前回の記事で書きましたが、イギリスの大学ランキングではかなりいろいろな要素を考慮して総合ランキングを作っているため、必ずしも重要性が高いとはいえない項目も考慮されて作られています。
なのでとりわけ重要性が高い学生の学力水準を示す入学難易度と大学自体の研究力の指標に注力して見てみる事にします。
1.入学難易度
Independent社のランキングで見るとEntry Standardsという項目があり、これはUCAS Tariffと呼ばれる学部入試の時に使用する学力試験のスコアの入学者平均のデータです。これが各大学大よその入学難易度順にあたります。この数値だけを取り出してみたのが下の画像です。
![$Bririnのブログ-UCAS12ランキング](https://stat.ameba.jp/user_images/20110623/22/brituni/8c/58/p/o0315211111308651327.png?caw=800)
イギリスの場合、ほぼ全てのUCASのスコアが公開されているためこの表がイギリスのほぼ全ての大学の入学難易度表になります(ただし芸術系、医療系、農学系の単科大学が一部除かれています)。この点数をさらに分かりやすく把握するために偏差値を計算してみました。偏差値50以上の大学を次の表にまとめました。なお平均値は323.4、標準偏差は83.54です。
![Bririnのブログ-入学難易度偏差値](https://stat.ameba.jp/user_images/20110623/22/brituni/ad/93/p/o0461055911308651326.png?caw=800)
2012年度UCASのデータを元に計算したイギリスの大学の入学難易度の偏差値
大学の入学難易度は専攻によって大きく変わるためこのランキング表はあくまでサマリーデータですがいくつかの事が読み取れます。中でも上位4大学、特にCambridge大学が他の大学と比べてかなり差をつけている事が特徴的に見えます。
2.研究力
Independent社のランキングでのResearch Assessmentという項目は研究力を表しています。この数値は2008年度に調査されたRAEと呼ばれるイギリス政府による大学研究力の調査結果をベースにしています。イギリス政府はこの調査結果を元に研究予算の配分を行います。いわばイギリスの大学の研究力を最も正確に表している指標といえます。この数値だけを取り出してみたのが下の画像です。
![Bririnのブログ-RAE08ランキング](https://stat.ameba.jp/user_images/20110623/22/brituni/dc/ee/p/o0315210711308651328.png?caw=800)
この点数で入学難易度と同様に偏差値を計算してみました。次の表に偏差値50以上の大学をまとめました。なお平均値は2.274、標準偏差は0.397です。
![$イギリスの大学徹底分析-研究力偏差値](https://stat.ameba.jp/user_images/20110921/01/brituni/0a/0d/p/o0491045111496798168.png?caw=800)
最新のRAEのデータを元に計算したイギリスの大学の研究力の偏差値
入学難易度と同様、Cambridge大学、Oxford大学、London School of Economics、Imperial Colledge Londonの4大学は研究力では頭2つぐらい抜けています。また、入学難易度では19位だったManchester大学が6位に上昇している一方、入学難易度で5位、6位と高いレベルだったDurham大学やSt. Andrews大学が共に12位と研究力ではやや落ち込んでいます。
3.まとめ
最後に入学難易度と研究力の両方の偏差値の平均データをまとめました。
![Bririnのブログ-入学難易度と研究力の平均偏差値](https://stat.ameba.jp/user_images/20110623/22/brituni/b0/00/p/o0461050711308651332.png?caw=800)
イギリスの大学の2012年度入学難易度と研究力の平均偏差値
大学院の場合は学部に比べると研究力をより重視した入学になりますのでこちらのランキング表で見たほうが実態に近いのではないかと思います。感覚的には大学院の順位はおおまかにこの順位に合致している感じがします。ただ大学院ではロンドンにある大学は就職と生活の利便性から全般的に人気が高く出願が集中する傾向があるため、ロンドン外の大学よりも若干高めに修正して見ても良いかもしれません。
これらのデータは専攻によってかなり変わってきます。次回の記事では主要な専攻別でランキング上位の大学を見ていきたいと思います。
なのでとりわけ重要性が高い学生の学力水準を示す入学難易度と大学自体の研究力の指標に注力して見てみる事にします。
1.入学難易度
Independent社のランキングで見るとEntry Standardsという項目があり、これはUCAS Tariffと呼ばれる学部入試の時に使用する学力試験のスコアの入学者平均のデータです。これが各大学大よその入学難易度順にあたります。この数値だけを取り出してみたのが下の画像です。
![$Bririnのブログ-UCAS12ランキング](https://stat.ameba.jp/user_images/20110623/22/brituni/8c/58/p/o0315211111308651327.png?caw=800)
イギリスの場合、ほぼ全てのUCASのスコアが公開されているためこの表がイギリスのほぼ全ての大学の入学難易度表になります(ただし芸術系、医療系、農学系の単科大学が一部除かれています)。この点数をさらに分かりやすく把握するために偏差値を計算してみました。偏差値50以上の大学を次の表にまとめました。なお平均値は323.4、標準偏差は83.54です。
![Bririnのブログ-入学難易度偏差値](https://stat.ameba.jp/user_images/20110623/22/brituni/ad/93/p/o0461055911308651326.png?caw=800)
2012年度UCASのデータを元に計算したイギリスの大学の入学難易度の偏差値
大学の入学難易度は専攻によって大きく変わるためこのランキング表はあくまでサマリーデータですがいくつかの事が読み取れます。中でも上位4大学、特にCambridge大学が他の大学と比べてかなり差をつけている事が特徴的に見えます。
2.研究力
Independent社のランキングでのResearch Assessmentという項目は研究力を表しています。この数値は2008年度に調査されたRAEと呼ばれるイギリス政府による大学研究力の調査結果をベースにしています。イギリス政府はこの調査結果を元に研究予算の配分を行います。いわばイギリスの大学の研究力を最も正確に表している指標といえます。この数値だけを取り出してみたのが下の画像です。
![Bririnのブログ-RAE08ランキング](https://stat.ameba.jp/user_images/20110623/22/brituni/dc/ee/p/o0315210711308651328.png?caw=800)
この点数で入学難易度と同様に偏差値を計算してみました。次の表に偏差値50以上の大学をまとめました。なお平均値は2.274、標準偏差は0.397です。
![$イギリスの大学徹底分析-研究力偏差値](https://stat.ameba.jp/user_images/20110921/01/brituni/0a/0d/p/o0491045111496798168.png?caw=800)
最新のRAEのデータを元に計算したイギリスの大学の研究力の偏差値
入学難易度と同様、Cambridge大学、Oxford大学、London School of Economics、Imperial Colledge Londonの4大学は研究力では頭2つぐらい抜けています。また、入学難易度では19位だったManchester大学が6位に上昇している一方、入学難易度で5位、6位と高いレベルだったDurham大学やSt. Andrews大学が共に12位と研究力ではやや落ち込んでいます。
3.まとめ
最後に入学難易度と研究力の両方の偏差値の平均データをまとめました。
![Bririnのブログ-入学難易度と研究力の平均偏差値](https://stat.ameba.jp/user_images/20110623/22/brituni/b0/00/p/o0461050711308651332.png?caw=800)
イギリスの大学の2012年度入学難易度と研究力の平均偏差値
大学院の場合は学部に比べると研究力をより重視した入学になりますのでこちらのランキング表で見たほうが実態に近いのではないかと思います。感覚的には大学院の順位はおおまかにこの順位に合致している感じがします。ただ大学院ではロンドンにある大学は就職と生活の利便性から全般的に人気が高く出願が集中する傾向があるため、ロンドン外の大学よりも若干高めに修正して見ても良いかもしれません。
これらのデータは専攻によってかなり変わってきます。次回の記事では主要な専攻別でランキング上位の大学を見ていきたいと思います。
イギリスの大学の分類 | ・ イギリスの大学の4つの分類 |
入学難易度(偏差値)と研究力 | ・ イギリスの大学入学難易度と研究力のランキング ・ イギリスの大学の専攻別の入学難易度と研究力 ・ 近年のイギリスの大学の学部入学難易度の変遷 ・ 2013年度の大学入学難易度 ・ 2014年度の大学入学難易度 |
選抜度の国際比較 | ・ 英米大学の選抜度比較一覧表 ・ 選抜度で見たイギリスの大学とその国際比較 ・ ラッセルグループなど主要大学グループの難易度と選抜水準 |
研究力の国際比較 | ・ 英米大学の研究力比較一覧表 ・ イギリスの大学の研究力の国際比較 ・ イギリスの大学の研究力の国際比較 (2013年版) |
ノーベル賞受賞者数 | ・ ノーベル賞受賞者数で見るイギリスの大学 |
卒業生の初任給 | ・ イギリスの大学の初任給ランキング |
富裕層の出身大学 | ・ 富裕層を輩出する英国大学はどこか |
公立高校出身比率 | ・ 公立高校卒業生比率で見るイギリスの大学 |
成績評価と卒業難易度 | ・ イギリスの大学の成績評価と卒業難易度の傾向 |
世界大学ランキング | ・ 世界大学ランキングの問題点と信頼性 |