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本・漫画・映画のレビューブログ。
本は月に10冊ほど、漫画は随時、
映画はWOWOWとTSUTAYAのお気持ち次第(笑)

となりの怪物くん(4) (KC デザート)/ろびこ
¥440
Amazon.co.jp

いきなり4巻だけ読みまいた。
さすがに、展開がわからんw
あらすじは読んだのだけど、どーして、相思相愛ぽいのに付き合うのNGなのか。
わからん。

絵は可愛くて、ギャグ絵が中村光に似てる。
特に口の描き方。
で、その絵が気に入ったので読んでみた。

なかなか面白い。
クールで理知的で、キャリアウーマン目指して勉強の虫の主人公。
その隣の席の怪物くん。
なんで怪物くんなんだかよくわかんないけど、気分屋で、マイペース。
かつては暴れん坊?らしい。
そして、勉強も家柄もいいお坊ちゃまで、だんだん主人公を好きになってしまう男の子。
三角関係と、友達の恋と、ちょっといじめとヤンキー。
そんな感じ。

君に届けみたいにグッと惹かれるものはないけど
ふつうに読んでて楽しい。
特に、クールぶってるお坊ちゃまヤマケンが主人公水谷にどんどん惹かれていくのに
何もできないところとか、
怪物くんが、水谷に手を出そうとするヤマケンものすごく敵視してやばいとことか。

人間関係が複雑なんで、そのままならなさがポイントなんだろうけど、
いきなりこの巻からだとさすがに理解しづらい…

タイトルが一番いい。
人間関係ありきの少女漫画かなぁ、と思った。
魚神/千早 茜
¥1,470
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白亜とスケキヨ。
二人でひとり、完全に充足した世界は、
猥雑な島によって壊される… …

これは美しかった。
美しくて、猥雑で、耽美で、切なくて、サリオの好きなものすべて詰まってた。
これはもう買おう。
ハードカバーってスカイ・クロラしかもってなかったけど、
こんな美しい物語、手元に置かずして如何する。

一歩間違うと、ちょっと痛い耽美な物語になるんだけど、
なにか不思議な作用で綺麗なバランスを保って、幻想奇譚の力を失わない。
白亜とスケキヨの関係がとにかくいい。
二人でひとつ、自分よりも相手のことをよくわかっている。
言葉すらいらないほどの近しい関係。
相手が痛ければ自分が先に泣き、自分が痛ければ相手が先に泣く。
美しい姉弟。
本当の姉弟かどうか分からないところもポイント。
幼い頃のエピソードすべて、此の二人の絆の強さを示している。

中頃の、白亜が遊女になったあたりから物悲しい。
白亜は感情に鈍いと思っているけれど、実は誰より熱いと思う。
ただ、その感情のすべてがスケキヨに流れているだけで。
島一美しく、馥郁たる香りを持つ遊女、白亜。
やがて、彼女のもとに、幼い日、スラム街である裏華町で出会った剃刀のような男が通ってくるようになる。
そして、唯一の友達の新笠に変化が起きて、物語が大きく動き出す。

クライマックスの方も好きだ。
満足だ。
白亜が蓮沼に連れられていくところ、蓮沼の非情な振る舞い、
くっきりと浮かび上がるスケキヨとのつながり。
でもそれを恐れて、蓮沼との関係を深め、
やがて絶望して死を望む白亜。

生かされても空虚で、スケキヨに似た客に殺してもらうことを望み。

いつスケキヨと出会うのか?
果たして出会えるのか?
本当にそこが苦しくて、
白亜に入り込んで、もう、胸がきゅうきゅうとして、やけっぱちで切なくて。

だからこそ、ラストは満足。
良かった。
こういう終わりじゃなかったら、後味悪いだけだった。

スケキヨは結局、周りの言葉でしか人物像が立ち上がらなかったし、
やったことは本当にひどいことだけど、
それも白亜しか見ていないからこそで、ここはもう、許される、許されざるどうでもいいや。

白亜の強そうで儚いキャラクターも良かったし、
なにより蓮沼の粗野さが効いていた。

そして舞台が最高にいい。
今か昔か未来か。
日本なのか違うのか。
本土から離れた、離孤島の遊女島。
他には漁業しかなく、本土から客は小舟で訪れる。
貧しく、魚の匂いしかしない生活にはかつての繁栄を示す切なくて悲しい神話もある。


うーん、久々に好みど真ん中の物語に出会った。
人生ナンバー3に入れてもいい。
いや、5、10・・・・
まあとにかく、指で数えられるくらいに入る好きな物語。
こういうのを読みたかった。
さらい屋五葉 3 (IKKI COMICS)/オノ ナツメ
¥630
Amazon.co.jp
このひとは描きたいものを描いていると思う。
雑な絵なのに、線は伸び伸びとして、キャラクターが息づいている。
半眼のキャラクターが多いのに、その視線は色気があって見る側を射る。

特にイチの存在感はすごい。
視線一つ、立ち居振る舞い、色気と只者ならぬ雰囲気が匂い立つ。
ミステリアスなその素性も興味をさそう。

3巻に入るとマツの素性、八木の素性、政の妹などが出てくる。

無表情で無愛想で何を考えているか分からないマツ。
政が近づこうとしてもするりするりと逃げていく。

けれども、恩人の危機にひとりで立ち向かい、へまをやらかしてしまう。

3巻にして、初めて政が大活躍!
八木の手を借りたものの、
特に政に優しいわけでもないマツのため、ひとり敵陣へ乗り込み奮闘する。

政はやっぱり好きだなあ。
へたれっぽいけど、実はヘタレじゃないもの。
剣の腕前はすごいのに、人がいると緊張して戦えなかったりするけれども、
武士の矜持は忘れないし、家督は譲ったとはいえ、家族のために頑張ってるし。
それだけじゃなく、マツのためにもがんばれる。
人のことを知りたがるけど、それはきっと、一人ひとりとの関係を深めていきたいタイプなんだろう。
しかも自然体で。

マツの素性はそれほどびっくりするものでもなかったし、
案外実直なやつだってわかったけど。
さらい屋五葉には問題児はいないみたい。

一番好きなエピソードは政の妹かな。
お目目くりくりで可愛い!
少女らしさもいいし、一途な感じや若いゆえの自意識も可愛い。
飄々としたキャラばかりだからほっこりした。
マツのかんざしのエピソードは笑ったなあ。
政がいけないんだけどもさ・笑

マツもじろじろ見るし、梅も完全勘違いして可愛かったなあ。
マツがクールなだけに、ロリと間違われてるのがおかしすぎるw

八木さまはまだまだ何かありそう。
イチの正体は元八木のお隣さんの倅で、白楽の盗賊かと思ったけど
果たしてそうなのかどうなのか。
次の巻を読まねばなあ。

ただ一点。
背景はもう少し丁寧でもいいのでは…
バガボンド(16)(モーニングKC)/井上 雄彦
¥550
Amazon.co.jp

ああ小次郎が。
可愛い小次郎が大人になってしまう。

不動の腕を斬ったこと、目の前で自斎の腕を見てしまったこと。
小次郎の中で渦巻いていた剣への熱狂が爆発する巻。

自斎は小次郎が可愛いから、自分が地獄を見たから、
剣の世界からなんとか遠ざけようとして、けして剣を教えない。
小次郎は懲りずに自斎の剣教室を盗み見て、一人で木刀を振るって練習する。
小次郎はしゃべれないから、何が彼を突き動かしているのかはわからない。
でも武蔵だって、「天下無双」を追い求めているということ以外、
幼い日、何を思って剣を振るっていたのか、ハッキリした言葉ではわからないわけだし…

これが、バスケとか、なにか芸術なら、少しは理解できるのに。
結果的には人を殺すための剣を、何故そこまで追い求めてしまうのか。
鍛錬そのものに意味を見出しているわけではないだろうに。
強いからこそ意味があるのか?
強さを追い求めているのか?

何度自斎に追いやられても、小次郎はけしてあきらめず教えを乞い、
振り払うのもいつのまにやら訓練のようになってきてしまう。

そんな中、自斎を廃人一歩手前まで追いやった、伊藤一刀斎が訪ねてくる。

この豪快な人ちょっと苦手…
たぶん、武蔵や小次郎に迷いがなければこの人になるのかな…
いやいや!
小次郎はまた独特だからきっと違う!
見てくれ!この目の澄んだ感じを。

とにかく、伊藤の来訪で小次郎の運命が変わってしまう。

血はつながってないけど、だからこそのきずなでつながっている自斎と小次郎の交流は
暖かくてとても好きなのに、
それを壊すものがやってくる。


もくじだよ。小説だよ。

<あ>

アーシュラ・ル・グィン 

影との戦い  壊れた腕輪  さいはての島へ  帰還  アースシーの風


天野純希 ★桃山ビート・トライブ

有川浩 ★図書館戦争  ★図書館内乱  ★図書館襲撃

阿部和重 ★シンセミア


アン・マキャフリー ★誰も猫には気づかない



伊坂幸太郎 ★重力ピエロ  ★チルドレン  ★アヒルと鴨のコインロッカー

上橋菜穂子

精霊の守り人  ★闇の守り人 ★夢の守り人  ★虚空の旅人  

★神の守り人 ★蒼路の旅人 ★天と地の守り人 ★獣の奏者



奥田英郎 ★ガール  ★ララピポ  ★空中ブランコ



小野不由美 
十二国記シリーズ ★図南の翼  ★黄昏の岸 暁の空


<か>

川上弘美 ★ニシノユキヒコの恋と冒険  ★龍宮

貴志祐介 ★新世界より


京極夏彦 ★邪魅の雫


<さ>

笹本綾平 ★太平洋の薔薇

シオドア・スタージョン ★ヴィーナスプラスX

クリスチャン・ジャック 太陽の王ラムセス

 



<た>

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ ★ダークホルムの闇の君


喬林知 ★今夜はマのつく大脱走  ★きっとマのつく陽が昇る!


田中芳樹
アルスラーン戦記
王都炎上・王子二人  ★落日悲歌・汗血公路  ★征馬孤影・風塵乱舞  ★王都奪還・仮面兵団

旌旗流転・妖雲群行 魔軍襲来 暗黒神殿  

ダニエル・キイス
24人のビリー・ミリガン  ★ビリー・ミリガンと23の棺

谷村深月 ★凍りのくじら

千早茜 ★魚神

トーマス・M・ディッシュ ★いさましいちびのトースター火星へ行く



<な>

中島らも ★寝ずの番
梨木香歩 ★家守綺譚

那須きのこ ★空の境界


西尾維新 ★新本格魔法少女りすか


<は>

畠山恵 ★しゃばけ  ★ぬしさまへ  ★ねこのばば  ★おまけのこ  ★うそうそ  ★みぃつけた



はやみねかおる ★ぼくと未来屋の夏


<ま>

万城目学
鴨川ホルモー  ★ホルモー六景  ★鹿男あをによし  ★ザ・万歩計  ★プリンセス・トヨトミ

町田康

正直じゃいけん  ★実録・外道の条件   ★告白   ★権現の踊り子  ★きれぎれ



三雲岳人 カーマロカ  ★M.G.H 楽園の鏡像



三崎亜記 ★となり町戦争   ★鼓笛隊の襲来     バスジャック    
失われた町


水野宗徳 ★おっぱいバレー


宮部みゆき ★ブレイブ・ストーリー

 


村上春樹 ★ねじまき鳥クロニクル(泥棒かささぎ編)



森博嗣

探偵伯爵と僕  ★ダウン・ツ・ヘブン  ★フリッタ・リンツ・ライフ   



森見登美彦
太陽の塔  ★夜は短し歩けよ乙女  ★有頂天家族  ★きつねのはなし  ★四畳半神話大系


宵山万華鏡

<や>

山田風太郎 ★魔界転生  甲賀忍法帳


<ら>

隆 慶一郎

死ぬことと見つけたり


J,K,ローリング

ハリー・ポッターと不死鳥騎士団  ★ハリー・ポッターと炎のゴブレット  ★ハリー・ポッターと謎のプリンス


<わ>

バガボンド(15)(モーニングKC)/井上 雄彦
¥550
Amazon.co.jp

もう可愛い赤ちゃんだった小次郎ではないのです。
9歳にもなれば、立派な少年。
自分で考え、親元を離れる時も来るのです。

すっかり天鬼と仲よくなった小次郎。
聞こえなくっても話せなくっても友情には関係ない。
目を見れば、動作を見れば、考えてることは大体分かること。

二人はいつも一緒で仲良し。
いたずらはしないけど、剣の道を夢見て、
棒っきれで修行する毎日。

そして相変わらずおばたんにモテキな小次郎w
おやつ貰って頭結んでもらって。
可愛いもんなあ、小次郎。

好きなエピソードは泣いている農家の娘を慰めるところ。
淡い恋心が可愛らしい。
お互い少し意識しあっていた関係だけど、
ぎゅってして慰めてあげて、
顔を見てどきどきして逃げ出してしまうのが可愛すぎる。

まあでも話は可愛くないです。
14になった娘は全て差し出せという、
鬼のような(まさに見た目も)不動さまとのバトルなのです。

子供らしい無茶さで不動に挑む小次郎と天鬼も、
せせこましい計算で自斎を担ぎ出す村人も。
生々しくてやるせない。

特に二つのシーンでぞっとする。

ひとつは、小次郎。
不動の腕を斬り落とし、自斎が肉を切らせて骨を断った後、
その死体を切り刻む。
どーだ、参ったか、おれのほうが強いんだ、参ったか。
未だ死者に対する冒涜や、試合相手に対する敬いを知らない小次郎。
何も知らない怖さというか。

そして、もうひとつは不動を倒した自斎に迫る村人。
今度は自斎を祀り上げようとする怖さ。
それにすぐ気付く自斎は、やっぱり、小次郎を育てて人間性を取り戻したんだなあ。
自分たちは何もせず、手前勝手に他人を利用し、それをなんとも思わないのが恐ろしい。
本当に、田舎だとそんな生き方しかできないのか?
そんなことはないだろう。

剣の感覚を取り戻し、村人の尊敬、人間としての生きがいを完全に取り戻す自斎と、
剣をふるう狂気を呼び覚ましてしまった小次郎。

自斎はなんとか、小次郎を恐ろしい剣の道から遠ざけようとするけど…


まあまとめると、

不動が大変きもかった!

以上(笑)!

バガボンド(14)(モーニングKC)/井上 雄彦
¥550
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今スラムダンクも読んでるんだけど、
やっぱバガボンドのほうが好きだわ。
出会った順かもしれないけど。

さてさてさてさてさてさてさて!!!
テンションあがってきましたね?
きましたね!???

いよいよ小次郎の登場だああああああ!!!
武蔵はしばらくばいばいですw
ほんとに主役かw

半ば死んだような生活を送る、かつての剣豪鐘巻自斎。
彼のところに流れ着いたのは、かつての教え子の愛息子。
まだ乳飲み子の彼が、自斎を変えていく。

まだ小次郎が子供の頃の話で、どちらかと言うと自斎が自分を取り戻していくストーリー。
ちっちゃい小次郎は可愛くて、不似合いなでっかい刀をずりずりいつも持ち歩いてる。

剣を知っているのか、いないのか。
引き離そうとしても言うことを聞かない、
若き日の沢庵に、剣の怖さを教えられ、涙を流しても離そうとしない。

子供どころか、まともに人と交り合ってこなかった自斎だから、
もちろんまともに子育て出来るはずもなく、
手伝ってくれる農家に置き去りにしては、逆切れして奪い返しにいく日々。

自斎なりに全力で育ててあげるが、小次郎が口がきけない、耳が聞こえないことにも気付かない。

それでも小次郎は朗らかに育ち、気は優しくて、近所のおばちゃんたちにはやたらにモテル。

そして、体も大きいけれど、見よう見まねで初めた剣の稽古も怠らず、
近所のガキ大将にも軽々勝ってしまう。

この小次郎が、本当に、城造りの人たちに殴り殺されたのかな?
てゆーか、あそこで死んでちゃ話にならないもんな?

ちっちゃい、ショートヘアーの小次郎がとにかく可愛くて好きだ。
宵山万華鏡/森見 登美彦
¥1,365
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これはね。
非常に良かったです。
イマイチだった「きつねのはなし」をグレードアップした感じ。

宵山に関する幻想譚とどたばたコメディが全て繋がる連作です。

また一段と文章力を増した感じ。
プロローグ・エピローグともいえる
「宵山姉妹」「宵山万華鏡」が非常に効いてて良い!!!

「きつねのはなし」のときは、文章的に幻想譚を書くにはまだもうちょっとな感じがしたけれども、
これはとても良かった。
文章、薫り立つイメージ、京都、宵山、金魚、バレエ。
全て綺麗で幻想的で少し怖い。

こんなお話が続いていくのかと思いきや、
第2、第3のお話のあほなこと!
「夜は短し歩けよ乙女」とも若干繋がっていて、
まさにあれの文化祭ノリ。
乙川が面白すぎるw
素っ頓狂な宵山警備司令隊だっけ?正式名称忘れてもうた。
だかが面白すぎる!!!
あのわけのわからなさ、まさに森見ワールド。
風鈴の中に金魚が入っていて…なんて風流なものが出てくるかと思えば、
狸猫狸猫狸猫狸猫狸猫・・・・
もう、狸も猫も同じ字に見えてくる(笑)
この一文が一番笑ったかも。
イメージしてもおかしいし、文章だからこその破壊力もあるし。

芸者さん、大入道、なぜか流しそうめんを延々食べる男たち。
もはやわやくちゃ。
そして最後に「超金魚」!
なんだよ、超金魚って(笑)

これだけで可笑しいのに、次の話はこれのネタばらし。
いかにして、このはちゃめちゃな世界が作られたのか。
これにはひとりの天才と、犠牲者の暗躍があったのだった…
ぷぷぷ。
この話は(「宵山劇場」)「夜は短し~」とリンクしていて、
バカバカしさがひじょーに楽しめます。
主人公可哀想だし(笑)

で、”超金魚”を作り上げ、謎の”宵山様”を作り上げた乙川だけど、
彼には別の面もあって、それがこの後の話に出てくる。
柳さんから見た乙川が不気味で非常にいい。
京極小説に出てきそうな不気味さ。
何かを知ってる、でもけして明かさない不気味さ。
…超金魚を育てる男のくせしてw

そして最終話。
宵山様の種明かしがされたのに、まだ続く悪夢。
宵山様は乙川の妄想なのか、
それとも、本当にいるものなのか。

それは読者の想像にゆだねられ、
首筋をひやりと撫でられたような気分にさせて終わる。


これは陰陽併せ持ってものすごく面白かった!
バクマン。 4 (ジャンプコミックス)/大場 つぐみ
¥420
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夏休みに突入、お互いの役割配分と締め切りを設定して、それぞれ励むシュージンとサイコー。
サイコーは一人で作画に、練習にと励んでいるが、
たまに見かけたり、連絡を取るシュージンは常にカヤと一緒にいて。

恋人同士だから当たり前なんだけど、
常ならぬ恋をしているサイコーにとっては、遊んでいてやるべきことをやっていないように見える。
その挙句、約束を守れない。

最初に決めた通り、コンビを解散することになる。

話し合いが足りない、ただの誤解なんだけど、
サイコーは歳に似合わず頑固だし、
シュージンも変にいさぎいいから、本当にコンビ解散してしまう。

青いというか、なんか、解散するにも爽やかであった…
あんまりどろどろしないよね。
もっとも、この緻密なストーリーの性質でどろどろされると、
本当に足でも取られそうな粘り具合になりそうでおそろしい(笑)


服部編集は二人で一人の得難い才能だと思ってるから、
なんとか気をまわすけれど、
二人は結局とても息が合っていたという。
出会うべくして出会った二人。
偶然のようだけど、こういうことがあるからいいバンドとかも生まれるんだよね。
バンプだってあの4人が出会わなければ、成り立たなかったんだし。
凄いものが生まれる時には、そういう偶然もあるよね。

口は蛸だけど、熱心に導いてくれる服部編集は結構好きなキャラだ。
たいして雄二郎はそんな好きじゃない。
たまたま凄い運で、才能ある漫画家に当たっただけだし。
もうちょっとエイジにテコ入れしても・・・・って、放任主義だからこそ輝くエイジか。

エイジ他、金未来賞を狙ってくる他のキャラも鮮やか。
福田くんはいかにも少年漫画らしいし、ハイドアもハイレベル。

わけわからん、アーティスト漫画もでてくるけど…
どうなることやら。
バクマン。 3 (ジャンプコミックス)/大場 つぐみ
¥420
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えええ、エイジたんが表紙に!!
1巻では、天狗なやなやつ、と思ってたのに、
想定外におもしろいこだったので、大分好きになってしまった。
基本、突き抜けてる変なキャラが好き過ぎて困る。
でもエイジはデスノートでいったらLだからね!
…たぶん。

1巻では丁寧に描かれていた、前髪の変な丸いシルエット、簡素化されてます。
どうでもいい情報。
どれだけエイジ見てんだよ。

エイジって(まだ言ってる)
要は尾田栄一郎ですよね?
別にモデルにしたとかはいわん。
でも、書きたいものを書いて、大ヒット飛ばしてるって尾田栄一郎じゃない?
自分のこだわりを押し通してるとこもあるし…
どう見ても天才肌だし。
参考コミックスにワンピースあんま出てこないけど(後半良く出てくるけど)
なんか、尾田先生に対する思いでもあるのかなあ、思います。
逆にNARUTOよく出てくるのは、
岸本先生どう考えても、計算の上書いてるからかなとか。
違ったらごめんね。
でも、尾田先生に比べると、キャラ造形とか、ストーリーとか、計算してる感じするん。

んで、エイジが(しつこい)
シュージンやサイコーと出会うところ。
いいですね。
いつかは会う、でも会う予定じゃなかった、けれど出会ってしまった。
年齢的にも世代的にも最大のライバル。
彼さえいなければ、二人のデビューはもっとスムーズだったに違いないライバル。

だけど、出会ってみたら、嫌味なところのない自由人。
ただただ漫画が好きだから、
ふたりが亜城木だと知ると、テンションMAXでなついてくる。
”亜城木先生”とも呼ぶ。

ふたりはただボー然。
しかも、ネームをものすごい速度で描きあげてしまう、非凡な才能も見せつける。
あそこまで違うと、違う方法で漫画家、アニメ化を目指さなくちゃ、って気にもなる。

負けないように、協力して、計算して、ヒットする漫画を描き上げないと。
自分たちの為に、亜豆のために。

それにしても、擬音ぶつぶつ、爆音ばんばん、エイジの仕事場は
近所から苦情出ないのだろうか…
そしてこれだけ我儘通るのは、天才だから?
現実にも天才だと我儘通るのかな??