マルトリートメントと私39.現れた救い | ASD【自閉症スペクトラム】女係長 鹿島じゅんの日常生活はサバイバル!

ASD【自閉症スペクトラム】女係長 鹿島じゅんの日常生活はサバイバル!

25年以上1つの会社に健常者として勤務し、係長として人の上に立つようになった私が、
どのようにASD(自閉症スペクトラム)の特性と折り合いをつけて生活しているか、
その方法をお伝えしていきたいと思います。

私がなぜ、自分の生育歴を振り返るようになったのかは、

マルトリートメントと私1.私の1番古い記憶

をご覧ください。

 
幼少期のまでの記事はこちら。

マルトリートメントと私20.貯まらないお金

マルトリートメントと私21.父親を迎えにいく小学生

マルトリートメントと私22.問題児認定

マルトリートメントと私23.先生からの無視

・ マルトリートメントと私24.破かれた日記

マルトリートメントと私25.失った味方

マルトリートメントと私26.記憶の奥底の恩人

マルトリートメントと私27.ポケットの中のお守り

マルトリートメントと私28."穴熊ちゃん"

マルトリートメントと私29.子供の限界

マルトリートメントと私30."弟か妹が欲しいか?"

マルトリートメントと私31.普通を教わる小学生

マルトリートメントと私32.変わってきた父の態度

マルトリートメントと私33.父とお風呂でしていたこと

マルトリートメントと私34.父に触られた体

マルトリートメントと私35.ゾッとした父の発言

マルトリートメントと私36.父から毎晩行われていた行為

マルトリートメントと私37.汚れてしまった私

マルトリートメントと私38.死ぬという希望


※自分の記憶に基づいて書いているため、

事実と違っている可能性があります。
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私達家族が住んでいた借家は、
かなり傷んでいて家自体が傾いており、
襖の敷居の溝にビー玉を置くと、
コロコロと転がるほどだったため、
幼かった私と兄はよく、
そこでビー玉を転がして遊んでいました。

兄が小学校5年生、
私が小学校4年生に上がる頃になると、
家の傾きはますます激しくなり、
大工さんに診てもらったところ、
白蟻に柱がほとんど食べられてしまっていて、
修復は困難だということが分かりました。

そのような事情から、
引っ越しをしなければならなくなったのですが、
父と母は相談の上、
今度は借家を借りるのではなく、
家を建てよう、ということになりました。

そしてその相談の中で、
男と女の兄妹だから、
そろそろ私達にも、
1人部屋を持たせた方がいいだろう、
という話がまとまりました。

家を建てるとなると、
今の田舎の建築会社の給料では、
とてもやっていけないため、
父は大阪の会社に、
長距離トラックの運転手として、
出稼ぎに行くことになりました。

それは私にとって、
青天の霹靂ともいえる、
自分の運命が拓けた瞬間でした。

父が遠くに離れるということは、
父からいやらしい目で見られることも、
いやらしい行為をさせられることも、
無くなる、
ということでした。

車の運転が好きな父にとっても、
今の建築現場で働く仕事よりも、
長距離トラックの運転手の方が、
やりたい仕事のようでした。

そして。

きっと家族の目を盗んで、
小学生の娘で性的興奮を覚えるよりも、
大阪で、
大人の女性に相手をしてもらった方が、
父も良かったのでしょう。

父はあいも変わらず、
その後にされた行為のせいで、
父の前ですっかり、
感情が表現できなくなった私のことを、
私のことを不気味だと嫌っていたため、
他に相手がいるのであれば、
父は決して私で性的興奮を得たい訳では、
なかったのです。

私はきっと父にとって、
自分の自由に出来る、
道具の1つだったのでしょう。

けれど、
それは私にとって幸いなことでした。

父に執着されて、
あのような行為を続けられていたら、
私はきっと気が狂っていたでしょう。

そして、父親に可愛がられていた、
兄にとっても父は。

大人になって、

「あの時、親父が家から出て行かなかったら、
俺は真っ当に育つことが出来なかった」

と言わしめるほどに、
兄の精神に多大な害を与えていたようでした。

私達家族は、
父の出稼ぎという出来事によって、
何とか家族崩壊を免れることが出来たのでした。