小学校時代の記事はこちら。
※自分の記憶に基づいて書いているため、
事実と違っている可能性があります。
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私が幼い頃に住んでいた家は借家で、
家の土台が傷んで傾いており、
台風が来る時にはロープなどを結んで、
壁の補強をして回らないと、
飛ばされてしまうような家でした。
それでも父の母が住んでいた、
思い出ある実家ということで、
住み続けていたものの、
いよいよ限界に達したため、
家を建てて、
この借家を出ることになりました。
家を建てることになった時、
動物が好きだと、
常日頃から言っていた父は、
自分の家を持つ時に、
やりたいと思っていた夢を、
私と兄に熱心に語りました。
「家の裏にな、網を張ってリスを飼いたいんだ」
そう言いながら父は、
手元にあった小さなメモ帳に鉛筆で、
家の裏手の壁の絵を描くと、
その壁にくっつけて、
動物園で猿が飼育されているような、
大きなケージを描きました。
「ここにリスを放し飼いにして、
家の裏の壁に出入りするドアをつけるんだ」
熱く自分の夢を語る父の姿を、
私は、
(また、父の思いつきが始まった)
という、冷めた目で見ていました。
なぜなら、その頃の私の家には、
父が"兄のもの"といって、
私が小学校1年生の時に貰ってきた犬がいて、
子犬の頃は可愛がられていたものの、
「柴犬だから大きくならない」
と父が豪語し、
飼うのに反対した母を説得したはずのその犬は、
2年経ってどんどん成長し、
私が小学校3年生に上がった時には、
私の両肩に、
両前脚をかけられる程大きくなってしまっており、
父以外にその力の強い犬を御せる人間は居なかったのですが、
父は自分が気が向いた時に構うばかりで、
結局、一番飼うのに反対してた母が、
食事や排泄物の面倒などを見ていました。
そんな経緯があったため、
父に生き物の面倒が見られる訳がないと、
今度のリスの話も、
誰かが止めるだろうと私は思っていました。
しかし、家を建てる話が具体的に進み、
土地も見つかり、
いざ、家の間取りを決める段階になっても、
父はその"リスを飼う夢"の話を、
引っ込めようとはしませんでした。
幼い頃から父に要らないと言われており、
「お前のせいで母さんは死にかけた」
と父に責められていた私は、
家族、特に父の前では、
自分の気持ちを発言することが出来ず、
物置きに引きこもるような子供だったため、
そんな父に意見することは出来ませんでした。
そのため私は、
父に可愛がられていて父に自分の意見が言える兄と、
「お前達(自分の子供)と母さんが溺れていたら、
俺はお前達よりも先に母さんを助ける」
と父に言われていた母が、
父にリスを飼うことを諦めさせようとするのを、
ずっと待っていました。
兄と母も、父に生き物の面倒が見られるとは、
もちろん思っていなかったため、
何度か父にリスを飼うのを諦めるよう、
説得していたのですが、
そんな2人に対して父は、
ある時、驚くべき発言をしました。
「これはじゅんが言い出したから、叶えてやろうとしてるんだ!!」
私は父のこの、
完全な責任転嫁の発言に驚きましたが、
さらに驚いたのは、
父のこの発言を聞いた後の、
兄の私に対する言葉でした。
兄は父のこの発言の後、
私と2人になった時に、こう凄みました。
「お父さんがあんなことを言い出したのは、お前のせいだぞ!
お前がちゃんと責任を取って止めさせろ!!」
私は、兄が何を言っているのか分かりませんでした。
なぜなら、兄は一番最初に、
父がリスを飼う夢を語っていた時に、
私と一緒に聴いていたはずだからです。
なぜ父の夢が私のせいになるのか、
私には分かりませんでした。
自分の夢を、
父が怖くて意見が出来ない、
私の望みのように語って、
私のせいにして叶えようとしている父も。
父の夢だと知っているはずなのに、
父が私に責任を押し付けると、
その発言に乗っかって、
私に責任を取らせようとする兄も。
皆んな卑怯だ、と思いました。
悔しくてたまりませんでしたが、
兄に毎日のように責められ続けた上に、
このまま本当にリスを飼ったら、
「リスを飼うのは私の望み」
だと言い出した父に、
リスの面倒を見る責任を押し付けられると考えた私は、
自分の命さえ持て余しているのに、
動物の面倒など見ることは出来ないと考え、
恐怖で体も声も震えながら、
父の目の前に立って、必死にこう伝えました。
「私はリスを飼いたいと言っていない」
この発言を聞いた父は私に激怒しました。
「お前が言うから俺は考えてやったのに!!」
そう怒鳴られた時には、そのあまりの理不尽さに、
顔を真っ赤にして口汚く罵る父の態度に身を竦ませながら、
(あなたが私の意見を聞いてくれたことがありましたか?)
と心の中で反論することしか出来ませんでした。
「もう、お前の言うことなど聞いてやらん!!」
私が父からそう言い渡されることで、
父のリスを飼うという夢は、
阻止されました。
けれど私はこのことで。
なぜか父からも兄からも、
「嘘つきな人間」
という、レッテルを貼られたのでした、、、
マルトリートメントと私41.私が嘘つきになる理由に続きます。