先週の後半、宏美ファンのわれわれには嬉しいことずくめだった。木曜が『徹子の部屋』出演、金曜が『男女7人秋物語』再放送の最終回、そして土曜の9月7日には宏美さんの地元・ティアラこうとうにて、今年最後の単独コンサートが行なわれたのである。
40周年以降の宏美さんの単独コンサートツアーの公演数を振り返ってみると、
●光の軌跡(2015〜16)34公演
●ピアノ・ソングス(2016〜17)28公演
●Hello! Hello!(2017〜18)17公演
●PRESENT for you * for me(2018〜19)16公演
●残したい花について(2019〜20)12公演
●太陽が笑ってる(2021〜22)20公演
●ツアー2023(2023)5公演
●コンサート2024(2024)2公演
と、明らかに公演数が減って来ているのだ。
①宏美さんの年齢的・体力的なこと
②他のコンサート等との兼ね合い
③宏美さんの集客力
④事務所・レコード会社の力
⑤スポンサーの力
⑥コロナ禍
あたりの要因が、様々に絡み合っていると考えられる。事務所が一緒になったため、良美さんと2人のコンサートは増えている。体力的なことを考えると、長く続けるためにはこれも良策の一つだろう。だが、今年のソロ公演は東京の2本(5/12の国際フォーラムと今回)だけで、大阪すらなく、いかにも淋しかった。われわれはこの2本を噛み締めるように、ティアラこうとうのステージを味わい尽くしたのである。(以下ネタバレを含みます。ご注意ください!)
第1部
●火曜サスペンスメドレー
幕開けは、今年の元日震災に見舞われた能登に想いを馳せるこの曲、そう、映画『能登の花ヨメ』主題歌だ。昨年のツアーでは、2部のラストを飾った大曲である。宏美さんもMCで触れておられたが、1曲目にこれを持って来たため、かなり緊張されたようだ。
火サスメドレーは昨年のツアーと同じ選曲、曲順。「難しくて昔のように歌えないので、ちゃんとしたの聴きたい人は受付でCD買ってください」とは、やや自虐ネタ入った宣伝である。😅💦
●再会
すっかり定着したシャンソンコーナー。安定した歌唱である。シャンソンはあまり声を張らなくて良いため、宏美さんにとって小休止の意味合いもあると、私は見ている。だが、そろそろ新ネタも期待したい。
●オリジナル・ヒット・メドレー
万華鏡〜熱帯魚〜銀河伝説〜夏に抱かれて〜春おぼろ〜すみれ色の涙
さまざまな作家たちから提供された、とてもバラエティに富んだヒット曲たちで、徐々に宏美さんのエンジンもかかってくる。曲紹介の時、「今日は会場に山川恵津子さんが来てくれてるんですよねー。エッちゃんゴメン、『好きにならずにいられない』、絶対50周年で歌うから!」とステージ上で確約😊。このメドレーはバラード調の曲も多く、親衛隊のコールや手拍子が入るのは6曲中2曲で、他の曲はペンライトワークのみ。そのためもあり、ラストの「すみれ〜」では、ライトの色を❤️から💙に変更。この小技を宏美さんに褒められ、一同大満足🤣
メドレーで盛り上げた後、この2曲で聴衆を完全に惹きつけてしまう。さすがの宏美さんの歌唱力な訳だし、やはり“生き神様”さだまさしの威力なのである。今回初参加のお客様は、比較的後ろの方の席に集中していたようであるが、皆様もうすっかり宏美ワールドに引き込まれてしまったことであろう。😊
第2部
2部のオープニングは、全く別タイプの3曲。宏美さんの歌い方もそれぞれ全く違う。「残したい花について」は、宏美さんのお言葉を借りれば「一部歌詞を変更してお届けいたしました🤣」。「シアワセノカケラ」については、終演後CD売場で「2部の2曲目が入ったCDが欲しい」と言っていたお客様がいたらしい。店員は対応できなかったようだ。そういうお客様のためにも、以前のように終演時にはセットリストの掲示が欲しい。
●筒美京平メドレー
ロマンス〜センチメンタル〜未来〜ファンタジー〜霧のめぐり逢い〜女優〜シンデレラ・ハネムーン〜私たち
いよいよファンお待ちかねのメドレー。親衛隊はもちろん声援📣全開である。2曲目のセンチメンタルから、客席にわが永遠の聖母降臨である😍。幸運にも私はセンターブロック5列目の一番下手寄り、つまり通路脇の席である。「センチメンタル」は目の前2〜3mで、そして「未来」では歌いながら私の横を歩いて行かれた。応援にも力がこもる。一瞬目が合ったように思うが、気のせいだろう😜。
もちろん客電はオン、どのお客様のお顔を見ても笑顔、笑顔、笑顔…。私はこの時間が大好きだ。そして皆さま、宏美さんと共に人生を歩んで来られたのであろう。多くの方が、宏美さんと共に口を動かしていらっしゃる。当時のヒット曲はみな歌詞が身体に染みついているのである。
メドレーの前に宏美さんから歌う曲の紹介がある。その時、期せずして拍手が起こったのは、やはり「シンデレラ・ハネムーン」である。やはり、全世代的な認知度・人気の高さが窺われる。さらに、メンバー紹介最後のドラムソロから「後半2曲❗️ワン・トゥー‼️」🎵🎵とイントロが始まり、親衛隊の「H❣️I❣️R❣️O❣️M❣️I❣️…」のかけ声と共に、会場のテンションは最高潮に達する。歌の後半で2箇所、「♪ ルージュもいつか 乾いた色になり🙋♀️」と「♪ 私はひとり 爪など切りながら🙋♀️」の🙋♀️のところで、宏美さんが右手を斜め上に上げるタイミングがある。それに合わせて、われら親衛隊はペンライトを上げているのだ。それがピタリと合うと、なんだかステージ上の宏美さんと繋がったような気がして、幸福な気持ちになれるのである🥰
最後の「私たち」は言わずもがな。もう私はイントロが流れた途端、滂沱の涙😭。事前練習の成果で、2階席まで満員のお客様が両手を挙げている様は壮観だろう。一度でいいから、ステージの上から見てみたいものだ。
もう一つ。若い頃のような高音の地声が出なくなった音域の変化に触れ、「デビュー当時、筒美先生から言われた『あなたはいろんな人から高音を褒められるだろうけれど、本当のよさは中低音だから、それを忘れないで』という言葉が支えになっている」と、しみじみ言われた*。
*11日に発売されたばかりの『昭和40年男 10月号』でも同様の話をされ、さらに「もし『あなたのよさは高音だから』と言われていたら、どこかで歌手をやめていたかもしれません」とまでおっしゃっている。
●思秋期
メドレーの後、一度下手にはけた宏美さん。休憩のためというより、気持ちを切り替えるためか。宏美さんのビクター時代のディレクター飯田久彦さん、作詞家の橋本淳さんも会場にいらしていると報告がある。飯田さん絡みでは「思秋期」の、橋本さんについては「Wishes」のそれぞれレコーディング時の思い出が語られた。「皆さんどんどん上に行かれてしまう。お二人にはいつまでもお元気でいて欲しい」とおっしゃった。ラスト2曲の絶唱は、すでに鬼籍に入られた阿久・三木・山川・木森の4氏を思われてか。
アンコール
●月見草
「私の66歳の誕生日、今年の11月12日に、重大発表があります!どうぞお楽しみに、SNSをチェックしてください」とのご発言が。おそらく50周年に関わる何かであろう。私の周囲では、「海外公演ではないか」との憶測が有力。過去、香港、ギザ、プラハ、ニューヨークと涙を呑んだ私だが、今は多少自由がきくようになった。5度目の正直!って、まだ海外と決まった訳ではないが😜。
「月見草」では、若い頃ノーマイクで歌われていた思い出が語られ、「今はノーマイクだと聞こえなくなっちゃうから、マイクをお腹の辺りに持って歌いました。聞こえましたか?」の問いかけに、満場の大きな拍手。だが、この曲も若干大胆な歌詞の変更があった。「♪ そっとかわす くちぶえ/こんなにしあわせ」って🤣🤣🤣
そして本当の最後は、現時点で宏美さんソロの最新オリジナルである「太陽が笑ってる」だ。いつ聴いても心にスッと沁みわたる歌である。
『徹子の部屋』(上・宏美さんのSNSより)
『昭和40年男 10月号』(下左)
9/7 ティアラこうとうにて(下右・bumimas_shochan 撮影)
さて、これでいよいよ次に聴く宏美さんソロのホールコンサートは、50周年ということになりそうだ。宏美さん!大変だとは思いますが、来年は大きな節目の年。健康に充分留意されつつ、一か所でも多く全国各地のファンのためにコンサートを開いてくださいね。どうぞよろしくお願いします。🙇