皆さま、こんにちは!
現在は宮崎空港線・宮崎空港駅が最寄り駅の宮崎空港ですが、
平成8年に同線が開通する以前は、こちらの駅が最寄り駅でしたの。
日南線・南方(みなみかた)駅です!
こんなちっちゃな駅が本当に空港の最寄り駅かって?
ウソじゃありませんぜ、駅名標を見てくださいよ。
駅名標の真ん中にあるイラストを。
ねっ、飛行機が描かれてるでしょ!
飛行機の下に描かれているのは花火ではなくて、県の木であるフェニックスでした。
南方駅は宮崎空港のターミナルビルが完成した昭和38年に開業した駅です。
にも関わらず、当時から空港のアクセス駅ではなかったようで…
南方駅は市道から外れた細い路地沿いにあります。
この砂利道の奥に南方駅があるのですが、駐車場もないし、
これでは空港を利用するお客さんを出迎えることは出来ませんよね。
ではなぜ、こんな場所に南方駅が出来たかというと、
南方駅にはとっても面白い過去がありまして、
日南線の前身である宮崎交通の駅がこの場所にあったからなのでした。
宮崎交通線は大正2年に開通した、南宮崎駅と内海駅を結ぶ私鉄線でした。
軌間は国鉄線と同じ1,067ミリだったそうですが、
線路が貧弱だったために国鉄車両の乗り入れは行われていなかったそうです。
宮崎交通線は昭和37年に廃止されると、用地は国鉄に払い下げられ
昭和38年に日南線の一部区間に変りました。
そして、宮崎交通線・南方駅の跡地に完成したのが
現在の南方駅だったのです。
昭和38年開業の南方駅ですけど、実は大正2年からあったわけですね。
宮崎交通線時代の南方駅の様子が見たくて古い航空写真を探したところ、
昭和36年に撮影されたモノがありましたよ。
国土地理院のサイトより転載。
どうでしょ?
現在は単式ホームが1本あるだけの南方駅ですけど、
宮崎交通線時代は、列車の行き違いが可能な
相対式ホーム2面2線構造の駅だったのではないでしょうかね?
写真を見ると、短めのホームが2本あるように見えるのですが…
現在のホームを見ると、途中から延長された形跡が残ってますので
宮崎交通線時代のホームを延長の上で転用したのではないかと。
ホームの向かい側に空き地がありますが、ここにかつて
列車を行き違いさせるための線路があったのではないでしょうかね?
用地の外れにJRの境界標が立っていることからも、
ここに線路がもう1本あった可能性は十分高いと思うのですが。
こんなことを考えるのが自分にとっての至福の時。
駅ファンでしたらこの気持ち、共感していただけますよね。
世間的にはどうでもいい話かもしれませんけど。
それにしても、宮崎交通線時代の南方駅の写真があれば
これらの謎も一発回答なんでしょうけど…
どっかにそんな写真が転がってませんかね?
↑(南宮崎駅方面)
南方駅(平成28年5月19日)
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