4月からサンデー毎日な日々が続いているが、コロナ禍なので在宅かつ独りの活動が中心になる。このブログ執筆は「国語」、英会話アプリでの「英語」もやるが、歌を歌ったりウクレレやハーモニカを吹く「音楽」折紙模型を作る「図工」、テニスやウォーキングやストレッチの「体育」に加えて、「家庭科」も重要な科目だ。

 

下戸の私はお酒は飲めないが甘いものが好きなのでお菓子作りは若い頃からやっていた。このブログでもパウンドケーキ作りへの拘りや、パスタを中心とした毎日のランチやコーヒーゼリー作りについては以前に記事でも紹介した。その後も限られた小遣いの中で楽しむために、100円ショップでいろいろと探した

上記はポップコーンの種。油に浸し塩を振った鍋に蓋をして弱火にかけると数分でポンポン出来上がる。小さな鍋で大袋1個分になる。この種はその3回分はゆうにあるので、大きな袋3個分のポップコーンがたったの100円だから、これは安い!しかもキャラメル味でも何味にでも出来るし、そもそも作る過程が楽しい。

 

下記は同じく100円ショップで買える和風のフルーチェ「わふーちぇ」。普通のフルーチェ同様に牛乳を加えてカップに注いで冷やせば3人前出来る。和風なので箱絵にある「あんこ」が欲しいところ。でも「茹であずき」の缶詰や「あんこ」は結構高いので井村屋の「あずきバー(小)」1本をレンジでチンしてトッピングした。

実は井村屋の「あずきバー」には苦~い思い出がある。数年前、帰宅途中のコンビニで買って家に着くまでに食べてしまおうと無理矢理かじったところ、ポキッと凄い音がして前歯を折ってしまったのだ。それ以来、井村屋の「あずきバー」は怖くてかじれないのだが、レンジでチンすれば完璧な「ぜんざい(田舎しるこ)」になる。

 

そして簡単で美味しい手作りケーキの決定版は日清製粉の「クールン」だ!これはさすがに100円ショップでは売っておらず大型スーパーで300円台はする。でも材料のクリームチーズだけでもそれ以上の値段になるので、レアチーズケーキを作ろうと思ったら、結果としてこれを買うのが最も安いのだ。

「クールン」はビスケットフィリングでのタルト生地作りが楽しいし、クリームチーズベースも簡単に作れる。一番難しいのは丁度良い大きさ(直径15cm)の皿を見つける事だ。我が家中を探してようやく見つかったのはカミさんが大昔に陶芸教室で作った皿一枚だけだった。ラップ越しに指で押し付けたタルト生地に混ぜたクリームを流し込んで30分冷やせば出来上がり!味はテッパンに旨い。

 

このブログで何度も書いているように私は「何事も本格的にやらない」主義だから、ヴォーカルも朗読もウクレレもハーモニカも絵も折り紙も料理もお菓子も、素人のまま安直かつ安価で済ます。手間や時間やお金をかければ大抵の事は出来るだろうが、だからこそ、それら抜きで何をどこまで出来るか、を楽しみたいのだ。

Saigottimo

渋谷SEABIRDのマスターがジョージ・ガーシュインの生涯を描いたドキュメンタリーも観せてくれた。彼は数々のスタンダードを作曲したのみならず、あのRhapsody in Blue(ラプソディ・イン・ブルー)」(1924) によって、ジャズとクラシックの橋渡しをした“シンフォニック・ジャズ”の草分け的存在でもある。

 

私は、R.ロジャースとC.ポーターとA.バーリンを「3大ミュージカル・メーカー」と書いたが、このガーシュインも「The Man I Love」(1924)、「Someone To Watch Over Me」(1926)、「'S Wonderful」(1927)、「Embraceable You」(1928)、「I Got Rhythm」(1930)、「But Not for Me」(1930)等、そうそうたる名曲の数々を生み出している。

 

 

このドキュメンタリーによれば彼は生粋のNYっ子だが、両親は若くしてアメリカに渡ったロシア系ユダヤ人移民であり彼は「移民二世」ということになる。決して裕福な境遇ではなかったものの、親が兄に与えたピアノに触れて彼の音楽の才能は一気に開花し、兄のアイラは文芸肌で後に作詞家となって弟とコンビを組む

 

酒場での演奏を皮切りに、当時華やかなりし「ティンパン・アレー(音楽系出版社街)」で頭角を現すと、「ミンストレイル・ショウ(白人が黒人に扮した人気レビュー)」やミュージカル作曲家として「Swanee(スワニー河)」(1919)や「Summertime(サマータイム)」(1935)等の名曲をものし、映画の都ハリウッドでも大活躍する。

 

 

以前の記事で、彼がラヴェルにクラシック音楽の教えを乞うて断られたという逸話を書いたが、同時に彼はクラシックの作曲家から「逆にどうしたら貴方のように作曲で稼げるのか教えて欲しい」と皮肉交じりに言われたくらい、彼は稼ぎに稼ぎまくり若くして豪邸を建て、巨万の富と高い名声を手にした。

 

若くして才能に溢れて活動的でハンサムで億万長者とくれば女にモテないワケがない。なので、彼がビバリーヒルズの豪邸でホームパーティを開けば、若く美しい女性達が彼の周りに群がったという。にも拘わらず、いや、だからこそなのか、結局、彼は生涯独身だった。いやはや・・・。

 

ガーシュインが他のミュージカル・メーカー達と異なるのは、執念ともいうべきクラシック音楽(シリアス・ミュージック)への拘りだろう。「ハリウッドでいくら稼いでも幸せじゃない」と言い放ち、四重奏団で有名なアルバン・ベルクや現代音楽のシェーンベルグと親交を続けたが、脳腫瘍が原因で38歳の若さで夭折してしまった。

 

コール・ポーターのドキュメンタリーを観ても思ったことだが、“人は無い物ねだりをする生き物”なのかも知れない。裕福な家庭で育ったポーターは才能を開花させ経済的に大成功したのに自らはアスリートに憧れ続け、移民の子からアメリカンドリームを実現したガーシュインはクラシック音楽での名声を夢見て果てたのだから。

 

芸術家やスポーツ選手など特殊な才能を発揮しても、頭が良くて機転が利き、社交的で話が上手く見目麗しくても、経済的に成功しても、結局、どこか自分の“無い物ねだり”を続けて人生終わるのだとしたら報われない。それに、もし大富豪だったら「Paypayでボーナス7円もついた!」と大喜びも出来ないだろうしね

 

♪’S Wonderful・・・2021年9月3日、渋谷SEABIRD第一金曜ライブにて ※本多バンマスのライブチョイ見せ動画♪

【牧(vo.)、御子柴(ts.)、山口(pf.)、萬造寺(b.)、蓮井(ds.)】

 

マッキー(牧かおるさん)からこの曲を「Saigottimoと、トニー・ベネットとダイアナ・クラールのようにデュエットしたい」との社交辞令あり。トニーは御年95歳で私はまだ洟垂れ小僧の60代だから向こう30年のうちには実現可能か。でもダイアナより遥かに若いマッキーは大丈夫だろうが私は恐らく生きてないだろうなぁ・・・。
 
…と、思っていたら、爺ぃ思いのマッキーはネットでの音声合成Duetに応じてくれた。嗚呼、これでもう冥途の土産も出来たのであとは何も思い残すことなく、すっきりと長生きができそうだ(死なないんかい!)

♪’S Wonderful・・・Mackyとのネットによる音声合成Duet♪

 

Saigottimo

石貫慎太郎さんの新作オーディオ・ドラマ「魔女のツリーハウス」に出演させて戴いた。これは前回好評だった煙突の上のコンペイトウ」の続編だ。今回も“7歳の天然ノーテンキ坊や”スクラット少年と、言葉を話す“上から目線のドS猫”ペグリッチが、両親が寝ている間に一夜の冒険に出かけるファンタジー作品だ。

 

私は前作では主人公達と列車に乗り合わせた「トラ猫」役だったが、今回はドラキュラ一家の父親役である。このドラキュラに加えて、ちょっと艶っぽい魔女も登場するので、ハロウィーンの季節に向けてお誂え向けのファンタジー作品に仕上がっている。そして今回も美しい映像と素敵な音楽を素晴らしい演奏で楽しめる。

 

●「魔女のツリーハウス」【約34分間】←クリック!

■スタッフ
脚本・編集:石貫慎太郎

作曲:石貫慎太郎、Hinako

演奏:Au Bonheur(オーボヌール)

■キャスト

ナレーション:中田真由美

スクラット:南春奈

ペグリッチ:図書委員こんざぶろう

魔女、ドラキュラ母:山木梨花

ドラキュラ青年:能登洋宇

ドラキュラ父:Saigottimo (開始から23分頃に登場)

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先日、石貫さんと出演者全員がネットで顔合わせ&台本読み合せを行った。石貫組での読み合せは初めてであり、固有名詞のイントネーション確認等も済ませた。前回初出演の“謎の美少女声優”図書委員こんざぶろうさんは「カメラの無いPCなので…」と写真参加だったので私の“オッサン疑惑”は未払しょくのままだ。

 

前回に続きスクラット役の南さんとペグリッチ役の図書委員こんざぶろうさんには絡みのシーンが多いため声が似ている二人の台詞をどうやって聴き分けてもらうかという点が今回の読み合せのテーマの一つだった。でも、お二人とも演劇出身なので声(の質や高さやテンポ)以外にキャラ設定でも台詞を操り、難なく解決!

 

私は原作者の石貫さんから「これまで穏やかな役柄が多かったので、今回、Saigottimoさんは初めて感情の起伏ある役ですね」と言われた。ところがどうしてどうして、読合せをしてみると母ドラキュラ役の山木さんも青年ドラキュラ役の能登さんも、さすがプロのド迫力という熱演で、私はすっかり気圧されてしまった。

 

石貫作品は「キューピッドは雪女」「海沿いの夜行列車」「桃太郎達の焚火を囲む会」「コケノコの旅立ち」「夏の夜空を見上げて」「夕闇トンネルの幻」「煙突の上のコンペイトウ」に続く8作目の出演となる。どの作品も聴くとホッコリして温かい気持ちになるが、演じている我々にとっても個性豊かでとても楽しい作品ばかりである。

 

なお、石貫作品でいつも素晴らしい演奏を聴かせてくれるAu Bonheur(オーボヌール)が結成一周年を迎え、結成記念Special  Concert in 柏葉窯(第2部)をアップしています。石貫さんオリジナル曲や映画音楽など楽しいプログラムです。このコンサートは私も聴かせて戴き、その様子は別記事でも紹介しています。

 

Saigottimo

渋谷SEABIRDのマスターがコール・ポーターの生涯を綴ったドキュメンタリー番組を観せてくれた。コール・ポーターはアーヴィング・バーリン、リチャード・ロジャース、ジョージ・ガーシュイン等と並ぶ偉大なミュージカルメーカーで、「ラヴ・フォー・セール」「ナイト・アンド・デイ」「エニシング・ゴーズ」他、数多のスタンダードを生んだ。

 

ポーターの音楽の才能は学生時代から卓越しており、イェール大学の有名なフットボール応援歌「ブルドック」を作り、1930年代から1950年代においてはミュージカルや映画を中心に圧巻の大活躍をした。特にダンスの名手フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースを得て、音楽とダンスで世界を魅了した。

 

ガーシュインもバーリンもロジャースも欧米社会ではマイノリティのユダヤ人だが、ポーターは中西部の裕福な家に生まれ東部の一流大学を出た血統書付きのセレブ。当時絶世の美女にして大富豪の妻を持ち(彼女は彼がゲイである事を承知の上で結婚)、14部屋もあるNYのホテルに住んで毎晩パーティに明け暮れていた。

 

西海岸やヨーロッパにも邸宅を構え、1929年の世界恐慌もどこ吹く風でピカソやストラヴィンスキーなどとも交流を持ち、自身で行う作詞も機知に富んでいて洒脱。他の追随を許さぬ仕事の成功で名声は止まるところを知らなかった。才能に富に名声、こんなに恵まれた人生が他にあるだろうかと誰もが羨んだろうと思う。

 

【映画「五線譜のラブレター」DVD】

 

彼の華麗にして数奇な人生は2度も伝記映画になっている。最初の「夜も昼も(原題:Night And Day)」(1946年)は観てないが、2度目の「五線譜のラブレター(原題:De-Lovely)」(2004年)では、映画の中で表題曲を歌うロビー・ウィリアムスがカッコ良く、私はこの歌をレパートリーにしてバース(前歌)から歌っている

 

 

ポーターが40代後半に落馬事故によって両脚を失ったことは知っていた。それでも余りある資産と理解ある夫人に美少年達と多くの友人に囲まれていたはずだ。しかしドキュメンタリー番組を観ていくと、1964年に73歳で亡くなるまでの生涯を辿れば辿るほど、彼が幸せだったとは、どうしても思えなかった

 

大学時代のフットボール試合では「皆が僕が作った歌(ブルドック)を歌っている。でもヒーローは僕じゃなく選手だ」と、小柄でスポーツ選手になれなかった自らを卑下していたという。溺愛してくれた母親も妻も亡くした晩年は、両脚の切断もあってか孤独の日々でパーティもせず、友人との食事でも寂しそうだったという。

 

翻って我が身を省みれば、さしたる才能も富も名声もないまま現役をリタイアし、五体満足にて健康な余生を送れている(ように思える)ではないか。もし私に溢れる才能があったら富があったら名声があったら、恐らくロクな事にはなってはいなかったろう。図らずも我が身の幸せをしみじみと噛み締める機会となった。

 

♪It's Delovely・・・2019年1月13日、渋谷SEABIRD第二日曜セッションにて♪

 

Saigottimo

日本において「ジャスト・イン・タイム(Just In Time)」というと、多くのビジネスマンが想起するのは製造業において「必要なものを、必要なときに、必要なだけ生産する」というJIT生産方式の事だろう。特に有名なのはトヨタ自動車が開発した世界に冠たる「カンバン方式(トヨタ生産方式)」の事ではないだろうか。

 

なので「ジャスト・イン・タイム(Just In Time)を歌います」と言うと、「おお、トヨタのカンバン方式には歌まであるのか」と思われる事もあるが、いやいや、トヨタ生産方式とは全く関係なく、1956年の米ミュージカル「Bells Are Ringing」の挿入歌として作られ、多くの歌手がカバーしているジャズ・スタンダードである。

 

 

例によって原詞は歌詞専門サイトをご参照戴くとして、ナンチャッテ和訳をすると下記の様になる。Just In Timeとは「まさにそのとき」とか「ちょうど間に合った」といった意味になる。

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まさにそのとき(1956年)

(lyrics by Betty Comden and Adolph Green, music by Jule Styne)

 

まさにそのとき、私は貴方を見つけた
貴方と出会う前、私はずっと低迷してた

私は道に迷い、運にも見放され、
行く手は塞がれ、行く場所すらなかった

でもいまは、貴方がここに居て

私は行くべき場所も分かっている
もう何の疑いも怖れもなく、

私は自分の人生を見つけることができた


まさにそのとき、愛はやって来た、

まさにそのとき、貴方が私を見つけた
そして、貴方は私の孤独な生活を

素敵な日々に変えてくれた

 

(Translated by Saigottimo)

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読んで戴ければお分かりのように、これは“製造業の理想的な生産方式”などではなく、人生において得難い伴侶を得たことの喜びの歌である。“ I found you just in time”(私は貴方を見つけた)で始まり“you found me just in time”(貴方が私を見つけた)となる。人は結局、他人によって幸せになれるものなのだろうか?

 

製造業では、あるユニットが複数のパーツ(部品)で構成されている場合、そのユニット生産工程では、構成パーツが生産ユニット数分必要になる。しかしパーツは別々の場所で製造されロット(生産単位)も異なるので常にパーツ毎に違う数量の在庫を抱え、あるパーツが欠品するとユニットの生産自体が止まってしまう

 

こうした資材調達を全体的に俯瞰してシステマティックな計画に基づいて行うMRP(資材容量計画)の様な試みは1970年代から米国で考えられ行われてきた。だが全体を統制する計画ベースではなく、現場主導で各工程ごとに工員が手書きカンバンをやり取りし、いわば手動で実現したのがトヨタの「カンバン方式」だ。

 

この「カンバン方式」は、各工程でパーツの在庫を一切持たずに「必要なモノを、必要な時に、必要な量だけ供給して在庫を(徹底的に減らし)抱えないという、ある意味で理想的なJIT(Just In Time)生産を実現する方式であり、欧米の識者からも高い評価を得てきた。これは日本人として、とても誇らしい事である。

 

ただ、この件で私が想起するのは「会議室の後片付け」だ。コの字型やロの字型にした机を教室形式に戻す際、誰も指示しないのに参加者全員が一斉に机を持ち右往左往して最終的に最適な位置に整えてしまう。これはきっと全員が日本人だから出来る芸当だと思う。私は「凄えな」と思う反面、とっても「気味が悪い」

 

例えば全員がドイツ人だったら、恐らく誰かリーダー役の人が先頭かつ中央の机の位置を決め、そこから前後左右の間隔を指示してくれないと誰も動かそうとしないだろう。だってどこに置くべきか不明確なまま重い机を持ってウロウロするのは非合理的で無駄だからだ。でも結果的には日本方式の方が早い!

 

 

♪Just In Time…2010年3月28日、茅ケ崎「Hi-Hat」でのHi-Hatカルテット・ライブに客演♪ ※歌い終わった後の、ゆみりー(as)のMCが懐かしい!

 

Saigottimo

渋谷「SEABIRD」のママさんが「面白いよ!」というので、映画「YESTERDAY」を観た。家族がサブスク(NETFLIX)に入っていたので自宅のTVで一緒に見ることができたのだ。以前、映画館で予告編は観ていて興味はあったが私はどうしてもビートルズがダメなのできっと楽しめないだろうと思っていたが、面白かった。

 

 

ネタバレにならないように概要を話すと、世界規模で12秒間の謎の停電が起き何故かビートルズの存在が無かった世界になってしまう。丁度その停電中に交通事故に遭遇した売れないミュージシャンの主人公の記憶にはビートルズは残っていたので、その楽曲を発表すると・・・あとは映画を観てのお楽しみ。

 

私は洋楽好きでヴォーカル活動もしているのだが、どういうわけか「ビートルズがダメ」もっと言うと「ビートルズ以降の音楽がダメ」なのだ。ビートルズファンに言わせれば「ビートルズ以前は(良い音楽は)何も無かった」と言うが、私に言わせてもらえば逆に「ビートルズ以降は(良い音楽は)何も無くなった」に等しいのだ。

 

ビートルズ以降というのは1960年代後半以降のロック中心の音楽だから、私は自分が10代20代の頃は洋楽に興味なく「自分は音楽が好きではない」と思っていた。ところが30代の頃か“オールディーズ・ブーム”があって、ビートルズ出現前の音楽を聴き「あ、これは俺が大好きな音楽だ!」と初めて気づいたのである。

 

本来、世代的には、ビートルズに熱狂したのは同級生の兄姉世代であり、私は何故か自分より20歳ほど上の世代(現在80歳代)の保守的な方々に近い音楽のセンスなのだ。これは何故なのか今までよく分からなかったが最近になって別の記事で書いた幼少期での体験に起因するらしいことが薄々分かってきた。

 

とはいえ私も「イエスタデイ」や「レット・イット・ビー」や「ヘイ・ジュード」等、ビートルズの楽曲はみな正直「良い曲だ」とは思うのだ。でも、何故か自分の心琴には触れないのである。どこか他の惑星の音楽を聴いているような気がして心の中に染み入ってこないのだ。これはもう、極めて感覚的なものなので、どうしようもない。

 

でも、映画の中で主人公がホテルの屋上からファンに向かって「ヘルプ!」を演奏したシーンでは「おお、カッコいい!」と思った。これはビートルズという4人組の強烈な個性かつオリジナリティ抜きで純粋に楽曲そのものに触れたからかも知れない。ということは、“彼等っぽくないカバー”をすれば、私もOKなのかも?!

 

Saigottimo

私が所属する朗読グループ「5Thanks(サンクサンクス)」の朗読動画 絵手紙・詩手紙「風のように花のように」のパート2がようやく完成した。といっても今回も音楽はななえさんのオリジナルであり、企画からキャスティング、音声&動画編集までリーダーの前尾さんにお任せ。私などは担当分を録音して送っただけだが…。

 

【朗読】絵手紙・詩手紙「風のように花のように(パート2)」【8分半】

↑クリック!

●絵手紙:浅田美知子

●詩と詩手紙:鈴木信夫

●朗読:前尾津也子大幡(おおばん)かおり中田真由美、Saigottimo、雪乃久木崎なお江 (登場順)

●音楽:ななえ

●企画・制作:朗読ユニット「5Thanks(サンク・サンクス)」

 

パート1公開後、ある朗読家から「演者業界では当たり前のように『長い文章よりも短文や一言だけの言葉の方が難しい』と教えられます。今回の言葉達はその類で、言葉にするのは大変難しい…と感じました。パート2、楽しみにしております」とのエールを戴いた。私は既に録音後だったので意識せずに済んでよかったー

 

Saigottimo

石貫慎太郎さんの新作オーディオ・ドラマ「煙突の上のコンペイトウ」に出演させて戴いた。今回の作品は、スクラット少年と猫たちが織りなす一夜の冒険ファンタジーである。今回、主役級の大活躍をする飼い猫ペグリッチを演じるのは石貫作品初登場となる“謎の美少女声優”の図書委員こんざぶろうさん。

 

図書委員というだけあって文学作品の朗読などをされているが、「こんざぶろう」という名からオッサンかと思ったらWebで拝見する限りは見目麗しき少女のようだ。「ようだ」というのは、私自身、まだ実際にはお目にかかっていないからだが、お声から想像すると妙齢の女性である(その実オッサンだったらマジ怖いが)。

 

●「煙突の上のコンペイトウ」【28分間】 ←クリック!

■スタッフ
脚本・制作:石貫慎太郎

作曲:石貫慎太郎、Hinako

ヴァイオリンとピアノ:Au Bonheur(オーボヌール)

■キャスト

ナレーション:中田真由美

スクラット、姫猫:南春奈

ペグリッチ:図書委員こんざぶろう

トラ猫:Saigottimo

父親、黒猫:能登洋宇

母親:山木梨花

 

石貫作品は「キューピッドは雪女」「海沿いの夜行列車」「桃太郎達の焚火を囲む会」「コケノコの旅立ち」「夏の夜空を見上げて」「夕闇トンネルの幻」に続いて7作目の出演だ。今回の私の役柄は、主人公達と列車に乗り合わせたトラ猫(開始から22分過ぎに登場)。といってもオーディオ・ドラマだから猫の扮装もしないし人間の言葉(日本語)を話すので電車で旅する初老の同乗者である。

 

今作は冒険といっても眠れなくなるほどドキドキするわけではないし(私は煙突の上のシーンはドキドキして足がすくんだが)、基本はメルヘンチックなファンタジーだし、眠れない夜にはおススメだ。映像も音楽も美しいのでボーっと視聴すると、きっと石貫ワールドで優しく癒されて、ぐっすり眠れるのではないかと思う。

 

Saigottimo

“中秋の名月”に因んだ9月の“お月様スタンダード・シリーズ”第3弾として、このタイトルの曲「I'll Close My Eyesをご紹介したい。「月」は秋の季語らしいので、五七五調のタイトルは辛うじて(川柳ではなく)俳句の体を成しているが、この曲がどうして「月」に因んでいるの?と思う方は、歌詞を見て戴きたい。

 

原詞はいつも通り、歌詞専門サイトをご参照戴くとして、ナンチャッテ和訳をすると分かるのは、愛する貴方を「月」に見立て、逆に自分を崇める人々を「星」に喩えている。「星」が幾つあろうが「月」は一つしかないように、愛する貴方は一人だけ。そしてその想いは届かないので、黙って目を閉じて月を愛でるしかないのだろう。

 

【お月見&星達 by SEABIRDママさん】

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私は眼を閉じる(1945年)

(words and music by Billy Reid)

*前歌(バース)は省略

 

もし誰かが高貴な愛について語れば

私は眼を閉じそれが貴方だと信じよう

星達は手にしたけど私は月を求めた
それは私のものでないと分かったけど


もし貴方が愛し合っている誰かと共に

私を追い越したら私は眼を閉じよう

私は多分一人、でも今夜、月を見る時
私は眼を閉じそれが貴方だと信じよう

 

(translated by Saigottimo)

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月に因んだスタンダードは、タイトルに月が入っている曲だけでも「水玉模様と月の光(Polka Dots And Moonbeams)」(1940年)や「バーモントの月(moonlight in vermont)」(1944年)など、それこそ星の数ほどある。しかし私のレパートリーの範囲となると、“6月の歌”として紹介した2曲と今回の3曲と、残念ながらそんなに多くはない。

 

♪I'll Close My Eyes・・・2016年6月3日、渋谷SEABIRDでの第一金曜ライブより♪ ※私はこの曲をボサノヴァで歌うが、それはいいとしても、改めて聴くと歌詞めちゃめちゃ間違えてるじゃん!

 

Saigottimo

ブルー・ムーン」に続いて、“中秋の名月”に因んだ9月の“お月様スタンダード・シリーズ”第2弾は「ペーパー・ムーン(It's Only a Paper Moon)」、つまり、紙で作った偽物のお月様だ。原詞は例の如く歌詞専門Webを見て戴くとして、ナンチャッテ和訳を試みると、かなり「いかがわしい」感じの内容である。

 

【テイタム&ライアン・オニール】

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それはただの紙の月(1933年)

作詞:Yip Harburg & Billy Rose、作曲:Harold Arlen

*1

それは段ボールの海を航行する単なる紙の月
でも、もし私を信じるなら、決して偽物じゃない


それは布の樹を吊るしたキャンバス地の空
でも、もし私を信じるなら、決して偽物じゃない

貴方の愛がなければ、それは安酒場の行進
貴方の愛がなければ、それは遊技場のBGM


それは確かにサーカスの世界のように怪しい *2

でも、決して偽物じゃない、もし私を信じるなら。

 

*1)冒頭12行分は前歌(バース)なので省略した

*2)Barnum and Bailey:当時人気のサーカス団

 

(translated by Saigottimo)

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「いかがわしい」と書いたのは「信じる者は救われる」ならぬ「信じる者は騙される」とでも言わんばかりの内容だからだ。曲が作られたのは大恐慌(1929年)直後の1933年だから街には失業者が溢れ、それこそ詐欺まがいの商売が横行していたであろう時代の歌だからかも知れないが…。

 

この時代背景を舞台にした映画「ペーパー・ムーン」をご覧になった方も多いだろう。ライアン・オニールとテイタム・オニールの父娘が主演したこの映画でテイタムは最年少記録(10歳)でアカデミー助演女優賞を受賞した。物語は詐欺師のお話なのだが、その詐欺の手口がなんとも巧妙で人情の機微を衝いている。

 

【音源も父娘、因みにナタリーはバース(前歌)から歌っている】

 

車で田舎町に行き新聞の死亡広告から自宅を訪問し「ご主人は?」「実は昨日亡くなりましたの」と未亡人が対応、「…え、そうでしたか」と、そこで驚いた顔をして引き下がり帰ろうとする。「あ、何か主人が・・・?」「実は先日、奥様への贈り物用に名前入り豪華装丁の聖書を注文されてまして・・・」「まあ」と驚く未亡人!

 

その後、「あぁ、あの主人が死ぬ間際にこんな素敵な贈り物を私に…」と感涙にふける未亡人自らが「主人に代わって購入したい」と切望する。そこで申し訳なさそうに法外な聖書の代金を頂戴して街からトンズラするという仕掛けだ。酷いといえば酷いが、亡くなった本人は奥様から感謝され美談として語り継がれるのだ。

 

故人がどんな人であれ未亡人としては自分の夫は善い人だった(だから妻の自分も幸せだった)と思いたいだろう。(新聞に喪主として記載済の)自分の名前が金箔文字で刻まれている聖書を目にして「きっと死期を悟って聖書の教えに目覚め、私への愛の証にサプライズでプレゼントしようとしたんだわ」と勝手に思う。

 

そもそも詐欺とは人間心理の隙間を狙ったものなのだろう。「半沢直樹」で大ブレイクした堺雅人主演の映画「クヒオ大佐」は、終戦直後に実在した、米軍パイロットを名乗る結婚詐欺師の話だが、映画の中の「俺は騙してない!ただ相手がして欲しいと思っている事をしてやっただけだ!」という台詞は詐欺の本質かも?

 

【映画「クヒオ大佐」(2009年)のDVD】

 

そして「ペーパー・ムーン」という映画にも騙されてはいけない。この映画がモノクロで撮られているのは1935年だからだとお思いでしょうが製作は1973年。さらに原作小説は全く違うタイトルだったのに、原作にない紙の月のシーンを追加してこのタイトルにしたらしい。しかもテーマ曲は映画製作の40年前の曲ですからね!

 

 

♪It's Only a Paper Moon…2010年3月22日、茅ケ崎「Hi-Hat」でのライブ前週リハにて♪ ※この11年前の私の録音を聴くと「But it wouldn't be make believe」の「wouldn't be」を間違えて「would be」と歌ってる。あちゃ~

 

【後日追記】「would not be」の短縮形「wouldn't be」は「ウドゥントゥビー」ではなく「ウドゥンビー」と、「t」を発音しなくていいらしい。さらに「ウドゥ・ビー」と一瞬だけ詰まれば聴いている側は「not」が入っていると分かるので良いそうだ。なので下記はそのつもりで歌ってみた(実際にそう聴こえるかどうか分かりませんが…)。

♪It's Only a Paper Moon…2022年10月14日、渋谷・SEABIRD二金ライブにて♪⇒なおちゃん限定公開動画にリンク

 

Saigottimo