FRENCHIE

父親を殺されたフレンチーは大人になってカジノを経営した。仇を取るためにボトルネックに来てカジノを作った。
仇の一人は別の場所でカジノを経営しているピート・ランバートだが、もう一人が不明。


映画男優リスト映画女優リスト長生きした俳優、結婚・離婚回数が多い俳優、共演回数が多い男優&女優、子供が多い女優


製作年:1950、監督:Louis King、脚本:Oscar Brodney


■ はじめに

登場人物(キャスト)
 フランク・ドーソン(?) フレンチーの父親、本作冒頭で殺害
 フレンチー・フォンテーヌ(シェリー・ウィンターズ) フランクの娘
 女伯爵(エルザ・ランチェスター) フレンチーの相棒、本名不明
 ランス・コール(ジョン・ラッセル) フレンチーの相棒
 ジョー(ローレンス・ドブキン) バーテンダー

 トム・バニング保安官(ジョエル・マクリー)
 ジェファーソン・ハーディング市長(ジョージ・クリーヴランド)
 ピート・ランバート(ポール・ケリー) カジノ経営者
 クライド・ゴーマン(ジョン・エメリー) 銀行家
 ダイアン・ゴーマン(マリー・ウィンザー) クライドの妻

フレンチーはスカートの下に拳銃を隠している。Countessは伯爵の妻、あるいは女伯爵。
 


■ あらすじ

◆ 父親が殺された

ボトルネックに近い山の中。フランク・ドーソンは、仲間の裏切りで二人の仲間から追跡されていた。馬には娘が乗っていた。

フランクは撃たれて落馬した。娘を馬に乗せて逃した。

娘は孤児院で15年間暮らし、フランス人のフォンテーヌ家のメイドをした。

◆ ボトルネックへ戻った

大人になったフレンチー・フォンテーヌは、女伯爵から賭博を教えてもらい、ニューオーリンズでカジノを作り大きくした。ディーラーに女性を揃えたことが成功の要因かもしれない。

フレンチーは女伯爵と一緒にボトルネックに来た。途中の馬車でボトルネックの保安官をしていたが、三年間離れていたトム・バニングと知り合った。補足。保安官不在の間は町長が保安官代理をしていた。

ボトルネックに来た目的は、新しくカジノを作ることだが、もう一つの重要な目的は父親の仇を取ることである。

一人はピート・ランバートと判明しているが、もう一人が誰であるかは不明である。

◆ カジノを開いた

フレンチーは酒場に入った。ここを買い取ってカジノにするつもり。

だが中は閑古鳥状態。聞くとトムのせいでカジノは追い出されたとのこと。

そして州境を越えたチャカラックでピート・ランバートという男がカジノを経営している。ボトルネックの男たちは、そちらに賭博に出かけるとのこと。

さてピート・ランバートという名前は、忘れもしない父親の仇である。

ともあれフレンチーは、その酒場を買い取って「スカーレット・エンジェル」というカジノを開いた。ニューオーリンズの店は閉めて従業員を呼び寄せた。

◆ チャカラックから客が来た

開店したものの客は来ない。そこでフレンチーはチャカラックに出かけて色気をふりまいた。

するとチャカラックから客が大挙して流れてきた。

客を奪われたビートが怒って乱入してきた。フレンチーは冷静に「あなたには仲間がいると聞いた。今度は私と組みましょ」と言う。

これは仇の片割れを聞き出すための質問なのだが、ピートは「俺は誰とも組まない」と応答した。

◆ 三角関係

ここまでで、話を整理すると、トムがボトルネックを離れたのは、恋人だったダイアンが銀行家のクライド・ゴーマンと結婚したからである。

トムが戻ってきてダイアンとトムは小競り合い状態。またダイアンの夫婦仲もうまくいっていない。

またトムが魅力的なフレンチーに気を惹かれるのも当然である。そして相棒のランス・コールもフレンチーが好きである。

フレンチーは教会の墓地を訪れて父親の墓参りをした。それを見たトムはフレンチーがフランク・ドーソンの娘であると推測するが、フレンチーは否定した。

まだ未解決の殺人事件である。

◆ 金鉱騒ぎ

さてトムはフレンチーに惹かれたとは言っても保安官である。カジノが繁盛しているのは、違法ではないにしても好ましいことではない。

トムとジェファーソン・ハーディング市長は突然「カジノ禁止」の投票の布告を出す。

対してフレンチーは賢い反撃をする。金がない酔っ払いに酒をふるまう。そして陰謀を依頼する。

酔っ払いは、石の塊を業者に持ち込んで「金鉱を発見した」と言う。業者の判定は「有望な金鉱」。

それを聞いた市民は「場所はどこだ」と聞く。酔っ払いは「場所は言えない」としらばっくれるが、わざとこっそりと場所を漏らす。

市民は金鉱を探しに殺到し、町は空っぽになって投票が成立しない事態となった。

トムは持ち込まれた鉱石が偽物であることを見破った。

◆ フレンチーとダイアンが大乱闘

さてダイアンは保安官事務所を訪ねてトムに言い寄った。だが拒否された。事務所から出てきたところをクライドに目撃された。

トムが自分になびかないのはフレンチーのせいだと考えたダイアンはスカーレット・エンジェルに来る。まともな女性が来る場所ではない。

そこでフレンチーに「トムとの関係を切るように」迫った。

だがここでダイアンは重要な情報を漏らした。「ビートのカジノには裏で夫のクライドが金を出している」。すなわちフレンチーの仇の片割れはクライド・ゴーマンと判明。

フレンチーとダイアンは、ここで大喧嘩をする。女性同士とは思えない乱闘、罵声が飛び交った。

◆ クライドが射殺された

ここでフレンチーが仇としてクライドを殺害したとする。するとダイアンは未亡人になってトムと再婚できる。

すでにトムを好きになっているフレンチーが、本当にこのように考えたのかは定かではないが、ともかくフレンチーは静観する。

だが何者かによってクライドが射殺された。

この事件で疑われたのはトムである。同じロジックであるが、クライドが死ねばダイアンと結婚できる。以前トムとダイアンが付き合っていたのは、すべての市民が知るところである。

トムは逮捕され、保安官事務所の牢に入れられた。市長のジェファーソンが牢番をしている。

◆ トムは脱獄した

牢に賊が二人入ってきて拳銃を突き付けてトムを解放した。仕組んだのはおわかりのようにフレンチー。

トムとジェファーソンは牢から出て町の外に逃れた。注、ジェファーソンが逃げる理由はないように思うが、そうなっている。

だが二人はフレンチーの陰謀に気がついて町に向かう。

さてここで自責の念に駆られたダイアンが「夫を殺害したのは自分」と白状。

◆ ピートが死亡した

一方ピートはトムが町に戻ったとは知らないので、力づくでスカーレット・エンジェルは奪おうと、手下の一団を連れてボトルネックに進撃した。

フレンチー、トム、ジェファーソンが空になったスカーレット・エンジェルの中にいる。

ピート一味が到着した。

トムは冷静にピートだけを中に入れた。フレンチーとジェファーソンは外に出た。二人は中で対決する。

トムは「殺人容疑で逮捕する」と言う。「俺はクライドを殺してない」と反論、トムは「フランク・ドーソン殺害の件だ」と応酬。

二人は撃ち合って、フランクも負傷したがビートが死亡した。

外の手下たちは逃亡した。

◆ ラスト

すべてが解決して、トムとフレンチーがハッピーエンド。そしてなぜかジェファーソンと女伯爵もハッピーエンドとなった。

フレンチーは自分の力を使わなかったが仇を取ったことになる。

補足。最後はトムとフレンチーが牢に一緒に入る場面になっているが、トムは無実なので、この場面は無意味。
 


■ 出演作

◆ エルザ・ランチェスター
(1946)らせん階段/The Spiral Staircase
(1950)海の無法者/海賊の女/BUCCANEER'S GIRL
(1952)アンドロクレスと獅子/Androcles and the Lion
(1935)浮かれ姫君/Naughty Marietta
(1942)ベンジャミンの復讐
(1941)生きている死骸/Ladies in Retirement
(1949)検察官閣下/The Inspector General
(1954)ハワイ犯罪地図/Hell's Half Acre
(1952)ドリームボート:大学教授の過去/Dreamboat

◆ ジョエル・マクリー
(1939)大平原/Union Pacificq
(1941)サリヴァンの旅/Sullivan's Travels
(1944)西部の王者/Buffalo Bill
(1957)荒野の追跡/TROOPER HOOK
(1958)峡谷の対決/Cattle Empire
(1937)脅すギャングと助けるギャング/Internes Can't Take Money
(1949)死の谷:列車強盗/Colorado Territory

シェリー・ウィンターズ
(1947)二重生活/ A Double Life
(1950)ウィンチェスター銃'73/Winchester '73
(1949)陽の当たる場所/A Place in the Sun
(1954)重役室/Executive Suite
(1955)悪徳/The Big Knife
(1959)拳銃の報酬/ODDS AGAINST TOMORROW
(1965)偉大な生涯の物語/The Greatest Story Ever Told
(1970)血まみれギャングママ/Bloody Mama
(1951)密輸と犬とギャング/Behave Yourself
(1951)その男を逃すな/He Ran All the Way
(1960)俺の墓標は立てるな/Let No Man Write My Epitaph
(1961)明日なき十代/The Young Savages

マリー・ウィンザー
(1948)悪の力/苦い報酬/Force of Evil
(1956)現金に体を張れ/The Killing
(1952)その女を殺せ/THE NARROW MARGIN
(1949)地獄の銃火/Hell Fire
(1953)月のキャットウーマン/Cat-Women of the Moon
(1956)女囚大脱走/SWAMP WOMEN
(1952)マンモスの逆襲/The Jungle
(1952)アウトローの女・女強盗団の酒場/Outlaw Women
(1950)贋札造りのリル/Dakota Lil
(1963)火星からの侵略/The Day Mars Invaded Earth
(1955)女性美術商殺人事件/No man's woman
(1957)リゾート連続殺人事件/The Girl In Black Stockings
(1955)二挺拳銃の女/Two-Gun Lady
(1954)ハワイ犯罪地図/Hell's Half Acre