海辺の映画館 キネマの玉手箱 | ゆびにんブログ -指人形10,000体作りま…すん-

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日記を書きつつ、ゆるーく指人形10,000体を目指すブログです。

不満げなうさぎの指人形
(2015/03/27 制作)


24時間テレビで大林宣彦の特集があると聞いて、ショウジですショウジ

観てから2週間近く放置していた映画の感想を書きました。

感想の前に、ファンがたくさんいらっしゃるようなので免罪符を貼っておきます。

あなたの好きな演者さんや映画自体が酷評されていてイラッとしたら


『海辺の映画館 キネマの玉手箱』

◎概要◎
閉館する映画館で最後のオールナイト上映が行われる。
いつも映画館の手伝いに来ていた少女が戦争映画の中に入り込んでしまい
観客の3人の男が救い出そうとするが…
というような内容が白黒・カラー、サイレント・活弁付き・トーキー
画角も様々に展開され、戦争も新選組の時代から始まり戊辰戦争やら第二次世界大戦やら
色々な戦争が登場し、戦争がらみのドラマや映画で散見する悲惨な場面が次々登場します。
(特に女性が可哀想な目に遭う)
別の戦争で死んだ人が次の戦争で違う役になってたりして何役も演じていました。

◎レンタル予想◎
戦争

◎過去に観た同監督作品◎
HOUSE ハウス、時をかける少女
たぶん観た → 転校生、理由

◎観に行くきっかけ◎
大林作品は一度も映画館で観たことがなく
遺作くらいはスクリーンで観ようと思って。


感想をひとことで申しますと


長くて苦痛だった


ネット上のレビューはざっと見ただけでも熱い感想が多く

「長さを感じなかった」という意見が多数となっていますが

私はがっつり3時間分…いやそれよりもっと長く感じました。

少なく見積もっても10回は腕時計を見ましたし

早く終わらないかな…と思いながら観ていましたね…

同じシーンが何度もしつこく繰り返されたり、セリフが多かったりして

どちらも嫌いな私にとってはまさに修行映画(©️みうらじゅん)でありました。

絶賛のレビューが並んでいる中、「途中で帰った」という人を2・3人見つけたんですけど

正直、書いてないだけで脱落した人もっといるんじゃないかな…

途中で帰ったっていう感想があったら

「脱落するくらい好みが分かれる映画なのか…」って認識出来て

十分参考になるので、皆さんぜひ書いていただきたいです。

但し書きしてあれば、退場するまでに観たところまでの感想だって全然書いていいと思うし。




映画の内容についてですが、よくある戦争ドラマ・映画で見受けられる

民間人が悲惨な目に遭うシーン、とりわけ女性が酷い目に遭うシーンが多く

そういうのはもうこれまでに十分観てきているので

3時間もあるなら戦争が起こるメカニズムも含めて描いて欲しいと思いました。

それが入っていないから、毎年8月になると放送されるドラマ群のように

戦争はこんな悲惨なことが起こる→だから辞めよう

という通り一遍の単純な描き方しか出来ていないんだと思うんですよね。

経済とか宗教とかそういう色々な要素が複雑に組み合わさって戦争が勃発するわけで

そこを掘り下げない限りは相似形の作品が量産されていくだけなので

新たに作る意義がないんじゃないかなあ…

そもそも、冒頭で映画で戦争を学ぶ的なセリフが登場した瞬間に私は心を閉ざしました。

映画は娯楽だと思っているし、映画はいくらでも嘘をつけるので

学習のきっかけになりこそすれ、映画自体から学ぶということは出来かねるし

危険な思想だと思いました。

「学ぶきっかけにして欲しい」みたいなセリフだったら気にしなかったですね。

最近『イングロリアス・バスターズ』を観たんですけれども

ああいう大胆に歴史を書き換えた映画でも十分戦争について考えさせられるし

映画としてもめちゃくちゃ面白かったので

戦争映画はあれくらいダイナミックに作って欲しいです。

例えば、第二次世界大戦で日本が勝ったっていう形に書き換えられている映画が公開されたら

討論が巻き起こって面白いんじゃないかなあ。

少なくとも私はめちゃくちゃ観たい!




ちなみに本作については「寝た」って言う感想はまだ1件くらいしか見かけてないんですけど

劇中で「眠れる映画は良い映画」っていうようなセリフがあるので

あえて「寝た」って書いてない可能性もありますね。

私はあのセリフは製作者側の苦しい言い訳だし、保険をかけたかったんだろうかと思いました。

寝ちゃった人は単に疲れてるのかもしれないし、寝るくらい好みじゃないのかもしれないし

いずれにせよ寝られたって仕方ないじゃない…

途中退場の人も、寝た人も鑑賞料金払ってるんだから好きにさせてよと思います。

その映画を観る時間を他のことに充てた方が有益だと判断されただけの話。

映画を選ぶ権限は鑑賞者側にあるので、そこらへんはもう製作者側には諦めて欲しいと思います。

映画館でかけられた瞬間に映画をどう観るかは鑑賞者側に委ねられてるんですから。



私の2020年映画ランキング。

★★★がもう一度観たい、同監督作品を追い続けたい作品だとすると

★は二度と観たくない、同監督作は過去作含め今後避けようかなと思うレベルの作品です。

『SHELL and JOINT』と本作で順位に迷ったので、年末には逆になってるかも。


映画に感動しているうさぎの指人形
「良い映画観たなあ」  ★★★相当

ジョジョ・ラビット    (シネフロ)
影裏           (シネフロ)
フォードvsフェラーリ   (試写会@ユナイテッドシネマ札幌)
ペイン・アンド・グローリー(サツゲキ)


微笑んでいるうさぎの指人形
「面白かった」  ★★相当

ジュディ 虹の彼方に     (シネフロ)
37セカンズ         (試写会@プラザ2・5)
パラサイト 半地下の家族   (ユナイテッドシネマ札幌)
透明人間          (ユナイテッドシネマ札幌)
少女は夜明けに夢をみる   (シアターキノ)
ジョン・F・ドノヴァンの死と生(シネフロ)
架空OL日記         (ユナイテッドシネマ札幌)
ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(ユナイテッドシネマ札幌)
のぼる小寺さん       (オンライン試写@Filmarks)
君が世界のはじまり     (試写会@Filmarks)
一度も撃ってません     (シネフロ)
エジソンズ・ゲーム     (シネフロ)
初恋            (シネフロ)
アイリッシュマン      (シアターキノ)
テルアビブ・オン・ファイア (シアターキノ)
さよならテレビ       (シアターキノ)
ミッドサマー        (シネフロ)
野性の呼び声        (ユナイテッドシネマ札幌)
ルース・エドガー      (オンライン試写@coco)
1917 命をかけた伝令    (ユナイテッドシネマ札幌)
音楽            (ユナイテッドシネマ札幌)
ファヒム パリが見た奇跡  (オンライン試写@映画.com)
グッバイ、リチャード!   (オンライン試写会)
パブリック 図書館の奇跡   (オンライン試写@Fan's Voice)
ボーダー 二つの世界     (シネフロ)
ラストレター        (試写会@共済ホール)
ステップ          (オンライン試写@Filmarks)
酔うと化け物になる父がつらい(ユナイテッドシネマ札幌)
15年後のラブソング     (オンライン試写@Filmarks)
ぶあいそうな手紙      (オンライン試写@coco)
サイゴン・クチュール    (シアターキノ)


不満げなうさぎの指人形
「うーん」  ★相当

海辺の映画館 キネマの玉手箱(サツゲキ)
SHELL and JOINT     (オンライン試写@note)


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細田善彦が唯一観ていて楽しい役でした。あと武田鉄矢が坂本龍馬役なのは笑いました。