今回の記事では平均給与について書いていきます。

1.大学別平均給与

イギリスのHigher Education Statistics AgencyというNPO組織が各大学の卒業後の初任給のデータを公開しています。データを使ってタイムズ社が大学の初任給ランキングを作っています。

イギリスの大学別初任給ランキングトップ30

このランキングの詳細は下の表になります。

$イギリスの大学徹底分析-イギリスの大学の初任給ランキング(2009年)
イギリスの大学の初任給ランキング(2009年)


上位30の大学までしか載っていませんが見てみるとなかなか面白いです。
おおまかに難易度が高い大学ほど初任給が高くなりますが、必ずしもそうとも限りません。

まず大都市に位置する大学ほど初任給が高くなる傾向があります。特にロンドン市内の大学はどこも就職に強い事が伺えます。トップ10大学中、6大学がロンドンの大学です。

またLondon School of EconomicsLondon South Bank大学が高い順位についているように、金融業界への就職に強い大学は高くなっています。特にLondon South Bank大学はイギリスで難易度が最も低い大学の一つであることを考えると就職のパフォーマンスは大変優れています。


2.専攻別平均給与

また、同じ組織が調査した大学別だけではなく、専攻別の平均給与のデータも存在します。

target="_blank">大学の専攻別の平均給与

このランキングを下の表にまとめました。

$イギリスの大学徹底分析-イギリスの大学の専攻別初任給ランキング(2009年)
イギリスの大学の専攻別初任給ランキング(2009年)



このデータによれば卒業後の収入が最も良いのが歯学で、その後に医学、化学工学、獣医学、経済学、
中東・アフリカ研究、工学一般などが続きます。これはイギリスの産業構造が金融業や石油産業に立脚している事によるかと思います。

日本と大きく違うのが、人文系の専攻が割合良好な収入につながっている一方、法律学の専攻した人の収入がかなり悪いあたりかと思います。法律学専攻の悪さは意外な感じがします。

なお、就職率が全般的に悪いのは、イギリスの場合は、在学中が忙しい事もあって大学を卒業した後に就職活動をする事が一般的なためです。在学中に就職先を決める人もいますが、全体の中では少数になります。それでも医療関係は卒業前に就職先が決まる場合が殆どのようです。


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