4月7日に発令された新型コロナウィルス感染に伴う緊急事態宣言は5月25日に解除されたが、劇場やライブハウスなどエンタメ界を取り巻く環境は厳しいままだ。

 

私が趣味の音楽で主たる活動拠点にしている渋谷・SEABIRDはライブハウスではなくjazz喫茶なので通常はCDやDVDで音楽が流れている喫茶店。だからお店の営業は続けているもののライブやセッションは4月5月は相次いで中止となってしまった。

 

そして6月に入り、まず第一金曜日のライブが本多一光バンマス(tp.)の判断で6/5に再開する事となった。但しメンバーには医療従事者や基礎疾患者も居るので参加は各自の判断としたためレギュラーメンバー全員は揃わない。

 

【自主制作映画に出てくる宇宙人?】

三密対策では、お店の収容人数(フルバンド+満席で30人前後)からして基準の「50人以上の集会」には成り得ないし、1曲毎に扉を開けて換気し、また(管楽器奏者も居るので)バンド全員がマスク着用できないのでフェイスシールドを用意する念の入れようだ。

 

今回私は欠場したが、他のヴォーカリストも欠場もしくはオーディエンス(聴衆)としての参加でライブを楽しむことになった。やはりヴォーカルは大量に呼気を出すので自らが(無症状でも)感染者だった場合の不安やリスクは他の楽器奏者より大きい。

 

バンマスも曲紹介等でマイクを使うことがあるのでフリップ使用等も検討していたが、結果的にはフェイスシールドをした上で扇子で口元を覆って話すことにしたらしい。さすがにフェイスシールドを装着しながらの管楽器演奏はしんどかったという。

 

【私のソロ予定曲「To The Aisle」は1957年 Five Satinsのビバップ】

欠場はしたものの何かしたい私は当日の昼休みに店にランチをtakeoutしに行ったついでに、ママが作ってくれたSaigottimo人形と(当日Duetするはずだった)マッキー(牧かおる)人形をママに動かしてもらって当日歌う予定だった曲目をバックに動画撮影しライブ時間帯にメンバー全員に送った。人形というアバターによるバーチャル動画配信である。

 

【マッキーとのDuet予定曲は「好きにならずにいられない」】

また休憩時間中にはスマホでLINEのビデオ電話を繋いで出演者やママと顔を見ながら会話し、私はDuetするはずだった曲を自宅からウクレレをポロポロ爪弾きながら歌って聴いてもらった。

 

終演後、本多バンマスが自宅から面白い動画を送ってきた。彼が所属する別のバンドメンバーと自宅等からリモートセッションしたヴォーカル用マイナスワン(つまりカラオケ)で、これをイヤホンで聴きながら歌った動画を送ると合成編集してくれるとの事。

 

ウィスキーが、お好きでしょ ←動画クリック(音量に注意!)

ミーハーな私はすぐに反応して動画を送ると早速、翌日には合成動画が出来上がっていた。なんでもサルサダンスの元師匠のお店で毎月開催している「昭和歌謡セッション」がリアル開催できないため、バンドメンバーがリモートでカラオケ動画にしたとの事。

 

例によって私の歌はナンチャッテだがバンドのクオリティは大したレベルであり、こんな汚いジジイではなく石川さゆりのような美声の歌姫を想定していたろうにお気の毒に。でも、この手法はなかなか今っぽいじゃないか!と調子に乗った私は布施明のこの曲も...

 

君は薔薇より美しい    ←動画クリック(音量に注意!) 

すると今度はその動画を聴いた一金レギュラードラマーの岩渕さんが「電子ドラムを追加してみました」とさらに多重合成した動画を送って来た。ドラムの映像も加わり音も厚みを増して本格的なセッションの雰囲気に仕上がっている↓凄い凄い!

 

ドラムが入った君薔薇動画 ←動画クリック(音量に注意!)

↑左下にドラムの映像も追加!

 

マスクやフェイスシールド着用での演奏、アバターを使ったバーチャル動画配信、ビデオ電話での出演、リモートセッションに多重録音・・・いやあ、実に今っぽいなあ。てか、ポストコロナ時代の音楽活動はこうなるかもね?

 

Saigottimo