上位12大学の紹介が終わったのですが、あと何校か紹介した方が良いだろうと思う重要な大学が残っていますので紹介していきます。大学の一般的な情報はWikipediaなどの繰り返しになりますので、今までこのブログで紹介してきましたデータを中心に書きます。それぞれのデータの根拠はページの最後の方の一覧に載せました過去の記事を参考にしてください。

今回は東洋アフリカ研究学院(SOAS)をとりあげます。


東洋アフリカ研究学院 (School of Oriental and African Studies, SOAS)


イギリスの大学徹底分析-SOAS (撮影者John Winfield/Wikipediaより)
(撮影者John Winfield/Wikipediaより)

$イギリスの大学徹底分析-SOASの入学難易度/大学の特徴
グラフで見たSOASの主な特徴


東洋アフリカ研究学院のサマリーデータ
大学名School of Oriental and African Studies
主要な所属大学連合ロンドン大学
創立1916年
立地London市 (London中心から徒歩30分)
学生数(正規のみ)学部20121学年 平均978人 /全学年  2,935人
大学院20121,885人
学生の割合(学部)英国人201260.8%
欧州留学生201214.1%
他留学生201225.3%
学生の割合(大学院)英国人201244.7%
欧州留学生201218.5%
他留学生201236.8%
学部学生の出身高校 (2009)(私立高卒) 24.6% : 75.4% (公立高卒)
男女比 (2013)(男) 41% : 59% (女)
人種の多様性 (2004)非白人学生率 47.7%
学部入学難易度 (2013)27位UCAS 418 / 換算偏差値 58
学部入学難易度 (過去8年平均)26位平均偏差値 58
同世代人口比で見た選抜水準(学部)(2013) 上位13.3%  (過去8年の平均) 上位11.5%
卒業難易度やや厳しい学部最終卒業率 84.6% 学部成績優等率 72.8%
教員一人当たり学生数 (2013)8位11.8人
学生一人当たり教育支援支出 (2013)9位£1,589 (約24万円)
学生一人当たり施設支出 (2013)115位£217 (約3万円)
研究力 (2008)29位RAE 2.60 / 換算偏差値 58
研究費予算配分 (2011 / 人件費込)84位£4,369,000 (約7億円)
ノーベル賞23位1人(OB 1人  教員 0人)
就職/進学率 (2012)39位70.1%
卒業生の初任給平均 (2009)26位£20,839 (約313万円)
NYTimes トップ企業の採用評価 (2012)(国内15位以降、世界151位以降) N/A
Spear's 富裕層の輩出人数 (2013)(国内43位以降、世界501位以降) N/A
時価総額世界上位500社のCEO輩出力
(2011)
8位世界92位
(ロンドン大学全体)
日本の大学ライバル校総合選抜度中堅国公立大及び上位私立大
平均研究力分野別順位平均: 文系:不明
教員当たり平均研究実績: 不明
採用評価不明
米国の大学ライバル校総合選抜度全米総合大学選抜度上位100位~130位水準
平均研究力分野別順位平均: 不明
教員当たり平均研究実績: 不明
採用評価不明
国内大学ランキングIndependent社(2014) 33位  (過去7年の平均) 20位
Guardian社(2014) 22位  (過去7年の平均) 14位
世界大学ランキングTimes社2014N/A
QS社2013337位
上海交通大2013N/A
Times名声調査世界ランキング2013N/A


主要専攻の学部入学難易度と研究力2014 (UCAS/RAEスコアの偏差値での換算値)
学問分野全平均法律政治経済経営会計心理哲学歴史古典英文芸術言語教育
難易度(学部)5859656559------57------56--
研究力585259N/A52------63------44--
学問分野数学物理化学生物電子機械材料土木情報建築医学歯学薬学
難易度(学部)--------------------------
研究力--------------------------


研究力及び研究者育成力の世界順位 (上位200位まで/2013年版ARWUより)
学問分野社会科学自然科学工学生命科学医学&薬学
経済学&経営学数学物理学化学情報工学
順位--------------------


東洋アフリカ研究学院は創立95年でイギリスでは比較的新しい大学です。アジア、中東、アフリカの比較文化、語学専攻を中心とした社会科学、人文科学のみの文系の大学です。ロンドン大学のカレッジの一つですが独立した大学として扱われます。

特徴を箇条書きにしますと次のようになります。

(1) 立地・大学の雰囲気
ロンドンの中心から徒歩で30分ほどの距離にあるブルームズベリーに位置しています。キャンパスはUCLの真横に位置し、立地的には英国の大学の中で最も恵まれている大学の一つです。大学構内の雰囲気や大学のシステムは都会型で緑地はほぼ存在せず敷地の大半が宗教色の無い近代・現代的な建物で占められています。またキャンパスはイギリスの大学の中では最も小さいうちの一つです。州立高校卒業生比率が75.4%と割と高く、比較的に庶民的な学生が多く集まる大学です。

(2) 学生数・教員数
教員一人当たりの学生数は11.8人でイギリスの大学の中ではトップクラスです。学生数は学部・大学院を合わせて約5,000人人でイギリス屈指の小規模大学です。在学生の男女比は49:51とほぼ半々となっています(参照元)。

(3) 入学難易度
学部入学難易度は高めで、UCASの入学者平均スコアから計算した2013年度入学者の偏差値は58でイギリスで27番目です。専攻や年によって上下しますが、毎年同世代人口でだいたい英国の上位11.5%の学生が集まっています。政治学や経済学は人気が集まり難易度が高くなっています。また東アジア・南アジア研究、中東アフリカ研究、言語学も他大学に比べ相対的に人気が高い専攻となっています。なお学部入試の平均倍率はおよそ8倍です(参照元)。

(4) 成績評価・卒業難易度
最終的な卒業率は平均して84.6%、学部生の成績優等率は平均して72.8%です。学生の学力水準に対し、成績評価はイギリスの中で標準的ですが卒業難易度ではイギリスの中で厳しい大学グループに属します。

(5) ノーベル賞受賞者数・研究力
ノーベル賞受賞者総数は1人で英国では23番目です。米国の大学と比較すると総数、卒業生の受賞者数共にペンシルバニア州立大学と互角です。RAEで見ました大学の総合研究力はイギリスでは29番目となっています。東アジア・南アジア研究、社会学、中東アフリカ研究が強く、それぞれ英国2位、2位、6位の研究水準を誇っています。なお、研究人件費を含んだ2011年の研究費予算配分では英国で84番目に多い437ポンド(約7億円)を獲得しています(参照元)。配分額が少ないのは機材や実験設備を必要としない人文・社会科学分野のためです。

(6) 就職力・経済界での活躍度
卒業生の収入は初任給平均では英国29位で難易度に対してあまり良くありません。これは大学の専攻が特殊な事に起因していると考えられます。卒業6ヶ月後時点の未就職者数は12.0%です(参照元)。一方、時価総額で世界上位500社の経営者の輩出力のランキングでは2011年のランキングでロンドンビジネススクールを除いたロンドン大学全体としてイギリス国内で8位、世界全体で92位という結果になっています(参照元)。

(7) 日本のライバル
日本で同水準の大学は選抜度に関しては、以前掲載しました英国上位12大の選抜度国際比較データの傾向から推測しますと中堅国公立大及び上位私立大です。研究力及び研究者育成力で同水準の大学はARWUの分野別で200位以内にランクインしていないため不明です。教員一人あたりの平均研究実績もARWUの総合順位上位500位圏外のため不明です。企業の採用評価に関しては、2012年にNewYorkTimesが世界20カ国のトップ企業に聞き取り調査しました卒業生の採用評価で世界150位以内にランクインしていないため不明です。

(8) アメリカのライバル
米国で同水準の大学は選抜度では、上記同様の推測からニューヨーク州立大学ストーニブルック校などの全米総合大で選抜度上位100~130位水準です。研究力及び研究者育成力ではARWUの分野別で200位以内にランクインしていないため不明です。教員一人あたりの平均研究実績もARWUの総合順位上位500位圏外のため不明です。企業の採用評価に関しては、2012年にNewYorkTimesが世界20カ国のトップ企業に聞き取り調査しました卒業生の採用評価で世界150位以内にランクインしていないため不明です。

(9) 国内大学ランキング
新聞社が毎年出している国内大学ランキング表を見ますとIndependent社のランキングで2008年~2014年の7年間の平均ランキングで国内20位、Guardian社の2008年~2014年の7年間の平均ランキングで国内14位となっています。(近年授業料の急激な変動や景気変動などの国内情勢を反映し国内の大学ランキングは毎年乱高下しています。特にGuardian社のランキングは変動が激しくなる傾向があります。そのため、変動要素を減らすためにここでは平均で見ています。)

(10) 世界大学ランキング
2013年度版の世界大学ランキングではQS社のランキングで337位となっています。世界大学ランキングのポジションはよくありませんが、文系の大学である事が理由です。人文科学ではTHE社のランキングで世界26位、QS社のランキングで世界79位と高いポジションとなっています。

(11) 著名なOB
著名なOBはノーベル平和賞受賞のアウンサンスーチー、トルコの元首相のビュレント・エジェヴィト、ノルウェー王太子妃のメッテ=マリットなどです。

(12) 人種・国際性
人種別の学生比率はやや古いデータですが2003-2004年では非白人学生率が47.74%となっており、イギリスの全大学の非白人の人口平均の16%(参照元)を大幅に上回り、イギリスで最もマイノリティが多い大学の一つとなっています(参照元)。また留学生の割合は同時期で36%(内EU外から18.5%)となっており、国際色の豊かな大学となっています。


総合的に見ますと英国で25~33番目の大学と言ってよいと思います。ただし多くの学生が専攻しているアジア、中東、アフリカ地域の比較文化専攻に関しては英国内で2~4番目の大学と言えると思います。


英国の大学に関する記事
イギリスの大学の分類イギリスの大学の4つの分類
入学難易度(偏差値)と研究力イギリスの大学入学難易度と研究力のランキング
イギリスの大学の専攻別の入学難易度と研究力
近年のイギリスの大学の学部入学難易度の変遷
2013年度の大学入学難易度
2014年度の大学入学難易度
選抜度の国際比較英米大学の選抜度比較一覧表
選抜度で見たイギリスの大学とその国際比較
ラッセルグループなど主要大学グループの難易度と選抜水準
研究力の国際比較英米大学の研究力比較一覧表
イギリスの大学の研究力の国際比較
イギリスの大学の研究力の国際比較 (2013年版)
ノーベル賞受賞者数ノーベル賞受賞者数で見るイギリスの大学
卒業生の初任給イギリスの大学の初任給ランキング
富裕層の出身大学富裕層を輩出する英国大学はどこか
公立高校出身比率公立高校卒業生比率で見るイギリスの大学
成績評価と卒業難易度イギリスの大学の成績評価と卒業難易度の傾向
世界大学ランキング世界大学ランキングの問題点と信頼性

英国の主要大学の紹介記事
ケンブリッジ大学オックスフォード大学インペリアル・カレッジ・ロンドン (IC)ロンドンスクール・オブ・エコノミクス (LSE)ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン (UCL)
ウォーリック大学ダラム大学セントアンドルーズ大学ブリストル大学エジンバラ大学
バース大学キングス・カレッジ・ロンドン (KCL)ヨーク大学ノッティンガム大学マンチェスター大学
バーミンガム大学シェフィールド大学サウサンプトン大学グラスゴー大学エクセター大学
東洋アフリカ研究学院 (SOAS)カーディフ大学クイーンズ大学ベルファストロンドンビジネススクール (LBS)クランフィールド大学
上位12大学の紹介が終わったのですが、あと何校か紹介した方が良いだろうと思う重要な大学が残っていますので紹介していきます。大学の一般的な情報はWikipediaなどの繰り返しになりますので、今までこのブログで紹介してきましたデータを中心に書きます。それぞれのデータの根拠はページの最後の方の一覧に載せました過去の記事を参考にしてください。

今回はヨーク大学をとりあげます。


ヨーク大学 (University of Manchester, Manchester)


イギリスの大学徹底分析-York (撮影者DS Pugh/Wikipediaより)
(撮影者DS Pugh/Wikipediaより)

イギリスの大学徹底分析-York大学の入学難易度/大学の特徴
グラフで見たYork大学の主な特徴


ヨーク大学のサマリーデータ
大学名University of York
主要な所属大学連合ラッセルグループ
創立1963年
立地York市 (Londonから電車で約2時間)
学生数(正規のみ)学部20121学年 平均3,717人 /全学年  11,150人
大学院20124,260人
学生の割合(学部)英国人201286.1%
欧州留学生20125.5%
他留学生20128.4%
学生の割合(大学院)英国人201251.1%
欧州留学生20127.4%
他留学生201241.4%
学部学生の出身高校 (2009)(私立高卒) 19.0% : 81.0% (公立高卒)
男女比 (2013)(男) 46% : 54% (女)
人種の多様性 (2013)非白人学生率 21.0%
学部入学難易度 (2013)16位UCAS 454 / 換算偏差値 62
学部入学難易度 (過去8年平均)12位平均偏差値 64
同世代人口比で見た選抜水準(学部)(2013) 上位6.7%  (過去8年の平均) 上位3.7%
卒業難易度標準的学部最終卒業率 95.2% 学部成績優等率 74.3%
教員一人当たり学生数 (2013)29位15.5人
学生一人当たり教育支援支出 (2013)27位£1,247 (約19万円)
学生一人当たり施設支出 (2013)14位£589 (約9万円)
研究力 (2008)8位RAE 2.78 / 換算偏差値 63
研究費予算配分 (2011 / 人件費込)24位£51,242,000 (約77億円)
ノーベル賞0人
就職/進学率 (2012)43位69.6%
卒業生の初任給平均 (2009)(31位以降) N/A
NYTimes トップ企業の採用評価 (2012)(国内15位以降、世界151位以降) N/A
Spear's 富裕層の輩出人数 (2013)(国内43位以降、世界501位以降) N/A
時価総額世界上位500社のCEO輩出力
(2011)
14位世界211位
日本の大学ライバル校総合選抜度上位国立大学及び上智大学、東京理科大学など
平均研究力分野別順位平均: 理系:慶応大学 文系:東京大学
教員当たり平均研究実績: 大阪大学、東北大学
採用評価不明
米国の大学ライバル校総合選抜度全米総合大学選抜度上位40位~55位水準
平均研究力分野別順位平均: University of Delaware
教員当たり平均研究実績: Boston University
採用評価不明
国内大学ランキングIndependent社(2014) 12位  (過去7年の平均) 11位
Guardian社(2014) 16位  (過去7年の平均) 13位
世界大学ランキングTimes社2014100位
QS社2013124位
上海交通大2013201-300位
Times名声調査世界ランキング2013N/A


主要専攻の学部入学難易度と研究力2014 (UCAS/RAEスコアの偏差値での換算値)
学問分野全平均法律政治経済経営会計心理哲学歴史古典英文芸術言語教育
難易度(学部)6266646456--666469--69--6056
研究力63N/A516554--585962--72--6359
学問分野数学物理化学生物電子機械材料土木情報建築医学歯学薬学
難易度(学部)6961676555------64--------
研究力5658666257------67--------


研究力及び研究者育成力の世界順位 (上位200位まで/2013年版ARWUより)
学問分野社会科学自然科学工学生命科学医学&薬学
経済学&経営学数学物理学化学情報工学
順位151-200位--------------151-200位--


ヨーク大学は創立48年でイギリスでは最も新しい大学の一つとなります。英国の研究型上位大学連合であるラッセルグループに属しています。

特徴を箇条書きにしますと次のようになります。

(1) 立地・大学の雰囲気
ロンドンから電車で2時間ほどの距離にあるヨーク市に位置しています。立地的には若干不利なロケーションとなっています。大学構内の雰囲気や大学のシステムは現代的で、緑に囲まれた広いキャンパスと現代的な建物で構成されています。ただし、新しい大学の中では珍しく、伝統的な大学と同じカレッジ制を導入しています。州立高校卒業生比率が81.0%と上位大学の中では例外的に高く、庶民的な学生が多く集まる大学です。

(2) 学生数・教員数
教員一人当たりの学生数は15.5人で上位大学の中ではやや多めです。学生数は学部・大学院を合わせて約15,000人で平均的です。在学生の男女比は46:54と女子学生が若干多めになっています(参照元)。

(3) 入学難易度
学部入学難易度は高く、UCASの入学者平均スコアから計算した2013年度入学者の偏差値は62でイギリスで16番目です。専攻や年によって上下しますが、毎年同世代人口でだいたい英国の上位3.7%の学生が集まっています。法学、英文学、数学などが人気が高く難関です。なお学部入試の平均倍率はおよそ9倍です(参照元)。

(4) 成績評価・卒業難易度
最終的な卒業率は平均して95.2%、学部生の成績優等率は平均して74.3%です。学生の学力水準に対し、卒業難易度、成績評価はイギリスの中では標準的です。

(5) ノーベル賞受賞者数・研究力
ノーベル賞受賞者はまだ出ていませんが、創立年度を考えると最初のノーベル賞が出るまでまだ暫くはかかると見るべきでしょう。RAEで見ました大学の総合研究力はイギリスでは8番目です。英文学、社会学、教育学などが強く、それぞれ英国1位、英国5位、英国7位の研究水準を誇ります。なお、研究人件費を含んだ2011年の研究費予算配分では英国で24番目に多い5124万ポンド(約77億円)を獲得しています(参照元)。高額な研究予算が必要な医学部が無いため配分額は少なめになっています。

(6) 就職力・経済界での活躍度
卒業生の収入は初任給平均では英国31位以下で難易度に対してあまり良くありません。これは立地の不利さによる理由だと推測されます。卒業6ヶ月後時点の未就職者数は11.7%です(参照元)。一方、時価総額で世界上位500社の経営者の輩出力のランキングでは2011年のランキングでイギリス国内で14位、世界全体で211位という結果になっています(参照元)。

(7) 日本のライバル
日本で同水準の大学は選抜度に関しては、以前掲載しました英国上位12大の選抜度国際比較データの傾向から推測しますと上位国立大及び上智大、理科大あたりです。研究力及び研究者育成力で同水準の大学は2012年のARWUのデータで見ると理系は慶応大学や金沢大学、文系は東京大学です。一方、教員一人あたりの平均研究実績はARWUのPer Capita Performanceのスコアで見ますと21.0ポイントで東北大学と大阪大学がほぼ同水準です。企業の採用評価に関しては、2012年にNewYorkTimesが世界20カ国のトップ企業に聞き取り調査しました卒業生の採用評価で世界150位以内にランクインしていないため不明です。

(8) アメリカのライバル
米国で同水準の大学は選抜度では、上記同様の推測からロチェスター大学などの全米総合大で選抜度上位40~55位水準です。一方、研究力及び研究者育成力ではデラウェア大学が近い水準です。一方、教員一人あたりの平均研究実績はARWUのPer Capita Performanceのスコアで見ますと21.0ポイントでボストン大学などがほぼ同水準です。企業の採用評価に関しては、2012年にNewYorkTimesが世界20カ国のトップ企業に聞き取り調査しました卒業生の採用評価で世界150位以内にランクインしていないため不明です。

(9) 国内大学ランキング
新聞社が毎年出している国内大学ランキング表を見ますとIndependent社のランキングで2008年~2014年の7年間の平均ランキングで国内11位、Guardian社の2008年~2014年の7年間の平均ランキングで国内13位となっています。(近年授業料の急激な変動や景気変動などの国内情勢を反映し国内の大学ランキングは毎年乱高下しています。特にGuardian社のランキングは変動が激しくなる傾向があります。そのため、変動要素を減らすためにここでは平均で見ています。)

(10) 世界大学ランキング
2013年度版の世界大学ランキングではTHEのランキングで100位、QS社のランキングで124位、ARWUのランキングで201-300位となっています。ランキングは創立年度の新しさによる知名度の低さや医薬系が無く文系主体の大学である事などからやや苦戦しています。

(11) 著名なOB
著名なOBは経済学者のダロン・アシモグル、ポルトガル首相のアニーバル・カヴァコ・シルヴァなどです。

(12) 人種・国際性
人種別の学生比率は2012~2013年のデータでマイノリティ学生が21.0%となっています(参照元)。イギリスの全大学の非白人の人口平均が16%(参照元)である事からマイノリティの学生が平均より多めの大学です。2011~2012年のデータでは全体の学生の25%が留学生です。


総合的に見ますと英国で13~14番目の大学と言ってよいと思います。


英国の大学に関する記事
イギリスの大学の分類イギリスの大学の4つの分類
入学難易度(偏差値)と研究力イギリスの大学入学難易度と研究力のランキング
イギリスの大学の専攻別の入学難易度と研究力
近年のイギリスの大学の学部入学難易度の変遷
2013年度の大学入学難易度
2014年度の大学入学難易度
選抜度の国際比較英米大学の選抜度比較一覧表
選抜度で見たイギリスの大学とその国際比較
ラッセルグループなど主要大学グループの難易度と選抜水準
研究力の国際比較英米大学の研究力比較一覧表
イギリスの大学の研究力の国際比較
イギリスの大学の研究力の国際比較 (2013年版)
ノーベル賞受賞者数ノーベル賞受賞者数で見るイギリスの大学
卒業生の初任給イギリスの大学の初任給ランキング
富裕層の出身大学富裕層を輩出する英国大学はどこか
公立高校出身比率公立高校卒業生比率で見るイギリスの大学
成績評価と卒業難易度イギリスの大学の成績評価と卒業難易度の傾向
世界大学ランキング世界大学ランキングの問題点と信頼性

英国の主要大学の紹介記事
ケンブリッジ大学オックスフォード大学インペリアル・カレッジ・ロンドン (IC)ロンドンスクール・オブ・エコノミクス (LSE)ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン (UCL)
ウォーリック大学ダラム大学セントアンドルーズ大学ブリストル大学エジンバラ大学
バース大学キングス・カレッジ・ロンドン (KCL)ヨーク大学ノッティンガム大学マンチェスター大学
バーミンガム大学シェフィールド大学サウサンプトン大学グラスゴー大学エクセター大学
東洋アフリカ研究学院 (SOAS)カーディフ大学クイーンズ大学ベルファストロンドンビジネススクール (LBS)クランフィールド大学
上位12大学の紹介が終わったのですが、あと何校か紹介した方が良いだろうと思う重要な大学が残っていますので紹介していきます。大学の一般的な情報はWikipediaなどの繰り返しになりますので、今までこのブログで紹介してきましたデータを中心に書きます。それぞれのデータの根拠はページの最後の方の一覧に載せました過去の記事を参考にしてください。

今回はマンチェスター大学をとりあげます。


マンチェスター大学 (University of Manchester, Manchester)


イギリスの大学徹底分析-Manchester (撮影者Sergio/Wikipediaより)
(撮影者Sergio/Wikipediaより)

イギリスの大学徹底分析-Manchester大学の入学難易度/大学の特徴
グラフで見たManchester大学の主な特徴


マンチェスター大学のサマリーデータ
大学名University of Manchester
主要な所属大学連合ラッセルグループ
創立1824年
立地Manchester市 (Londonから電車で約2時間)
学生数(正規のみ)学部20121学年 平均9,050人 /全学年  27,150人
大学院20128,335人
学生の割合(学部)英国人201278.9%
欧州留学生20125.4%
他留学生201215.7%
学生の割合(大学院)英国人201257.8%
欧州留学生20127.1%
他留学生201235.1%
学部学生の出身高校 (2009)(私立高卒) 21.5% : 78.5% (公立高卒)
男女比 (2013)(男) 47% : 53% (女)
人種の多様性 (2008)非白人学生率 17.1%
学部入学難易度 (2013)17位UCAS 453 / 換算偏差値 62
学部入学難易度 (過去8年平均)15位平均偏差値 62
同世代人口比で見た選抜水準(学部)(2013) 上位6.7%  (過去8年の平均) 上位7.0%
卒業難易度標準的学部最終卒業率 92.2% 学部成績優等率 70.1%
教員一人当たり学生数 (2013)24位14.8人
学生一人当たり教育支援支出 (2013)35位£1,199 (約18万円)
学生一人当たり施設支出 (2013)33位£468 (約7万円)
研究力 (2008)6位RAE 2.82 / 換算偏差値 64
研究費予算配分 (2011 / 人件費込)5位£196,242,000 (約294億円)
ノーベル賞4位25人(OB 8人  教員 17人)
就職/進学率 (2012)35位75.0%
卒業生の初任給平均 (2009)28位£20,722 (約311万円)
NYTimes トップ企業の採用評価 (2012)10位世界71位
Spear's 富裕層の輩出人数 (2013)12位世界152位
時価総額世界上位500社のCEO輩出力
(2011)
4位世界38位
日本の大学ライバル校総合選抜度上位国立大学及び上智大学、東京理科大学など
平均研究力分野別順位平均: 理系:東京大学 文系:該当無し
教員当たり平均研究実績: 東工大学
採用評価京都大学~早稲田大学
米国の大学ライバル校総合選抜度全米総合大学選抜度上位60位~70位水準
平均研究力分野別順位平均: Boston University
教員当たり平均研究実績: Tufts University
採用評価全米総合大学採用評価上位19位~20位水準
国内大学ランキングIndependent社(2014) 25位  (過去7年の平均) 30位
Guardian社(2014) 31位  (過去7年の平均) 32位
世界大学ランキングTimes社201458位
QS社201333位
上海交通大201341位
Times名声調査世界ランキング201347位


主要専攻の学部入学難易度と研究力2014 (UCAS/RAEスコアの偏差値での換算値)
学問分野全平均法律政治経済経営会計心理哲学歴史古典英文芸術言語教育
難易度(学部)6263646259626165635864--58--
研究力6456567064645456636170--57--
学問分野数学物理化学生物電子機械材料土木情報建築医学歯学薬学
難易度(学部)70766364526160615864727062
研究力62586464676667667253637067
※建築はマンチェスター大が共同設立した「Manchester School of Architecture」としての数値。


研究力及び研究者育成力の世界順位 (上位200位まで/2013年版ARWUより)
学問分野社会科学自然科学工学生命科学医学&薬学
経済学&経営学数学物理学化学情報工学
順位76-100位101-150位34位101-150位13位101-150位37位51-75位101-150位51-75位


マンチェスター大学は創立187年でイングランドではオックスフォード大ケンブリッジ大に次いで古い大学です。元々はマンチェスター工科大学として設立されましたが、その後マンチェスタービクトリア大学、マンチェスタービジネススクールとの合併を経て2004年にマンチェスター大学となりました。英国の研究型上位大学連合であるラッセルグループに属しています。

特徴を箇条書きにしますと次のようになります。

(1) 立地・大学の雰囲気
ロンドンから電車で2時間ほどの距離にあるマンチェスター市に位置しています。立地的には若干不利なロケーションとなっています。大学構内の雰囲気や大学のシステムは都会型でマンチェスター市内に近代・現代的な建物のキャンパスが分散しています。キャンパスはかなり広めです。州立高校卒業生比率が78.5%と比較的に庶民的な学生が集まる大学です。

(2) 学生数・教員数
教員一人当たりの学生数は14.8人でこのランクの大学としては平均的です。学生数は学部・大学院を合わせて約39,000人でイギリス屈指の大規模大学です。在学生の男女比は47:53と女子学生が若干多めになっています(参照元)。

(3) 入学難易度
学部入学難易度は高く、UCASの入学者平均スコアから計算した2013年度入学者の偏差値は62でイギリスで17番目です。専攻や年によって上下しますが、毎年同世代人口でだいたい英国の上位7.0%の学生が集まっています。理系の人気が高めで、特に材料工学、物理学、歯学はそれぞれの分野で5位以内に入る高い入学難易度です。なお学部入試の平均倍率はおよそ6倍です(参照元)。

(4) 成績評価・卒業難易度
最終的な卒業率は平均して92.2%、学部生の成績優等率は平均して70.1%です。学生の学力水準に対し、卒業難易度、成績評価はイギリスの中では標準的です。

(5) ノーベル賞受賞者数・研究力
ノーベル賞受賞者総数は25人で英国ではケンブリッジ大オックスフォード大UCLに次いで4番目に多いです。米国の大学と比較すると総数、卒業生の受賞者数共にペンシルバニア大学とほぼ互角です。RAEで見ました大学の総合研究力はイギリスでは6番目となっています。ARWUのデータで見ますと工学の研究力が英国4位、世界37位、自然科学の研究力が英国4位、世界34位と特に高い水準となっています。一方RAEのデータでは歯学の研究力が英国で1番目と評価されています。また薬学、芸術・建築史、英文、電子工学なども研究力が高く、それぞれ英国3位、3位、3位、4位の研究水準を誇っています。なお、研究人件費を含んだ2011年の研究費予算配分では英国で5番目に多い1億9624万ポンド(約294億円)を獲得しています(参照元)。

(6) 就職力・経済界での活躍度
卒業生の収入は初任給平均では英国28位で難易度に対してあまり良くありません。これは立地の不利さが理由だと推測されます。卒業6ヶ月後時点の未就職者数は10.5%です(参照元)。一方、時価総額で世界上位500社の経営者の輩出力のランキングでは2011年のランキングでイギリス国内で4位、世界全体で38位と大変良い結果になっています(参照元)。また、2012年にNewYorkTimesが世界20カ国のトップ企業に聞き取り調査しました卒業生の採用評価では英国10位、世界71位となっています(参照元)

(7) 日本のライバル
日本で同水準の大学は選抜度では、以前掲載しました英国上位12大の選抜度国際比較データの傾向から推測しますと選抜度に関しては上位国立大、上智大、理科大などです。研究力及び研究者育成力で同水準の大学は、ARWU分野別の研究力世界200位のデータから推測しますと理系では東京大学ですが、文系では日本の全大学を上回っています。一方、教員一人あたりの平均研究実績はARWUのPer Capita Performanceのスコアで見ますと24.4ポイントで東京工業大学がほぼ同水準です。また企業の採用評価に関しては、2012年にNewYorkTimesが世界20カ国のトップ企業に聞き取り調査しました卒業生の採用評価で京都大学(日本3位/世界47位)と早稲田大学(日本4位/世界101位)の間という結果(世界71位)が出ています。

(8) アメリカのライバル
米国で同水準の大学は選抜度では、上記同様の推測からフロリダ大学などの全米総合大で選抜度上位60~70位水準です。一方、研究力及び研究者育成力ではボストン大学です。一方、教員一人あたりの平均研究実績はARWUのPer Capita Performanceのスコアで見ますと24.4ポイントでタフツ大学などがほぼ同水準です。また企業の採用評価に関しては、2012年にNewYorkTimesが世界20カ国のトップ企業に聞き取り調査しました卒業生の採用評価でジョージタウン大学(全米19位/世界68位)と南カリフォルニア大学(全米20位/世界72位)の間という結果(世界70位)が出ています。

(9) 国内大学ランキング
新聞社が毎年出している国内大学ランキング表を見ますとIndependent社のランキングで2008年~2014年の7年間の平均ランキングで国内30位、Guardian社の2008年~2013年の7年間の平均ランキングで国内32位となっています。(近年授業料の急激な変動や景気変動などの国内情勢を反映し国内の大学ランキングは毎年乱高下しています。特にGuardian社のランキングは変動が激しくなる傾向があります。そのため、変動要素を減らすためにここでは平均で見ています。)

(10) 世界大学ランキング
2013年度版の世界大学ランキングではTHEのランキングで58位、QS社のランキングで33位、ARWUのランキングで41位となっています。自然科学や医薬系の規模が大きく英国で5番目に多い研究予算を持ち充実している事もあり世界大学ランキングのポジションは英国の中で7番目に高い結果になっています。

(11) 著名なOB
著名なOBはノーベル物理学賞受賞の物理学者のJ.J.トムソンチャールズ・ウィルソンなどです。

(12) 人種・国際性
人種別の学生比率は2007~2008年のデータでマイノリティ学生が17.1%となっています(参照元)。イギリスの全大学の非白人の人口平均が16%(参照元)である事から人種構成は平均的です。2011~2012年のデータでは全体の学生の27%が留学生です。

総合的に見ますと英国で15番目の大学と言ってよいと思います。


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