皆さま、おばんです!
高波による土砂の流出被害により長期運休中の日高本線。
Wikipediaによると、その親子岩が見れる付近に
かわいいイラストが描かれた駅舎を持つ駅があるらしい。
そんなネットでも紹介されてるキュートな駅舎が見たくて、
朝からレンタカーを走らせましたよ。
かわいいというよりキモかわいい?
いや、最恐。
そもそもここが本当に鵜苫駅なのか疑問に思い、
実はこのイラスト、地元の様似中学校の生徒さんが
心込めて描いてくれたものなのですが、
作品が完成してから既に20年近くが経過していることと、
何よりも、鵜苫駅は潮風が吹き付ける場所にあるために腐食が進行、
こんな姿に代わってしまったようなのですよ。
国鉄からJRに移行した直後、道内の各線では木造駅舎に代わって
ダルマ駅(廃貨車を利用した待合室の駅)が数多く誕生しましたけど、
銅製車体を持つ廃貨車は腐食に弱く、
鵜苫駅のような海辺にある駅には不向きだったのかもしれません。
今後、日高本線の全線復旧には最低でも2年の歳月が必要らしい。
その節はぜひ、様似中学校の皆さんの手によって、
再びプリティーな鵜苫駅に戻して欲しいですね。
さて、見ての通りダルマ駅の鵜苫駅ですが、
江差線 や留萌本線 で見かける車掌車(ヨ)を改造したものではなくて、
有蓋緩急車(ワフ)を改造している点が目新しいところです。
ちなみにワフ29500 を種車に改造したものとか。
車内、もとい室内を覗くと、車掌室スペースと貨車スペースの
仕切壁の一部が今でも残っておりましたよ。
こちらのベンチも貨車時代に使用されていたもの、
鵜苫駅、現在は単式ホームが1本あるだけの棒線構造の駅ですけど、
ホームがやたら広く感じるのは、ここは以前は島式ホームで
駅舎寄りの線路を砂利で埋めたからだそうです。
こんな鵜苫駅ですが、この駅一番の魅力は何かと聞かれたら…
駅名は抱き合う川のアイヌ語(ウトマム=ペツ)が由来で
鵜苫川の上流に日高幌別川との合流点があるからとか、
雑学めいた話が多い鵜苫駅ですけど、
このタコちゃんの絵を見ていたらホント、どうでもよくなってきちゃいますよね。
最後に…
様似中学校の生徒さんが絵を駅舎に書き上げた直後の
JR北海道の社員さんの顔色を見たかったわ。
日高本線
↑(苫小牧駅方面)
鵜苫駅(平成27年6月3日)