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「川越」伝え人・石川真。川越情報サイト 川越styleは、川越のお店や人、イベント、行事、風景、文化、川越の動きを伝える情報サイトです。丁寧な取材に基づく記事、川越を深く伝え尽くす。川越の様々なまちづくり活動に従事・協力しています。過去記事もぜひどうぞ。


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一貫して料理。

丁寧な仕込み、と簡単に言っても、そこには一朝一夕にはいかない時間と手間があり、食材との向き合いに、自分との向き合い、そして、相手との向き合いの時間でもありました。

来てくれる人を思い、あの人はこのパスタをまた喜んでくれるだろうか、あの人はこのカレーをまた美味しいと言ってくれるだろうか、と具体的に顔が思い浮かぶくらいの関係がここにあった。

誰かのために美味しい食事を用意する。

その誰かが、もちろん飲食店として不特定多数ではあるけれど、もっと輪郭がはっきりして、手に取るように分かる感覚が、シェフにはあった。だからこそ、仕込みも調理にも気持ちが籠るのでした。

今日の料理は、誰が食べに来てくれるだろう。

 

2017年3月にオープンしたのが、「cafe bar SICUREZZA(シクレッツァ)」さん。
お店があるのが、本川越駅から歩いて3分ほど、駅前交差点から川越街道へ向かい、通町交差点にあります。

「cafe bar SICUREZZA(シクレッツァ)」

川越市通町13-3 クリオ川越弐番館1F 
西武新宿線本川越駅 徒歩6分
[全日]11:00〜23:00
不定休
 050-1466-5287
Twitter Https://Twitter.Com/Sicurezza51
 

本川越駅から川越街道へ進むごとに、駅周辺の賑わいが遠くなっていき、辺りは落ち着いた空気が流れ始める。

ひっそり、まるで自分の、自分のためだけの、隠れ家のようにあるのがSICUREZZA。

カウンター席にテーブル席、店内奥には半個室席もあり、それぞれのシチュエーションに応じて使い分けることができる。ランチ・ディナーとも禁煙。barとしても謳っているお店で禁煙は珍しいというか貴重かもしれません。

 

分かりやすい場所にあるからお店が流行るかというと、そうとは限らないから飲食事情の複雑で面白いところ。

SICUREZZAさんは、大々的な宣伝はしていませんが、いいお店は時間をかけてじわじわ必然的に伝わっていく川越法則通り、店内の雰囲気に、オーナーの江原さんの食事に人柄に、口コミという最強のツールで広がって、気付けば、週に何日も通う人もざらにいて、まるでここを第二の我が家のようにした常連が多いお店。女性が多いのが特徴で、クレアモールから離れ、目立つ佇まいでは必ずしもありませんが、見つける人は見つけるという実例のようなお店です。

お店に定期的に通うような常連というのは、料理の美味しさはもちろんですが、最終的には店主の人柄・コミュニケーションに惹き付けられるからでしょう。SICUREZZAは店主江原さんという人が人を呼んでいると言うのが正解。少し考えたら分かることですが、料理の「味」だけで週に何日も来店するというのは現実にそうそうない(低価格を売りにしたチェーン店は別ですが)、その頻度があるとしたら、やはり、人柄という人の力なのです。一対一の親身な関係に安心を覚える人が多い。

全てを自分一人で行うこと。SICUREZZAは、全ての料理を江原シェフが一人で調理し、接客も一人で行っている。そのため、店内の状況によっては時間が掛かることもありますが、来てすぐ食べ出ていく場とは違う、落ち着いた雰囲気の中、ゆっくりと過ごしたい。

ランチはパスタがメイン。ランチセット

・ナスとベーコンのトマトソース

・本日のパスタ

・サラダランチ ガーリックトースト2枚

・ワンプレートランチ パン付き

・ミネストローネ セット(ミニサラダ、フィッシュアンドチップス、ガーリックトースト付き)

(ナスとベーコンのトマトソース ランチセット)

 


(本日のパスタ)
SICUREZZAさんというと、その隠れ家的雰囲気と店名から「bar」が主と認識している人も多いかもしれませんが、そこに実体とのギャップがあるのではないかと感じずにはいられない。もったいない部分でもあります。
SICUREZZAさんの真価はやはり、食事にあります。


SICUREZZAの江原さんは狭山市出身。調理師専門学校を卒業以来これまで20年、一貫して料理人としてキャリアを積んできました。(バーテンダー出身で、バーテンダーが作る料理とはまた違うんです)
最初は川越の東武ホテルでフレンチに携わり、その後は町場のレストランで働こうとジャンルが変わりイタリアンの道へ。各地のイタリアンレストランを渡り歩いて経験を積んできました。例えば大宮の「ボワ・トスカーナ」、上尾の「イタリア厨房 ベルパエーゼ」などでも働いていました。

いざ独立を考えた時に、イタリアンレストランももちろん考えたが、少人数で運営でき、気軽なお店にしたいという思いから、cafe barにしようと決めた。

お店の候補地として色々挙がりましたが、東武ホテルがある川越は馴染みで、さらに言えば、川越駅西口、国道16号の新宿町三丁目交差点にあった「マンマパスタ バオバブ川越店」の立ち上げの仕事にも関わっていて、川越は何かと縁のある街でもありました。

川越で自分が考えたお店と場が合致したのが、この通町交差点の今の場所。

余談ですが・・・江原さんにこの物件を仲介したのが、SICUREZZAからほど近く、現在「Warm Place」を展開するウォームスプロダクション田代さんだった。

田代さんは、SICUREZZAオープン後もランチなどに訪れ、Warm Placeの仲間たちと共にSICUREZZAに食事に来たこともあったという。

(「ウォームスプロダクション株式会社の『Warm Place』」川越の発信拠点となる

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12349443629.html

(さらに言えば、SICUREZZA取材時に、Warm Placeの「Gallery ROOM」のオーナー、原さんがふらりと食事に立ち寄ったという偶然も。。。。近い距離で何かと交流がある両店なのです)

そして、2017年3月、ついに念願の自身のお店を開いたのが、「cafe bar SICUREZZA」なのでした。

SICUREZZAの空間を好む人にとっては、賑やかな雰囲気をあえて避け、気持ちをOFFにし落ち着いた場所を求めたら・・・やはりここに辿り着くのかもしれなかった。そういう意味で、大人が集まる場所でありました。

 


ランチはパスタが中心ですが、ディナーになれば江原シェフが腕をふるう料理が出揃います。

それにbarとして江原さんと話したい人もやって来ては、カウンター席、テーブル席思い思いの過ごし方があり、店内がSICUREZZAコミュニティーとも言うべき濃厚な空気に包まれる。夜はパーティープランなどもあります。

SICUREZZAのSICUREZZAたるゆえんの料理が展開される。

お酒のつまみはもちろん、ミックスナッツ、チョコ、ビーフジャーキー、オリーブ、チーズ盛り合わせ、明太ポテトがあり、ランチから続いてパスタが4種類ほどにバリエーションが増えて主役を張る。

それにお米料理もしっかりと用意(持ち帰り可)。牛すじカレーや温野菜添えトロトロオムライス、キーマカレー、お茶漬け。
チキングリル、たこの唐揚げ、さといもの唐揚げ、ガーリックトーストなどなどに、ドルチェとして、ガトーショコラやチーズケーキ ベリーソース バニラアイス添えがあります。
という定番メニューに加え、その日お勧めの黒板メニューも見逃せない。江原さんに今日のお勧めを聞きながら食べたいものを決めるのもSICUREZZAの楽しみです。

一見して伝わる、価格が優しいのが嬉しいところで、(かつ、夜もテーブルチャージはありません)いろいろ食べ、飲み、これだけの満足感に対して会計がこれだけという逆の驚きが起こることも、SICUREZZAあるある。

まずは序章として乾杯からお酒に合うアテを頼み、話しに花を咲かせながら、SICUREZZAのディナータイムに浸っていく。。。これは欠かせないという定番メニューに、今日は何があるかなと黒板メニューにも気を配り、その日自分だけのコースを組み立てていくのが楽しい。

メインとして、 SICUREZZAと言えばの江原シェフの牛すじカレーに温野菜添えトロトロオムライスでボルテージは最高潮に。夜のみ提供というスペシャルメニューなのです。

そして食後には、お店のオープン以来不動の人気を誇っている、チーズケーキ ベリーソース バニラアイス添えで締める。なんとも贅沢なSICUREZZAのディナーなのでした。

 

 

SICUREZZAさんがある川越街道は、川越の歴史が積み重なった街道であるだけに、今でもそこかしこに古い建物が残り、往時の情景を今に伝えています。そしてお店がある通町の近年の動きも注目したいところで、新しいお店が出来て、楽しいエリアになっている。

SICUREZZAさんのご近所、通町交差点の近く、川越街道沿いにある「和の手仕事屋」さんのことは伝えました。

和物のカルチャースクールとして、日本髪、和の文化を発信している川越の中でも特に飛び抜けて稀有なお店が、SICUREZZAさんから歩いて30秒の所にあります。

(川越style「和の手仕事屋」日本髪結髪(けっぱつ)師 関場明子さん 和物のカルチャースクール

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12362824556.html

同じく川越街道沿いには、「Brighton Cafe」さんがオープンし、エリアとして活発な動きで魅力が増している通町。それに、「麺や てつ」さんがあり、SICUREZZAの江原さんと懇意な「Cafe Hybrid」さんは、本川越駅から川越街道に進む通りにあるお店で、お互い目と鼻の先という近い距離にある関係で交流している。

Brighton Cafeさん、Cafe Hybridさん、そしてcafe bar SICUREZZAさんのオープンは同時期であり(Cafe Hybridさんとは一年違いですが、Brighton CafeさんとSICUREZZAさんはなんと一ヶ月違い)この地域が劇的に変わったことがここから分かるよう。、

地域にお店が点在していることで、色んなお店を楽しめる環境になり、巡る楽しみが生まれた近年。

(「CAFE HYBRID」本川越駅近く落ち着き コーヒーとお酒 ハイブリッドな魅力

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12256897402.html

 

SICUREZZAさんと言えば、その腕を見込まれ川越のイベントに招待されることもあり、何と言っても、2018年1月ウェスタ川越・ウニクス川越で開催され17,200人もの来場があった「くらしをいろどるFarmer's Market」出店の衝撃は今でも記憶に新しい。

川越の魅力が一つに集結された川越を代表するイベントは、そこにSICUREZZAさんがいてこそ、と出店打診があり、SICUREZZAさんとしても趣旨に賛同しお店を飛び出してイベント初出店を果たしたのでした。そう、SICUREZZAさんさんがお店を出て外のイベントに出店するというのは、これが初めてのことだったのです。そういう話しも、期待の風となってイベント開催前に街に吹き渡っていました。

当日は、具だくさん食べるスープを提供しました。

(「くらしをいろどるFarmer'sMarket 前編」2017年1月21日

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12346522254.html

「川越Farmer's Market」
https://www.facebook.com/kawagoefm

今後もSICUREZZAとして出店するに値するイベントがあればと考えているところに、SICUREZZAさんにビッグイベントからオファーが届きました。

それが、2018年7月8日(日)所沢航空記念公園で開催される「所沢パンフェス」です。

埼玉県内のパン屋さんが集結する所沢パンフェスにおいて、会場に出現する川越Farmer's Marketエリアに出店が決まりました。


今年の夏は川越市と所沢市で大きなイベントが連携した展開が誕生します。
まず、2018年7月1日(日)に蓮馨寺で夏の川越Farmer's Market開催。
蓮馨寺という市中心部にありながら緑あふれる境内にて、川越の魅力を詰め込んだ川越純度の高いファーマーズマーケットです。今回は川越の農家さんがさらに増え、他では手に入らないスペシャルな農産物がずらりと勢揃いする予定。

そして翌週の7月8日(日)に航空公園にて所沢パンフェス。2週にわたって川越ー所沢で開催し、広範囲で川越ー所沢の魅力を発信していこうとしています。

 

一貫して、料理。

料理でぐいぐい惹きつけながら、実は、江原さんという人がなにより一番の売りがSICUREZZA。

一対一の、親身で真剣な関係がここにあった。

今日の料理は、誰が食べに来てくれるだろう。

料理を介した関係が、今日も始まっていく。

 

通町がにわかに活気付いています。

 

「cafe bar SICUREZZA(シクレッツァ)」

川越市通町13-3 クリオ川越弐番館1F 
西武新宿線本川越駅 徒歩6分
[全日]11:00〜23:00
不定休
 050-1466-5287
Twitter Https://Twitter.Com/Sicurezza51

 

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あの珈琲が、紡いだ糸。

あの珈琲が大事にしていたこと、それを大事に受け取った人。

一杯の珈琲は束の間人に癒しを与えてくれる、のみならず、時にこんなドラマを引き起こしてしまうなんて。

珈琲の持つ力、いや、珈琲豆を焙煎し提供する人の、人柄。

珈琲を巡るお店とお店の、人と人の物語があり、ここに新たなお店が生まれました。

 

そこは、丁寧なごはんを、丁寧な珈琲を、大事にしている豊かな時間がありました。

 

2017年7月に川越に移転オープンしたのが、「Sai Kasumiごはん」さん。

お店があるのが、本川越駅から歩いて10分ほど。本川越駅から真っ直ぐ北に進んで県道川越日高線の連雀町交差点を左折、セブンイレブンがある六軒町交差点を右に曲がればすぐに建物と出会えます。

あるいは川越市駅からでも六軒町交差点に出れば、建物が見えてくる。

 

 

 

 

 

 

「Sai Kasumiごはん(サイ カスミごはん)」
川越市六軒町2-2-9
11:30~17:30
月曜日休み

お店の横にコインパーキングあり
sai.kasumi.gohan@gmail.com
https://www.facebook.com/sai.kasumi.gohan/

その建物は・・・すぐにピンと来る人も多いでしょう。そうです、かつて「珈琲Tango」さんがあった場所。この場所で長年自家焙煎珈琲豆の販売をメインに営んでいた珈琲Tangoさんは、現在は入間市に移転して営業を続けている。

「珈琲Tango」
入間市花ノ木88-2
http://tangoo.exblog.jp/
そしてTangoさんがあった場所に新しく入ったのが、Sai Kasumiごはんさん。Sai Kasumiごはんさんはもともと2015年9月から所沢市で営業していたお店で、所沢のお店を閉めて川越に移転したという形。

空いた店舗の次に入ったのがこのお店、と形の上の表現以上に、実は、珈琲TangoさんとSai Kasumiごはんさんは以前からの知り合いであり、この空間を引き継いだと言った方が正解かもしれない。

一体どういうこと・・・??そのお話しはこのあとゆっくりと。

 

さあ、今日の主菜はなんだろう。わくわくしながら、お店のドアを開く。

お店は地域の人はもちろんのこと、所沢時代のお客さんも今でも頻繁に通ってくれ、所沢の時からいかに愛されていたかが伝わる。

さらに、Tangoさんに通っていた人もSaiさんにも来ていて、これって実は普通はあり得ないことでもあるのだ。お店が変われば来る人は当然変わる、全く別の客層になって新しくスタートを切るのが世の常なのに、Tangoさんを好きだった人が、変わらずにSaiさんに来ているということ。

両店の繋がりは周囲の知るところでもあるし、両店の持つ空気感が似ていることもみな知っている。だから、Tangoさんの移転とSaiさんの移転は、川越の人は自然体で受け止めていた。

色んな繋がりの中で新しくも今までここにずっとあったように思わせるお店がSaiさん。

店内を一望してまず、あ!と声が出るのが、この空間はこんなに広かったのか、と。

Tangoさんだった頃は大きな焙煎機が鎮座していたので、こんなに広いとは想像できなかった。

店内にはテーブル席が配され、その時の気分で好きな場所で。

一人でも入りやすく、女性が一人で過ごしているのもSai Kasumiごはんさんでは日常風景。(こんなところもTangoさんに通じる)

 

Sai Kasumiごはんさんで提供しているのは、ごはんやドリンクにお菓子。

食事は、

・おにぎりセット

おにぎり1つ、味噌汁、小鉢1つ

・ごはんセット(おにぎり)

おにぎり2つ、味噌汁、小鉢2つ、主菜

ごはんセットは、主菜や小鉢2つを選べる楽しさがあるのが特徴。
ある日のごはんセット。

 

 

 

そのごはんには、奇をてらわず、シンプルに、安心安全で、美味しいものをが詰まっている。

つまり、日本人が永遠に大切にしたい、お米をメインにした一汁三菜という絶対的構成です。

川越市内の飲食店で、一汁三菜の所謂定食を提供するお店というのは(他のジャンルと比べて)意外に少なく、お米やお味噌汁を頂きたいという人の依り処になっている。

定食屋というか、ごはん屋さんと言った方がSaiさんの雰囲気に合うでしょうか。

しかし。

ごはん屋さんという言葉は身近で気軽に響きますが、本当は、その奥にある信念の土台があるからこそ、ごはん屋さんと名乗れるものなのかも。

和食は、しっかり作ろうと思ったらとても手間のかかる調理である。出汁をとるところから始まり、素材の下拵え、仕込みにたくさんの時間がかかり、家で毎食ここまで出来るのかと言ったら難しい。。。

手間を感じさせないで、ここにあるのが、Saiさんのごはん。

シンプルだけど、シンプルじゃない。

それをシンプルと感じさせる佇まいがありました。

 

Saiさんの素材のこだわりも見逃せない。Sai Kasumiごはんさんで使うお野菜は、所沢の「ベジパーク」さんや「クマさん共和国」の小熊さん、毛呂山町の井上さんのお野菜やお米で有機を中心に。

それに化学調味料・添加物は一切使用せず、全て手作りのものを提供しています。

安心して食べられるごはん。

二日くらいのサイクルでメニューが変わっていくので、次のメニューはなんだろうと楽しみに通う人も多くいます。

 

 

 

 

また、ある日には。

 

 

 

 

Saiさんのドリンクのメインはやはり、珈琲。これは譲れない。

これまでここでTangoさんの珈琲を飲んでいた人にとっては今までと変わらない日常。

 

Saiさんにふらりと珈琲を飲みにやって来る人が今いるのは、間違いなくTangoさんがここにあって、ふらりと飲みに来る人がいたから。

Tangoさんの珈琲豆を使って淹れる珈琲の時間が始まります。

それにSaiさん手作りによるガトーショコラなどのお菓子を合わせるのもいい。

 

 

新しいお店だけれど、これまでと変わらないような日常がここにある。

唯一無二だったこの建物はこうしてまた、これまでと変わらない同じ息吹を吹き返すことになったのだった。。。

その安心感。


 

この場の物語は、かつて珈琲Tangoさんがあった場所で、今はSai Kasumiごはんさん、とお店の入れ替わりだけの話しではなく、繋がり合う両店がこの場所を引き継いだという形が稀有。

こうして例は川越では珍しい出来事だと思います。

Tangoさんの珈琲が引き起こしたドラマと言え、二つのお店の間に一体どんな経緯があったのか。

珈琲はしばしの時、思いを馳せる旅へいざなってくれる。

佐藤さんの話しに浸ってみたいと思う。

・・・と、その前に、Sai Kasumiごはんさんが入る前にあったお店、「珈琲Tango」さんの話しから始めよう。

ええ、Tangoさんの珈琲を淹れてごゆっくり。淹れ立ての珈琲から立ち上る湯気がどこまでも尾をひくように、話しは続いていきます。

 

佐藤さんが、というより、佐藤さんも、と言った方がいいかもしれない。

2012年5月にここにオープン以来、5年弱営業していた珈琲Tangoさん。

Tangoさんの珈琲には根強いファンがたくさんいて、実は川越の飲食店でも、お店で提供する珈琲はTangoさんに焙煎してもらった珈琲豆を使っているところが多く、あのお店、あそこのお店もと挙げたらきりがないくらい。飲食店の支持が高いのです。

それに。

珈琲Tangoさんのお店の空間には独特な空気が流れていて、珈琲と同じくらい、あの空間の心地良さに惹かれる人が数多くいました。ゆったりとした雰囲気で、時間の進み方がのんびりしていて、ある種別世界に迷い込んだような心持ちになって。

今でこそ、ナチュラル感溢れる個人店は川越に増えましたが、Tangoさんがオープンした時の川越では本当に珍しく、すぐに街の人を虜にしていた。おそらく、今だってこのような空間は作れるものではないと思う。形として真似てもだめなのだ。そこに居る人が、空間の隅々にまで気持ちを籠めないと。しかもそれが、どこまでも温もりあるものでないと。そんな人はそうそういるものではない、だからTangoさんがいつまでも支持され、移転のニュースに川越は泣いたのだった。

今となっては写真で振り返るしかないですが、Tangoさん時代の様子を紹介します。

川越style

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(かつてここにあった「珈琲Tango」さん)

Tangoさんは川越のイベントに出店することも多く、川越織物市場の「アートクラフト手づくり市」、栗原造園の「オープンガーデン」、川越氷川神社の「ご縁市」などの出店でもお馴染みでした。

 
(「アートクラフト手づくり市in織物市場2015」11月14日15日旧川越織物市場

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12096482650.html

 

Sai Kasumiごはんの佐藤さんは、小さい頃から手作りするのが好きで、料理が好きで、以前は保育園で給食を作る仕事に就いていました。

「いずれ自分のお店を持ちたい」という夢を抱いていたが、まだまだ先のことだと思っていた。

それが、共通の知り合いがいた木製食器と雑貨を扱う「SOBA」さんと知り合ったことが大きな転機になる。SOBAさんは2014年3月にオープンしたお店で、西武新宿線所沢駅を出てプロペ通りを進んで行った先にあるお店でした(現在閉店)。周辺にはこだわりを発信する個人店が密集しているエリアでもある。

佐藤さんはSOBAさんを通して建物内の個人店や周辺の個人店の人と知り合う機会が増えていった。SOBAさんがあった建物の大家さんとも懇意になり、「二階でお店を始めてみたら」と誘われていた。

「SOBAさんの木製食器を使ってごはんを提供したらどうだろう・・・」、イメージが膨らめば膨らむほど、イメージは手で掴めるような具体的なものになろうとしていた。

 

そんな時に、ここでTangoさんと出会うことになる。

 

SOBAさんが企画したイベントに出店していたTangoさんと、同じく開店前に出店していた佐藤さんは運命的に出会い、珈琲はもちろん、Tangoさんの人柄に惹かれ、自分のお店で提供する珈琲はTangoさんからもらいたいと決めたのでした。

このイベントに出店していなかったら、きっとTangoさんに出会ってなかっただろう。

そしてその後、川越に移転するなんて、浮かびもしなかっただろう。

あれよあれよとお店を開くことになり、Tangoさんは開店前のSaiさんに色んな種類の珈琲豆を持ち込んでは、ホット・アイスの淹れ方、お店に合うブレンドを考えてくれたのだという。

ついに、2015年9月にSOBAさんの二階にオープンしたのが、「Sai Kasumiごはん」。

今に通じるごはんに味噌汁、一汁三菜は当時から。

日常使いのごはん屋さんとしての存在も当時も今も変わらない。

 

所沢でお店を開いて一年と数ヶ月経った2017年初めのことだったという。

珈琲Tangoさんが川越市から入間市に移転する話しを聞き、佐藤さんは反射的に、「ここで(Tangoさんで)お店をやるのも素敵だな。ここに移ろうかな」と口にしていた。

Tangoさんのお店にも足を運んでいた佐藤さんは、ゆったりしたその雰囲気が好きだった。

Tangoさんが2017年2月でお店を閉めると、佐藤さんは3月にTangoさんの跡の場に移転することを決意し、5月に所沢のお店を閉め、2017年7月に川越移転オープンをしたのでした。

珈琲TangoさんからSai Kasumiごはんさんへ。

自分が好きだった空間だけに、Tangoさんが作った空気感を壊さないように意識した。

結び目が分からないほどに糸と糸が繋がっているような、珈琲TangoさんからSai Kasumiごはんへの変化。

一杯の珈琲が織り成した人と人の物語。街の片隅で起こった、なんともキラキラした奇跡のような出来事でした。

また珈琲を一口、味わう。

Tangoさんとの繋がりを、佐藤さんの想いを、端的に表しているものがある。

もう一度、先ほどの黒板メニューを確かめてください。

メニューの一番上に書かれているのが・・・ランチメニューではなく・・・

「Tangoさんのコーヒー」。

下の方にまるで遠慮するように書かれているのが、おにぎりセットにごはんセット。

なんという奥ゆかしさ。(!)この黒板からいろんなことが感じ取れるはず。

美味しいご飯なんだからもっと上に分かりやすく書けばいいのに、なんて思うのはきっと野暮なのかもしれない。

 

「Tangoさんの珈琲を飲んでもらいたい」

 

佐藤さんにとって、メニューの先頭はいつだってTangoしかあり得ないのだ。

 

Sai Kasumiごはんがある地域は、本川越駅~一番街という繁華な通りとは違う趣があって、離れている分、個性的な個人店が点在していて面白いエリアでもある。

お店の近くにある県道川越日高線と言えば、最近では一つ信号を連雀町方面に進むと、株式会社80%がリノベーションした長屋には「すぐのや」さんや「glin coffee」さんがある。

(「すずのや おやさいとくだものとお酒と」リノベーションによって生まれ変わった長屋新たな交流拠点に

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12290108171.html

それにお店の前の通りを北に進んで行けば、「johanna mieli」さんがあり、さらに行けば赤間川に出て、お店が集まっている「もっこ館」に辿り着く。裏道散策として楽しいエリアなのだ。

 

 

 

ふと、辺りを見回し、なんていう独特な空間なのだろうと改めて見直す。

新しいお店だけれど、しっとりと時を重ねた重みを既に感じさせるなんて。

Tangoさんが日々珈琲豆を焙煎していた場所、想いを籠めていた場所、焙煎に籠めた想いはきっと空間内の隅々にまで今でも棲みついていて、今でも醸成され続けているのだ。Tangoさんの気配を感じるということ。それだけ真摯に珈琲豆に向き合っていたのだろう。そうしないとあんなに心地良い空気感なんて作れるものではない。

お店の雰囲気は、「お店の人が創るもの」という絶対的結論。

そして、さらに思う。

哀しいかな、空間は人が去ればやがて人の気配は消え在り、無機質な空気に変わっていってしまう。この建物だって、そうなるはずだったのだ。

そこに。Sai Kasumiごはんさんが引き継ぐことになり、この空間の生命は繋がった。

単に空間が生き残ったのとは違う、Tangoさんが創り上げた空間を、同じテイストでこれだけ引き継げる人が他にいただろうか。

全く別のお店なのに、両店には境界線が見当たらず、看板が変わっただけで地続きにTangoさんから延長して在るような雰囲気。

ここはもうTangoさんではない、しかしここは、Tangoさんなのだ。

こんなことってあり得ただろうか。

人が建物を選んでいるようにみえて、実は建物が人を引き寄せているのだということは、これまで幾多の川越のお店の現場の話しから確固として言えること。

そう、佐藤さんはこの場に選ばれたのだ。

この空間を引き継いで欲しい、と。もっと生かせるはずだ、と。

 

また、珈琲を一口口に含む。

じんわりと優しいTangoの味が広がった。

 

Sai Kasumiごはんでは、所沢時代から引き続き店内で定期的にイベントを開催していて、ワークショップに、何人ものハンドメイド作家さんが出店する「saiのいち」も恒例となっています。

saiのいちは今年は7月と11月に開催しました。saiのいちはこれからも春頃、秋頃で年2回ほどで続いていくそう。

(2017年7月の「saiのいち」より)

そして。

いよいよ川越のイベントにも招待されるようになり、2018年1月21日(日)のウェスタ川越ファーマーズマーケットにも出店が決まりました。

(「川越Farmer’s Market」14,000人以上の来場者で賑わう2016年12月4日

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12226437606.html

 

お店が変わっても、場の空気感が変わらないという奇跡。

Tangoさんが好きだった人には懐かしく、

初めてSai Kasumiごはんを知る人には新鮮で、たくさんの人が惹き込まれていくはず。

 

バトンを受け取ったSaiさんは、自分らしい個性を出しながら、この空間を大事にしていく。

 

「Sai Kasumiごはん(サイ カスミごはん)」
川越市六軒町2-2-9
11:30~17:30
月曜日休み
sai.kasumi.gohan@gmail.com
https://www.facebook.com/sai.kasumi.gohan/

 

 

 

 

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その通りは、老舗店と新店のブレンド加減が味わい。

川越の大正浪漫夢通り。

大正浪漫薫る通りには、昔から続く老舗店に近年出来た新店の混ざり合い、ブレンドによって新しい風味を発していた。

 

大正浪漫薫る通りに、珈琲の香り立つお店がオープン、新しい珈琲文化がここから始まる。

「HILL PINE'S ESPRESSO」。

通りすがりの人が、おや?と目ざとく見つけてふらりと店内に入っていく。

「エスプレッソ専門店?」、「川越で珍しい」、「一杯頂いて行こう」。

店内でまったりと、そしてカップを手にしてはまた街へ繰り出していく。

ほっと一息つける場であり、川越各地を繋ぐ中継地のような場にもなっていました。そんな光景が少しずつ増えてきた。

一杯、一杯の積み重ねが、街の生活スタイルを変えていく。

そしてやがて、あのエスプレッソはなくてはならないと意識しなくとも、当たり前のように街に溶け込み在り続けるのだろう。気が付いた時には、街の生活スタイルは変わっている。

小さなお店によるまちづくり。

 

2017年10月にオープンしたのが、「HILL PINE'S ESPRESSO(ヒル パインンズ エスプレッソ)」さん。お店があるのが、本川越駅から歩いて10分ほど。クレアモールを北に進んだ先にある大正浪漫夢通り沿い。大正レトロが立ち並ぶ通りの中に、そこも古い建物を活かした形でエスプレッソスタンドをオープン。

以前、着物店「MiZU-AME」さんがあった場所で、二階には「UNI skateboard shop」さん、隣がピザの「ウッドベイカーズ」さんです。

 

 

 

 

 

 

 

「HILL PINE'S ESPRESSO(ヒルパインズ・エスプレッソ)」
川越市連雀町13-1
火曜日〜金曜日 8:30-17:00 
土日祝 10:30-18:30
月曜日休(定休日は月曜、祝日でもお休みを頂戴しております。)
049-236-3091
https://www.facebook.com/HILL-PINES-ESPRESSO-1437885316289127/

古い建物が多い大正浪漫夢通りですが、HILL PINE'S ESPRESSOさんの建物も大正時代に建てられたもので、相当な長い時間を感じさせる建物。

上を見上げれば経年で熟成した天井の風合いが、建物の歴史を確かに物語っていた。

HILL PINE'S ESPRESSOさんは、その店名の通り、エスプレッソ専門のエスプレッソスタンド。

都内では既に定着しているエスプレッソスタンドですが、川越初(埼玉県でも数少ない)のエスプレッソ専門店。

古い建物を活かして展開していることがなんとも川越らしく、駅近ではなく大正浪漫夢通りという選択に、単に営業だけでなく、エスプレッソを文化として街に広めたいという意気込みがひしひしと伝わってくる。

HILL PINE'S ESPRESSOさんは、テイクアウトを基本とし、すぐに持ち帰ることができるテイクアウトが売りではありますが、店内にも小休止できるスペースを設けていて、まったり過ごす人が多いのも特徴。

確かに・・・お店を象徴するガラス張りから眺める通りの景色に惹き込まれ、ついつい席に座って風景とエスプレッソのブレンド具合に身を浸したくなるのも頷ける。

メニューは、エスプレッソをメインに、エスプレッソから広がる珈琲やドリンクがずらり。

・HILL PINE'S ESPRESSO/ヒルパインズエスプレッソ 380円

・ESPRESSO with WATER(エスプレッソの水割り)

<HOT>8oz Hill Pine's Coffee ヒルパインズコーヒー 460円
<ICE>12oz Hill Pine's Iced Coffee/ヒルパインズアイスコーヒー 480円

・ESPRESSO with MILK(エスプレッソのミルク割り)

<HOT>2oz Macchiato/マキアート520円

<HOT>8oz Cappuccino/カップチーノ 540円

<HOT>10oz Caffe Latte/カフェラテ 560円
<ICE>12oz Iced Caffe Latte /ヒルパインズアイスコーヒー 550円

(伊江島トウキビシロップ追加+100円)

<ICE>12oz Iced Double Marble Latte /アイスダブルマーブルラテ 750円

・SOFT DRINKS(ソフトドリンク)

Raspberry Italian Soda/ラズベリーイタリアンソーダ 450円
<ICE>Orange juice/オレンジジュース 380円(kids250円)
<HOT>Steamed Milk 380円(kids250円)
・Alcohol(アルコール)
<ICE>COEDO Beer Can RURI/コエドビール 缶 瑠璃 580円
<ICE>Ie Island Rum 45cc/伊江島のラム45cc 700円(Soda+150円)
<ICE>Espresso Martini/エスプレッソマティーニ(店内提供のみ) 1000円
<HOT>Hot Buttered Rum Cow/ホットバタードラムカウ 950円
(1oz(オンス)=29.573ml)

 

お店は今はまだ、地元の人より観光客の方がすんなりと受け入れているかもしれない。

駅方面からやって来る観光客は都内からの人も多く、エスプレッソスタンドというものに慣れている。

川越で珍しい、なんて思う前に、あ、ここにある、エスプレッソ補給しようと普通に立ち寄っているのだろう。
看板の一杯であるエスプレッソ、「HILL PINE'S ESPRESSO」がお店そのものを感じられますが、まずは気軽にエスプレッソに親しむために、カップチーノやカフェラテ、マキアートから入るのもあり。ミルク割りなどの方が一般的に親しまれているかもしれません。


エスプレッソとはコーヒーの一種で、風味が強くコクがあるのが特徴です。イタリアでは、コーヒーというとエスプレッソのことを指すほど一般的でよく飲まれています。
日本において「エスプレッソ」は長らく「泡立ちコーヒー」と思われてきました。ところが、同じコーヒー豆を使っていても、このふたつはまったく別々の飲み物なのです。
ドリップコーヒーとエスプレッソの最大の違いは、その抽出方法にあります。ドリップコーヒーは自然の浸透圧で抽出するのに対し、エスプレッソは専用のマシンを使って高い圧力をかけて抽出します。そのためコーヒーに比べて濃く仕上がりますが、その分、旨味も凝縮されており、カフェインが少ないのも魅力です。

HILL PINE'S ESPRESSOで使用しているエスプレッソマシンは、見るからにもう洗練さと重厚さと艶やかさを発していて、まるで芸術作品が展示されているかのような佇まいに溜息が漏れる。

「見ていられる」マシンというのが、さすが、イタリアの職人によるクラフト作品だけのことはある。。。車で例えるならランボルギーニ・・・??

HILL PINE'S ESPRESSOのマシンは、マシンメーカーとして世界シェア一位のイタリアのLA MARZOCCOのマシンを使用しています。

 

 

「LA MARZOCCO(ラ・マルゾッコ)」

『イタリア中部のフィレンツェに本社を構えるラ・マルゾッコは、イタリアよりもむしろシアトルなどの北米で人気の高いエスプレッソマシンメーカー。

その特徴は、スチームと抽出を完全に切り離したダブルボイラーシステムにあります。

エスプレッソよりもカプチーノを多く飲む北米の人のニーズにマッチし、ラ・マルゾッコ世界バリスタチャンピオンシップの公式マシンに認定されています。』
製造過程では一貫したハンドクラフトを実践。この手法は、創業者の「ジュゼッペ・バンビ」の素晴らしい経験とマシンづくりへの情熱から生まれ、これまで脈々と受け継がれてきました。
ラ・マルゾッコ社は時代の進歩に対応しつつも、今なお、「クラフトマンシップ」を大切にする企業であり続けています。

都内のエスプレッソスタンドも、LA MARZOCCOを使っているところも多い。
LA MARZOCCOは様々なエスプレッソマシンのラインナップを揃えていますが、HILL PINE'S ESPRESSOのマシンは最上位機種の逸品。

現在、世にあるエスプレッソマシンの中で最高峰のマシンと言ってもいいでしょう。

HILL PINE'S ESPRESSOの松岡さんは、このマシンに絶大な信頼を寄せ、マシンが生み出すエスプレッソに惚れ込み、このマシン一台でお店を開こうと思ったほど。

 

松岡さんは、この機種の大きな特徴として、低い気圧から高い気圧まで「気圧を微調整できる点」を挙げる。細かく挽いた豆をマニュアル操作で気圧を自在に操り、抽出して豆の旨味を全て一杯に注ぎ落していく。

気圧の微調整が可能になり、それまでエスプレッソになかった「蒸らし」という概念が持ち込まれるようになって、まずは低い気圧でドリップの蒸らしを入れられるようになった。ドリップの蒸らしのようにこれで豆が膨らんだ時に大きな気圧をかけて一気に抽出して落としていく。

 

バリスタという仕事人がなぜカッコいいのかといったら、マシンを操る姿がカッコいいからとも言えるかもしれない、やはり、松岡さんのエスプレッソ作りにおける工程の一つ一つ、マシンを操る動作は、「所作」と言いたくなるほどの流麗な動きで惹き込まれていく。(ランボルギーニを操作しているようと言ったら言い過ぎか・・・??)

きっと、ドリップ珈琲を丁寧に淹れる職人やあるいは茶道などとも通じる、型にはまった美しさがエスプレッソの抽出にもあるようだった。

 

 

 

 

 

これが、HILL PINE'S ESPRESSOを代表する一杯、「HILL PINE'S ESPRESSO」。

ふわりと香りが立ち鼻をくすぐる、表面には気圧をかけて出た美味しさの証の泡、クレマが覆っていた。一口、口に含むと苦味が広がり、さらに数秒経つと酸味に変わっていって、コクが尾を引いていく、珈琲豆の持つそのものの味が広がっていった。

このまま飲んでいくもよし、砂糖や入れて味を変えるのもエスプレッソの楽しみ。

砂糖を入れると甘くなるのはもちろんですが、酸味もくっきりしてきて、珈琲豆というフルーツの味を引き立てていく。最後、カップに底に残った砂糖はとっておきのデザート。甘味と苦味が極上の時間を与えてくれる。

一粒の豆が、こんなにいろんな味のグラデーションを織り成すなんて、珈琲豆という果実のポテンシャルに圧倒されるよう。

エスプレッソを買うのではない、エスプレッソ体験を買うのだと実感する。380円で新しい世界を見れることが凄い。

意外にも?ドリップよりもエスプレッソの方がカフェインが少なく、エスプレッソを頼む人は多くいる今。

エスプレッソはもう特別なものではなく、普段飲んでいるものが実はエスプレッソということが多いかもしれません。エスプレッソのお湯割りがアメリカーノ、ミルク割りがカップチーノ、それにカフェラテ、カフェマッキアートもエスプレッソをもとにして作られる。

 

 

 

 

 

本当に美味しいエスプレッソを飲むなら、自宅で気軽に淹れる、というわけにはいかないというのも事実。相応の設備、つまりマシンが必要なことを考えると、やはりお店で飲むのがいいのかもしれない。

だからこそ、大正浪漫夢通りにエスプレッソスタンドができて、朝、気軽に美味しいカフェラテやカップチーノが飲めるようになったことは、街のライフスタイルをじわじわ変えていくくらいの転換点になりそうだった。

ラズベリーイタリアンソーダ。上の層と下の層の味の違いが楽しい。混ぜずに違いを比べるのがコツ。

 

HILL PINE'S ESPRESSOの松岡さんは、どのような経緯を経て、エスプレッソスタンドオープンに辿り着いたのか。

自身の珈琲体験として真っ先に挙げるのが、高校時代、父親の仕事の関係でアメリカに住んでいた経験でした。アメリカと言えば、そう、スターバックス。松岡さんは現地のスターバックスコーヒーを日常的に利用し、溜まり場にしていたくらい入り浸り、「エスプレッソって美味しいな」と開眼したのが15、6歳頃のことでした。エスプレッソをいろんな飲み方で親しみ、エスプレッソが日常的な飲み物になっていった。

日本に帰って来てからもエスプレッソは大事な相棒としてあり続け、しかし今までと違うのは、お客さんとしてではなく今度は働く側になるようになっていく。スターバックスコーヒージャパンが日本に進出し、19店舗目に開いたのが、下北沢店。ここで松岡さんは5年間働き、この時にエスプレッソマシンに触れていたことが今の土台になっているかもしれない。

その後、会社員を5年経験したのち、独立を目指すようになる。

珈琲はもともと好きだったし、開業するなら珈琲しかない。特に埼玉県はエスプレッソ文化がまだ浸透していないので、これを広めていきたいと思い、エスプレッソスタンドに定めました。

エスプレッソの抽出の、まるで思いを籠めるような押す工程などの所作が好きで、自分に合っていると思った。

それに、このエスプレッソマシンとの出会い。

細かく気圧を変えられ、上限の高さも他のマシンを圧倒し、自由自在に操れるのが何より気に入った。

お店を開く場所は、ずっと以前から大正浪漫夢通りの雰囲気が好きで、北には一番街、南には川越駅・本川越駅の繁華街、その間を繋ぎながらゆったりとしたこの地域で場所を探していた。

偶然にもお店が空くタイミングで出会ったのが今のこの場所。

市内各地の中継地となるべく、ここに川越初のエスプレッソスタンド、「HILL PINE'S ESPRESSO」をオープンしたのでした。

エスプレッソのことは、マシンに目を奪われるのはありますが、それ以前に、良い珈琲豆を使用しているかが何より美味しいエスプレッソの大前提であることはもちろん。

HILL PINE'S ESPRESSOの珈琲豆を焙煎しているのは、上尾市の「マルワコーヒー」さん。

松岡さん自身が、8年も前からマルワコーヒーさんの珈琲豆を利用していて惚れ込んでいた。

マルワコーヒーさんがHILL PINE'S ESPRESSOのためのオリジナルブレンドの開発にも協力してくれることに。

マルワコーヒーさんにとっては、エスプレッソの珈琲豆を焙煎することは今までにないことでチャレンジだった。ドリップとエスプレッソの珈琲豆の焙煎は全く異なるものです。

松岡さんとマルワコーヒーさんは珈琲豆のブレント・焙煎を色々テストしながら、長い時間をかけてHILL PINE'S ESPRESSOの完全オリジナルブレンドを作っていったのでした。

 

 

 

川越は珈琲の街。カフェの街。

市内にも個人店カフェが数多に点在し、昔ながらの喫茶店から新しいカフェまで、それぞれにこだわりの珈琲を提供している。

大正浪漫夢通りだけを見ても、サイフォンで淹れる「シマノコーヒー大正館」さんがあり、「川越タルト」さんの珈琲もあり、それにエスプレッソまであるという豊かさ。

自家焙煎珈琲豆店もいくつもあり、珈琲文化は川越の街には切っても切り離せないもの。

エスプレッソスタンドオープンという新局面。

 

HILL PINE'S ESPRESSOの松岡さんは、通りを歩く人に和やかに声をかけ、エスプレッソの説明をする光景もよく見られる。

川越の中ではまだまだ積極的にエスプレッソを選ぶ人は少ないかもしれませんが、お店がオープンして足を踏み入れ、初めて飲むエスプレッソに惹き込まれていく現場は日々見られる。

そう、ちょうどこの時もそんな場面に出逢ったのだった。

エスプレッソを飲んだことがないという人が、珍しいわね、一杯頂こうかしら、とお店にやって来た。

このマシンで抽出しているんです、と説明する松岡さん、初めて飲むエスプレッソを口にし、こんな美味しい飲み方があったのね、と新たにファンになっていく瞬間がありました。日々こういう光景は増えている。

きっと一年、二年経った時の川越の珈琲カルチャーは、エスプレッソを内包してさらにずっと豊かなものになっているはず。

 

一面ガラス張りのカウンター席からは、大正浪漫夢通りを行き交う人がよく見える。

大正浪漫夢通りは、車の交通が少なく人の素の往来が多い通り。

カウンター席に座りながら、ぼんやりと街を眺め、時間に浸るのもまた楽しい。

エスプレッソの苦味、酸味、旨味、コクにいざなわれて、しばし、川越のタイムとレベルに出掛けていく。

 

HILL PINE'S ESPRESSOさんがオープンしたのが、2017年10月。川越の10月と言えば、そう、川越まつり。オープンの直後に川越まつりがあり、お店がある連雀町の太田道灌の山車がお店の前を通り過ぎたのは記憶に新しい。川越の中でも特に祭り狂が多い連雀町、雨中の山車曳行を敢行し、HILL PINE'S ESPRESSOさんの前も曳いていった。お店の前に来た時には停止し、「UNI skateboard shop」さん合わせて山車の正面を向けました。

山車を曳くのはその町内の人々、山車曳行は、町内を曳いて回りながら町内のことを見る機会でもあり、お店からすると地元の人に知ってもらうまたとない機会となります。

川越まつりを一年一年経験して、川越の新店は川越に定着していくという言い方もできる。

この時も、町内の祭り人たちは、大正浪漫夢通りに新しくエスプレッソスタンドができたことを話題にしていました。

 

 

 

(「川越まつり」2017年10月14日、15日の午前~午後の部 雨の中を山車がゆく

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12319980756.html

山車の正面を向けるというのは実は軽いものではない、面白いお店が出来たと歓迎の意が籠められているようでした。

 

町内だけでなく、川越がHILL PINE'S ESPRESSOに期待していること。

HILL PINE'S ESPRESSOがここにあることの意味。

一杯の珈琲が演出する川越内を繋ぐ役割。

「川越散策の途中にここに立ち寄ってまた出掛けて行って欲しい」と松岡さんは話し、

川越の各地に点在する魅力的なスポットの橋渡し、中継地点でありたい、と。

駅と一番街の途上にあるお店は、確かに、いろんな可能性を秘めていることは確か。このお店を起点にすると、一番街方面にもアクセスしやすく、昭和の街もすぐ隣、駅も歩いてすぐ。ここを起点・中継地にしたら川越はもっと楽しくなる。

HILL PINE'S ESPRESSOに立ち寄り珈琲を手にしたら、街へ繰り出して行こう。

まずは足元の大正浪漫夢通りをじっくりと散策へ。HILL PINE'S ESPRESSOの深みあるエスプレッソを掲げれば、大正浪漫夢通りの街並みの味わいといい具合でブレンドして他にはない一杯が出来上がる。

近年の大正浪漫夢通りは、新しいお店が増えて活気付き、景色がまた変わってきているのが特徴で、何かと注目を集めているエリアです。

HILL PINE'S ESPRESSOさんの並びには雑貨店「マドモアゼルルゥルゥ」さん。斜向かいには「川越タルト」さん。

大正浪漫の雰囲気により浸ってもらおうと、大正浪漫夢通り商店街も一致団結して催しを行っているのも最近の動きで、2017年11月の「食と音と灯りの融合Kawagoe REMIX(カワゴエリミックス)2017」では、通りの一角に商店街ブースが登場。商店街の人たちが大正時代スタイルに扮装して飲食を提供しました。

 

(商店街ブースで飲食を提供する商店街の皆さん)

 

「食と音と灯りの融合Kawagoe REMIX(カワゴエリミックス)2017」では、HILL PINE'S ESPRESSOさんのお店の前にも休憩スペースが作られ、ゆっくり寛ぐ人の姿が。

さらに夜になると、お店の前含めた大正浪漫夢通りがライトアップで街並みが引き立てられました。

 

 

(大正浪漫夢通りの小江戸川越ライトアップ)

また、大正時代を感じてもらおうと、マドモアゼルルゥルゥさん企画で大正浪漫仮装デーが2017年9月に行われたことは伝えました。

 

(「大正浪漫的仮装デー」2017年9月23日マドモアゼル ルゥルゥの大正浪漫仮装イベント

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12314678221.html

 

HILL PINE'S ESPRESSOさんの横にあるのが、「小島家住宅」。2017年5月のGWには特別公開されていました。

 

 

(2017年5月小島家住宅 特別公開の様子)

散策の途中にお店に留まって食事をするなら、川越きっての人気店「Trattoria Caro(トラットリア カーロ)」さんはいかが。手をかけた王道イタリアンを楽しめるお店で、「川越Farmer's Market」出店でもお馴染み。

大正浪漫夢通りから少し足を伸ばせば、立門前通りにある「旧川越織物市場」へ。

ここは現在工事中ですが、これまで「アートクラフト手づくり市」などの活用提案が続けられてきました。

 

(「手づくり食市+めきき市in織物市場2016」2016年4月17日川越織物市場

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12151799067.html

織物市場はゆくゆくはアーティストたちのアトリエが集積する場になっていく予定。川越織物市場が再オープンした後の川越もがらりと変わっていくはずで、織物市場と他のスポットを繋ぐ役割としてHILL PINE'S ESPRESSOの中継力が期待されている。

立門前通りを蓮馨寺に向かえば「川越 昭和の街」ゾーン。昭和の街の会も近年積極的なまちづくり活動により熱い視線が注がれている地域。

大正浪漫スタイルでおもてす大正浪漫夢通りとは打って変わって、こちらでは昭和スタイルでおもてなしという企画が定着。

昭和の街を北へ行けば、一番街。一番街も商店街の人たちが江戸時代の扮装する「小江戸川越 江戸の日」が続いています。

それぞれの商店街が時代の個性を出そうとまちづくりを行い、いろんな時代を行き来するタイムトラベルを体感することができる。

江戸・明治時代の一番街、昭和時代の昭和の街、そして大正時代の大正浪漫夢通り。

3つの時代が隣接し合って体験できるというのが川越という街の特色で奇跡です。

文化を発信しようとする個人店も多く、二階の「UNI skateboard shop」、昭和の街の「レレレノレコード」さん、ホットサンドの「la foire ラフォアー 川越」さんなど、HILL PINE'S ESPRESSOと連携するとさらに面白いことになりそうなお店が近くにいくつもあります。

川越を味わい尽く、そしてまた、HILL PINE'S ESPRESSOに帰って来る。

タイムトラベルの片手に、エスプレッソがあることのまるで良き相棒を持ったかのような安心感。

深みあるカフェラテを口にしながら、ふっと、ガラス面から見える大正浪漫夢通りを眺める。

やはり、川越は、表面的な散策よりも路を微に入り細に入りじっくり歩いてこそ真価が分かる街なのだ。

気分を変えようとエスプレッソに砂糖を少し注いで飲む。

甘味がふわりと広がり、酸味が際立つ。

目まぐるしく変化する味のグラデーション、あの小さな豆、珈琲豆にはなんという世界が凝縮されているのだろう。

カップの底に溜まった茶色く染まった砂糖をスプーンですくう。最後に残された極上のデザートが、珈琲豆体験の大団円。

その甘味は、なんとも大正浪漫夢通りにぴったりな、大正浪漫薫る味なのだった。

 

HILL PINE'S ESPRESSOの提供するラインナップは、これからも進化を続けて、さらに広がりを見せていく。どんな新商品がお目見えしていくでしょう。

 

エスプレッソが川越をどこまでも奥へ深くへいざなってくれる。

さあ、エスプレッソを片手に、次はどこ行こう。

 

「HILL PINE'S ESPRESSO(ヒルパインズ・エスプレッソ)」
川越市連雀町13-1
火曜日〜金曜日 8:30-17:00 
土日祝 10:30-18:30
月曜日休(定休日は月曜、祝日でもお休みを頂戴しております。)
049-236-3091
https://www.facebook.com/HILL-PINES-ESPRESSO-1437885316289127/

 

 

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生麺によるモチモチの食感、ソースがどこまでも絡みつき、麺とソースの一体感に惹き込まれる。

これから街に大きく広がっていきそうな、Brighton Cafeの生パスタ。

 

2017年5月にオープンした「Brighton Cafe(ブライトンカフェ)」さん。

お店があるのが、本川越駅から歩いて5分ほどのところ。

駅前交差点から東へ真っ直ぐ進み、川越街道と交わる通町交差点に出ると角にファミリーマートが見える。交差点から南へ行き、街道沿いすぐに左手に見えてくる平屋建ての建物。テラス席が目を引きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「Brighton Cafe(ブライトンカフェ)」
川越市通町8-1-1

本川越駅から歩いて5分
【平日】 ランチ:11:00~15:00 (L.O.14:00)
【土】ディナー 17:00~00:00 (L.O.23:00)
定休日:日曜日 
049-227-9917
駐車場なし 店舗の横にコインパーキングあり
https://hitosara.com/0006088483/

あるいは丸広百貨店から街道沿いを北に進んでも辿り着くことができる。

店内はゆったりした開放的な空間にテーブル・椅子席、ソファ席、カウンター席、オープンテラス席もあって、用途に応じていろんな居心地がある。見上げればむき出しにされた梁も開放感を演出しているよう。

 

お店は連日、あの生パスタを目当ての人が通い詰め、それに川越街道と言えば車の往来が多い道であり、「お洒落なお店ができている」と雰囲気の良さに惹かれて足を運ぶ人も後を絶ちません。「Brighton Cafeは女性の支持が多いのが特徴で、クレアモールからも、八幡通りからも離れているにもかかわらず、店内の席が女性で埋め尽くされた光景は、美味しい食事と雰囲気の良いお店を女性は心から求めていることを物語っているよう。

店内の雰囲気は女子会やママ会にぴったり、気の合う仲間でわいわいと生パストを囲み楽しむ光景が広がるのは日常茶飯事です。あるいは一人でふらりと訪れる人も多く、一人でゆっくり寛ぎたい場所としても最適。

寛ぎの空間は、ここが独立した単独の建物だからも大きく作用している。駅近くになると、こうした一戸建てのお店というのは難しいですが、こういう場所だからこそ実現できる利点があった。

一戸建てであることで、外装も内装も、トータルでBrighton Cafeが考える世界観を存分に発揮できるのでした。

ランチセットには、主役のパスタを数種類から選び、サラダにドリンク、アイスがついています。

この時のパスタは、

・青じそと小海老のオイルパスタ

・辛子明太子と青ネギのクリームソース

・たっぷりズワイガニのトマトクリームパスタ

・蒸し鶏と青ネギの和風ソース

・濃厚カルボナーラ

 

 

日によって登場するパスタが変わり、別の日には、・海老とアンチョビキャベツのペペロンチーノや・サーモンとほうれん草クリームパスタ、・バジルとモッツアレラのポモドーロ、・特製トマトソースのアラビアータ、・ゴロゴロお肉のボロネーゼといったパスタが登場し、来る度に違うパスタに出会える楽しみがあります。

どんなにソースが変わってもBrighton Cafeのパスタがぶれないのは、土台がしっかりしているから。どんなソースとも相性が合ってしまうBrighton Cafeの生麺が、揺るぎなくどっしりと受け止めていた。

店内のリゾート感たっぷりの雰囲気に浸り、オープンテラス席の向こうに見える?海を眺めながら、まずはサラダから始まるランチ。確かに海を感じさせる店内は、時計の針の進みがゆっくりとなっていった。

主役の登場を

湯気を立ち上らせながら、見るからに弾力感いっぱいのパスタが皿に盛られている。

Brighton Cafeさんと言えば、何と言ってもお店の看板メニューであり、お店の命でもある、生パスタ。この話しに始まりこの話しに終始すると言っていいくらい、Brighton Cafeを表しているメニュー。

 

 

川越でももちろん生パスタを提供しているお店はありますが、Brighton Cafeさんの生パスタは、川越のお店という範疇だけでなく、他のどのお店とも違う、独自のポジションを確立している生パスタである。Brighton Cafeの生パスタ、というジャンルを打ち立てているようなもの。

乾麺との比較の生パスタ、というより、比較でなくオリジナルという生パスタと言えるかも。

製麺所特注のオリジナル麺は、一番の特徴として挙げられるのが、太麺とモチモチ感。

これがなんとも不思議な食感なのです。モチモチと聞くと、ラーメンやうどんを思い浮かべるでしょうが、いや、ラーメンとは違う、うどんとも違う、オリジナリティ溢れる独特のモチモチ食感は、そう、やはり、Brighton Cafeの生パスタというジャンルがここにあるのだ。

生パスタの利点として、ソースとの絡みの良さにも目が離せない。これが乾麺との大きな違いであり、生パスタの醍醐味でしょう。麺一本一本にまでソースが絡みついてくるようで、麺とソースが分離せず一体感を口の中で楽しむことができる。ソースにより絡み方が異なりますが、特に・・・生パスタの一番の醍醐味を味わうならクリーム系のパスタ。

カルボナーラをこの麺に合わせたらどんなことになるか、まさに想像した通りです。麺と一緒にどさりとソースも引き揚げるようなかたちで、渾然一体感が至福。

 

余韻が尾を引きながらデザートで一連の流れを締めくくる。

他にもサラダランチがあり、前菜+ドリンク+サラダ+アイス。

この時のメインのサラダは、生ハムと半熟卵のシーザーサラダでした。

 

その食が街に根付いていく条件として、ふとした時に、「あ、あれまた食べたい」と自然と思い浮かべているものかどうか、だとしたら、Brighton Cafeの生パスタには喚起する力があり、リピート力がある。

お店を後にしてしばらく経つと、あの弾力感ある麺が無性に恋しくなる時がある。。。そして、次に行った時はあのパスタにしようかと自然と夢想していて、気が付いた時にはお店の席に座り、注文を済ませ、しばらくして提供されたパスタに頬が緩むのだった。思い焦がれた蒸し鶏と青ネギの和風ソースが目の前に。

 

 

 

 

 

Brighton Cafeの生パスタに籠められたこだわり、ストーリー。

Brighton Cafeの恵比須さんは、狭山市出身。一念発起して飲食業界に身を投じる決意を固めたのが27歳の時、その時に衝撃的に目に飛び込んできたのが、グローバルダイニングの存在。飲食の経験を積むならここだ、グローバルダイニングの門を叩いたのだった。

飲食業界に携わる人なら間違いなく知っているであろう会社で、お客さんとしても好きなお店がいくつもあると言う人も多いでしょう。

恵比須さんはグローバルダイニングに7年在籍し、料理にサービスにマネジメントに経験を積んでいって自身の血肉を作っていった。ここでの経験が、今の恵恵比須さんとBrighton Cafeに大きく影響したと言えます。

株式会社グローバルダイニングは都内を中心に、「カフェ ラ・ボエム」、「ゼスト キャンティーナ」、「モンスーンカフェ」、「タブローズ」、「ステラート」、「権八」など次々にエンターテインメントレストランを展開して旋風を巻き起こしている。
「株式会社グローバルダイニング」
https://www.global-dining.com/
『私たちのこだわり
私達の考える外食産業とは、ただ料理や飲み物を提供するだけのビジネスではない。お客様に喜んでいただける空間を創造し、最高のサーヴィスと最高の料理を提供する。つまり「エンターテインメントとしての食事」を創り出すのがわれわれの仕事です。
この考えのもと、すべての店舗にブロードウェイの舞台のような空間を作り上げました。この舞台の主役は、もちろんお客様。お客様にいかにご満足いただけるか、スタッフたちはサーヴィスに走り回ります。テーブルを囲んで話が弾む。ウェイターのお薦めしたワインでのどを潤し、食事に舌鼓を打つ。趣向を凝らしたインテリアと暖かみのあるライティング、活気のある店内。「なかなかいい店だな、もう一度来ようか・・・。」お客様にこのように感じていただけることが、私たちの何よりの喜びです。
私たちが目指すのは、時代の流れの中に風化しない「本物の店の価値」を確立すること。その一方で、現状に満足せず、メニュー・食材・内装設備、そしてサーヴィス水準などあらゆる角度から貪欲に改善・改良を重ねてこだわりを持って取り組む。この地道な作業こそが、お客様のご満足につながっていくと考えています。』


恵比須さんは、グローバルダイニングの店舗を恵比寿、南青山、表参道、銀座といくつも渡り歩き、ラ・ボエムで店長、青山地区のエリアマネージャー、権八の店長として働いてきました。

飲食業を突き詰め没頭する日々、それは確かにハード過ぎるほどにハードな日々だったが、モチベーションを高めてくれたのが、仲間の存在。グローバルダイニングに集まってくるような人材は、既に飲食業に携わっている人たちも多く、そこで腰を落ち着けようという気持ちよりも、今をときめくグローバルダイニングで修行を積み、いずれ独立して一旗揚げてやろうという野心を密かに秘めている人たちばかり。ハングリー精神の塊のような人が集まった職場だった。ハードであったが、なにより刺激に満ち溢れていた日々だった。

ハードだからこそ仲間との絆も深まり、グローバルダイニングを退職後も仲間たちとの繋がりは途切れることがない。グローバルダイニングの仲間同士で新たなお店を立ち上げる例も多く、仲間が新店舗を出店したと聞けば仲間がお祝いにかけつける。その場の刺激に次は自分も、と決意するという循環。恵比須さんは今でも都内の仲間のお店に通い、刺激をもらっていると言う。

都内中心に各地で飲食業界を賑わせているお店、「アガリコ」、「五感」、「Dai」といったお店は遡ればグローバルダイニング卒業生というケースは枚挙にいとまがありません。

 

仲間に恵まれ、仲間に支えられ、恵比須さんはグローバルダイニングで7年ほど働き、独立。その後、恵比須さんがグローバルダイニング時代の仲間と共に立ち上げたのが、新宿中心に展開する「WAIGAYA ワイガヤ」。WAIGAYAもまさに生パスタが売りのお店。モチモチの生パスタとお酒に合う料理を開放的な空間で楽しんでもらうことを大事にしている。
現在、肉や魚、様々な業態の店舗を展開するWAIGAYAですが、「酒場ビストロWAIGAYA by saka」というように、sakaという名前が象徴的でもある。
WAIGAYAの立ち上げ人の一人、坂口文彦さんは、飲食業界では知らない人はいない有名人。
坂口さんはグローバルダイニング時代は、「権八」や「ステラート」の総料理長を務め、その後、WAIGAYAを中心に展開している。
坂口さんは、テレビ番組「料理の鉄人」の三代目「和の鉄人」として活躍し、世界的に高い評価を得ている創作和食の大家、森本正治氏のExecutive Sous Chefとして活躍。

権八 西麻布店は、2002年に小泉元首相とブッシュ大統領が会食した劇場型高級居酒屋。大統領が迎賓館以外の場で初めて、しかも一般のお店で食事をしたということで一気に名が広がったお店。

ちなみに権八はその後、クエンティン・タランティーノ監督の映画「キル・ビル」の撮影舞台になったことで、日本のみならず海外でも有名になりました。
2015年には、オバマ大統領と安倍首相のホワイトハウスの晩餐会に、森本さんのチームの一員として坂口さんも参加、腕を振るいました。

その後、恵比寿さんたちと共に「WAIGAYA」を立ち上げる。坂口さんは今でもBrighton Cafeに足を運び、色々なアドバイスをくれるという。

 

恵比須さんはWAIGAYAを一年で3店舗まで展開した後に離れ、自身による自身のお店を新たに立ち上げようと動き出した。

その胸に確固としてあったのが・・・

「地元でお店を開きたい」。

自分のお店を開くなら地元で、狭山市、川越市、慣れ親しんできた地元でお店を開きたい、これは一貫してずっと思い続けていたことだった。充分な経験を積み、機が熟し、いよいよ行動に移す時が来たのだ。

メニューの柱は、生パスタ。

グローバルダイニングと付き合いのある製麺所による特注麺は、グローバルダイニング卒業生だから特別に使うことができる強みがあった。これを使わない手はない。WAIGAYAでも生パスタは人気で、Brighton Cafeでもこれを中心に据えることに決めた。

現状、埼玉県でグローバルダイニング卒業生のお店を見つけるのは難しいくらいで、だからこそ、聞きつけた人たちが川越のBrighton Cafeまで足を運んでいることも目に付く。

表参道のラ・ボエムのカルボナーラが好きで、わざわざ食べに行っていたところに、まさが川越で、ラ・ボエムとほぼ同じあのカルボナーラが食べられるなんて。


川越という土地は、恵比須さんの奥様がクレアモールに化粧品専門店「オパール堂」を運営していたこともあって縁を感じていた地。
「オパール堂」
https://ameblo.jp/azeli-cosmetics/
『オパール堂は1926年(大正15年)創業したオパール化粧品の専門店として2014年1月にOPENしました。ロングセラーを続ける美容原液オパールR-Ⅲなどをはじめ、お客様からの信頼のもと、長年ご愛用されてきました。オパール堂ではスキンケア、メイクアップ、ヘアケア、エステとお客様が求める一番適した商品をカウンセリングの上、提案させて頂きます。』
川越市新富町1-5-7
TEL049-298-8395
FAX049-298-8395
営業時間:10:00~18:00
定休日:毎週水曜日、日曜日

時間をかけて場所を選定し、ようやく納得できる場所が、川越街道沿いのこの場所だった。

店内の内装はグローバルダイニング時代の繋がりのデザイナーに発注、デザイナーの発案で天井を外し、梁を見せ、テラス席を作り、とイメージがどんどん具現化していった。

結果的に店内を縦断する梁がBrighton  Cafeの空間の大事な要素になり、これがあったことでリゾート感がさらに生まれた。完成したお店は、まさにBrightonにあるような空間。。。
恵比須さんは、大学卒業後、イギリスのBrighton に一年間留学していたことがあり、現地のカフェやレストランの雰囲気の良さに「凄くいいな」と虜になった。その時の体験はずっと身体の奥底に留まり続け、自身のお店はBrighton にあるような雰囲気のおお店にしたかった。店名にも、Brightonの名を冠したのでした。

 

Brighton Cafeでは、この場を人が集うコミュニティにしたいと考えていて、店内でイベントを開催もしている。これまでヨガ講師による「カフェヨガ」を開催し、好評を博しています。

(Brighton Cafe カフェヨガ)

Brighton Cafeさんがある川越街道沿いは、落ち着いた通りではありますが、Brighton Cafeが出来たことで、わざわざここを目指してやって来る人の流れが生まれたことが、まさにまちづくり。

一つのお店の存在は通りをがらりと変え得ることは、川越市内のあちこちの通りで証明されてきていますが、この通りもBrighton Cafeが起爆剤となって街が変わっていくはず。

それは、グローバルダイニングがとる戦略と通じる部分がある。グローバルダイニングもはじめから人通りが多い場所にお店を開くよりも、人が少なくとも場の可能性を感じさせるところにお店を開き、人の流れを変え、作り、街を変えるやり方をする。Brighton Cafeも同じなのだ。クレアモールからも八幡通りからも離れてはいますが、新しく人の流れを作るなら打ってつけ。独自性あるポジションにいることで、この地域の象徴的存在になろうとしていた。

川越街道沿いには丸広百貨店もあるし、「Gallery & Cafe 平蔵」さんもあって、これからを感じさせるポテンシャルは高い。

(丸広百貨店 川越店)

 

(「Gallery&Cafe平蔵」秋田の魅力が詰まったお店

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12064197644.html

 

 


Brighton Cafeは夜になると雰囲気はさらに落ち着き、喧騒から離れ、世界観がより引き立つ。居心地の良さに浸りながら、ワインなどのお酒とそれに合う料理をゆっくり味わう。ワインは50種類以上取り揃えている。何と言っても目を引くのは料理のリーズナブルな値段設定。
もちろん、夜の時間帯も代名詞である生パスタも今か今かと注文を待ち構えていることは変わりない。

また、通常のメニューに加え女子会プラン、パーティープランなど予算に合わせた飲み放題プランも用意しています。会社でのお集まり、結婚式の二次会などいろんな使い方ができる場。
■Tapas
オリーブの盛り合わせ
キャロットラペ
ツナと切り干し大根をアラビアータ
タコとセロリのマリネ
野菜の自家製ピクルス
フライドポテト
■Salad
チーズたっぷりのシーザーサラダ
半熟卵と生ハムのサラダ
■Carpaccio
市場直送~本日の新鮮カルパッチョ
ほうれん草とバジルをたっぷり使った自家製ジェノバソースの『真だこのジェノバ風セビーチェ』
■Appetizer
ひよこ豆のディップ(フムス)withバケット
鶏レバーのムースwithバケット
生ハムの盛り合わせ
チーズの盛り合わせ
■Skillet
海老ときのこのアヒージョ
牛すじ肉とドライトマトのアヒージョwithバケット
バケット
ブラックペッパーチキン
■Meat
極粗ミンチの肉汁が弾ける旨さ。店内で詰めた、3種の『自家製極太ソーセージ』
鶏もも肉のグリル
国産黒豚 肩ロースのトマトソース
■Pasta
お皿からはみ出しそうな豪快さ。旬の素材の旨みが凝縮した『大海老のトマトクリームパスタ』
辛子明太子と青ネギのスパゲッティ
アスパラガスと帆立のジェノベーゼ
ペペロンチーニ
青じそと小海老のオイルパスタ
蒸し鶏と青ネギの和風ソース
カルボナーラ
サーモンとほうれん草のクリームソース
アラビアータ
バジルとモッツァレラチーズのポモドーロ
エビとタコのブッタネスカ(シーフードトマトソース)
ゴロゴロ肉のボロネーゼ(ミートソース)
ズワイガニのトマトクリームパスタ

 

 

 

 

 

 



 

居心地の良い空間に、美味しい食事、気のおけない仲間との会話はどこまでも花が咲いていく。最初はグラスワインで、気が付いたらあっという間に飲み干し何杯を重ねている。まだまだワインの世界に浸りたい心で一致し、ボトル入れる?という流れになっている。棚にずらりと並んだワイン群から自分で好きな一本をセレクトする楽しみ。軽めがいいか、重めか、積もる話しもあるし重めのワインをシェアしながらじっくり話しを続けよう、手にしたボトルをテーブルの上に置く。

絶妙なワインが会話の潤滑油となって、語り合う夢はどこまでも広がっていくのでした。

 

 

 

そろそろ夜のフィナーレを迎える時が来た。心も身体も満たされて、満足感一杯で、ではどこかで〆のラーメンでも??いえいえ、ここはBrighton Cafe。〆もここで済ませ、全てをここで完結させることができるのです。

そう、生パスタがある。

Brighton Cafeの〆には、やっぱり生パスタ。これを最後にもってきて、ようやく夜の幕は無事に下りるのでした。柔らかいモチモチ感が、酔った意識になんとも心地良く響き続けていた。

 

 

 

まるでBrightonにあるようなBrighton Cafe。

海の音を聴きながら、ゆったりと、どこまでもゆったりと進む時間に、身を任せているのでした。

 

「Brighton Cafe(ブライトンカフェ)」
川越市通町8-1-1

本川越駅から歩いて5分
【平日】ランチ:11:00~15:00 (L.O.14:00)
【土】ディナー 17:00~00:00 (L.O.23:00)
定休日:日曜日 
049-227-9917
駐車場なし 店舗の横にコインパーキングあり
https://hitosara.com/0006088483/

 

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「おはようございます」

 

朝の時間、地域の人にこれから仕事に向かう人たちがお店の前を通り過ぎて行く。道行く人におはようございますと言葉を掛ける、おはようございます、挨拶を交わすのも今や日常になってきた。続けるうちに、いつのまにか浸透し、挨拶を返してくれる人が増えたのだという。まるで、家の前で近所の人に会って挨拶した、というような自然さで生活感で、それは接客の言葉ではなく、本当の意味での、挨拶なのでした。

慣れたように、いつものやつという感じでアイスコーヒーを注文し、その場で飲み干す人、持ち帰る人、また、暑くたってコーヒーはホットを信条にしている人だっている。

これから始まる一日を乗り切るために、一杯のコーヒーで気持ちを入れる。街の休憩所、街のオアシスのような場所で、それぞれにとっての大事なCOFFEE STOP。

コーヒーを渡し、

「いってらっしゃい」

コーヒーを受け取ってお店を離れていく背中に、背中を押すように、そう言葉をかけることにしていた。

 

川越は、魅力的な個人店カフェが数多ある特別な地。カフェはそれぞれが個性を競い、自分たちだけの世界を造り上げて非日常時間を提供している。個人店自体が多い街で、中でも個人店カフェの数と多様さは川越の魅力を語る大事な切り口の一つ。

そんな街にあって、きっと、それぞれにお気に入りのお店があって、好きなお店のことを話すカフェ談義に何時間でも花が咲くことでしょう。そこから、川越のカフェ文化に変化が訪れてきたのが近年。それまでは着席するお店が主流でしたが、テイクアウトを謳ったお店がぽつぽつと出てきて、さらに、テイクアウトを前面に出したお店が街のあちこちで登場し始めている。

テイクアウト専門店、そしてこれから変わりゆく川越駅西口エリアという可能性、人柄の良い店主、いろんな新しいが詰め込まれた344 COFFEE STOPさんが、西口をさらに魅力的にしていく。

2017年5月にオープンした「344 COFFEE STOP(ミヨシコーヒーストップ)」さんはコーヒーのテイクアウト専門店。

344と数字で読みがちですが、読み方はミヨシ。なぜミヨシなのか?なで344なのか?という疑問はのちほど。

お店があるのが、川越駅西口。西口からウェスタ川越方面へ真っすぐ進み、ウェスタ川越の交差点を左折し、三方向へ分かれる道を真ん中へ(ウニクス方面ではなく)、少し進むと左手に見えてくる。カウンターの青い波トタン板が大きな目印。川越駅西口から歩いて4分、あ、いや、3分44秒とあえて言う。

 

 

 

 

 

 

「344 COFFEE STOP(ミヨシコーヒーストップ)」
川越市脇田本町10-4
平日7:30~15:00

土日祝9:00~15:00

080-1123-1281

金曜休

https://www.facebook.com/344COFFEESTOP/

お店の佇まいにますはみな驚くかもしれない。カウンターのみのお店で、店主が一人で迎え、コーヒーを淹れている。店主とお客さんを隔てているのはカウンターのみで、つまり、中と外がダイレクトに繋がっているのだ。この近い距離が344 COFFEE STOPの醍醐味。

だから、道行く人は、お店に入るというより、ふらりと場に立ち寄るという感覚で344さんでコーヒーを受け取っていく。

川越駅西口というのは、マンションが建ち並び、会社が入るビルも多く、人口が多い地域。その割にお店が少ないというのはかねてから言われていることで、故に新しいものに敏感な感性があるかもしれない。

344 COFFEE STOPがオープンすると、積極的な宣伝は全くといっていいほどしていないにもかかわらず、「あそこにコーヒーのテイクアウトのお店ができた」という話しは口コミでエリアに広がって、地域の人が頻繁に訪れるようになっている。近くにはコンビニや大手カフェチェーンがあっても、ハンドドリップで淹れたコーヒーを飲みたいという人がたくさんいる。オープンから間もないですが、既に毎日のように通う常連もいて、西口の人の心に、生活に浸透していっている。

そして、すぐ近くにはウニクス川越、ウェスタ川越があり、今後はそちらを利用する人が足を伸ばして344 COFFEE STOPに立ち寄ることも期待できそう。イベントが多い広場なので、イベントの合間に344に行ってみようなんて流れが出てきたら楽しい。

344 COFFEE STOPで提供しているコーヒーは、

・HAND DRIP COFFEE/300

・AEROPRESS ICED COFFEE/350
・DRIP ICED COFFEE/350

・QUICK BREW ICED COFFEE/350
・AEROPRESS ICED LATTE/400


ホットは、浅煎りと中深煎りの2種類を用意。
浅煎りの「エチオピア イルガチェフ ナチュラル」は、ナチュラル精製なので、甘味やベリー感が感じられる。グレープフルーツのようなジューシーな酸味もこの豆の特長。
中深煎りの「コロンビア シエラ・ネバダ(有機栽培)」は、ブラウンシュガーやローストナッツを思わせるフレーバーが特徴。クリーンカップでとてもバランスが良くマイルドなコーヒーです。(クリーンカップなコーヒーの透明性を表す言葉。「透明性」とは、飲んだ瞬間から飲み終わって余韻を感じるまでの間にコーヒー本来の美味しさを邪魔する要素が無いかを評価する指標のこと)

 

 

 

 

 

 

344 COFFEE STOPさんでは、注文を受けてからハンドドリップでコーヒーを淹れてくれる。手作り感がいい。

豆を挽き、お湯の温度を確かめながら、挽いた粉の上にお湯をゆっくりと注いで抽出していく。一連の流れを目の前で見るライブ感。

鮮やかな手つきで、344 COFFEE STOPのホットコーヒーの出来上がり。

さらに目を引くのは、ドリップアイスコーヒーの存在。アイスコーヒーと言うと、大量に淹れて作り置きするパターンも見られますが、なんと344 COFFEE STOPでは、一杯一杯ホットで淹れてから氷で冷やしてアイスコーヒーにしているという手間のかけよう。こういう提供の仕方をするお店はほとんどなく、美味しいアイスコーヒーを、一人一人丁寧に対応したい、という344 COFFEE STOPさんの気持ちが伝わる。個人店ならではです。

 

 

 

 

AEROPRESSで淹れるアイスコーヒーを344 COFFEE STOPでは一押ししている。

 

344 COFFEE STOPでは、相手の好みに合わせて、薄目・濃い目などを豆の挽き方や湯温、ドリッパーで調整して作ってくれる。そんなオーダーメイド感も人気に秘密。

コーヒーを手に、さあ、また街へ繰り出していこう。

 

「こんにちは」

 

時間が進んで昼間になると、お昼の休憩などで出歩く人たちが立ち寄る姿が増えていく。慌ただしい朝の時間から余裕も生まれ、立ち話しをしていくのも344さんらしい。コーヒーを飲み終えると、持ち帰ると、午後が始まる、とそれぞれの場所へ帰っていく。

 

「いってらっしゃい」

 

 

この場所は、あるいは知る人にはすぐにピンと来るはず。夜は別のお店ではなかったか、と。。。

それもそのはず、本当にそうなのです。17時からオープンする「炭火串焼き 炭火家1031(トミー)」の軒先を日中間借りして営業しているというスタイルの344 COFFEE STOP。昼と夜で姿が変わる場。

炭火家1031のオーナーと344 COFFEE STOPさんが昔から知り合いだったことから、夜の営業が始まる前、軒先を貸している。

一体なぜ、この場所でコーヒーストップを営業するようになったのでしょう。

344 COFFEE STOPの三好さんは、川越の新河岸出身で現在大学4年生。

そう、大学在学中でありながらお店も営業している。このような思い切りのある大学生が川越でかつていただろうかという珍しい存在。

新河岸で生まれ育った三好さんは、小学生の時から野球に一直線、小学校、中学校、川越西高校で10年間野球に打ち込んできました。
野球は高校で引退、大学生になると張り詰めた糸が切れたように、それまで野球一筋の生活から一変した大学生活にどこか物足りなさを感じていた。

「このままでいいのか」

進路に影響を与える出来事として、ネットのインタビュー記事で見たNOZY COFFEEのオーナーが、大学生の頃、居酒屋の軒先を使ってコーヒースタンドを開いたという話しに、「こんなことができるんだ!」と触発された。

自分にもできるのではないか。

地元の先輩である富田さんのお店、炭火家1031の軒先を借りて開いたのが、344 COFFEE STOPでした。

ちなみに、富田さんが名前にちなんで店名を炭火家1031(トミー)したように、三好さんも名前から344(ミヨシ)にした次第。一見何だろうと思わせる店名は、そんな秘密が隠されていたのです。

三好さんは振り返る。

「野球に替わる打ち込めるものが欲しかった」

それが何なのか、何になるのか、手で掴めぬままに暗中模索していた時、2年間アルバイトしていたスターバックスが一つの転機となった。

コーヒーのお店でコーヒーのことを知るにつれ、だんだんと、いや、今思えば一気にだったのかもしれない、水を得た魚のようにコーヒーにのめり込み、いろんなお店で豆を買い、お店を巡り、気が付いたら、かつての野球少年・高校球児だった自身の姿がコーヒーの中にあった。

それは反動もあったのかもしれない。

高校野球では、決して満足な形で終わったとは言い難かった。

野球は高校まで、と決めていて臨んだ最上級高校3年最後の夏の大会、三好さんはベンチ入りメンバーに入ることができず、野球人生が幕を閉じる最後の瞬間のアウトを、10年間の集大成を、真っ青な空の下、スタンドで見つめているしかなかった。

「あの時、満足な形で完全燃焼して野球を終えていたら、もしかしたらコーヒーの道に進んでいなかったかもしれない」

もっと普通に、みんなと同じように、普通の大学生をやっていたのかもしれない。

ifはいくら重ねても仕方ないことですが、きっと三好さんの胸の内のマグマは、どういう人生を歩んだとしても、何かをきっかけにして燃え上がり、自主性を発揮してどこかで何かを始めていたに違いない。

それが、巡り合わせで、コーヒーだったのだ。

ふとした縁であっても、ほとんどがふとした縁で、人生の大部分を占めるものになっていくもの。それが三好さんはコーヒーで、他の大学生よりも少し早く見つかったということなのだろう。

344 COFFEE STOPに向ける地域の目は、コーヒーが美味しい、気軽に立ち寄れるスタイル、丁寧に淹れてくれる、といったお店としての側面に、なにより若き店主、三好さんの挑戦を応援したいという気持ちも多分にある。こんな変わった大学生、見たことないし。

今、考えると・・・と三好さんが思い返すのは、コーヒーの入口はスターバックスだったと思っていたが、そういえば地元新河岸にある「神田珈琲園」さんが自分の原体験かもしれない、と。昔から好きで、今でも通っている地元のほっとステーション。カフェというより喫茶店と言う方がしっくりくるお店は、地元の人に愛され、地元の人で賑わう愛すべきお店。身体の中には、地元の喫茶店に今のカフェに、いろんなコーヒーが流れていたことに気付く。

 

三好さんが珈琲豆というものを初めて買ったのが、トシノコーヒーさんの自家焙煎珈琲豆で、そして現在、344 COFFEE STOPで使用している珈琲豆も、「トシノコーヒー」さんを使用している。

 

 

トシノコーヒー。お店があるのは、本川越駅から蔵造りの町並の一番街にたどり着く途中、「昭和の街」と呼ばれる中央通り沿いにあります。

トシノコーヒーは、2014年8月にここに川越店をオープン。

1号店となる坂戸店は2007年にオープンし、川越店が2号店になります。

自家焙煎した珈琲豆の販売、テイクアウトの珈琲、オリジナルドリップバッグ製造販売のお店。豆売りをメインとして、淹れ立て珈琲のテイクアウトもするというスタイルは、カフェが多い川越の中でもほとんどない形。豆売りを主体とするお店が川越には少なく、それを考えた上で、

川越に出店するなら「川越に今までなかったようなお店しよう」と生み出したもの。

一杯の珈琲のために、一つ一つの過程に最大限の情熱を。

トシノコーヒーでは、各生産地ごとにその国のもっとも高品質な原料(生豆)を選んで仕入れています。同じ生産国でも珈琲豆はピンキリで、時には価格が数倍にも違ってくるくらい差がある。料理と同じで、どんなに上手く焙煎しても品質の悪い珈琲豆はやはりそれなりの味しか出ません。トシノコーヒーが高品質な素材の仕入れにこだわる理由がそこにある。
そして、同じ素材でも焙煎によって味も香りも全く違ってくるのが珈琲豆の難しいところ。焙煎が美味しい珈琲を作る上でもっとも技量が問われる部分であることは自明。
そのために信頼のおける焙煎機を使い、素材ごとにもっとも適切な焙煎を行うこと、それぞれの珈琲豆が持っているポテンシャルを引き出す技術があってこそ、様々な豆の個性を楽しむことができます。

豆売りのための珈琲豆の焙煎には、なにより「焙煎機」が重要で、

特にトシノコーヒーで使用しているような大きな焙煎機を使用した豆売りのお店となると、川越には数えるほどしかありません。

大きな焙煎機でしかできない微妙な調整があり、できない味がある。

忙しい昼の営業が落ち着いた夕方、お店の奥ではまた別の仕事が待っていた。ここからがさらに神経を研ぎ澄ます大事な仕事の時間になる。奥に設置された焙煎機には、この日これから焼く豆がすでに準備されていました。

 

珈琲豆は、生の状態で見比べても、それぞれ種類によって色や形が全然違うことが分かります。硬くていかにも実という感じが伝わってくる。

トシさんは、釜の温度を確かめ、投入温度やガス圧を変えていく。

釜の隙間から中の火がぼうぼうと燃えているのが覗き見えました。

「今からエチオピアモカを焼きます」

そう宣言したトシさんは、張り詰めた表情で豆を入れたボウルを持ち上げました。エチオピアモカの特徴はなんと言っても、香り。

上品で香ばしい香りは、感情を穏やかにしてくれる癒しの香りです。

ザーーッと焙煎機に生の豆を投入しました。

豆の焙煎で一番気をつけるのは、ガス圧。

焼いている最中に焙煎機のダンパーを操作し、

開けば中に空気が回り、閉めれば籠もる、と釜内の空気の対流を調整します。

「このダンパーのガス圧の調整で豆の味が大きく変わるんです」

それでは始めます、と一言口にすると、焙煎機に向かい操作するトシさん。焙煎機がボワーッという大きな音を発し始めた。

釜内の豆を見ると、ゆっくりと回りながら焼かれていくのが分かる。

ザーっと、豆が回る音が常に聞こえています。

ここからは真剣勝負。

豆はまだまだ白い色、じっくりと火を通し、自分の色に染めていく。

豆を焼くのは感性も大事だけれど、

「いかに効率よく豆に熱を加えていくかが大事なんです」

そのために焙煎機の構造的に理解し、どう操作すると豆にどう影響を与えるのか理論を分かってないと上手くいかない、自分が思い描いた味が出せない。

また、焙煎中は現状を把握するために数値管理も怠らす、感性と両面から作り上げていきます。

豆を焼くと一言で言うより、自分の味を作っている仕事です。

だんだんと白い豆が、薄茶色に色付いていく。

温度計を見ていると、だんだんと温度が上がっていくのが分かりました。

「温度は大体7秒で一度上がっていくんです」

釜のそばは熱で顔が火照ってくる。

冬はまだいいけれど、夏となるとそれはもう大変な仕事です。

ここかから少しずつガス圧上げていきます、と操作するトシさん。

ガス圧の調整も、指でほんの少し動かしたら動かさないかという微妙な動作で管理していく。
 

毎日のように焙煎していても、同じ焙煎は一度としてなく、

気候や温度、湿度に左右される焙煎は、一回一回が違うものだと言います。

だからその日のコンディションを把握したうえで、それに合わせた焙煎のプランを立てていく。

また、それは豆の種類によっても変わっていきます。

トシさんが釜から豆を少し引き出し、状態を確かめる。

狐色に変化しているのが分かりました。


美味しい珈琲のためには、特に大事なのが、焙煎。

もちろん豆の素材としての質に左右される部分もあるが、

「どんなにいい豆を使っても、焙煎が完璧でないと豆が持つポテンシャルが発揮されない」

と語るトシさん。

ここに来るまでに手間を掛けられて栽培される珈琲豆は、

収穫は年に1、2回、地域によっては2年に一度という場所もある。

丁寧に栽培された豆がお店にやってきて、

その潜在能力を最大限に引き出すために、焙煎には全神経を集中させる。

 

茶色くなってきた豆の色や香りの状態を確認する。

トシさんの焙煎している最中の眼差しは、ずっと真剣そのものでしたが、どこか楽しげに仕事をしているようにも見えた。

「焙煎は楽しいです、一日中やっていても飽きません(笑)」と笑顔で語っていました。

肉だったら火は通りやすい、しかし、珈琲豆という素材は火が通りにくい。

これにいかに効率良く火を通し、豆が持っている力を引き出していくか、そこに向き合うのが楽しくて仕方ないと言います。

気が付くと、辺り一面に香ばしい香り。

釜の中から豆がはぜるパチパチという音が聞こえてくる。

焼き上がる直前、濃厚な珈琲豆の香りが焙煎機から漂い始めてきました。

「そろそろ出します」

トシさんはそう言うと、焙煎機を操作して豆を外に出した。

白い豆が茶色になり、エチオピアモカの特徴は香り、そう言っていた通りなんとも言えない香りを発しています。

 

(「トシノコーヒー川越店」一粒の珈琲豆のポテンシャルを最大限に引き出す

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11962215471.html

344 COFFEE STOPでは、オープン以来、このトシノコーヒーの豆を使用し続けている。

 

川越は、何かを始めると瞬く間に横の広がりが生まれていく街。それが何より川越の楽しさ。川越でお店を開きたい、と夢を持つ人たちも、川越ならではのネットワークに惹かれてという人が多いのでは。

344 COFFEE STOPオープンの話しを聞きつけた「山下珈琲 cafe Brick」のマスターがアドバイスをくれたり、今、川越で快進撃中のglin coffeeの大谷さんとの繋がりも持つことができた。

同業でありながら応援し合うという川越の街の特性。

glin coffeeの大谷さんは、以前お店の記事でも触れましたが、スターバックスに勤めていたという三好さんとの共通点があって、打ち解けたそう。

 

(「glin coffee」川越市役所前一号店 glinの輪が広がっていく。楽しいコーヒーショップ

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12196953531.html


三好さんは今後、イベントに積極的に出店してみたい、という目標を抱いている。もっとたくさんの人に自分のコーヒーを味わってもらいたい、もっとたくさんの人に344 COFFEE STOPのことを知ってもらいたい、イベントの拡散力に期待していたところ・・・早くも実現することになりました。

それが、2017年7月9日(日)ウニクス川越の「にぎわいマルシェ」です。

344 COFFEE STOPから目と鼻の先にあるウニクス川越ですが、お店に居るとウニクスから賑やかなイベントの雰囲気が伝わってくる、ああいう場に出店してみたいなと思っていたところ、トシノコーヒーさんの繋がりからにぎわいマルシェに出店が決定。

344 COFFEE STOPとしては初のイベント出店となり、三好さんは並々ならぬ思いでイベントに臨もうとしていた。

 

(2017年6月のウニクス川越にぎわいマルシェ)

にぎわいマルシェやウニクス川越にやって来た人たちに、すぐそこに出来た344 COFFEE STOPというお店です、と紹介することができるし、日常的に新たな人の流れが作れればいい。

人の流れを変える、流れを作るということがまちづくりなら、三好さんのお店は川越駅西口の人の流れをほんの少しでも変えうるという意味で、まちづくり。

 

344 COFFEE STOPでは、エチオピア イルガチェフ ナチュラルを使ったアイスラテ、AEROPRESS ICED LATTEが最近登場して早くも人気になっている。暑い夏はアイスが欲しくなる。

 

 

 

 

344 COFFEE STOPさん、重大な事実としては、予定では、年内一杯の営業としています。

大学を卒業した後の進路はまだ明確ではない、都内のコーヒー店に修行に行くか、はたまた・・・

どの道に進もうが、コーヒーの道には変わりない。コーヒーの経験を深め、一回りも二回りも大きくなって、改めて自分のお店、コーヒースタンドを開きたいという構想を抱いている。

その時にお店を開く場所は?という問いに、「川越駅西口がいいですね」と即答した三好さん。

縁あって344 COFFEE STOPを開くことになった川越駅西口。ここで地域の人に知ってもらうことができ、多くの人との幸運な出会いも得た。

またここに、戻って来たい。

その時はどんな雰囲気のお店になるのだろう、どんなコーヒーを出すお店なのだろう、そしてその時は、川越駅西口はどう変わっているのだろう。

いずれここで、新たな三好さんと再会する時が来るかもしれない。いや、きっと来る。

川越駅西口で半年間小さなカウンターの大きな挑戦は、将来大きな実りに結びつく時が来るに違いない。

今ここで交流を深めた人たちは、何年後か分からないけれど三好さんがこの地に戻って来た時に、温かく迎えてくれるはず。

あの時の三好さん!お帰りなさい。と。

よく帰ってきたね。と。

そう考えたら、今の344 COFFEE STOPは、将来のお店から逆算した半年間に及ぶ壮大なプレオープンとも言え、自分を、自分のコーヒーを、知ってもらうという半年間なのだ。

大丈夫、川越の人たちは、三好さんの大きな挑戦を応援する、いつになろうと帰って来た三好さんを出迎えてくれる。

 

「こんにちは」

 

注文を受けた三好さんは、豆を挽き、ドリッパーに粉をセットすると、丁寧に湯を注いでドリップしていった。一滴一滴静かに落ちていくコーヒーは、丁寧な手仕事そのものを表すようだった。

カップに素早くコーヒーを入れ、蓋をして手渡す。

離れていくその背中を、温かく見送るのだった。

 

「いってらっしゃい」


「344 COFFEE STOP(ミヨシコーヒーストップ)」
川越市脇田本町10-4
平日7:30~15:00

土日祝9:00~15:00

080-1123-1281

金曜休

https://www.facebook.com/344COFFEESTOP/

 

 

 

 

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