さきの記事で「リスケジュールの方が破たんされるよりずっといい」と書きました。

 

 しかし、金融機関は無条件でリスケジュールを受け入れてくれるわけではありません。

 

 金融機関がリスケジュールを受け入れる理由は、「ここで無理に返済を続け会社が破たんするよりも再生する可能性があるのなら多少は待つ」というもの。つまり「再生可能性があるかどうか」がポイントになります。

 

 とはいえ、明日何が起きるかわからない時代でもあります。「絶対」「100%」という計画はありません。

 

 「これならいけそうですね」というものを提示できればリスケジュールに応じてもらえます。

 

 また、取引先の破たんなど、突発的に返済不能になったような場合は、「とりあえず止めてくれ、あとで弁済計画を出すから」という申し入れでも受けてもらえることがあります。

 

 もうちょっと掘り下げてみます。

 

 「これならいけそうですね」と言えるためには、

 

 ①いままでの業績不振の原因 …このせいでおカネが儲からなくなった(窮境原因、といいます)

 ②これからよくなる理由 …窮境原因を取り除くから

 ③このようによくなる …業績、収支の見込、弁済計画(見込みを踏まえて、金融機関に対し、○か月後に○○万円は返せると思います、という数字をまとめる)

 ④向う6-12か月の資金繰り予定表 …リスケジュールの審議、調印、改善に向けた取り組みをしている間に資金ショートを起こさない

 

 を示すことが必要になります。

 

 金融機関側として何とかしたい、と思ってもどうにもならないのは、

 

 「改善の余地がない」

 「返済計画が立てられない」 …今、払えないのはわかるがいつからいくら、払えるようになるのか示してもらわないと…

 

 ようなケースです。金融機関があまりに状況が厳しい、と思えばリスケジュールで返済を待つよりも期限の利益喪失して自分の債権を回収、という判断をしなければならないからです。

 

「がんばれ経営者!ひとりでもできる事業再生・経営改善ノウハウ」

「できる、できるよ。必ずできる!」

 

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