上位12大学の紹介が終わったのですが、あと何校か紹介した方が良いだろうと思う重要な大学が残っていますので紹介していきます。大学の一般的な情報はWikipediaなどの繰り返しになりますので、今までこのブログで紹介してきましたデータを中心に書きます。それぞれのデータの根拠はページの最後の方の一覧に載せました過去の記事を参考にしてください。

今回はロンドンビジネススクールをとりあげます。


ロンドンビジネススクール (London Business School, LBS)


$イギリスの大学徹底分析-LBS (撮影者C0mun1c4t10ns/Wikipediaより)
(撮影者C0mun1c4t10ns/Wikipediaより)

ロンドンビジネススクールのサマリーデータ
大学名London Business School
創立1964年
立地London市内 (London中心から電車で15分)
学生数(正規のみ)学部20120人
大学院20121,195人
学生の割合(学部)英国人2012--
欧州留学生2012--
他留学生2012--
学生の割合(大学院)英国人201225.5%
欧州留学生201216.1%
他留学生201258.4%
学部入学難易度 (2013) --
学部入学難易度 (過去8年平均)--
MBA入学難易度1位GMAT平均: 701点 合格率: 20%弱
研究力 (経営学) (2008)1位RAE 3.35 / 換算偏差値 77
研究費予算配分 (2011 / 人件費込)110位£1,475,000 (約2億円)
ノーベル賞0人
MBA卒業3年後の給与平均 (2013)1位$160,988 (約1593万円)
NYTimes トップ企業の採用評価 (2012)(国内15位以降、世界151位以降) N/A
Spear's 富裕層の輩出人数 (2013)5位世界63位
時価総額世界上位500社のCEO輩出力
(2011)
15位世界224位
日本の大学ライバル校総合選抜度経営学:該当無し
平均研究力分野別順位平均: 経済・経営学:該当無し
教員当たり平均研究実績: 不明
米国の大学ライバル校総合選抜度経営学:University of Chicago (Booth)
平均研究力分野別順位平均: 経済・経営学:Caltech
教員当たり平均研究実績: 不明
世界大学ランキングTimes社2014N/A
QS社2013N/A
上海交通大2013N/A
MBA世界ランキングFT社20134位
Economist社201212位
Times名声調査世界ランキング2013N/A


主要専攻の学部入学難易度と研究力2014 (UCAS/RAEスコアの偏差値での換算値)
学問分野全平均法律政治経済経営会計心理哲学歴史古典英文芸術言語教育
難易度(学部)----------------------------
研究力77------77------------------
学問分野数学物理化学生物電子機械材料土木情報建築医学歯学薬学
難易度(学部)--------------------------
研究力--------------------------


研究力及び研究者育成力の世界順位 (上位200位まで/2013年版ARWUより)
学問分野社会科学自然科学工学生命科学医学&薬学
経済学&経営学数学物理学化学情報工学
順位101-150位51-75位----------------


ロンドンビジネススクールは創立47年の新しい大学です。ロンドン大学のカレッジの一つですが独立した大学として扱われます。経営学のみの大学院大学で、マンチェスタービジネススクール(マンチェスター大学)と並び、英国で最初にMBA学位を発行したビジネススクールとなります。

特徴を箇条書きにしますと次のようになります。

(1) 立地・大学の雰囲気
ロンドンの中心から電車で15分ほどの距離にあるリージェンツパークに位置しています。立地はイギリスの大学で最も恵まれている大学の一つです。都会に位置した新しい大学ですが緑のある広めのキャンパスと伝統的な建築様式の建物が特徴です。

(2) 学生数・教員数
学生数は大学院のみで約1000人強と小規模な大学です。在学生の男女比は72:28と男子学生が多数を占めています(参照元)。

(3) 入学難易度
MBAへの入学難易度は高く、入学者平均GMATは701点(参照元)、合格率は非公開ですが出願者数や推定辞退率から20%弱と推測されています(参照元)。MBAの中では英国で最も入学難易度の高い大学となります。

(4) ノーベル賞受賞者数・研究力
ノーベル賞受賞者は輩出していませんがこれは経営学の大学院大学のためです。偏差値に換算しましたRAEで見ました経営学の研究力は77でイギリスで1番高い結果となっています。一方、ARWUのランキングによりますと社会科学の研究力及び研究者育成力で世界で76位~100位、経済学・経営学で51位-75位と高い水準となっています。なお、研究人件費を含んだ2011年の研究費予算配分では英国で110番目に多い148万ポンド(約2億円)を獲得しています(参照元)。配分額が少ないのは機材や実験設備を必要としない社会科学分野のためです。

(5) 就職力・経済界での活躍度
MBA卒業生の卒業3年後の収入は購買力平価換算で160,988ドル(約1593万円)で英国で最も高い水準です。一方、時価総額で世界上位500社の経営者の輩出力のランキングでは2011年のランキングでイギリス国内で15位、世界全体で224位という結果になっています(参照元)。

(6) 日本のライバル
経営学に関して選抜度、研究力共に該当する大学はありません。

(7) アメリカのライバル
経営学で米国で同水準の大学はGMATの平均点でミシガン大学の全米13位の水準です。また合格率ではダートマス大学マサチューセッツ工科大学の全米8~9位の水準です(参照元)。双方を勘案すると選抜度は全米MBAで選抜度上位10位のシカゴ大学とほぼ同水準と考えられます。経済・経営学での研究力及び研究者育成力ではカリフォルニア工科大学と同水準です。教員一人あたりの平均研究実績に関してはARWUの総合順位上位500位圏外のため不明です。

(8) 世界大学ランキング
経営学のみの大学院大学ですので一般的な世界大学ランキングにはランクインしていません。MBA世界ランキングではフィナンシャルタイムズ社のランキングで世界4位、Economist社のランキングで世界12位で、共に英国で一番高い順位となっています。

(9) 著名なOB
著名なOBはO2社の会長のデイビッド・アーキュラス、マークス&スペンサー社の会長のリチャード・グリーンバリーなどです。

(10) 人種・国際性
学生の92%がイギリス国外からの留学生となっています(参照元)。経営大学院という特殊性があるものの、英国で最も留学生が多い大学です。


経営学において英国で1番の大学だと思います。


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