皆さま、こんにちは!
6月に北海道を旅した時のこと。
早朝に苫小牧市内借りたレンタカーでひたすら東上し、
日高本線・様似(さまに)駅です!
皆さま御存知の通り、日高本線の終着駅でした。
日高本線は起点の苫小牧駅から総延長で150キロあります。
長らく繋がっていた線路はここで終わり。
様似駅は昭和12年に開業した駅でして、
駅舎は開業当時から使用されているモノ。
途中、幾度かの改装工事を受け、
スーパーマーケットが入居していた時期もあったようですが、
現在そのスペースには、様似町の観光案内所が入居しておりました。
そんな様似駅の構内を見たくて出札窓口を覗いたところ、
黙って駅構内に立ち入る訳にはいきませんので、
お隣りの観光案内所を覗いてみました。
案内所の係のおばちゃまが対応してくれまして、
様似町の名所のことを色々と教えてくれたのですよ。
自分が乗ってきたレンタカーを見て、
すぐに自分が観光客だとわかったんでしょうね。
自分が仙台から飛行機に乗って来たことを聞いて、
ビックリされていたおばちゃま。
「これからどちらを観光されるんですか?(襟裳)岬?それとも…」
「はい、様似駅です。」
「様似駅って…これからまた、どちらかに行かれるんですよね?」
「えぇ、お隣りの西様似駅に行きますよ。」
「まさかとは思うけど…そのためにわざわざ仙台から来たの?」
「はい。」
これからの行動を正直に話したつもりでしたが、
おばちゃまから徐々に笑顔が失せていくのを感じましたの。
だって、おばちゃまの顔に
「アナタ、なんてバカなことをしてるのよ」
って書いてましたもん。
この先、えりも岬には行かないで
再び苫小牧方面に向かいことを話しましたら、
「せめて親子岩だけは見て帰ってほしい」と言われました。
駅のトイレにも額縁入りの写真が飾られていたぐらいですから、
おばちゃま一押しの名所は、さぞ素晴らしい景勝地なのでしょう。
そんなことで、帰り道に間違いなく親子岩を見てきましたよ。
確かに素晴らしい景色でした。
様似町の魅力を教えてくれてありがとう、観光案内所のおばちゃま!
さてさて、そんなやり取りがあった後に駅構内に入りました。
現在、側線は1本だけになってしまいましたが、
線路の終端から200メートルほど先まではかつて、
現在も操業中の日本電工の専用線が延びていたようです。
こちらは残念なことに、昭和57年に廃止されたそうな。
貨物列車が行き交う様似駅の光景、さぞ萌えたことでしょうね。
腐食が激しくてすべての表記は読み取れませんでしたが、
英国・ボルコウ・ボーン社のモノであること、
1910年(明治43年)に製造されたレールであることがわかりました。
様似駅の開業年は1937年でレールの製造年とは一致しませんが、
1913年に日高本線の前身である苫小牧軽便鉄道が開通していること、
1931年に軌間を762ミリ→1,087ミリに改軌されていることから、
ひょっとしたらこれ、軽便鉄道時代のレールではないのかなぁ…って。
もしこれが100年前の汽車の時代の遺構だとしたら、
とてもロマンチックな話に思えるのですが。
いや、むしろこんなところにロマンを感じるのは自分だけかしら?
そういえばおばちゃま、アポイ岳もすごくキレイって言ってたっけ。
でも自分は、ホームの母屋根で
既にお腹いっぱいになっちゃいました。
様似駅は現在、1日6往復の代行バスが発着するだけです。
全線復旧の際はぜひ、襟裳岬方面に足を運びたいと思いました。
目的地はえりも岬観光ではなくて、
昭和62年に廃止された広尾線の廃線跡巡りなんですけどね。
おばちゃま、ごめんなさい。
訪問駅リスト(JR線)
↑(苫小牧駅方面)
様似駅(平成27年6月3日)