下痢を東洋医学でみると その1 | 春月の『ちょこっと健康術』

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おはようございます ニコニコ


先日、「過敏性腸症候群を東洋医学でみると」 を書きながら、ふと思ったことがあります。それは、「便秘を東洋医学でみると」 は書いたけど、下痢については書いてないよなぁ…ということ。


あれ?ホントに書いてないっけ?何だか書いたような気もするんだけど…。こんなときは、ブログ内検索機能を使います。目次ページで探してもいいんだけど、こっちのほうが早い。


ありました、書いてました、「子どもの下痢を東洋医学でみると その1  その2 」です。その中で、「泄瀉(下痢)の原因に関してはおとなも同じ」と書いてました。


そりゃ、そうです。いくら子どものからだが発達途上であっても、病気の原因がおとなと全く異なるなんてことは、まずないですから。子どもに特有の、たとえば疳の虫 とかはありますけど。


ところが、「子どもの下痢を東洋医学でみると」には、全部で5種類しかあげてませんね。しかも、過敏性腸症候群の下痢型 に当てはまる肝気犯脾 がない!?子どもだって、ストレスから肝気鬱結 (肝鬱)になることがあるのにね。


なぜ肝鬱を入れてないか?それは、おそらく、おとなほど肝鬱になりにくいとも考えられるけど、子どもはおとなより脾胃が弱い分、肝鬱は一気に脾胃を弱くしてしまって、脾胃虚弱症状のほうが強くでやすいから、かな。


「子どもの下痢を東洋医学でみるとその2 」の4脾虚(脾胃虚弱)による泄瀉の原因を見ていただくと、④に「肝気が暴走し脾胃を傷つける」とあります。これって、「肝気鬱結によって、肝気犯脾となった」ってことですから。


あらためて、おとなの下痢について、まとめておくことにしますね。東洋医学では、一般的な下痢を泄瀉(せっしゃ)といい、細菌などの感染によるひどい下痢を痢疾(りしつ)として区別しています。


下痢するのは、東洋医学講座のNo.66 にもあるように、

① 昇清・運化をつかさどり、消化吸収の元締めとして働く が弱ったとき(脾気虚・脾陽虚・脾陰虚

② 飲食物を消化吸収して便をつくる胃・小腸・大腸 の働きが鈍ったとき

③ 二陰をコントロールする が弱って冷えたとき(腎陽虚

④ からだの水分である津液 が過剰になったとき

です。


脾・胃・小腸・大腸の働きを弱らせて、下痢を起こす原因となるのは、

① 寒邪風寒邪寒湿邪湿邪・暑湿邪内寒・寒湿・湿熱

② 労働過度・房事過度・大病・慢性病・出産

③ 食事の不節制

④ 肝気鬱結 による肝気犯脾

⑤ 腎陽虚の波及

⑥ 七情内傷


腎陽虚の原因は、

① 労働過度・房事過度・大病・慢性病・出産

② 寒涼薬の長期服用による内寒

③ 脾陽虚や心陽虚 の波及

④ 七情内傷


津液の過剰は、

① 水分の摂り過ぎ

② 湿邪・内湿

③ 労働過度・房事過度・大病・出産・食事の不節制・七情内傷などによる ・脾・ ・腎・膀胱・三焦 の不調

などによって生じます。


こうして見てくると、何でもアリ?って感じですが、病気の原因(病因)は、東洋医学講座のNo.26No.29No.31 にある外因・内因・不内外因に収束されます。それを予防するには、養生が大切ってことになるワケですよ。


とくに下痢を起こしやすい病証 については、明日お届けしますね。一天一笑、今日も笑顔でいい1日にしましょう。


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