「無限の住人」 ★☆~とにかくいろいろと詰め込み過ぎた駄作 | そんなことより恋をしろ

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。

 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2017』の掲載にあたって」

 
とにかくいろいろと詰め込み過ぎた駄作
★☆
 (C)沙村広明/講談社 (C)2017映画「無限の住人」製作委員会
 
(2017年/日本/140分) 
 
【 監督 】
三池崇史
 
【 原作 】
沙村広明

 

【 出演 】
木村拓哉
杉咲花
福士蒼汰
市原隼人
戸田恵梨香
北村一輝
栗山千明
満島真之介
金子賢
山本陽子
市川海老蔵
田中泯
山崎努
 

 

【あらすじ】

 

かつて百人斬りと恐れられた伝説の侍・万次は、敵の罠にかかり大事な妹を失ってしまい、自分も瀕死の重傷を負う。しかし、謎の老婆により不死の身体を与えられ、死にたくても死ねない孤独な日々を過ごしていた。

そんなある日、万次の前に浅野凛という妹に瓜二つの少女が現れる。凛は、天津影久率いる剣客集団“逸刀流”により両親を惨殺され、仇討のため万次に助っ人を依頼しにきたのだった。

万次は無限の命を使って用心棒として凛を守るが、逸刀流の刺客と壮絶な戦いを繰り広げることになる―

 

 

【コメント】

 
 さて、今回はSMAP解散後、あまり印象がよろしくないキムタクこと木村拓哉が番宣しまくっている本作を鑑賞。しかも、ここ数年の映画ファンの間でも評判がよろしくない三池崇史監督とのタッグとのこと。
 そんなマイナス気味な人たちのタッグによる映画なわけですが、個人的にはちょっと気になっていた映画だったので、GW帰省の暇つぶしに「盛岡フォーラム」のメンズデーに足を運んだ次第です。
 ちなみに、もちろんのこと原作漫画は未読です。
 

 

 
 (C)沙村広明/講談社 (C)2017映画「無限の住人」製作委員会
 
 
とにかくいろいろと詰め込み過ぎた駄作
 
 いやーツマンネ。マジメにつまんなかったですわ。というか、原作漫画のいいとこどりをし過ぎているせいか物語の主軸がブレまくり。とにかくいろいろとエピソードを詰め込み過ぎて散漫になってしまった、今年一番の駄作といっていいでしょう。もっとシナリオ練ってくれと言いたいです。
 そもそも原作を知らないんで元も子もないですが、体に虫を埋め込まれて不死の身体となり、切っても切っても死なないというゾンビもどきのトンデモ設定にまず熱が一気に冷めてしまっちゃいましたね。斬られても傷口が塞がるし、何だったら腕一本斬られてもすぐにドッキングして元通り。チャンバラのそもそもの醍醐味を否定したかのような設定に興ざめ。
 そして、本作にはこれでもかというくらいの豪華キャストによるキャラが登場してくるわけですが、ちょっと登場してすぐに退場してしまうので、キャラの交通渋滞が起こってしまっていて、単に映画を賑やかにさせるためだけの役者の無駄遣いに見えてしまう。これが原因でストーリーも散漫になってしまっているような気がしますね。
 三池監督お得意のバイオレンスな映像はさすがですが、そもそものお話をもっとうまく組み立てるべきでしたね。しかも140分という長さはいくらなんでも長すぎです。
 
 
万次は本当に強いのか?ぶっちゃけ弱くね?
 
 もう一つ思ったのは、不死のボディを持つ主人公の万次、こいつは本当に強いのか?いや、ぶっちゃけ弱くね?というところ。
 だってさ、逸刀流の剣客と対決するたびに、序盤でさっそく致命傷を負うんですよ。もちろん不死のボディを持っているので傷口は塞がるんですが、毎度毎度うわー!ってやられるもんだから、不死じゃなかったらとっくに死んでるよお前とツッコみたくなる。そのくせ、めちゃくちゃカッコつけるもんだから、中二病患った口だけの侍に見えてしまって全く強そうに見えない。原作もこういうキャラ設定なの?百人斬りと恐れられた男なんでしょ?そんな伝説の侍がなんでソッコー致命傷負っちゃうの?
 不死とはいえ、せめて剣の腕前だけは確かなものにしてほしかったですかね。
 
 
相変わらずの一本調子キムタク
 
 いやしかし、相変わらずキムタクの一本調子な演技もどうにかなりませんかね。相も変わらず“ちょまてよ”節が止まらない。山田洋次監督の『武士の一分』で、あれだけしっかりした演技を披露したのに、それをまったく広げようとしない。本作でも良くも悪くもキムタクです。本作はおそらく、キムタクのための映画だったんでしょう。それを豪華キャストで脇を固めることによって、さらにキムタクが光り輝く、そんな映画なんです。
 まあ、キムタクは何を演じてもキムタクというのは決して悪いことじゃないとは思いますよ。ミッキー・ロークのようにキャラを貫き通すことで、歳を取って逆に味が出るような役者もいますからね。もしかしたらそれを狙っているのかもしれませんが。
 SMAPの肩書がなくなったこれから、キムタクは役者として活動を続けていくことになるのかなと思いますが、どうせやるならもっともっと役者の幅を広げて活躍していってほしいものです。
 
 
 (C)沙村広明/講談社 (C)2017映画「無限の住人」製作委員会 

 

 

【2017年度 Myランキング】(5/4時点)

 

 本作は、本年度のワースト3中1位(暫定)にランクイン。

 今年は暑いかも。

 

(ベスト)… ★★★☆以上が基準

 

  1位:沈黙 -サイレンス- ★★★★☆

  2位:愚行録 ★★★★

  3位:帝一の國 ★★★★

  4位:パージ:大統領令 ★★★★

  5位:チア☆ダン ★★★★

  6位:暗黒女子 ★★★★

  7位:イップ・マン 継承 ★★★☆

  8位:ザ・コンサルタント ★★★☆

  9位:マグニフィセント・セブン ★★★☆

 10位:サバイバルファミリー ★★★☆

  次点:キングコング 髑髏島の巨神 ★★★☆

     SING シング ★★★☆

     

     

  (ワースト)… ★★☆以下が基準

 

  1位:無限の住人 ★☆

  2位:グレートウォール ★★

  3位:トリプルX:再起動 ★★☆

 

 

<その他ランク外一覧>

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『無限の住人』の公式サイトはこちら

 

 

 

 

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