【夕顔306-3】古文単語「生きとまる」
古文の勉強はこのブログを指南にするのもよし。
塾や予備校、動画で教えてもらうもよし。
あくまで、「自己責任」でよろしくねっ♪
源氏物語イラスト訳 重要古語
【古文単語の覚え方】
1.現代語から想像して覚える
2.漢字のイメージで覚える
3.ゴロを利用して丸覚えする
の3つのどれかで覚えます。
今回は、【漢字】のニュアンスで覚えましょ♪
【今回の源氏物語】
「…とあるもかかるも、同じ命の限りあるものになむある。思ひ慰めて、我を頼め」と、のたまひこしらへて、「かく言ふ我が身こそは、生きとまるまじき心地すれ」
とのたまふも、頼もしげなしや。
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今回出てきた古文単語
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■【とあるもかかるも】…あんなふうに先立つ者も、こんなふうに残される者も
※【とあり】…あんなふうである
※【かかり】…こんなふうである
※【も】…列挙の係助詞
■【同じ】…シク活用形容詞「同じ」の連体形
■【命の限り】…寿命
※【限り】…限界
■【ある】…ラ変動詞「あり」連体形
■【に】…断定の助動詞「なり」連用形
■【なむ】…強意の係助詞
■【ある】…ラ変動詞「あり」連体形
■【思ひ慰め】…マ行下二段動詞「思ひ慰む」連用形
※【思ひ慰む(おもひなぐさむ)】…気を取り直す
■【て】…単純接続の接続助詞
■【我(われ)】…私。ここでは光源氏の自称
■【を】…対象の格助詞
■【頼め】…マ行四段動詞「頼む」命令形
※【頼(たの)む】…あてにする。頼りにする
■【と】…引用の格助詞
■【のたまひこしらふ】…言いなだめなさる
※【言ひこしらふ】…言いなだめる
※【のたまふ】…「言ふ」の尊敬(作者⇒光源氏)
■【て】…条件接続の接続助詞
■【かく】…このように
■【言ふ】…ハ行四段動詞「言ふ」連体形
■【我が身】…わが身。自分自身
■【こそ】…強意の係助詞
■【は】…強意の係助詞
■【生きとまる】…生きながらえる
■【まじき】…不可能推量の助動詞「まじ」連体形
■【心地】…心地。心持ち
■【すれ】…サ変動詞「す」已然形
■【と】…引用の格助詞
■【のたまふ】…「言ふ」の尊敬(作者⇒光源氏)
■【も】…強意の係助詞
■【頼もしげなし】…頼りない。あてにできない
■【や】…詠嘆の間投助詞
◇ 今回は「まじ」にも注意しましょ♪
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☆ 本日の古文単語「生きとまる」 ☆
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「…とあるもかかるも、同じ命の限りあるものになむある。思ひ慰めて、我を頼め」と、のたまひこしらへて、「かく言ふ我が身こそは、生きとまるまじき心地すれ」
とのたまふも、頼もしげなしや。
問)傍線部の意味として最も適当なものを、次の中から一つ選べ。
1.いっそ死んでしまおうかとも思ってしまうだろう
2.夕顔の後を追って死ぬべきだという気持ちがする
3.夕顔とともに死んでしまいたい気持ちになってしまう
4.生きていることが叶わないのではないかと思う
5.生きながらえることができそうもない心地がする
今回の源氏物語の古文には、
「生きとまる」のほかに、「思ひ慰む」「のたまひこしらふ」など、
多くの複合動詞が出てきていましたねぇ~;;
このような複合動詞は、
みなさんお使いの単語帳には
あまり載ってませんよねー;;
こういう複合動詞は、
ドッキングのしかたによって多様に広がりますので、
漢字や現代語の感覚で
出てきたものから覚えていきましょう!
(*^_^*)ノ
ちなみに、辞書にはこんなふうに載っています。
【いきとまる(生き止まる)】
【自動詞:ラ行四段活用】
…生きてこの世によどまる。生きながらえる
※『全訳古語例解辞典(小学館)』より
【解答】…5
「…とあるもかかるも、同じ命の限りあるものになむある。思ひ慰めて、我を頼め」と、のたまひこしらへて、「かく言ふ我が身こそは、生きとまるまじき心地すれ」
とのたまふも、頼もしげなしや。
● 過去記事リンク
■も
■同じ
■のたまふ
■こしらふ
■こそ
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