走行距離がきりの良い数字に。もうちょっと頑張ってもらいましょう。

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 さて、チャレンジングなタイトルを選びました。

 

 ピーターの法則、というのをお聞きになったことがあると思います。

 

  1. 能力主義の階層社会では、人間は能力の極限まで出世する。したがって、有能な平(ひら)構成員は、無能な中間管理職になる。
  2. 時が経つにつれて、人間はみな出世していく。無能な平構成員は、そのまま平構成員の地位に落ち着く。また、有能な平構成員は無能な中間管理職の地位に落ち着く。その結果、各階層は、無能な人間で埋め尽くされる。
  3. その組織の仕事は、まだ出世の余地のある人間によって遂行される。
 というものです。
 
 これを経営者にあてはめるとどうなるでしょうか。経営者も必ず無能な経営者に堕するのでしょうか。
 
 思い当たるのは、経営者にはそれぞれ「器」ともいうべき扱えるおカネのケタがある、ということです。
 
 売上高や借入金で考えるとわかりやすいと思います。会社の規模により、借入の必要額の単位が百万円単位の会社もあれば千万単位、億単位の会社もあります。
 
 会社組織のしっかりしている中規模以上の会社さんであれば特に問題なく社業は回っていくはずですが中小零細企業のレベルでは社長さんの「ケタ数の器」の影響が強く出ます。
 
 思考や行動が百万円単位の社長さんが千万単位の融資金を手にしてしまったら?
 
 「不要不急のものにおカネを使う」
 
 「本当におカネが必要になったときには要らないものが山積みになっていて結局金策に走ることに」
 
 という行く末になるかもしれません。
 
 万円、十万円、百万円、と扱えるケタが順調に大きくなっていったとして創業社長さんの扱えるケタはどこまで行けるでしょう。
 
 若い年代で起業し、兆円単位の売上まで成長したソフトバンクの孫社長は本当に稀有な存在、と思います。
 
 ピーターの法則の3.は「その会社の仕事は、まだケタを上げられる余地のある社長によって遂行される」と読み替えられるかもしれません。
 
 会社の成長のためには常に上を目指して挑戦し続けなければならない。しかし、自分の器量も常に考えなければならない。
 
 経営の難しさはこのような表現のしかたもできるかもしれません。
 
 

「がんばれ経営者!ひとりでもできる事業再生ノウハウ」

 「できる、できるよ。必ずできる」

 

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