企業経営に携わっていて「どうしていいかわからない」、パニックに陥るときがあります。
製造業で不良品が出たときの対処ならわかる。
サービス業でお客様からクレームがでたときも対処できる。
しかし、経営不振になったとき、どうしていいかわからない。…ここでもう少し掘り下げる必要があります。
「どうしていいかわからないこと」が複数ないか?ということです。
落ち着いて考えてみましょう。
経営不振に陥ったとき、表れる症状は、「赤字」。
(何度も書きますが、「赤字」「資金不足」にもいろいろあります。ご参考「苦しいにもいろいろある・日繰り表で見える化する」これも落ち着いてどれくらいのグレードの資金不足なのか明らかにしましょう)
しかし、赤字だけなら、問題としては「足りない資金をどうするか」という一つの課題に集約できます。
「どうしていいかわからない」というのは、大抵、
「問題が複数あってどの順番でどう対応すればわからない」ということなのです。
例を挙げれば、
赤字で資金繰りの悩みがでてきたところに、
「税務署から差押予告がきた」
「銀行から『もう貸せない』と言われた」
「主力社員から退職意向を聞かされた」
社内のことばかりとは限りません。
「配偶者から『別居したい』と言われた」
「家族に大きな病気が見つかった」
「老親が入れる施設を探さないといけなくなった」
など…
人間、特に男性は一回に一つのことしか考えられないような脳の構造になっています。集中して解決して次の問題に向かう、という繰り返しには強いのですが同時多発している問題を同時に対処する、というのは苦手です。
そして脳が出す結論は、
「どうしていいかわからない」。
しかし、ゆっくり考え、とくほぐしてみれば、いくつかの問題の集合だということが解るはずです。
それぞれの問題がどう関連し、どの順番で解決すべきかがわからない、というのはあり得ます。これはどんな経営者でも初体験の問題になりますからこの部分は「どうしていいかわからない」が普通です。
例えば、「税務署が先、銀行はそのあと」など「従業員(給与)は最優先」というようなアドバイスはプロ(コンサルタント)に簡単に相談すればわかります。(それが場数を踏んだ事業再生コンサルタントの機能です)
まずパニックにならないこと。
ひとりで悶々として時間を無駄にせず、わからないところを相談すること。
が、解決のコツになります。
「がんばれ経営者!ひとりでもできる事業再生ノウハウ」
「できる、できるよ。必ずできる」