「人狼ゲームマッドランド」　★★★～浅川梨奈を楽しみたい人向け

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2017』の掲載にあたって」

浅川梨奈を楽しみたい人向け ★★★

（2017年／日本／97分） 【　脚本・監督　】綾部真弥

【　出演　】浅川梨奈松永有紗門下秀太郎飯田祐真栗原吾郎

【あらすじ】

　何者かに気を気を失わされ、見知らぬ建物の一室で目が覚めた小池萌。そこには同じ高校生10人が同じように拉致されていた。

　そこで始まった互いに殺し合いう“人狼ゲーム”。設定は、用心棒と予言者の村人側2人、人狼側1人、そして狂人7人からなる狂人村だった。

　互いに疑心暗鬼の中、萌は生き残ろうと奮闘する―

【コメント】

　さて、先に観た『人狼ゲームラヴァーズ』から間髪入れずにシリーズ第6弾となる本作をレンタル。

　主役は、最近絶賛売り出し中のアイドルであるSUPER☆GiRLSのメンバー浅川梨奈で、年明けに観た青春麻雀映画『咲 -Saki-』にも出ていましたな。

　まあ、とりわけファンではないですが、何気に「人狼ゲーム」シリーズが気に入ってるので、さっそく手に取ってみた次第です。

　うん、まあまあ。こんなもんでしょう。前作の感想でも書いたとおり、お金の掛かっていない密室系のB級シチュエーションスリラーで、本作はむしろ、主役である浅川梨奈があってこその作品といっていいでしょう。浅川梨奈を存分に楽しみたいなら『咲 -Saki-』と本作ですな。

　内容的なことろを言えば、本作も前5作と大して変わらぬ展開で、相も変わらず高校生たちが疑心暗鬼に陥りながらワーキャーと殺し合っています。意外だったのが、クライマックスで主役であるはずの浅川梨奈がゲームオーバーしてしまうこと。そう来たか！と。

　シリーズ通して謎となっている“主催者”の存在も、オープニングでまた存在が垣間見えたり、今回は“狂人”が7人という超変則的ゲーム展開だったりと、マンネリ打破のためにそれなりに工夫が見られますね。もっとも、本来の人狼ゲームのルールや攻略法自体が薄れてきているので、変化球としては本作が限界のような気もしますが。もっと本来の人狼ゲーム自体の醍醐味を生かしつつ、かつカイジのような頭脳戦を展開すれば本シリーズはもっと面白くなると思いますね。

　おそらく来年も新作が作られると思いますが、そろそろ気になる“主催者”の存在と、主催者と高校生たちの対決が観たいところですな。