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公務員 島田正樹 〜仕事と私事と志事と〜

仕事も家族・友人との私事も楽しみながら、魂を燃やして挑む“志事”で社会を変えていきたい! 地方公務員として働きながら、NPO活動、講演、執筆、ワークショップデザイナーなどに取り組む“公務員ポートフォリオワーカー”として活動しています。

 

前編からつづきです)

 

 

前編では、

 

本書に登場する10名の公務員があくまでぶっ飛んだ特別な地方公務員であって、私たちが同じように活躍するのは難しいのではないか、

 

でも、彼らから学べることはあるはず、ということまでお伝えしました。

 

 

 

 

皆さんは、どのようにお考えでしょうか?

 

 

 

私が、このルポタージュを読み終えて、本書から、つまりは彼ら一人ひとりが保有する知恵ではなく、10名分のルポタージュを読み通した読者だから概念化できる学びとして、3つの地方公務員としての姿勢を挙げたいと思います。

 

 

 

 

1つ目は、前述したような“手数を丁寧に重ねる”ということ。

 

これは再度同じことは書きませんが、

 

本当にやり遂げたいことのために、ときに関係者の想いに寄り添うために、ときに組織の力を最大限発揮するために、必要な手間を惜しむことなく、丁寧に重ねることの大変さと大切さを感じることができます。

 

 

 

 

2つ目は、“公務員を手段とする”ということ。

 

公務員という信頼感はもっと活用すべきと語る山田崇(塩尻市)も、公務員だからコスプレが応援してもらえたと語る井上純子(北九州市)も、極めつけは自らが提案した公会計制度を地方自治体にインストールし、広めるために自ら市役所職員となった山本亨兵(和光市)も、自らが向き合い解決したいと思う課題のために、地方公務員という職業を手段として活用することで、本書で紹介されているような成果を上げています。

 

入職して以降、毎日毎日先輩や上司の指導を受けながら業界の慣行に馴染んでいく中で、私たちは地方公務員という職業がいくつもの選択肢の一つであることを忘れ、いつしか「公務員を辞めさせられたら生きていけない」と考えがちです。

 

公務員を手段とすることで、組織にぶら下がらず、本当に大切だと思うことを優先できるのかもしれません。

 

 

 

 

3つ目は、“孤独と向き合う”ということ。

 

組織に馴染めず転職鬱のようになったと語る大垣弥生(生駒市)、体制を整えず始めたため周囲の協力を得られなかったと語る黒瀬啓介(平戸市)、2ちゃんねる(当時)で同じ職員から叩かれたと語る酒井直人(中野区)など、成果を出す過程で組織での孤独、孤立を感じながら、それらと向き合っている経験も印象的でした。

 

同調圧力が働き易い職場の中では、今まで誰もやってこなかったことをやろうとすると、その最初の瞬間は、周囲から孤立しがちです。

 

誰も向き合ってこなかった課題を見出し立ち向かうと決めた瞬間、その課題と向き合っているのは、覚悟を決めた職員本人ただ一人だからです。

 

成果を上げなくてもクビにはならない、だから周囲に合わせておくのがラク。それは人として大変まっとうな感覚かもしれません。

 

でも、これからの地方自治体が、社会の変化に伴い今まで向き合ってこなかった課題に向き合うことになれば、その前線では本書の10名の登場人物のように“課題と向き合う最初の一人”として孤独になる職員が全国に現れるのではないでしょうか。そんな職員にとっても、きっとヒントが得られるはずです。

 

 

 

 

 

私なりの学びとしては、上述したような

 

 “手数を丁寧に重ねる”

 “公務員を手段とする”

 “孤独と向き合う”

 

という3つのポイントを紹介させていただきました。

 

 

 

 

私の個人的な学びは上述のとおりですが、10人の公務員の仕事への向き合い方、泥臭さ、組織の中での振る舞い方など、まさに十人十色。

 

 

同じ10人の物語を読んでも、読んだ人の数だけ自分なりの学びが得られるのも本書の特徴です。

 

 

SNS上で、色々な人の書くその人なりの“学びポイント”“感想”を楽しめるのも、本書の一つの楽しみ方かもしれません。

 

 

 

 

 

また、読者の学びという点から少し外れて、こういった公務員の活躍についてルポタージュという形で書かれたという意義についても、少し触れさせてください。

 

 

元々、地方公務員の世界では、互いの善き事例について学び合い共有し合う文化があります。

 

先進的な事例を作った担当者は、他の地域の勉強会に招かれてその経験談を話すこともあれば、業界の雑誌などに寄稿したり、論文を発表することもあります。

 

 

但し、それらはいずれも担当職員自らが語り、書くものです。

 

 

それに対して、本書は著者によるインタビューをベースに、ルポタージュ形式で第三者の視点で客観性を持って書かれています。

 

 

著者の民間企業で務めていた経験、様々な地方公務員にインタビューしてきた経験、本人曰く「日本一公務員にまみれている民間人」としての経験などから、彼自身の中に築かれた“物語”を通して、

 

基本は客観的に、冷静に、

時に熱く想いを込めて

 

語られる10人の物語は、恐らくは登場する10人それぞれにとっても初めて目にする“自分自身”が映し出されているのではないでしょうか。

 

そこには本書が加藤年紀という著者自身の“物語”を通して、“ルポタージュ”という形で書かれたことで初めて生み出された価値を見ることが出来ます。

 

 

 

 

 

一方で、知名度が高く、目立つ成果をあげる公務員が登場し、行政としての事業よりも個人に注目が集まることに懸念を示す声があるのも事実です。

 

確かに彼らがそれぞれの事例の中で、多くの汗をかき、誰より悩み、苦しみながら取り組んできたことは事実ですが、そこに上司や同僚の支え、組織としてのシステムを活用させてもらったことなどを過小に評価すべきではありません。

 

 

とはいえ、と思うのです。

 

 

本書は、全国300万人の個人としての公務員を勇気付け、モチベーションアップすることを願って(狙って)書かれています。

 

 

果たして、上司や同僚の貢献であったり、組織としての構造的な特徴、事業の進め方の成否を語ることが、本書で取り上げられた10の成功事例の“伝え方”として、個人としての公務員を勇気付けるのに役立つでしょうか。

 

 

それは組織としてどのように事業を成功に導くか、という点で考えれば、10人の特徴ある公務員ではなく、彼ら彼女らを取り巻く環境も含めて複合的に論ずることに意味があるかもしれません。

 

 

でも、私は、それで私自身が元気になる様子を想像できません。

 

 

そういう意味で、事業の成功に関する要素について論じるならば、より複合的・総合的に論じる必要があるという意見には賛同しますが、そのことをもって本書の価値を減じることは全く無いとも断言できます。

 

 

 

 

 

敢えて、私の個人的な好みを乗せて申し上げれば。

 

 

著者である加藤年紀さんなら、

 

こんなに全国的に知名度が高かったり、全国的に先進的とされる事例を作り出した公務員ではなくて、

 

仕事ぶりや人物は高く評価できるけれども、きっと自分と同じ役所にもいると想像できて、もっと多くの人が自分事として受け止められるような、

 

等身大の地方公務員を対象にした、より一層の繊細さより高い解像度が求められるルポタージュも生み出してくれるのではないかと、期待しています。

 

 

 

 

なぜ、彼らは「お役所仕事」を変えられたのか?

 

 

 

 

 

 

 

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本書の中からヒントを見つけられるかどうか、

本書を読んでモチベーションが上がるかどうか、

 

それは読み手次第かもしれません。

 

 

 

「世の中にはこんなすごい公務員がいるのか~」

で終わる人もいれば

 

「こんなすごい公務員がいるなら、私も頑張ろう!」

とモチベーションが上がる人もいるでしょうし、

 

中には、

「これはこの人たちだからできたこと」

と冷静に受け止める人も少なくないかもしれません。

 

 

 

どの受け止め方も、読み手の責任において“アリ”ですし、きっと著者の加藤年紀さんも、それはそういうものだと抗うことなく受け止めることと思います。

 

 

ちなみに著者の加藤年紀さんは、株式会社ホルグの代表を務め、「日本一、公務員にまみれた日々を送っている民間人の一人」として、地方自治体を応援するメディア「Heroes of Local Government(HOLG.JP)」地方公務員向けのオンラインサロンなどを運営している、

 

一般の人からすると

「ちょっと何しているか分からない」

「どうやって食べているか分からない」

 

私たち地方公務員からすると

「私たちの業界を応援してくれている」

「私たち地方公務員の仲間」

 

そんな人です。

 

 

 

 

なぜ、彼らは「お役所仕事」を変えられたのか?

 

 

 

本書はこのタイトルのとおり、様々な分野のトップランナーである地方公務員が、それぞれ社会課題と向き合う現場の最前線で、どのように常識・前例・慣習を打破し、成果を出すことが出来たのかを報告しているルポタージュです。

 

 

なぜ、彼らは「お役所仕事」を変えられたのか?

 

 

 

もちろん、この本を一読、二読して、登場する10名のトップランナーと同じような仕事が出来るようになるわけではありません。

 

 

それは冒頭でご紹介したような、読み手による受け取り方の違いによるところもありますし、何より読み取ったことを如何に自分の仕事の現場と照らし合わせて、自分事として消化できるかによるところが大きいのかもしれません。

 

 

 

 

私自身は、この10名の皆さんが自らの仕事において、一般的な感覚から頭一つ抜きん出るような丁寧さや、もはや執念と思えるような想いを感じました。

 

“テレビ取材を受ければ映像をチェックし、新聞の記事もチェックし、2ちゃんねるまでチェックする”(井上純子・北九州市)

 

“先輩の(既存の)業務の中に含まれていた新しい施策の要素を見出し、まとめ、強調する”(鈴木浩之・神奈川県)

 

“市の課題だと感じる部分を「違和感ノート」に300個ほど書き溜める”(山本亨兵・和光市)

 

“先進的な自治体の担当者に毎号毎号、発行前の広報誌を送り、真っ赤に手直ししてもらう”(大垣弥生・生駒市)

 

“「いつかこの人たちと仕事をするだろう」と思いながら、10年以上にわたり地域のイベントにスタッフとして参加する”(黒瀬啓介・平戸市)

 

これらはごく一部ですが、いずれも私自身、真似しようと思っても真似できないような手のかけ方であり、仕事、というよりもはや

 

地方公務員という職業への向き合い方

 

という点で、私とは格が違うと言わざるを得ません。

 

 

 

 

 

では、彼らはあくまでぶっ飛んだ特別な地方公務員であって、私たちが同じように活躍するのは難しいのでしょうか。

 

 

 

結論から言えば、私は難しいと思います。

 

 

 

でも、彼らから学べることはあります。

(既に読み終えた皆さんは、如何でしょうか?)

 

 

 

後編につづきます)

 

 

 

なぜ、彼らは「お役所仕事」を変えられたのか?

 

 

 

 

 

 

 

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ここ数年、“対話”“ダイアログ(dialogue)” の重要性について見かけること/耳にすることが多くなりました。

(この記事中では、本来は完全に同義とはいえな“対話”と“ダイアログ”を同じ意味として書かせていただきます)

 

 

 

私の居る界隈では、民間企業の組織の中での対話がより大きな価値(例えばイノベーションの創出等)を生み出すために必要だという文脈で語られることが多いように感じています。(私の個人的な感覚です)

 

 

一方で、

 

 

私が務める地方自治体/地方公務員の界隈では、市民との対話の重要性について語る言葉を多く目にするように感じています。(同じく私の個人的な感覚です)

 

 

 

行政によるアリバイ作りのためのまちづくりワークショップではなく、対話型シミュレーションゲームを活用した総合振興計画づくりや、市民の中からファシリテーターを育成し協働のまちづくりを進める地域など。

 

もちろん、対話を掲げる総ての事例が、本当の意味で役所と市民、市民同士の対話がなされているわけでは無いとは思いますが。

 

 

 

民間企業における組織内の対話の促進

地方自治体における市民との対話の促進

 

 

 

こういった話を見聞きするにつれて、私の中でモヤモヤするのが、

 

地方自治体における組織内の対話の促進

って、ちょっと不足していませか!?

 

ということ。

 

 

 

 

役所の中では、報告・連絡・相談は多いですよね。

 

あとは会議も多いですね。

 

 

 

ちなみに報連相や会議と “対話” は違うの?

 

そういう疑問を抱く人もいるかもしれません。

 

 

 

実は私は、報連相や会議の総てが、全く対話では無い、とまでは思っていません。報連相や会議には、そのケースごとに“対話的要素が連続的に変化する”と感じています。

 

極めて対話的な会議から、全く対話的要素が無い会議まで、グラデーションのように変化し、様々なレベルの会議があるという考え方です。

 

 

 

では、何が対話的要素の量(状態)を左右するのでしょうか。

 

 

 

私なりの現時点の考えは、

 

正解の存在を想定するかどうか

互いの問い合いがあるかどうか

 

の2点が大きく影響しているというものです。

 

 

 

 

例えば、事務局でガッチリと進行を作りこんで、議長がその通りに読み上げ、事務局が議案と資料の説明をし、想定問答の範囲内の簡単な質疑を2つ3つこなして議決。

 

これは“事務局案を微修正の範囲内で決定する”という“正解”を目指し、問われたことを想定の範囲内で決められた内容で回答するだけで問いかけ合うことも無い会議。

 

皆さんもたくさん経験しているのではないでしょうか?

 

 

 

 

これを例えば対話的要素を大きくしようと思ったら、私だったらこんなことを考えます。

 

・この会議は出席者の皆さんと一緒に考える場であり、事務局案はたたき台であることに理解を求める

・事務局からも積極的に各出席者に問いかける

 

 

 

たたき台とはいえ事務局案は、しっかりと作りこみます。

 

でも、それは本質的な目的を設定した上で、その解決のための“事務局的最善策”であって、唯一無二の正解を作った気にならないこと。

 

 

だからこそ、事務局案の様々な点について、市役所で言えば部署ごとに専門分野を持つ出席者の“知恵”を借りるつもりで臨みます。

 

そうすると、事務局からも積極的に各出席者に問いかけたいことが手元に用意されている状態で会議が行われます。

 

 

 

「経済部局の●●課の●●という事業とは連携するんですか?」

 

想定問答には出てこないこんな問いも、“正解”を目指していれば

 

「そういう予定はありません」

 

ってなってしまいますが、正解ありきでないならば、事務局からも問いかけて、互いに問い合うこともできます。

 

 

 

 

私が事務局スタッフだったら

 

「●●課の●●というのはどういう事業なのですか?」

「どうしてその事業との連携が気になったんですか?」

 

みたいな問いかけを皮切りに、たたき台をより好い施策となるように改善する材料集めに走るかもしれません。

 

 

 

説明し、質問されたことにだけ回答する。それでは質問する方も自らの問題意識について議論を掘り下げられませんし、質問された方も、質問の対象となったコトについて改善に繋がる知恵を得ることができません。

 

 

 

その象徴的な場所が、私は議会市長室だと感じています。

 

 

 

常任委員会で議員さんから質問されたことについて、その問題意識を定めたり、お持ちの知識をアップデートするために執行部から“質問返し”をすることは、基本的にありませんよね。(通告後の問取りでの会話が、唯一対話的要素を持ち込める場面でしょうか→だから問取りって大切な場面なんですよね)

 

 

また、市長へのレクチャーを幹部や課長さんたちが行う場面で、例えば市長から何らかの指示を受ける、または状況について何らかの苦言をいただくケースもありますよね。

でも、その市長の言葉にレクに入った幹部なり課長さんなりが、市長の問題意識を明らかにするまで丁寧に問い合うことは、私の周りではほとんど聴きません。(政令指定都市の市長が忙し過ぎて、時間の確保が困難を極めるという事情もあるかもしれませんが)

 

 

 

いずれも、説明する側はちゃんと説明/答弁をして、その内容に納得してもらうという“正解”を目指していて、しかも、そこにその場で双方が“問い合う”ということがありません

 

 

 

 

もちろん、会議の場でも無く、市長室や委員会室ではない、普段の日常の職場での対話が最も大切で、私たち普通の職員にとっては一番の主戦場。

 

そこでどうしたら対話的要素のグラデーションを、グググっと対話的な場に寄せられるのか、私の中でも大きなテーマになっています。

 

 

 

 

結論から言えばこれは文化や風土のようなものなので、残念ながら急に役所の中のあらゆる場面で、対話的要素が高まるとは考え難いです。

 

でも、もし自分にできる範囲で何かやろうと思うなら、“私だったら”という前提で、こんなことを考えています。

 

 

《姿勢編》

・この場の誰も正解を知らない、そもそもこの課題に正解なんてないという前提を常に持ち、業務における正解探しを止める

・相手がどんな人物でも言われっ放しや言いっ放しにせず、問い合うよう心がける

 

《実践編》

・上司から指示を受けるときは、その場面を対話の場にする

・職場では机を寄せ合う島をワークショップの一つのグループだと思う

・後輩や同僚と定期的に1対1で対話をする時間を作る

 

 

 

これらは私が実際に職場で心がけていて、実践していることです。

 

 

文化や風土だから変えにくいというのは高い壁なのですが、一方で様々な制度改正にその都度対応し、自らが異動すれば数日で新しい組織のルールに対応できるのが地方公務員の特徴でもあります。

 

そう考えたら、対話型コミュニケーションの文化も浸透し始めたら、意外と早く拡がるかも?

 

 

 

 

皆さんの職場ではどうですか?

皆さんご自身の環境で、どのようにお考えでしょうか?

 

 

 

 

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「島田はさいたま市役所に勤めているらしい」

「大宮が勤務地らしい」

 

 

実は、私が何の仕事をしているのか、あまりブログなどでは書いてきませんでした。

 

 

 

 

それは私なりに色々な事情や不安があってのことなのですが、最近になって

 

何かもう、そういうの

気にしなくていいかな

 

と思うようになりました。

(こうやって書くだけじゃ、何のコッチャでしょうが)

 

 

 

 

ということで、PRも兼ねて簡単に私の仕事の紹介を。

 

 

 

 

 

私が担当している仕事は、さいたま市大宮区にある市営桜木駐車場という市営駐車場の管理と、用地の有効活用です。

 

 

前者の仕事は、条例で設置されているこの市営駐車場の管理を指定管理制度でさいたま市都市整備公社というところにお願いしつつ、細々と管理に必要な業務を行っています。

 

 

後者の仕事は、ゆくゆくはこの2ヘクタールある市有地を何らかの方法で有効活用するため、その方策を検討すること。

 

この後者の仕事は、結構大変。

 

ここは、山口周氏の本じゃありませんが、「サイエンス」と「アート」のせめぎ合いだな~と日々感じています。

 

 

 

 

そして、後者の仕事の一部になるのですが、まだしばらく活用方法の検討にお時間をいただくことになるので、その間、駐車場としてだけ使っていたのではもったいないと思って、こんな仕組みを創りました。

 

右矢印桜木駐車場をイベントなどで使ってみませんか?(さいたま市HP)

 

 

 

 

市営駐車場なんですけど、

 

一定の条件を満たしていれば

有料で貸します

 

という仕組みです。

 

 

 

 

そのために、クルマ止めのブロックも除却しました。(工事は間もなく完了予定)

 

 

 

こんな駐車場です(写真はまだクルマ止めブロックを除却する前)

 

 

 

 

 

全国の事例を頑張って調べたのですが、正直、全く同じような事例は見つからなくて、庁内調整もスマートにはいかず、想定していた以上に時間がかかってしまいました。

 

 

 

でも、何とか、使っていただける環境はご用意できました。

 

 

 

もちろん、使ってくれる人・団体・企業を見つけて案件組成をしないと、こんな仕組みを創っても無駄なので、これからそこも頑張りたいところなのです。

 

そして、

 

だからこそ、

こうやって自分のブログでまで書いているわけでにひひ

 

 

既に決まっている案件もあるのですが、まだまだもっともっとたくさん使っていただきたい!

 

できれば、

 

使ってくれる人が外から来るばかりではなくて、地域(駐車場周辺地区~大宮区~市内)とも一緒になって出来ることを探したり、自ら創っていきたい、そう思っています。

 

 

 

 

関心をお持ちいただいたら、公式に職場にご連絡いただくのはもちろんですが、私に個人的にご連絡をいただくのも大歓迎ですので!

 

 

 

ちなみに、個人的にこんな使い方、一緒に実現していただける方を探して営業かけたいな~と思っているのはこんなことです(妄想)

 

 

・公園は禁止、どこでやればいいの! な玩具花火で遊ぶ

・水鉄砲、水風船で水遊び

・防災訓練(既に実績があります)

・紙飛行機大会

・ストライダーカップ

・でーーーっかいキャンバスでお絵かき

・野外映画鑑賞


 

遊ぶことばっかり!?

ゴメンなさい(大汗

※いずれも島田の個人的な妄想で役所としての見解ではありません。

 

 

 

諸条件などはコチラ

右矢印桜木駐車場をイベントなどで使ってみませんか?(さいたま市HP)

 

 

 

私が市のHPのCMSを使いこなせていなくて、あまりパッとしないページですが、情報はちゃんと掲載できているはずです。

 

 

 

 

色々と問題点もあるかも(使い難いとか、アレが無いとか)しれませんが、出来る限り運用面でも工夫し、必要なら改善も重ねていきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

これから少しずつですが、仕事と私事と志事(こころざしごと)と、三事融合を強化していくつもりです。

 

今はまだ、これによって市役所での居心地が悪くならないといいな~と少し不安もありますが、うちの職場は、こんなことで居心地悪くなるような役所じゃないって信じてます!

 

 

 

 

 

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青山学院大学でワークショップデザイナーの勉強をしたとき、ワークショップの構成要素として

 

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ファシリテーション

環境

 

があり、それらの創り方(デザインの仕方)を学びました。

 

 

 

プログラムデザインと言えば、ゴールイメージとして、ワークショップ終了時に参加者がどんな状態になっていることを目指し、そのためにどんなアクティビティをどんな順番で実施するのかを考える作業。

 

ファシリテーションデザインは、ワークショップを実施しながら、参加者と参加者、参加者とオブジェクト(ワークショップのテーマやアクティビティ)、それらとファシリテーターの関係が常にどんな状態にあるのかに気を配りながら、参加者に声をかけるなど場に介入する在り方。

 

そして、環境デザインは、参加者がどんな心持ちでワークショップに参加するのが望ましいのかをイメージした上で、会場の雰囲気を創るために什器や装飾、明るさ、温度、音楽などワークショップの参加者を取り巻く諸々を意図して作り込む作業。


 

私がワークショップを実施するときはもちろん、それ以外にもちょっとした読書会や創造性を発揮したい会議の場などで、このプログラムデザイン/ファシリテーションデザイン/環境デザインの考え方を活用しています。

 

 

 

 

そして、実はこの考え方を市役所で働いている中でも、活用できたらと考えて試行錯誤しています。

 

 

 

 

それは、ワークショップデザインの考え方が、今役所の抱える問題へのアプローチとして一つの選択肢になり得るかもしれないと、私自身が感じているからです。

 




今、役所で仕事をしていて、多くの所属、多くの自治体で共通している問題、特に地方公務員がいかにいい仕事をするか、という点で考えたときの問題として

 

事業(仕事)を減らせない

対話が足りない

心理的安全性が十分でない

 

が重要度・緊急度ともに高いと、私は感じています。

 

 

 

 

あ、これ、同じじゃないですか。

 




プログラムデザインは、何をやるかという構造の在り方。
ファシリテーションデザインは、どう関わるかという関係性の在り方。
環境デザインは、どんな雰囲気を創るかという心的空間の在り方。



「環境」だけ少し分かりにくいので補足します。

ワークショップの環境デザインは、前述のとおり会場の什器、装飾、明るさ、温度、音楽など概ね物理的要素で表現されがちですが、それは参加者がどのような雰囲気を感じ、どのような心的状況でいられるかを考え、意図してデザインするもの。

そういう意味で、オフィスではなく概念的な“職場”として考えたとき、フリーアドレスやリモートワークのような物理的キーワードではなく、本質である心的空間の在り方を考えると、そこに「心理的安全性が確保されていない」という点に、私は問題を見出しています。

 

 

 

 

 

職場で公務員が充実した幸せな気持ちで働くために、

 

事業(仕事)を減らせない

対話が足りない

心理的安全性が十分でない

 

という問題にどうにか働きかけたいと思ったら、専門的にはちゃんと整理された考え方があるかもしれませんが、私が私の経験とスキルからたまたま見出したのが、ワークショップデザインの考え方である

 

プログラムデザイン

ファシリテーションデザイン

環境デザイン

 

の考え方を応用して、職場での職員の働き方を考えてみるということ。

 

あたかもワークショップで参加者がどのような気持ちで、どのくらいアクティビティに入り込み、他の参加者と相乗効果を発揮するのかを考えるように

 

職場で働く一人ひとりが、どんな業務(プログラム)にどのような流れで取り組むことで、その業務(プログラム)に一所懸命に取り組めるのか、

 

そのためにチーム内の対話(ファシリテーション)をどのように組み込んで、どのような質と量と頻度で実際に対話を促すのか、

 

最後に、それらを可能とするために心理的安全性(環境)をどのように確保し、職員に実感してもらうのか。

 

 

 

 

今の私は管理職では無いので、本当の意味では職場の総ての職員の業務に目を配って、プログラムデザインをしたり、ファシリテーターとして介入することができるわけではありませんが、

 

ちょうど(?)一緒に仕事をしている後輩も2人いるので、冒頭で書いたとおり、職場でチームでの仕事をワークショップをデザインする際のフレームワークで捉えて、試行錯誤しています。

 

 

 

 

これでだいぶ職場の見え方が変わりました。

 

 

 

 

ワークショップデザイナーとしての学びは、こんなところでも使えます。本当に勉強しておいてよかったと感じています。

 

私は、職場以外だと、子育てなんかにも活用しています。ワークショップデザイナー的子育て。これもちょっとおススメですよにひひ

 

 

 

 

 

 

 

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