『スサノオと菊理媛を巡る旅』。
1話目. 新たなる旅の始まり
2話目. 謎多き女神ククリヒメ？
3話目. たった二行の女神
4話目. 伝説の神の別れ
5話目. 閲覧注意！
6話目. 黄泉の国の魔物
7話目. 黄泉守人の出現
8話目. 荒川祐二、穢れる
9話目. 瀬織津姫の登場
10話目. 菊理媛の風
11話目. 生と死を司る女神とは
12話目. 白き山の女神
13話目. 伝説の男、再び
14話目. 八百万の神々と共に
15話目. ニギハヤヒが語る闇
16話目. 天武天皇に会う
17話目. ミッチーの登場
18話目. 伝説を作った男
19話目. 天武伝説
20話目. 血の穢れの始まり
21話目. 血の穢れの答えを求めて…
22話目. 勇者 泰澄の誕生
23話目. 次、生まれ変わるなら…
24話目. 白山に来たれ
25話目. いざ、白山へ
26話目. 白山比咩神社で感じた不安
27話目. 勇者 泰澄、現る
28話目. 勇者 泰澄との対話
29話目. 魂は永遠に
30話目. 閻魔大王と地獄の正体
31話目. 天武天皇の鎮魂
32話目. いざ黄泉の国へ
33話目. イザナギとイザナミの和解
旅が終わる。
思えば父の死から半年にも及ぶ、
長い旅だった。
『生と死を司る伝説の女神 菊理媛』を求めて始まった、
この旅は、
その旅の道中で、
様々な歴史の因縁や、
壮大な旅へと、
進化をしていった。
やはり神さまたちは、
僕ら人間がこうして、
意志を持って、
動き出すことを待ってくれている。
実体がない神様だから、
いつの時だって、
こうして現世に生きる僕たちが、
神さまの代わりをして、
動き出す時、
そこに信じられないようなご縁を用意してくれて、
この旅のように、
まるで導かれるままに、
見たこともない景色や、
信じられないような未来へと、
僕らを連れて行ってくれる。
神と人、
どちらか一方ではなく、
『神と人』の共同作業。
神を無くして、
人は無し。
人を無くして、
神は無し。
僕ら人間と神さまは、
いつだって共にある。
そう思わせてくれる、
奇跡がたくさん起きた、
本当に夢のような旅だった。
この旅を最高な形で終えるために、
ある場所へと向かった。
イザナギとイザナミが初めて、
この地に降り立ち、
国産みを行った『おのころ島』、
と伝えられている、
伝説の島、『沼島』。
この地を選んだ理由。
それはイザナギとイザナミの、
二柱の神の再びの結婚式を、
行うためだった。
この遠くにそびえる、
天をも支えるほどの、
『天御柱（あめのみはしら）』を、
お互いが半周ずつまわり、
そうして出会ったその場所で、
愛を誓い合い、
国を産む儀式を、
行ったという。
再びの『始まり』を告げるために。
遠く天御柱を望むその場所に、
僕は今回再び、
イザナギとイザナミの仲を取り持った、
菊理媛の力が入った、
『聖麻飾り』と一緒に、
お祝いの花束を供えた。
真っ白な衣装に身を包んだイザナギと、
白無垢に身を包んだ、
花嫁 イザナミが、
姿を現した。
僕らが見守る中、
古事記の伝説そのままに、
ゆっくり、
ゆっくりと、
再び天御柱をお互いが、
半周ずつ周り、
そうして再び出会った、
その場所で、
愛の言葉を授け合った。
…何て、素敵な姫君だ！！」
イザナギのその言葉に対して、
イザナミもまた言葉を返す。
イザナミ「………。
な、何て…何て…、
素敵な…」
永遠とも思える、
闇の中で過ごしてきた時間の記憶と、
まさか再び、
この日を迎えることが出来たことへの、
感動と喜びだろうか。
イザナミは途中、
涙を溢れさせ、
何度も何度も、
言葉を詰まらせた。
イザナミ「…うっ、うっ…。
うっ…うっ…」
下を向いて言葉にならないイザナミを、
イザナギも、僕らも、
ただ見守った。
ただ、ただ、
見守った。
イザナギ「………。
…イザナミ…」
イザナミ「………？」
イザナギ「…長い間、辛い思いをさせて、
すまなかった…。
でもこれからは、
ずっと一緒だ…。
ずっと…」
イザナミ「…うっ、うぅっ…！！」
イザナギのその言葉に、
堰（せき）を切ったように、
イザナミは涙を溢れさせ、
嗚咽を漏らした。
そして目に涙を溜めたそのままに、
イザナギに言葉を届ける。
イザナミ「何て…、
何て…素敵な、殿方でしょう…」
そうしてイザナミは、
イザナギのもとへと寄り添い、
そんなイザナミをまたイザナギも、
優しく受け止め、
抱きしめた。
そんな二柱の神の姿は、
美しかった。
ただ、ただ、
美しかった。
その言葉とともに、
イザナギとイザナミの、
再びの結婚式を終えて、
次に僕らが向かったのは、
同じ島内にある、
イザナギとイザナミを主祭神とする、
『自凝（おのころ）神社』。
再び括られたイザナギとイザナミのご縁が、
もう二度と離れることのないように、
菊理媛の力が入った、
聖麻飾りを、
本殿の奥に鎮座する、
イザナギとイザナミの像に括りつけ、
そこに泰澄さんがご真言を唱え、
僕らも最後の祈りを込めた。
神さまの物語もまた、
決して過去に済んだだけの物語ではなく、
常に『今』を生き続ける、
僕らの心がある限り、
新しい神話はこうして、
作り続けられていく。
イザナギとイザナミ。
一度は離れていったご縁かもしれないけど、
今度は違う。
こうして見守る僕らがいる限り、
仲の良い二柱の神を想い、
祝福し、
祈りを届け続ける僕らの心がある限り、
イザナギとイザナミは、
二度と引き裂かれることのない、
永遠の愛のもと、
寄り添い合い、
多くの人々に祝福された、
新しい神話の中で共に、
生き続けていく。
そうしてまた、
そんな僕らの人生を見守るように、
亡くなった大切な人たちの魂も、
僕らと共に、
永遠を生き続けていく。
新しい物語を、
たくさんの思い出を、
たくさんの幸せを
この人生に作り出し、
その人生の始まりも、
その人生の道中も、
その人生の終わりも、
そのすべてを、
『祝福』し続けていくために。
神も人も、
大切な人のその魂も、
すべてが、
『１つ』として、
これからの未来を生きていく。
終わりなき、
『祝福』とともに。
いつまでも、
いつまでも…。
★☆Special Thanks☆★
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※まずは今回、白山を登るためのサポートや様々な情報提供、そして聖麻飾りを作って下さった未來さんをお繋ぎ頂くなど。
長期に渡りサポートをしてくださった、『神仏広告代理店 菊田信子さん』に、心より感謝申し上げます。
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今僕のスサノオシリーズと同じように、『菊と稲荷』という、
怖いと誤解されて、困っているお稲荷さんの誤解を解くための、お狐さんたちとのかわいい日常をブログで連載されています☆
僕の書くものとは違って、またかわいくて愛嬌のある神さまたちの物語なので、ぜひ皆さん応援よろしくお願い致します☆
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※そして今回の旅の象徴的なアイテムとなった、『聖麻飾り（※正式名称 神結び飾り）』をオーダーメイドで作ってくださった永吉未來さんに心より感謝申し上げます。
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この『聖麻飾り（神結び飾り）』は上記サイトで、本日一般発売開始だそうです☆
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※いつもながら素晴らしい神さまのイラストを提供してくれるAYUMIさん☆
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そして今日までご覧頂き、
応援してくださった皆様へ、
感謝を込めて。
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※最後になりますが、
明日、
【重大発表】があります☆
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