事業承継に力を入れることにより、中小企業の力を温存しよう、という取り組みがされています。

ゼロから操業することも大事ですが、今、すでに活動している企業にそのまま頑張り続けてもらう、というのも非常に重要です。

今日ご紹介するのは、

「北のふるさと事業承継ファンド」です。

北海道、北洋銀行、北海道銀行、など道内の金融機関と北海道中小企業総合支援センターが出資者となっています。

仕組みは、親族外の後継者や他の企業がその会社の株式等を引き継ぐ場合、その引き継ぎ資金をファンドが立替え、スムースな承継を行う、というものです。

ファンドですので最終的には投下資金を回収して退出、ということが予定されていますがその運用は弾力的に行われるようです。

一案件の投資上限は3000万円。ファンドの規模は5億円となっています。

利用するためには「債務超過でない」「2期連続の赤字でない」などいくつか条件があります。

のサイトで詳細をご確認ください。

 白い恋人パーク、久しぶりに訪問しました。

 

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 さて、中小企業をとりまくリスクはいろいろあります。すぐ頭に浮かぶのは資金繰りなどおカネ関連のものですが、ほかにもあります。

 

 この記事ではパワハラについて書きます。


 先日起きた、日大アメフト部の問題も「絶対権力をもつヘッドコーチの選手に対するパワハラ」という見方もできます。パワハラとは、

 

 「優位な地位にいることを利用して嫌がらせをすること」ですのでどこでも起きる可能性があるのです。

   パワハラはなぜ起きるか。経営者側は、「オレがこんなに頑張っているのにオマエたちは…」という目線で社員さんを見がちです。そして指導の名のもとに個人攻撃や揺さぶり(過大な目標を課したり、逆に目標を取り上げてしまったり)に走りがち、という側面は否定できません。

 大人数がいる職場なら転勤や配置換えで解決する場合もありますが中小企業ではそのような逃げ場がないケースも多々あります。

 そして…パワハラを甘く見ている経営者が多いのです。


 パワハラは大企業のものではありません。かつて大企業ものとされていたものが、どんどん中小企業へかぶさってきています。個人情報保護、製造者責任、未払残業代請求、コンプライアンスなど…

 パワハラがなぜ怖いか、順々に見ていきます。


 [1]  パワハラとは

 

 厚生労働省のHPでは例として以下の6種を上げています。


  ①   身体的な攻撃:暴行・傷害 殴る、蹴る、胸ぐらを掴む等

  ②   精神的な攻撃:脅迫・名誉毀損・侮辱・暴言 言葉による暴力、内容によっては、名誉棄損罪、侮辱罪に

  ③   人間関係からの切り離し:隔離・仲間はずし・無視 プロジェクトから外される等

  ④   過大な要求:業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことを強制する 明らかに仕事量やノルマが多く、それが精神的、肉体的に負担になるようであれば労災と認められます

  ⑤   過小な要求:仕事を与えない等 「会社を辞めたらどうだ?」

  ⑥   個の侵害:私的なことに過度に立ち入ること 過度にプライベートな部分に関わってきて、上司だから断れない等

 上記6項目に該当する事実があり、社長や上司に「そんなつもりはなかった」としても、実際に社員がうつ病など心身に被害が現れた場合には問題になる可能性がでてきます。

 例えば上記の事実があり、精神疾患になり労災認定されるパターンです。労災認定されるとお上が「原因は働き方」と認定したようなものですからそのあとその職員さんから民事訴訟で会社を訴えられる可能性がでてきます。

 私のコンサル先でも社長さんが「休日や夜中もかまわず電話やLINEを入れてくる、反応しないと出るまで繰り返す」という例を見たことがあります。

[2]  何がコワいか

 

 社員さんが追い詰められていたと知りながら放置した、となれば代表者が有効な対策を打たなかった、と解釈され、会社と代表者に賠償責任が生じることもあります。

 実際に、直属の上司からパワハラを受け自殺したケースではパワハラと自殺に因果関係あり、と認められ5000万円以上の賠償命令が「会社」と「代表者に」下されたケースもあります。

 また、パワハラで訴訟、となれば新聞報道されるかもしれません。この人出不足のおり、パワハラが横行するような会社に誰が就職するdしょうか。

  社長自身がパワハラをしたのではないとしても、社員がパワハラで会社を訴えた、となれば普通、「ほかにも苦しめられた社員がいるのでは」という類推が働きます。実際に複数、身に覚えのある社員がいれば、「じゃ俺も訴える」となるでしょう。

 そしてさらにコワいのは、やっている方に自覚がないケースがあることです。「これパワハラだよな」と解ってやったのなら、それなりに話合いもでき解決に向かうことも可能でしょう。しかし、やっている側に自覚がなかったとしたら?

 良い例が女子レスリングの栄監督の解任だと思います。あれだけかばってくれた学長からあっさりと監督解任されました。理由は「いままでどうやって世間を渡ってきたのか」「まったく自覚がない」。となれば本人がそのあと行動を改めるのは非常に難しいでしょう。

 

 今回は世間に告発されたので表ざたになりましたがもしそうでなければ、レスリングという閉鎖的な社会でパワハラは繰り返されていたことでしょう。栄監督の謝罪会見では「コミュニケーション不足」を理由にしており、あくまで「自分は悪くない」というトーンでした。自分以外のところに原因を求めているのですから、学長を含めこれを見た周囲は 「またやるだろう」と考えたことと思います。 

[3]パワハラを出さない企業風土を

 

 作るのは骨かもしれないがこれしかありません。パワハラがもとで会社がゆらいだりつぶれたりするよりははるかにましです。

 中小企業では社長≒カイシャ。社長がパワハラを知り、自らを振り返らなければ解決はありません。

 

 

 

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いただきもの。

 

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 さて、裁判は案外身近なものになりました。訴えられるのも、訴えるのも。

 

 まずは裁判の実態から確認してみましょう。ちょっと前の数字ですが、橘玲公式ブログから。「日本の民事裁判の7割は本人訴訟で争われている」これは、書籍の「臆病者の裁判入門」という本に詳しく書かれています。

 

 

臆病者のための裁判入門 (文春新書)

臆病者のための裁判入門 (文春新書)

 

 ブログ記事に出てきた数字、新しい統計を拾ってみました。

 

 裁判所の司法統計平成28年版から。簡易裁判所の訴訟のうちどれくらいの割合が本人訴訟か、というのを見ます。

 

 全329千件の訴訟のうち、原告被告のどちらかにでも弁護士が付いたケースは90千件。のこり239千件は当事者同士が法廷で争ったことになります。

 

 割合にして72.6%

 

 これは何かもめたとき、自分で解決できないときに訴訟に巻き込まれる(あるいはやむを得ず相手を訴訟に巻き込む)ことが珍しくない、ということになります。

 

 弁護士をつけないのは、争っている金額が数十万円から100万円位で弁護士費用を負担すると解決できたとしても赤字、という理由が大きいと推測します。

 

 弁護士を依頼すれば通常着手金が発生し、勝訴!となったときにはその金額の一定割合が成功報酬となりますから。もうひとつ、おカネを取り戻すタイミングと払うタイミングを考えると、

 

 着手金、訴訟費用の支払→勝訴、弁護士成功報酬の支払→勝訴した金額の取戻し(ひょっとすると取れない)、ということになりますのでここは良く考えないといけないポイントになります。

 

 では本人訴訟ならそこは問題にならず、すべて解決!するのか。

 

 リスクとしては、

 

1.勝訴したとき、その判決が出たことで被告側がすぐ払ってくれれば良いがそうでないことが大半。

2.払わないときには判決をもとに差押などの強制執行ができるが押さえられるものがなければ取れない。

3.仮に押さえる、という仮差押という制度もあるがそれをするためには裁判所に担保を差し入れる必要があり、さらにそのあと裁判を経て仮差押を本差押にする必要がある。おカネも手間もかかる。

4.勝訴しても相手が控訴すればさらに数年裁判期間が延びる。

 

 などがあります。

 

 個別折衝では払わず、裁判になるような相手ですから、相手もただ判決を待つようなことはせず、資産の名義を変えたり資産を隠そうとしたりするでしょう。露骨なやり方なら詐害行為取消という別の訴訟をする道がありますが時間的にさらに解決が遠のくことになります。

 

 素人が相手の資産状況を調べようとしても限界があります。どうしても、ということでしたら探偵など調査機関に調べてもらうという手もありますがそこでも数十万円の手数料がかかります。

 相手方が納得した上で連帯保証を立てさせたり、担保差入をさせるなどの対処をしておくのがベストですがそれはそれでなかなか難しいと思います。

 

 

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