山陽新幹線(その2・広島~博多) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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新山口駅にて。N700系新幹線電車です。
   
山陽新幹線編の2回目は、本州と九州を結ぶ区間、広島~博多を簡単に紹介します。
   
   
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(Yahoo!地図を使用)
   
   
 路線名  区間・実キロ  備考
 JR西日本:山陽新幹線  新大阪~博多(553.7km)。
 (※1)営業キロは644.0km。
 (※2)

 

(※1)新岩国駅~徳山駅間を通過する場合、運賃計算は岩徳線経由の『営業キロ622.3km、運賃計算キロ626.7km』が適用されます。
(※2)全線複線、交流25,000V(60Hz)電化。軌間1,435mm。
  
 
==== 今回紹介の区間 ====  
 区間  営業キロ  実キロ
 広島
 ~博多
 (※1)280.7km   247.9km 

 

(※1)新岩国駅~徳山駅間を通過する場合、運賃計算は岩徳線経由の『営業キロ622.3km、運賃計算キロ626.7km』が適用されます。 
  

  

 踏破達成時  2003年11月
 撮影時  2009年~2012年

  
   

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広島駅は岡山駅と同様に島式ホーム2面4線の高架駅で、全列車が停車します。
車庫は新大阪方の山側に設置されています。
広島駅では在来線の他、路面電車の広島電鉄と接続しています。尚、広島の中心地は広島電鉄で10分ほどの八丁堀~紙屋町辺りで、世界遺産の原爆ドームは紙屋町の少し先にあります。
   
  
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広島を発車すると山陽本線と並走して市街地を西へ進みます。太田川放水路を渡るとトンネルが連続する区間となり、トンネル外では郊外の住宅地を見ながら南西へ走ります。
   
しかし広島県・広島市から廿日市市、さらに大竹市へ進むごとにローカル風景となり、小瀬川(木野川)を渡ると山口県岩国市へと変わります。その後もトンネル区間が続き、錦川を渡ると新岩国に着きます。近くには実質的に連絡駅である錦川鉄道の清流新岩国駅(旧・御庄駅)がありますが、公式な連絡駅ではありません。また、相互の接続は一部を除き考慮されていないので注意が必要です。
   
  
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新岩国駅付近にて。左側の山の頂に岩国城があります。錦帯橋は山の裏側です。
   
新岩国を発車後は再び山岳区間となり、トンネルが続きます。トンネルの合間から見えるのは主に農村風景です。そして一時的に周南市を通った後に下松市へと入り、山岳区間を抜けて平地を走るようになります。そして周南市へと戻ると左手に石油化学コンビナートや徳山湾(周防灘)を見ながら走り、市街地にある徳山に着きます。尚、新岩国(岩国)~徳山(櫛ヶ浜)では山陽本線ではなく岩徳線と並行して走っています。また、岩国~櫛ヶ浜は山陽本線より岩徳線の方が営業キロが短く、両駅から外側の駅相互間を利用する際は山陽新幹線(山陽本線)利用時も岩徳線経由の運賃計算キロが適用されます。ちなみに岩徳線は地方交通線のため、運賃計算キロは換算キロが適用されています。
  
  
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徳山駅にて。下り線ホームや前後の区間では徳山湾を望むことができます。
   
徳山を発車後は市街地を走りますが、すぐにトンネル区間になり、旧・新南陽市街や山陽本線では海沿いを走る富海地区の山側を西へ走ります。その後、防府市へと変わり、ロープウェイが通じている大平山の地下を潜ってトンネルを出ると左手に防府市街を遠望しながら走ります。そして佐波川を渡るとトンネル区間になり、山口市へと変わり平地へ出ると椹野川(ふしのがわ)を渡り、市街地へ入ると新山口に到着します。開業時の駅名は「小郡(おごおり)」でした。
  
  
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新山口駅付近にて。山側には下関総合車両所新山口支所があります。SLなどが使う転車台もあります。
   
新山口を発車すると左手に山陽本線や宇部線を見ながら農村部を南西へ走りますが、やがて右へカーブして山間部を西へ走ります。比較的短距離のトンネルが多いです。宇部市へと変わり、厚東駅付近で一時的に山陽本線と並走しますが、ここに駅ができる可能性はゼロに近いでしょうね…。その後も山間部を通り、山陽小野田市へ変わると左側から山陽本線が、右側から美祢線が寄り添い厚狭(あさ)に着きます。厚狭駅は山陽新幹線で最も新しい駅で、1999年開業です。ちなみに在来線駅としては新幹線駅開業の99年前、1900年(明治33年)開業と歴史のある駅です。
   
  
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(上り列車からの車窓)厚狭駅付近にて。駅周辺は市街地ですが、少し離れるとローカル風景になります。
   
厚狭を発車後は山陽本線と分かれ、山間部をトンネル区間で西へ駆け抜けます。下関市へと変わり、木屋川を渡ると左手に小月の市街地を見て走りますが、すぐに農村風景へと変わりトンネル区間を南西へ走ります。そして市街地へと入ると山陽新幹線では本州最後の駅となる新下関に着きます。下関駅へは山陽本線で2駅です。
   
   
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新下関駅にて。山陽新幹線における本州最西端かつ最南端の駅です。この先は関門トンネルを潜り、九州へ入ります。
また、上りホームの新大阪方から山陽本線の門司方へ向かって回送線が分岐していますが、この線路は保線用の他に新下関新幹線乗務員訓練センターの訓練線としても使用されていて、訓練車は車籍なしの100系電車です。
   
新下関を発車後はすぐに新関門トンネルへと入ります。住宅地やロープウェイのある「火の山」の直下を走り、本州を出て関門海峡の海底を潜って福岡県北九州市へと変わります。そして九州島内へと入り、門司港レトロ地区や門司地区の東側をトンネルで駆け抜け、小倉地区へ入るとトンネルを出て市街地を高架で走ると小倉に到着します。接続する在来線(鹿児島本線、日豊本線、日田彦山線)は全てJR九州です。
   
  
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小倉を発車すると左手に市街地を、右手に工業地帯や海を見ながら走りますが、すぐにトンネルへと入り住宅地や山間部の地下を南西へ走ります。途中、帆柱ケーブルが通じている皿倉山や帆柱山を通ります。そしてトンネル区間が終わると住宅地や田園地帯を見ながら走るようになります。九州自動車道と並走するようになると遠賀川を渡って直方市へと変わり、さらに鞍手町へと変わると九州道と離れて山あいの農村地帯を短いトンネルの連続で南西へ走ります。
   
   
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宮若市へと変わっても長閑なローカル風景が続き、福岡トンネルで犬鳴峠を越えて久山町へと変わります。犬鳴峠(いぬなきとうげ、いんなきとうげ)は様々な(恐怖の)都市伝説で有名ですね。
   
トンネルを出ても農村風景は続きますが、やがて平野部へ出て福岡市へと変わると住宅地の中を走るようになり、香椎線、篠栗線と交差して市街地へと入ります。そして吉塚駅付近から右側を走る鹿児島本線と並走し、御笠川を渡るとほどなくして終点の博多に到着します。
   
   
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博多駅の新幹線ホームは島式ホーム3面6線(11番のりば~16番のりば)で、博多南線・九州新幹線と共用しています。
11番のりばと12番のりばは2011年の九州新幹線全線開業に伴い増設されたホームですが、11番のりばは終端方からの行き止まり式配線(8両対応)で、博多南線・九州新幹線方面からの列車しか入線できません。
山陽新幹線を走ってきた『みずほ』『さくら』は九州新幹線に直通しますが、『のぞみ』は当駅止まり、『ひかり』は上り1本のみ博多南線からの直通列車、『こだま』は一部を除き博多南線へ直通します。また、『つばめ』は九州新幹線内完結の列車です。
   
   
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博多駅の東口に相当する筑紫口にて。3階に新幹線ホームがあり、ガラス張りなので外からホーム部分が見えます。
ちなみに天神や中洲は反対側の博多口側です。
   
   
==== 乗り鉄の注意点 ====  
山陽新幹線を走る列車は全て特急扱いで、乗車券の他に指定席または自由席の特急券が必要です。『青春18きっぷ』では乗車不可です!
種別は、速達種別から順に『のぞみ』『ひかり』『こだま』で、九州新幹線直通は『みずほ』『さくら』です。
  
閑散期の昼間帯は、『のぞみ』が東京~博多で毎時2本。『ひかり』は朝夕主体に数本のみ運転(レールスターを含む)、『こだま』が岡山~博多で毎時1本の運転、九州新幹線直通の『さくら』が毎時1本の運転となっています。繁忙期は『のぞみ』『さくら』を中心に『ひかりレールスター』など大増発されます。また、朝夕は九州新幹線直通『みずほ』の運転があり、『こだま』も小倉~博多など区間運転の列車が多数運転されます。
簡潔にまとめると、『のぞみ』主体のダイヤで、『こだま』のみの停車駅ではかなり不便だということです。
   
通常期・閑散期の使用車両ですが、『のぞみ』はN700系16連(N700Aを含む)、『ひかり』は700系8連(ひかりレールスター)をはじめ700系16連やN700系8連・16連、『こだま』は主に500系8連と700系7000番台(レールスター編成)8連、『みずほ』『さくら』はN700系7000番台8連で、JR東海やJR九州の車両も乗り入れてきます。
また、編成両数は一時期4連、6連、12連がありましたが、現在は8連と16連のみと整理されています。東海道新幹線直通列車は全て16連で、九州新幹線直通列車は全て8連です。
   
新大阪からの『のぞみ』での所要時間は、広島まで1時間20分台、新山口まで2時間弱、小倉まで2時間10分台、博多まで約2時間半です。
東京からですと、広島まで4時間少々、博多まで5時間少々です。東京~博多間は所要時間の差もあり航空に圧倒されています…。
   
最後に、山陽新幹線では乗車券に『 ICOCA 』『 SUGOCA 』などのICカードを使用できないので、注意して下さい!
   
   
==== のりかえ ====  
 乗換駅  乗換路線
 広島  JR西日本:山陽新幹線(新大阪方面)、山陽本線(三原方面岩国方面)
 JR西日本:芸備線、<呉線列車>、<可部線列車>。国鉄:宇品線の廃線跡
 広島電鉄:本線<1号線、2号線、6号線>、(皆実線【比治山線】<5号線> )
 新岩国  錦川鉄道:錦川清流線(清流新岩国駅まで徒歩7分)
 徳山  JR西日本:山陽本線、(岩徳線列車)
 新山口  JR西日本:山陽本線(防府方面下関方面)、山口線宇部線
 厚狭  JR西日本:山陽本線美祢線。国鉄:山陽本線の貨物線跡(簡易記事)
 新下関  JR西日本:山陽本線、<山陰本線(幡生駅で乗り換え) >
 小倉  JR九州:鹿児島本線日豊本線、(山陽本線列車)、(日田彦山線列車)
 北九州高速鉄道【北九州(小倉)モノレール】:小倉線
 博多  JR九州:九州新幹線。JR西日本:博多南線
 JR九州:鹿児島本線(小倉方面熊本方面)
 JR九州:(篠栗線【福北ゆたか線】列車)
 福岡市地下鉄:空港線(JR九州:筑肥線と直通運転)、七隈線。

  

(参考:Wikipedia)