皆さま、おばんです!
ちょっと前にダルマ駅(待合室に貨車の廃車体を利用した駅)が
5駅もある留萌本線 のことを書きました。
駅好きで貨車ファンの自分にとっては1駅で2度おいしい、
グリコのような存在のダルマ駅ですけど、
苫小牧駅と様似駅を結ぶ日高本線にも、コレが数多く存在するのですよ。
日高本線・浜厚真(はまあつま)駅です!
あ~ダルマ駅、何度見ても魅力的すぎる!
留萌本線のダルマ駅は片側のデッキが閉鎖されておりましたけど、
日高本線のそれはデッキが前後とも未改造のままです。
ぱっと見、種車の車掌車がそのまま地べたに載ったような印象ですね。
どちらが好きかといえば…もちろんどっちも大好きです。
ちなみに日高本線に存在する5つのダルマ駅は
すべてがこの仕様ですぜ☆
浜厚真駅は苫小牧港からも近い、海岸線のすぐそばにありました。
常に潮風に晒されているせいか、
浜厚真駅は一応、新日本海フェリーのフェリーターミナルの
フェリーターミナルまでは2キロもあり、歩くと30分以上かかるようです。
なお、フェリーターミナルまでの行路は、辺りに建物などなくほぼ原野。
ちょっと天候が悪くなるだけで暴風が吹き荒れるし、
花咲く森の道でもないのにクマ出没注意エリアらしいですし、
ここはひとつ、黙って連絡バスを利用するのが得策みたいですよ。
浜厚真駅の待合室の種車は、道内の他のダルマ駅と同様、
2重窓仕様のヨ3500(車掌車)でした。
昭和28~29年辺りに製造されたものかな?
こちらの6個の突起、運用表示板が貼られていた跡なのですが、
腐食の原因になるせいか、これが取り払われたダルマ駅が多いようです。
ダルマの現役時代を彷彿させる代物、
これだけで飯が3杯はいけちゃいますよね。
内壁が板張りのダルマ駅はしなの鉄道の平原駅 でも見ましたけど、
道内にあるモノものは初見だったかも。
良く言えば、種車の雰囲気がより楽しめる仕様。
悪く言えば、改装にお金がかかっていないってことかな?
次はもうひとつのお楽しみ、駅構内チェックです。
こちらの貨車、もとい、待合室が据え置かれる以前の話ですが、
大正2年の駅開業時から使用していた駅舎がありまして、
構内には列車を行き違いさせる設備も残されていたようです。
さてさて、そんな時代の浜厚真駅の様子を知りたくて
古い航空写真を眺めていたのですが…
思わず面白いものを見つけちゃったんですよ。
赤○印が浜厚真駅がある地点です。
日高本線の前身は大正2年に開通した苫小牧軽便鉄道線で、
昭和2年に国有化された2年後に改軌されますが、
その際に経路変更の上で廃止された軽便線が
この時点ではまだ残っていたようなのです。
その場所の現在の様子をチェックしてみたところ、
薄っすらとですが、原野の中に今でも残っているようなのですよ。
どうでしょう、廃線跡が見えますかね?
以上、旧線区間あり、廃駅あり、そんでもってダルマ駅だらけという、
土砂災害により不通となっている鵡川駅以東の区間の復旧は
2年後とのこと。
今から待ち遠しいですね。
日高本線
↑(苫小牧駅方面)
浜厚真駅(平成27年6月3日)