- 魔軍襲来 ―アルスラーン戦記(11)/田中 芳樹
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首都を襲う妖魔、魔山に閉じ込められた雄将たち、そして、蟲惑的な愛人と出会ったヒルメス。
アルスラーンは難関を乗り切れるのか?
見所はふたつ。
魔の山に閉じ込められたクバート、ジャスワント、メルレイン、トゥース、イスファーンらの戦い。
美貌と迸る才気、何よりも野心を秘めた孔雀姫フィトナとヒルメスの邂逅。
いよいよ表舞台に出てきた魔物の軍隊が最強すぎ。
今まで、どこの国との争いもそんなにハラハラしなかったけど、
今回は流石に誰か死ぬかも、と思ってしまった。
だってナルサスいないしね…
そもそも、みんな普通の人間で、魔法も使えないのに魔物と戦わなくちゃいけないという展開で、
このラスト。
もう駄目じゃんとか思ってしまった。
本腰で描かれる将軍たちは結構個性豊かで楽しめる。
特にトゥースとイスファーンが好きかも。
トゥースは鉄鎖術という珍しい戦術でけっこう存在感あったほうだけど、
それにしても3姉妹を嫁にしてしまうというのはインパクトあった(笑)
一目ぼれで惚れられすぎでは(笑)?
パルスは一夫多妻制の国なのか?みんな呆れてるのは、姉妹はないだろ、ということなのか?
イスファーンは、はじめからやけに狼を強調するなと思っていたけど、
こういう展開を見越しての説明だったわけか。
1巻出てから相当経ってるけど…
わんわん(狼)ブラザーズがらぶ過ぎる。
それとフィトナ。
登場シーンもインパクトあったけど、美味しいとこてんこ盛りな新キャラで結構好き。
美女で頭良くて、ファム・ファタールで、ヒルメスゲットして、
その上、もしかしたらパルスの正当な王女かもしれないなんて。
色々と都合の良すぎるキャラだけど、悪くない。
一応、”ヒルメス、幸せになれよ”と思っている身としては、レベルの高いフィトナが現れてくれて良かったな、と。
しかし、このラストは恐ろしいね…
なんて絶望的なんだ。
えっ、これで終わるの!?とびびってしまった。
それまでに充分ハラハラしてたのに。
偽史というより、完全に普通のファンタジー領域に入ってしまったけど、
いよいよ大詰めで、クライマックス入りそうな感じ。
まぁ、絶対2010年以降完結だと思うけどね…
完結するのならね…