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荒川祐二&Teamスサノオです☆

 

 

 

 

 

 

 

 

『スサノオと菊理媛を巡る旅』。

※これまでのお話はこちら☆

1話目. 新たなる旅の始まり

2話目. 謎多き女神ククリヒメ?

3話目. たった二行の女神

4話目. 伝説の神の別れ

5話目. 閲覧注意!

6話目. 黄泉の国の魔物

7話目. 黄泉守人の出現

8話目. 荒川祐二、穢れる

9話目. 瀬織津姫の登場

10話目. 菊理媛の風

11話目. 生と死を司る女神とは

12話目. 白き山の女神

13話目. 伝説の男、再び

14話目. 八百万の神々と共に





ス「困った時や行き詰まった時は、

 

一度立ち止まって、

 


過去の経験や、

 

今自分が持っているものを整理して、

 

 

そこに何かヒントが隠されてないか、

 

照らし合わせてみる。

 

 

そうしたら何か、

 

新しいものが見えてくることがある」

 

 

 

 

 

 

…スサノオさんの、

 

その言葉をヒントに、

 

 

菊理媛へと繋がる手がかりを求めて、

 

この日僕らが向かったのは…?

 

 

 

 

 

 

大阪は交野市にある、

 

『磐船神社』。

そう。

 

分かる人には分かる。

 



 

ここにはあの、

 

菊理媛、瀬織津姫と並ぶ、

 

『伝説の神』が祀られている。

その名は、

 

『この世の始まりを告げる神』、



または、


『破壊と創造の隕石の神』とも言われている

 

ニギハヤヒ。

なぜ僕らが、

 

ここへ向かったのか?

 

 

 

 

 

 

それはこの、

 

磐船神社の地は、

 

 

『生と死、生まれ変わりを司る女神』、

 

菊理媛と同じ、

 

 

ある意味の、

 

『生まれ変わりの地』とも、

 

言われているからだ。

その理由を説明する前に、

 

まずはきちんと、

 

ニギハヤヒさんに心を込めて参拝をする。

ペコリ、ペコリ、パンパン、ペコリ。

(二礼二拍手一礼)

 

 

 

 

 

 

 

…そして、

 

そこに…?

 

 

 

 

 

 

 

『この世の始まりを告げる神』、

 

ニギハヤヒさんが姿を現した。

ニギハヤヒ「………。

 

…暫くだな…」

 

 

 

 

あ「ニギハヤヒさん、

 

こんにちは…」

 

 

 



 

ニギハヤヒ「…用はなんだ…?

 

手短に言え…」







…ニギハヤヒさんの、

 

突き刺すような神威は、

 

いつの時も変わることが無く、

 

 





ただその前に立っているだけで、

 

剣の切っ先を喉元に、

 

 

突き付けられているような、

 

そんな気になる。

 

 

 

 



前回の瀬織津姫を巡る旅の過程で、

 

ニギハヤヒさんの歩んできた歴史を知り、

 

 

距離が縮まったとはいえ、

 

それと馴れ馴れしくなれることとは、

 

関係がない。

 

 

 

 



この神は、

 

誇り高き、

 

偉大な神なのだ。

あ「…今、

 

『生と死を司る女神』、

 

菊理媛を巡る旅に出ています」

 

 

 

 

ニギハヤヒ「………」

 

 

 

 

 

 

あ「その中で、

 

この磐船の地もまた、

 

『生まれ変わりの地』であるということを、

 

知りました。

 

 

今日は実際にそれを、

 

『体験』したいと思い、

 

来させて頂きました

 

 

 

 

 

 

ニギハヤヒ「…そうか。

 

では、行ってくるが良い」

 

 

 

 

 

 

ニギハヤヒさんはそう言うと、

 

視線で僕らを、

 

 

ニギハヤヒさんのお社を背にして、

 

右側へと向かうように促した。






…そう。

 

ニギハヤヒさんの視線の先にある、

 

 

この地に於ける、


岩と岩の奇跡の配置によって出来上がった、


自然の造形物。


 



『岩窟巡り』こそが、

 

この磐船の地に於ける、

 

『生まれ変わりの地』なのである。

※ここからは写真撮影禁止なので、こちらの写真をお借りしてイメージでお届けさせて頂きます。

 

 



最初の階段を降りていくと、

 

そこにはまるで、

 

神秘的な異世界が広がっている。

人間の力では到底作ることが、

 

出来ないのではないかと、

 

思えるような、

 

 



大小さまざまな岩の配置によって、

 

作り出される、

 

奇跡の岩窟。

1000年以上、

 


どんな自然災害によっても、

 

崩れることなく、

 

その造形を維持しているという、

 

岩窟の中を、

 

 

時に身を屈めながら、

 

手をつき、

 

尻もちをつき、

 

 

時に服が汚れることも気にせずに、

 

様々な体勢で、

 

くぐり抜けていく。

この時、

 

『菊理媛(ククリヒメ)』というのは、

 

 

この『くぐ(く)り抜ける』の、

 

『くぐ(く)り』という言葉から、

 

 

その神名が付けられたのではないかと、

 

頭がよぎったが、

 

 

今この時はまだそれは、

 

確信的なインスピレーションにまでは、

 

至らなかった。

岩窟の中にあるのか?と思うような、

 

小さな滝を横目に、

 


一歩ずつ、一歩ずつ、

 

岩窟を進んでいくと、

 

 





この岩窟最大の難所がやってきた。







それは本当に、

 

人が一人ようやく通れるほどの、

 

狭い縦穴。

 

 

どれだけ足を伸ばしたところで、

 

先の地には足が届かないような、

 

 

この岩と岩で出来た穴の中を、

 

今からくぐり抜けなければいけない。

岩窟の中でも、

 

ほとんど光の届かないこの暗闇の地を、

 

 



ゆっくりゆっくりと、

 

歩みを進めていく。







怖い…。

 

時折、本能がそう言っていた。

 

 

 



 

しかし、

 

体勢を変えて、

 

様々な工夫を凝らしながら、

 

 

ゆっくり、ゆっくりでも、

 

歩みを進めていくと…。

 

 

 



 

あ「はぁ…はぁ…。

 

あ、足が、つ、着いた…」







ようやくその縦穴をくぐり抜けることが出来、

 

それと同時に、

 

 

僕の前に、

 

正しく音が鳴るように、

 

 

パァーっと光が射し、

 

深緑の景色が広がった。

自然と流れてくる涙と同時に、

 

僕は思った。

 

 

 



 

あ「…これって…」

 

 

 

 

 

 

 

 

ニギハヤヒ「…そう。

 

これが…、

 

『生まれ変わり』」

 

 

 

 

 

 

 

 

見るとそこには、

 

ニギハヤヒさんの姿があった。

あ「…これが…生まれ変わり…」

 

 

 

 

 

 

ニギハヤヒ「先程お主がくぐり抜けた縦穴は、

 

母親の産道を表している。

 

 

光の射さない、

 

細く、狭い穴。

 

 

そこを不安と恐怖に立ち向かい、

 

打ち勝ちながら、

 

前へ、前へと進んでいく。

 

 

くぐり抜けたその先に、

 

突如として光が溢れる、

 

世界が待っている…」

 

 

 

 

 

 

あ「…本当に…ここは…、

 

まるで出産と同じ…なんですね…。

 

 

ちなみにさっき、

 

岩窟をくぐり抜けている時、

 

 

この『くぐり抜ける』という行為が、

 

『菊理媛(ククリヒメ)』という名前に、

 

関連しているのではないかと、

 

思ったのですが、

 

 

それは…」

 

 

 

 

 

 

ニギハヤヒ「…確かに一部ではあるが、

 

それが彼の者を表す、

 

すべてではない…」

 

 

 

 

 

 

あ「…はい。

 

でもすごく、

 

神秘的な体験をさせて頂きました。

 

 

…ありがとうございます」

 

 

 

 

 



 

ニギハヤヒ「…お主は今、

 

何を思う…」

 

 

 



 

 

 

あ「何を思う、とは…?」

 

 

 

 

 

 

ニギハヤヒ「生まれ変わりを経て今、

 

その心に何を思う…」

 

 

 

 

 

 

その言葉と同時に、

 

ニギハヤヒさんは僕を、

 

まっすぐ見つめた。

 

 





そのあまりの見据える目の力に、

 

正直覚悟をしていなかった僕は、

 

 

動揺してしまい、

 

ついごまかすように言ってしまった。

 

 

 

 

 

 

あ「えっと…。

 

えっと…なんて言えばいいんでしょう…。

 

 

何だか良いもんだなぁって。

 

 

辛い時とか、

 

苦しい時にここに来れば、

 

 

確かに生まれ変われる気持ちで、

 

気分転換にもなるのかなぁって、

 

ハハハ…」

 

 

 

 

 

 

そんな僕に対して、

 

怒られるかとも思ったが、

 

 

幸いにもそんなことはなく、

 

ニギハヤヒさんは、

 

変わらずに僕をまっすぐ見据えながら言う。

 

 

 

 

 

 

ニギハヤヒ「…お主とは浅からぬ縁がある。

 

それが故に、

 

この言葉だけを伝えよう…」

 

 

 

 

 

 

あ「…え?」

 

 

 

 

 

 

…そう言うと、

 

ニギハヤヒさんはゆっくりと、

 

言葉を発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

ニギハヤヒ「いつの時も、


人の信仰があって初めて、


神は形となる。



生まれ変わりの女神がいるならば、

 

生まれ変わりを望んだ者たちがいる、

 

ということだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「生まれ変わりの…女神がいるなら…、

 

生まれ変わりを望んだ者たちがいる…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

ニギハヤヒ「…あらゆる艱難辛苦に耐え、

 

人の世の不条理を嘆き、

 

それでもその身に闇を引き受けて、

 

生きなければならなかった者たちの物語…。

 

 

…古き時代の話だ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

…それだけ言うとニギハヤヒさんは、

 

一瞬遠くを見つめて、

 

姿を消していった。





なぜだろうか。


その姿から少しの寂しいという感情を、


感じた自分がいた。

…役行者さん、ニギハヤヒさん…。

 

 

 

 

 

 

…神さますらも嘆かせるほどの、


一体なんの出来事が、

 

この日本にあったというのか?

 

 

 

 

 

 

そしてニギハヤヒさんの言う、


『古き時代の話』とは…?







光と闇、

 

希望と絶望、

 

人の歴史と神の歴史が交錯する、

 

 

『生と死を司る伝説の女神』を巡る物語は、

 

今日この生まれ変わりの地での体験のように、

 

 

見えない闇の中を、

 

手探りで進んでいく。

 

 

 



 

しかしこの磐船神社という、


『生まれ変わりの地』で僕は、



その先に必ず光があることの確信と、


新たな命を得ることが出来た。







同時に、





『この世の始まりを告げる神』、


言い換えるならば、


『破壊と創造の隕石の神』の後押しを受けて、








これまでの停滞していた、


物語の空気が破壊され、









ここから一気に、


新たな物語が創造されていく。









そんな予感を胸に宿していた。


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