もうみんな、ボイコットしよう

2020年の東京オリンピック、今のままの体制で行くなら本当にやめたほうがいい。

その理由はいくつもあるけど、先ずはこの前記事にした「サマータイム」のこと。

想像してください。

今日の主人公、Aさんは東京都民ではなく、オリンピックだからといって毎日テレビの前で応援できるような生活をしていない人です。

お子さんは保育園、毎朝ママチャリで保育園へお子さんを送ってから出勤です。

子育て保育制度を利用して、時短勤務を認められています。

それでも朝8時にはお子さんを保育園へ送らなければなりません。

帰りのお迎えは延長保育をお願いして、7時過ぎにギリギリ間に合います。

帰宅する途中でスーパーマーケットに寄り、買い物をして帰ります。

ご主人の帰宅は9時過ぎ。お子さんと二人で夕飯の支度をします。

テレビでは明日からサマータイムが始まることを、朝からずっと放送しています。

いよいよ2時間前倒しの生活が始まります。

そろそろ帰宅する夫を待ちながらAさんは考え事をしています。

「・・・・私もこの子もオリンピックなんて全く無縁な生活しているのに。それに応援したくても東京へなんて行く時間もないし。夫も週末はゆっくりと体を休める時間にしてほしいから、大混雑が予想される東京へなんて連れて行ってほしいとも思わないし」

「実家の母のデイサービスの迎えも、明日から2時間早くなるんですって。お仲間は何人かこれをきっかけにデイサービスを中断するって。サマータイムが過ぎたらまた復帰するって。それは御本人の希望じゃなくてご家族の希望でもあるって言ってわ」

「オリンピックってみんなでお祝いしないといけないっていう法律でもあるのかしら。父は64年のオリンピックのことを日本人の誇りだったと言っていたけれど、あの頃と今とでは日本人の置かれている状況は違うのに。。。。国民一丸となって、なんていう言葉はすでに死語よね」

テレビのニュースが終わり、バラエティ番組が始まっていた。

司会者がオリンピックのことについて話している。

「え～、というわけでいよいよ明日からサマータイム！僕らも今夜は早く寝ないといけませんね～」

「あ、そういえばオリンピックの役員報酬ってご存知ですか？」

画面に「公益法人東京オリンピック・パラリンピック競技耐火組織委員会　役員及び評議員の報酬並びに費用に関する規定」と字幕が流れ、画面は上から下へとその規定書を映し出した。

「皆さんすごいですね～月額報酬が200万円ですって！！いやぁ～僕もオリンピックの役員にでもなりたかったですねぇ～」

司会者はおどけながらそう言うと、番組はオリンピックをテーマだったが内容はかなり批判的な番組だった。

司会者は続けてこういい出した。

「あ、そうそう。例の日本橋の上を通る首都高速道路の地下埋設工事も、結局間に合わなかったらしいですね。ガス管、水道管、電線、その他様々な埋設物と地下鉄や下水道など、無計画な都市開発を行ってきたせいで高速道路を地下に埋めるなんて出来なかったそうです。どうせなら環状線は全部地下に埋めてしまえばいいのにねぇ。いくら掛かるか想像もできませんがね」

Aさんは思う。

「明日からなぜ、何のために私達は2時間早く生活を初めなくちゃならないの」

「主人の月収は税引き後30万円程度なのに、なぜあの人達は200万円も貰えるの？」

「お母さんがデイサービスにいかない日はヘルパーさんに入ってもらうしかないわ。でももう保険点数の上限に近いサービスを使っているから、全部を賄う訳にはいかないし」

「いっそオリンピックなんて中止になればいいのに・・・・」