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諸事情により自撮りなんて、出来る状況じゃなかった荒川祐二&Teamスサノオです☆

 

 

 

 

 

 

 

 

『スサノオと菊理媛を巡る旅』。

(※今日の話は昨日より怖いです)
※これまでのお話はこちら☆

1話目. 新たなる旅の始まり

2話目. 謎多き女神ククリヒメ?

3話目. たった二行の女神

4話目. 伝説の神の別れ

5話目. 閲覧注意!

 

 

 

 

 

 

イザナミ「…いやっ!いやっ!!


いやっ!!来ないでっ!!」

突如として現れた、

 

無数のヘビによって、

 

 

イザナミの魂は、

 

どこかへと、

 

連れ去られていってしまった。

『生と死を司る伝説の女神』、

 

菊理媛を巡る旅は、

 

 

思わぬ形で、

 

神の時代から今に至るまで、

 

 

解決されていない、

 

イザナギとイザナミの、

 

 

伝説の夫婦の別れに、

 

足を踏み入れることとなった。

イザナミさんの魂が去り、

 

残された僕らが向かう場所は、

 

一つだけだった。

 

 

 

 

この揖屋神社から、

 

およそ1キロの場所にある、

 

 



黄泉の国の入り口と、

 

言われている場所、

 

 

『黄泉比良坂』。

古事記、

 

そして日本書紀の物語の中では、

 



 

愛するイザナミを失ったイザナギは、

 

その存在を追って、

 

黄泉の国まで来たが、

 



 

『地上界へと戻るために、

 

黄泉の神に許しを得て参ります。

 


ただそれまで、

 

私の姿は決して、

 

見ようとしないでください』と交わした、

 

イザナミとの約束。

 

 

その後永遠とも思える時間を、

 

待たされ続けた、


 

イザナギはその約束を破って、

 

イザナミの姿を見に行ってしまった。

 

 



そこで見た、

 

イザナミの醜く腐乱した姿に、

 

恐れを為したイザナギは逃亡。

 

 



それに怒ったイザナミが、

 

黄泉の国の住民(黄泉醜女)や雷神に、

 

イザナギを追わせた。

 

 



何とか命からがら、

 

逃げおおせたイザナミは、

 



 

黄泉の国と現世の境目であるこの、

 

『黄泉比良坂』を、

 

岩で塞いでしまったという。

 

 

 

 

それが、

 

『黄泉比良坂』。

そしてイザナミとの永遠の別れを経た後、

 

イザナギは呟いた。

 

 

『私が弱かったからだ…』と。

 

 

その時、

 

突如として現れた、

 

 

『黄泉比良坂の番人』と言われている、

 

泉守道者(よもつちもりびと)が、


現れて言った。

 

 

 



 

「イザナミ様からのお言葉があります。

 

『私はあなたと、すでに国を産みました。

 

なぜにこの上、産むことを求めるのでしょうか。

 

私はこの国に留まりますので、

 

一緒には還れません』と」。

 

 



 

 

そして次に現れた菊理姫が、

 

イザナギに『何か』を言った。

 

 

 

 

その言葉にイザナギは納得し、

 

深く頷き、


 

菊理媛を誉めて、

 

どこかへと去っていった、と。






あまりにも謎が多すぎると同時に、

 

この現代に至っても、

 

異彩を放ち続けている、

 




この物語は一体、

 

何を意味しているのか?

 

 

 

 

そして、

 

イザナミは今もまだ、

 

一体何に囚われているのか?

陽も完全に暮れてしまった中、

 

僕らは『黄泉の国の入り口』、

 

黄泉比良坂に着いた。

この場所は昼間でさえ、

 

怖い。

 

 

ましてや夜となると、

 

何が出るかすらも分からない。

 

 



小春と影狼、そしてひなたを、

 

近くに寄せて、

 

 

気持ちを引き締めながら、

 

前へ、前へと、歩みを進めていく。

なぜ、闇が怖いのか?

 

 

 

 



それは、

 

『わからない』からだ。

 

 

 



 

この先に一体、

 

何があるのか?

 

何かいるのか?



何も見えないその時に、


急に後ろから肩を叩かれた時、


一体どういう反応をしてしまうのか?

『見えない恐怖』というものは、

 

心を大きく揺さぶり続け、

 



 

どれだけ強く心を保とうとも、

 

不安や恐怖、

 

猜疑心でその心を満たしていく、

 

 

 

 

 

 

 

きっとイザナギさんも、

 

同じだったのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

漆黒の闇の中で、

 

待たされ続け、

不安と恐怖と猜疑心が、

 

その心を覆い尽くしていく中、

 




最後に心が、

 

負けてしまったのかもしれない。

 

 

 

 

その表れが、

 

『私が弱かったからだ…』という言葉に、

 

繋がったのかもしれない。

これも言葉で書くと簡単で、

 

『男ならそれぐらい』と、

 

人は言うのかもしれない。

 

 

 

 

それでも実際に僕自身も、

 

一寸先も見えない

 

漆黒の闇に身を浸し続けたならば、

 



 

その時のイザナギさんの気持ちの片鱗に、

 

触れることが出来るかもしれない。

…そう思ってはみたものの、


とにかくこの場所は怖い。

 

 

 

 

 

 

 

 

そう思いながらも何とか、


黄泉比良坂の結界をくぐった

 

その時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

僕らの眼前に、

 

イザナミさん?のように見える、


女性が姿を現した。

イザナミ?「…来て…くれたのね…」

 

 

 

 

あ「…は、はい…」

 

 

 



 

イザナミ「…ありがとう…。

 

うっ…うっ…うぅ…」

 

 

 



 

ぼんやりと見えるその姿は、

 

いつものイザナミさんの姿とは違い、

 

 



もしかしたら伝説で、

 

伝えられている通りの、

 

醜く、腐乱した姿だったのかもしれない。

本来美しい女性が、

 

見た目が変わってしまい、

 

 

それを愛する者に、


拒絶された時の気持ちとは、

 

いかほどのものだっただろうか…。

 

 

 

 

 

そう思った瞬間に、

 

言葉が聴こえてきた。

 

 

 

 

 

 



イザナミ「…分かってくれるのね…」

 



 

 

 

 

その言葉と同時に、

 

気付けば僕は、

 

 

イザナミさんの方へと、

 

歩みを進め、

 

手を差し伸べようとした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時だった。

 

 

 

 



 

 



 

 

 

 

イザナミ「なら貴方も、黄泉の国の住人にしてあげる」

これはイザナミさんではない!!

 

 

 



 

戦慄と同時に、

 

自らの過ちを悟った。

 

 

 



 

僕もまた闇の不安と恐怖に苛まれて、

 

知らず知らずのうちに、

 

心を闇に呑み込まれてしまっていた。

その時僕の心と、

 

この黄泉平坂の地に存在する、

 

魔物に周波数が合ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「…っ!?!?

 

うぁっ!!うぁっ!!うあぁっっ!!

その言葉と同時に現れる、

 

無数の影とヘビ。

 

 

 

 

 

 

 

 

その時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

?「いけない」

 

 

 

 



 

 

影狼の妹、

 

眷属ひなたが、

 

偽イザナミと僕の間を引き裂いた。

偽イザナミ「ぎぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」

 

 



奇声とともに逃げ出した偽イザナミと同時に、

 

スサノオさんと小春、影狼が、




 

無理やり僕を、

 

その他のうごめく魔物たちから引き離した。

あ「…っ!?!?

 

はっ!!ハァッ…!!ハァッ!!」

 

 

 

 

 

 

バシンッ!!

 

 

 

 

 

 

そうして倒れ込んだ僕の頬を、

 

スサノオさんは思いきり叩き、

 

怒鳴りつけるように言った。

 

 

 

 

 

 

 

ス「バカたれがっ!!

 

今まで何回言ってきた!!

 

 

魔物というのは最も情を誘う形に、

 

姿を変えて、

 

人の前に姿を現す。

 

 

お前のイザナミに対する思いが何であれ、

 

そこに対する弱さをつけこんでくるのが、

 

魔物やということを忘れるなっ!!」

 

 

 

 

 

 

あ「……す、すいません…。

 

…すいません…」

 

 

 

 

 

 

ス「…ったく、

 

ひなたがおってよかった。

 

 

ひなたは女であるが故に、

 

女に対する男の弱い情につけこむ魔物から、

 

その身を祓ってくれる。

 

 

ちゃんと礼を伝えとけ」

 

 

 

 

 

 

あ「…ひなた…、

 

ごめんね…ありがとう…」

 

 

 

 

 


ひなた「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

…覚悟がないのなら、

 

最初からこんな時間に、

 

ここに来てはいけなかったのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

いや、

 

覚悟はしていたつもりだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

なのに…。

 

それにも関わらず、

 

心を持っていかれた…。

 

 

 

 



一体スサノオさん、小春、影狼、ひなたが、

 

いなければ僕は、

 

どうなっていたのだろうか…。

 

 

 

 



 

イザナギさんもきっと、

 

覚悟を決めて、

 

この場所に来たはずだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、

 

その心すらも、

 

折られてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『自分は大丈夫』。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

危機に直面するまで、

 

つい人は、

 

そう思ってしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし魔物や闇というものは、

 

そんな心こそを、

 

狙ってやってくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

どこかで僕も、

 

愛する妻を見捨てて逃げた、

 


イザナギさんを心のどこかで、

 

軽蔑してしまっていたのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

彼のその時の気持ちを、

 

僕に知らしめるために、

 

今のこの時間があったのか?

 

 

 

 

 

 

 

まだ頭が落ち着きを取り戻さず、

 

思考が混乱しながら回転を続ける中

 

僕らの背後に、

 

 

 

 







ある影が、

 

立ち尽くしていたことにすら、



この時の僕は、


まだ気付けていなかった。


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