屋としての空間を確保できてもいない。

カインたちは、
キラの祖母の言うとおり、
その廃屋の前で一晩待つことにした。
案の定、満月が昇る。
月の光は廃屋の窓枠を照らし、
月の傾きに合わせて、窓枠の影が伸びる。
その様子をずっと見ながら、
こんな天体観測も悪くはない、とカインが思い始めた頃、
不思議なことが起こった。
壁まで伸びた窓枠の影が、
現実の窓のように開いたのだ。
キラの祖母が言う『不思議な世界への扉』ということなのだろう。
カインはすぐに扉に飛び込んだ。

この瞬間、
『おとぎ話の真偽を確かめる』というカインの任務は遂げられた。
そして、ここにきてやっと、
『アスカンタ王の願いを叶える』という任務が、
実現可能な任務であるのだと、
カインにも思えるようになった。

扉の中の世界では、
竪琴を持った長髪の男が立っていた。
「月の世界へようこそ、お客人」
男は、イシュマウリと名乗った。
「さて、いかなる願いが月影の窓を開いたのか。君たちの靴に聞いてみよう」
イシュマウリが竪琴を奏でると、
カインたちの靴が光る。
「なるほど、アスカンタの王が生きながら死者に会いたいと、そう願っていると?」
驚くカインたちに、
イシュマウリは説明した。
「『記憶』というものは、人のものだけにあらず。服も家々も家具も、空も大地も、みな過ぎ行く日々を覚えている」
イシュマウリは、
人ならざる者の記憶を引き出すことができ、
その記憶を他者に体感させるチカラもまた併せ持つ男だった。
「死んだ人間を生き返らせることはできないが、君たちのチカラにはなれるだろう」


イシュマウリを連れたカインたちは、
パヴァン王がすすり泣くアスカンタ城へと戻った。
「かつて、この部屋に刻まれた面影を月の光のもと再びよみがえらせよう」
と、イシュマウリは竪琴を奏でる。


「これは夢?幻?」
その光景に、パヴァン王は戸惑った。
「いや、違う……これは」
それは部屋の記憶。王室の過去の光景。
今は亡きシセル王妃と、その夫であるかつてのパヴァンの姿がそこにはあった。
イシュマウリのチカラで、
王宮が記憶する2年前の2人の姿が映し出されていたのだ。
「どうしたの、あなた?」
シセルは首を傾げてみせた。
「シセル!会いたかった!あれから2年、ずっと君のことばかり考えていたんだ」
パヴァン王は幻影であるシセルに駆け寄ったが、
シセルが語り掛けているのは、
同じく幻影である記憶の中のパヴァンである。
「まだ今朝のお触れのことを気にしているの?」


パヴァン王は、
その光景を見ながら思い出していた。
2年前の、この日。
パヴァンは、ある政策を進める決断をしたが、
国民に負担がかかるのではないかと悩んでいた。
国王であるパヴァンが悩むことは少なくはなかったが、
そのたびに、シセルはパヴァンの心を支えた。
この日もそうだった。
「大丈夫、あなたの判断は正しいわ」
シセルの言葉に、
パヴァンはいつも救われてきた。
強い心を持ちながら、出しゃばることはなく、
常に夫を後ろから支える、
シセルはそんな女性であり王妃であった。
「ねえねえ、聞いて」
シセルは、
宿屋の犬に仔犬が生まれたことを嬉しそうに話す。
「私たちに名前を付けてほしいって」
パヴァンは腕を組んで考えを巡らせる。
トンヌラというのはどうだろう。
いや、これは人間の名前か。
犬だから、そうだ、ゲレゲレというのはどうだろう。
いや、それは、どちらかというと猫のようにも思える。
うーん。
もう少し知的な名前は……
パヴァンの脳裏に、
またひとつの名前が浮かんだ。
しかし、
同時に別の考えも浮かんだ。
「君は?」
いま自分が仔犬の名前を言ってしまうと、
もし別の名前を考えていたとしても、
きっとシセルは自分の考えを引っ込めてしまうだろう。
シセルはそういう女性なのだ。
「何かいい名前を考えてるんじゃないかい?」
しかしシセルは、
「私のは秘密」
と口に出そうとはしない。
「どうして?君が考えたのなら、その名前がいいよ。教えてくれ」
パヴァンは、
自分でもひとつの名前を思いついておきながら、
シセルが考えた名前のほうがよいと強く思った。
すると、シセルは、
いたずらっぽく笑いながら、
「ばかね、パヴァン。あなたが決めた名前が、世界中で一番いいに決まってるわ」
と目くばせをして見せた。
「私の王様。自分の思うとおりにしていいのよ。あなたは賢くて優しい人。私が考えてたのは、あなたが決めた名前にしようって。それだけよ」
シセルが考えていたのは犬の名前ではなく、
パヴァンが考えた名前に決めるという決断だったのだ。
このとき決めたのは仔犬の名前だったが、
仮に自分たちの子供の名前であったとしても、
いや、
名前などではなく、
自分自身に危害が及ぶほどの国策であったとしても、
パヴァンの決断を正しく受け入れるほどの、
強い決心をシセルは常にしていた。

「シセル。どうしてキミはそんなに強いんだい」
2年前のやり取りを見つめながら、
パヴァン王はポツリとつぶやいた。
それに応えるように、
イシュマウリは竪琴を鳴らす。
王宮は、また別の記憶のシセルを見せた。

「お母さまがいるからよ」
かつてのパヴァンも、
今のパヴァン王と同じ質問をしたことがあったのだ。
「母上?君の母上はずいぶん前に亡くなったと……」
それに対してシセルは、
「私も本当は弱虫でダメな子だったの」
と話し始めた。
弱虫だった自分をいつも励ましてくれていた母が他界し、
寂しく悲しいばかりだった、
とシセルは言った。
「でもこう考えたの」
母が他界したことを機に弱虫に戻ってしまったのでは、
まるで母など初めからいなかったのと同じ。
そうではなく、
励まされた言葉や、母から教えられたこと、
その示すとおりに頑張ってみよう。
「そうすれば、私の中にお母さまはいつまでも生きてるの、ずっと」


イシュマウリがまた竪琴を震わせると、
また違う場面が映し出される。


「ねえ、テラスに出ない?」
王宮が見せる幻影の2人に導かれるように、
カインたちとパヴァン王はテラスへと進む。
「ほら、あなたの国がすっかり見渡せるわ」
パヴァン王は、
幻影のシセルの言うままに城下町を眺める。
テラスから城下町を眺めるのは、
シセルの死後はじめてのことだった。
「パヴァン。アスカンタは美しい国ね」
シセルが言う2年前のアスカンタも、
そして、たった今パヴァン王が眺めるアスカンタも、
その美しさは違わぬものだった。
「私の王様」
シセルは人懐っこそうな笑顔を見せた。
「みんなが笑って暮らさせるように、あなたが……」


イシュマウリが見せた王宮の記憶はそこまでだった。
しかし、それで十分、
パヴァン王には事足りた。
「すまないシセル。やっと目が覚めた」
2年間晴れることのなかった心のもやが、
やっと晴れる時が来た。
2年前に言ったシセルの言葉の意味を
やっと理解することができた。
シセルの言葉を忘れずにいれば、
シセルの記憶を忘れずにいれば、
シセルはいつまでも僕の心の中に生きている。ずっと。
パヴァン王にも、
やっとそう思える時がやってきた。


王に笑顔が戻ると、
国に笑顔が戻るのに時間は要らなかった。
城を覆っていた弔いの黒布は解かれ、
国民が待ち望んでいた新しい生活が始まった。
飼い主の喜びは犬にもわかるものなのだろう、
宿屋の犬が、カインたちに尻尾を振る。
犬の名はパスカルといった。
2年前に、パヴァン王が命名した名である。
国民が、仔犬を名付けるのにも王を頼る。
それほど、家庭的な国。
それが、
ここアスカンタ。




カイン:レベル19、アスカンタ
プレイ時間:19時間11分


 
続く
 
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