パワスポの２７１回　お寺さんに行く前の基礎知識①

　前回まで、九州八十八か所巡りをしながら、鎮国寺さんなどの不思議写真撮影しておりましたが、ご作法をご存じない方が、結構おられました。

　私も、ここ１年ほど前までは、あまり知らなかったので、偉そうには言えませんが、知っていると仏様に無礼にならない、お寺さん巡りが楽しくなる、などのメリットがあります。

　基本的に、日本の仏様は優しいので、少々、間違った作法でも問題なく受け入れてもらえますが、本家のインドの仏様は、とっても厳しいので、インド由来の仏様や秘仏に出会ったときのためにも、知っておくに越したことはありません。

　但し、仏教の話は、思いっきり長いし、宗派ごとに作法が違うので、一般的なお話を少しずつ、ご紹介したいと思います。

１．線香の煙を体にかけるのは、お清めのため

　浅草寺など大きなお寺さんの本堂前には、線香がたくさんたかれているところがあります。

　今は、ご利益を求めて、煙を自分の体にかけている方が多いようですが、身体に良い匂いをつけるのは、身体を清める、仏様に香りをお供えするという意味が本来の意味のようです。

　お清めすれば、結果的に、ご利益をうけやすい身体になるので、悪くはないと思いますが、今度、お寺さんで煙掛けをする時は、本来の目的を思い出して全身をお清めした方がよろしいようです。

　因みに、自宅に仏壇が無くても、線香を焚くだけで、お部屋を浄化できます。

　経験的に言えば、100均のお線香よりも、ちょいとお高めの香りの良いお線香の方が、効果が高そうです。

２．お賽銭は、感謝のしるし

　神社さんの場合、お願い事がある時や、気持ちの代わりとして、参拝時に自分ができる範囲で、お賽銭を入れますが、どうやら、お寺さんの場合は、意味合いが違うようです。

　お寺さんの賽銭箱に描かれている「浄財」とは、お寺さんや慈善のために寄付する金銭ということです。

　一方、お賽銭の意味は、仏様の力で、願いが叶った時に、お礼のしるしとして、参詣した時に、奉る（たてまつる）金銭のこととのことです。

　なので、お願いを聞き入れてもらうために、ご縁がありますように５円を入れるとか、五重にご縁がありますように５０円を入れるとかしても、効果があるかはわかりません。

　願いが成就した時のお礼は、別にするとして、お願いする時は、寄付のつもりで、お心づけぐらいでよろしいようです。

　まあ、お寺さん的に言えば、寄付は多い方が宜しいかと思いますが。。。結果的に、仏様が喜ばれるかもしれません。。。

３．仏前で手を合わせる意味

　仏様にお参りする時は、普通、手を合わせてお参りします。

　このことを「合掌」と言いますが、元々は、インドで古くから行われた敬礼法とのことです。

　右手を清浄、左手を不浄なものとして捉えており、食事をする時は右手、トイレの時は左手を使うとのことです。

　なので、両手を合わせるということは、清浄なものと、不浄なものを合わせることで、人間の中にある清浄と不浄を表現し、結果的に自分の姿を現すということのようです。

　一見、お願いしているような感じですが、実は、仏様に、自分をさらけ出していたということです。

　今更、隠し立てしても見抜かれているので、あまりショックはありませんが、なんか、恥ずかしい気分です。。。